仕事内容・働き方

ホームヘルパーの仕事内容は?必要な資格や向いている人を解説

介護職・ヘルパー資格仕事内容9 months ago

「ホームヘルパー」を耳にしたことがあっても、「具体的な仕事内容は知らない」という方もいるでしょう。ホームヘルパーは、身体介護や生活援助、通院介助を行います。

この記事では、ホームヘルパーの仕事内容や必要な資格と取得方法、向いている人の特徴などをご紹介します。ホームヘルパーに就職・転職したい方は、ぜひ参考にしてください。

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ホームヘルパーとは

ホームヘルパーとは、介護保険法に基づく「訪問介護員」の通称です。介護サービス利用者の自宅などを訪問し、食事や排泄、入浴、家事などの介助を行います。

ホームヘルパー(訪問介護員)と訪問看護の違い

訪問介護と似ている言葉に、訪問看護があります。訪問看護は、看護師などが患者の自宅などを訪問し、主治医の指示によって行う医療行為のことです。一方、訪問介護は、介護保険サービスの範囲内でケアプランに沿って行われる身体介護や生活援助を指します。

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ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事内容

ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事内容は、主に以下の3つです。

  • 身体介護
  • 生活援助
  • 通院介助

ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事内容についてそれぞれ解説します。

身体介護

身体介護は、食事や着替え、入浴、排泄の介助などを指します。介護福祉士実務者研修を修了し喀痰吸引等研修を受講したホームヘルパー(訪問介護員)は、喀痰吸引・経管栄養も行うことが可能です。

生活援助

生活援助とは、利用者の身体に触れずに行う日常生活の支援のことです。

具体的には、掃除や洗濯、調理、買い物などが挙げられます。生活援助の対象者は利用者に限られ、利用者の家族の分は介護保険サービスの対象外です。

通院介助

通院介助とは、利用者の通院を支援することを指します。

車や公共交通機関、徒歩などで利用者と医療機関に行き、移動介助や受診手続きの手伝いなどをして、自宅に戻る流れです。

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ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事に該当しないこと

ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事は、介護保険サービスに基づくケアプランに沿って行われます。ケアプランに記載されていないことは、基本的にホームヘルパー(訪問介護員)は行えません。

利用者の家族などから、利用者分以外の掃除や洗濯、調理、買い物などを依頼された場合は、「申し訳ありませんが、介護保険サービスではカバーできません」と、明確かつ角が立たないよう断る必要があります。

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ホームヘルパー(訪問介護員)の1日の流れ

ホームヘルパー(訪問介護員)の1日の流れの例は、以下のとおりです。

時間 業務 概要
9:00~10:00 1軒目を訪問 介護サービス提供
10:00~10:30 移動
10:30~11:30 2軒目を訪問 介護サービス提供
11:30~13:00 昼食・移動 事業所で昼食または外食
13:00~14:00 3軒目を訪問 介護サービス提供
14:00~14:30 移動
14:30~15:30 4軒目を訪問 介護サービス提供
15:30~16:00 移動
16:00~17:00 5軒目を訪問 介護サービス提供
17:00~18:00 帰宅または事業所に移動 事務作業など

常勤で勤務するホームヘルパー(訪問介護員)の場合、1日5件程度訪問するのが一般的です。移動手段は車や自転車、徒歩などで、事業所によってはホームヘルパー(訪問介護員)として入職する際に自動車運転免許を必須条件とするところもあります。

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ホームヘルパー(訪問介護員)になるには資格が必要?

ホームヘルパー(訪問介護員)になるには、介護職員初任者研修または介護職員初任者研修の上位資格を取得している必要があります。

介護職員初任者研修

ホームヘルパー(訪問介護員)として排泄・入浴介助などの身体介護を行うためには、介護職員初任者研修の資格が必要です。介護職員初任者研修は、介護職の入門的な資格となります。

スクールで130時間のカリキュラムを受講し、修了試験に合格すれば介護職員初任者研修の資格を取得できます。修了試験の難易度はそれほど高くなく、授業をしっかり受けていれば基本的には合格できるといわれています。

なお、130時間のカリキュラムのうち、通信講座で受講できるのは40.5時間以内となっており、そのほかのカリキュラムは通学して受講する必要があります。夜間や土日に開講しているスクールであれば、働きながら受講することもできるでしょう。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は介護職未経験者も受講できますが、一般的には介護職員初任者研修を取得した人がキャリアアップを図るために取得する資格です。

後述する介護福祉士を受験するには、3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修修了が必要になります。そのため、ホームヘルパー(訪問介護員)としてさらなるキャリアアップを目指すなら、介護福祉士実務者研修はぜひ取得しておきたい資格です。

介護福祉士実務者研修には、基本的な介護に関する知識や技能のほか、医療的なケア、認知症に関する知識や技能も含まれます。介護職員初任者研修と比べて、より専門的な内容を学ぶのが特徴です。

介護福祉士実務者研修のカリキュラムは全450時間です。405時間分は通信講座で学習できますが、介護過程Ⅲ(45時間)と医療的ケア演習I(12~16時間)は、通学して受講しなければなりません。なお、介護職員初任者研修修了者は、重複するカリキュラム130時間分が免除されます。

介護職員初任者研修では修了試験に合格する必要がありますが、介護福祉士実務者研修では修了試験の実施は義務化されていません。すべてのカリキュラムを受講すれば資格を得られるため、介護福祉士実務者研修の難易度はそれほど高くないといえるでしょう。

介護福祉士

介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく国家資格であり、介護職における唯一の国家資格です。

介護福祉士になるルートは、4つあります。

1つ目は、実務経験を積んで取得するルートです。介護実務経験3年以上に加え、介護福祉士実務者研修を修了する、あるいは介護職員基礎研修及び喀痰吸引等研修を修了する必要があります。国家試験の実技試験が免除されるルートです。

2つ目は、福祉系高校を卒業して取得するルートです。文部科学大臣・厚生労働大臣が指定する介護福祉士国家試験を受験可能な教育課程を設置する高等学校を卒業し、筆記試験を受験します。

福祉系高校の場合、入学年度によってカリキュラムが異なります。、2009年度以降に入学し、新カリキュラムで学んだ場合は実技試験が免除されますが、2008年度以前に入学した場合は、実技試験が課せられます。ただし、2008年度以前入学した場合でも、養成施設などで介護技術講習または介護過程・介護過程Ⅲを修了すると、実技試験免除の申請が可能です。

そのほか、文部科学大臣・厚生労働大臣が指定する特例高校等を卒業した人も実技試験の免除を受けられる場合があります。定められた科目・単位数を履修したうえで、介護事業所で9カ月以上かつ135日以上介護の実務経験を積み、養成施設などで介護技術講習または介護過程・介護過程Ⅲを修了すれば、実技試験の免除を申請できます。

3つ目は、養成施設を卒業して取得するルートです。高校卒業後、介護福祉士養成施設で2年以上学ぶ、もしくは福祉系大学や社会福祉養成施設、保育士養成施設のいずれかを卒業後、介護福祉士養成施設で1年以上学ぶ流れです。

2026年度末までに卒業する場合、卒業後5年間は国家試験を受験しなくても(不合格であっても)介護福祉士になることができます。そして、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事すれば、5年経過後も介護福祉士の資格を継続することが可能です。ただし、2027年度以降に卒業する場合は、この特例はなくなり、国家試験に合格しなければなりません。

4つ目は、経済連携協定(EPA)ルートです。これは、介護福祉士資格を取得するために日本で就労および研修を受けているインドネシア人やフィリピン人、ベトナム人向けのルートとなります。

厚生労働省の発表によると、2023年(第35回)の介護福祉士国家試験の合格率は84.3%(受験者数79,151人、合格者数66,711人)でした。介護福祉士国家試験の合格率は例年70%前後で推移しており、比較的合格率は高いことから、難易度は低めといって良いでしょう。

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ホームヘルパー(訪問介護員)の年収

厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、訪問介護事業所の常勤職員の平均給与額(2021年9月)は286,920円でした。このデータをもとにホームヘルパー(訪問介護員)の年収(平均給与額の12カ月分)を単純計算すると、約340万円になります。

同調査の保有資格別の介護職員の平均給与額を見ると、介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士と上位資格になるにつれて金額が高くなっています。ホームヘルパー(訪問介護員)として年収アップを目指す際は、上位資格を取得するのも一つの方法です。

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ホームヘルパー(訪問介護員)に向いている人

ホームヘルパー(訪問介護員)に向いているのは、以下のような特徴がある人です。

  • コミュニケーションをとることが好きな人
  • 利用者の健康状態を把握し、変化に早く気づける人
  • 介助に必要な体力がある人

ホームヘルパー(訪問介護員)は仕事柄利用者や家族とコミュニケーションをとる機会が多いため、人と話すのが好きな方に向いているでしょう。また、利用者の健康状態を把握し、変化にすぐ気づいて対応することも求められます。

さらに、ホームヘルパー(訪問介護員)は移動介助の際などに力を要するため、体力も必要となるでしょう。

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ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事を理解して転職を検討しよう

  • ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事内容は、身体介助や生活援助、通院介助
  • ホームヘルパー(訪問介護員)は介護職員初任者研修といった資格が必要
  • ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事は、ケアプランに沿って行われる
  • 話すのが好きな人や変化にすぐ気づける人はホームヘルパー(訪問介護員)に向いている

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