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専門性を深めて「選ばれる薬剤師」へ!キャリアを広げる資格を紹介

an hour ago

地域医療において薬剤師の役割が多角化するなか、調剤の知識に加え、特定領域の深い知見やアドバイス能力がこれまで以上に求められています。既存のスキルに専門性を「プラス」することは、患者さんからの信頼を高め、自身の市場価値を向上させる大きな鍵となるでしょう。

本記事では、高度な臨床スキルから実務に役立つ知識まで、キャリアを広げる注目の資格や認定制度をご紹介します。ステップアップの参考にぜひご活用ください。

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一般社団法人 日本老年薬学会

一般社団法人 日本老年薬学会は、高齢者に対する薬物治療の質の向上と、老年薬学の学問体系の構築を目指して2016年に設立された学術団体です。高齢者の薬物療法に関する実践と研究の振興、知識の普及を推進し、医師をはじめとする多職種や関連学会との連携のもと、高齢者医療の発展に寄与しています。 学会では、ポリファーマシー(多剤併用)や多併存疾患、フレイル、認知症、摂食嚥下障害といった高齢者特有の課題に対し、最新の知見と根拠に基づいた適切な薬物治療管理の確立に尽力。学術大会や研修会などの開催を通じて、現場で活躍する薬剤師の専門性向上を強力にサポートしています。

一般社団法人 日本老年薬学会ロゴ
▲画像提供:一般社団法人 日本老年薬学会


適切な処方提案で高齢者の安心な生活を守るプロフェッショナル「老年薬学認定薬剤師」

超高齢社会が進展するなか、複数の慢性疾患を抱える高齢者の増加に伴い、多剤投与による有害事象や重複投薬、残薬などのリスクが大きな課題となっています。こうした薬物治療管理において、高い専門知識と実践力をもって適切な介入を行える薬剤師を育成するために制定されたのが「老年薬学認定薬剤師」制度です。
同制度では、高齢者がより安全で効果的な薬物療法の恩恵を受けられるよう、専門家として一定水準以上の知識と技術を備えた薬剤師を認定しています。

取得のメリットと求められる役割

老年薬学認定薬剤師の取得は、高齢者医療における高度な専門知識の証明となるだけでなく、臨床現場での以下のような強みにつながります。

薬剤師処方イメージ


  • 根拠に基づいた処方提案とリスク抑制
    ポリファーマシーや重複投薬、薬物有害事象(誤嚥、転倒、せん妄など)を防止・軽減するため、患者個々の状態に応じた処方見直しを医師に提案できるようになります。

  • チーム医療・多職種連携の要として活躍
    医師や看護師、ケアマネジャー、介護スタッフなどと共通の視点を持ち、医療・介護・福祉の連携における調整役を果たせます。

  • 在宅・施設における質の高い安全管理
    高齢者施設や在宅医療の現場で、患者さんの生活環境を見ながら環境整備や感染予防、薬学的管理を実施できます。

認定の申請には、薬剤師免許取得後3年以上の経過、本学会の一般会員として3年度以上在籍していることのほか、生涯研修認定制度等による認定薬剤師であること、10症例の報告や指定単位の取得、認定試験の合格などの要件があります。
超高齢社会における薬局や病院、在宅医療の場で、患者さんや医療スタッフから選ばれる薬剤師を目指す方は、挑戦を検討してみてはいかがでしょうか。

※2026年8月現在の情報です。最新情報については学会HPをご確認ください。

■詳細情報
一般社団法人 日本老年薬学会
老年薬学認定薬剤師

日本服薬支援研究会

日本服薬支援研究会紹介イラスト
▲画像提供:日本服薬支援研究会


日本服薬支援研究会は、健康寿命の延伸を目指し、患者個々の状況に応じた「服薬支援」の活動や啓発を行う医療従事者向けの組織です。1997年に考案された「簡易懸濁法」の正しい普及をベースに、2019年には現名称へと発展を遂げました。
現在は、摂食嚥下障害や医療安全、小児、がんケアなど6つの専門部門を軸にした構想を掲げ、未病・予防、多職種連携まで多角的なアプローチを展開し、薬剤師の社会的な役割の向上を支えています。

「簡易懸濁法認定制度」

臨床現場で求められる適切な技術と専門知見を証明する制度です。
従来の薬剤のつぶし(粉砕)における薬の安定性低下や経管チューブの閉塞、薬剤飛散(曝露)などのリスクを回避し、安全かつ合理的な経管投薬を実現するのが「簡易懸濁法」です。
調剤指針への掲載や診療報酬における評価など、医療界での重要性が広く認められているなか、適切な技術と専門知見を証明する資格として「簡易懸濁法認定制度」が設けられました。

取得のメリット

メリット画像

医師や看護師、介護スタッフ、患者家族などの関係者に対して、単に手順を説明するだけでなく「なぜこの方法が最適なのか」をエビデンスに基づいて分かりやすく伝え、自信を持って提案・説明できるようになります。
また、認定を受けた薬剤師が統一された手技の指導役を担うことで、安全な簡易懸濁法の実施に関する認識を関係者間で共有し、円滑なコミュニケーションにつながります。

同制度は、施設内の普及を担う「簡易懸濁法認定薬剤師」と、地域の講師を務める「簡易懸濁法指導薬剤師」の2種類があり、自身のキャリアに合わせて段階的かつ計画的なステップアップが可能です。受講条件や募集スケジュールなどの最新情報は、日本服薬支援研究会の公式Webサイトをご確認ください。

■詳細情報
日本服薬支援研究会
簡易懸濁法認定制度

一般社団法人 日本精神薬学会

一般社団法人日本精神薬学会は、精神科領域における薬物療法の専門性を高め、精神薬学の進歩発展を図る目的で2016年に設立された学術団体です。薬剤師の資質向上を軸に、学術集会や講習会、ワークショップを定期的に開催。精神科病院や総合病院、保険薬局といった所属の垣根を越えて、全国の薬剤師が連携・活動する基盤を担っています。
同学会では臨床現場と基礎研究の知見を融合させ、安全かつ有効な薬物療法の提供により、患者一人ひとりの生活の質向上や社会復帰の促進に尽力。また、学生教育や広報活動を通じて精神医療への正しい理解を広めるなど、将来の医療課題解決に向けた多角的な取り組みも展開しています。

安全かつ有効な薬物療法を提供するための専門的な知見を習得「『精神薬学会認定薬剤師』認定薬剤師制度」

薬剤師イメージ画像


精神疾患は厚生労働省が定める「5大疾患」の一つに数えられ、国民の健康保持において極めて重要な領域です。近年は地域での退院促進に伴い、多くの患者さんが外来通院を継続しながら住み慣れた地域で生活を送っています。精神科の薬物療法は、微細な用量調整や副作用の早期発見において非常に繊細な判断が求められる分野であり、地域医療を支える薬剤師にはこれまで以上に高い専門性が求められています。こうした背景から、日本精神薬学会では「精神薬学会認定薬剤師」制度を設立し、精神科医療に精通した高度な専門薬剤師の育成を強力に推進しています。

同認定の取得は、知識の習得はもちろん、精神科領域における高度な専門スキルの公的な証明になります。認定薬剤師としての知見は、チーム医療における発言力を高めるとともに、医師や他職種からの信頼を強固にする土台となるでしょう。また、高度な専門性を備えているという事実は、患者さんやご家族が抱える不安を和らげ、安心して相談できる環境づくりにも寄与します。特に、地域薬局においては、専門性を活かした「かかりつけ薬剤師」を目指す上での大きな強みとなるかもしれません。

認定の申請には、薬剤師免許取得後5年以上の経過や、同学会への3年度以上の在籍、10症例の報告および指定の試験合格などの要件があります。また、5年ごとの更新制も採用。認定後も継続的な学習や症例報告を行うことで、専門家としての質を永続的に担保する仕組みが整えられています。一度の取得に留まらず、生涯を通じてスキルアップし続けられる環境も同学会が提供する認定制度の魅力です。

認定試験は年に1回実施されており、最新の試験日程や出願の詳細は、同学会のWebサイトにて順次公開。取得を検討されている方は、定期的なチェックをおすすめします。自身のキャリアアップに加え、精神科医療の質向上に貢献したい薬剤師の方は、この機会に詳細を確認し、専門性を極める挑戦を始めてみてはいかがでしょうか。

薬剤師イメージ画像


■詳細情報
一般社団法人 日本精神薬学会
『精神薬学会認定薬剤師』認定薬剤師制度

一般社団法人 日本臨床栄養協会

「医師と栄養士が手を結べば何ができるか」というテーマをもとに設立された一般社団法人 日本臨床栄養協会。チーム医療の先駆けとして1979年に発足し、臨床栄養に関する研究の助成、年1回の学術大会や研究会・セミナーの開催を通じて、医療の発展に寄与する臨床栄養分野のスペシャリストの育成に尽力してきました。

同協会では、栄養食事指導の重要性に早くから注目し、「医療推進事業」「NR・サプリメントアドバイザー事業」「情報統括事業」「学術活動事業」の4つの柱を中心にさまざまな取り組みを推進。また、厚生労働省が定めた"アドバイザリースタッフ"のガイドラインに100%準処した『NR・サプリメントアドバイザー(NRとはNutritional Representativeの略称)』という資格認定も行っています。
本記事では、NR・サプリメントアドバイザーになるための講座と認定試験について、詳しくご紹介します。

資格を活かして適切にアドバイス「NR・サプリメントアドバイザー」

日本臨床栄養協会ロゴ
▲画像提供:一般社団法人日本臨床栄養協会


厚生労働省が推進する"アドバイザリースタッフ"の養成は、2002年2月に健康食品の正しい情報を伝える人材確保の必要性から考案されました。
同協会においても、正しい栄養情報を伝えられる専門性の高い人材養成を目指し、2001年9月に日本サプリメントアドバイザー認定機構を設立。その後、2012年4月に国立健康・栄養研究所養成の栄養情報担当者(NR)事業が移管統合されたことを機に、「NR・サプリメントアドバイザー」認定資格を制定しました。
現在では、NR・サプリメントアドバイザーの教育・認定を行う学術団体として、厚生労働省が定めるアドバイザリースタッフの養成を担う主な団体の一つに挙げられています。

NR・サプリメントアドバイザーは、厚生労働省のガイドラインに100%対応した内容の通信教育を受講後、年1回の認定試験に合格すると認定されます。資格取得を目指すには、同協会への入会を経て、「NR・サプリメントアドバイザー講座(通信教育)」の受講が必要です。
専門的観点から消費者へ適切なアドバイスを行えるNR・サプリメントアドバイザーを目指したい方は、まず認定試験に向けた講座の受講をご検討ください。

「NR・サプリメントアドバイザー講座(通信教育)」

同講座の特徴は、オンデマンド配信により、繰り返し学習を行えることです。
スマートフォンを利用して、いつでも好きな時間に講座を受けることが可能。配信時間は1回につき約30分間で、全37コマを約7ヶ月間放送します。視聴期間を長めに設定しているため、何度も視聴しながらじっくりと学べるのも魅力ポイントです。さらに、公認テキスト「NR・サプリメントアドバイザー必携」も併用することで、より理解を深めることができます。

講座のカリキュラム内容は、NR・サプリメントアドバイザーの役割と倫理をはじめ、生理学・生化学の基礎や人間栄養学、生活習慣病概論など10項目以上あり、分野別に理解を深めつつ学べます。講師陣には、同協会の理事長を務める久保 明氏を筆頭に、大学や病院など、臨床栄養の第一線で活躍される先生方が集結。多様なカリキュラムでの学びを通して、NR・サプリメントアドバイザーに必要な正しい知識を身につけられます。

同協会では、合格後に5年ごとの更新制度を設け、資格取得後もスキルアップし続けられるようサポート。常に最新の知識を身につけ、NR・サプリメントアドバイザーとして正しい情報を伝えられるよう、バックアップを行っています。また、資格認定者の活動をサポートするための「NR・サプリメントアドバイザー サポーター制度」も制定。協会主催の市民公開講座でのサプリメント相談員や、一般の人向けの健康食品セミナー講師の依頼を紹介するなど、資格を活かして活動できるような支援を行っています。

資格認定者の活躍の場

資格認定者イメージ画像
▲画像提供:一般社団法人日本臨床栄養協会


認定試験を受験した人の職種別の割合(2023年度第11回認定試験)で最も多かったのは、薬剤師です。
その背景として挙げられるのは、消費者の健康志向の高まりにともない、薬局やドラックストアなど身近な場所で健康相談をしたいと望む人が多いこと。また、「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成」を推進する国の取り組みにより、正しい知識を持ったアドバイザリースタッフの需要が高まっているためです。
消費者が抱く健康への不安や心配事などを身近な有識者が解消できれば、生活習慣病の予防や健康増進にもつながり、ひいては健康寿命の延伸も期待できます。そのため、消費者の幅広いニーズに対応できるよう、NR・サプリメントアドバイザー認定資格の取得を目指す薬剤師が増えているのです。

薬剤師が同資格を取得した場合、薬学に関する知識をベースに、個々の食生活状況や健康状態などに応じて、保健機能食品と医薬品などの相互作用を理解したうえで適切な摂取方法を提案できます。「薬剤師としてさらなる専門性を極めたい」という方は、NR・サプリメントアドバイザー認定試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
一般社団法人日本臨床栄養協会
NR・サプリメントアドバイザー

公益財団法人 総合健康推進財団

国民の健康と福祉の推進に取り組む公益財団法人 総合健康推進財団。患者さんや消費者一人ひとりが健康を維持増進し、希望と生きがいに満ちた日々を過ごせるよう、保健医療・福祉を総合的にとらえた事業活動に尽力しています。

同法人では、健康について科学的に裏付けをとることで、疾病予防につなげられたり、福祉の向上・推進に貢献できたりと、さまざまなメリットを得られるとして、医療・福祉に関わる方向けの研修や講座を開講中です。
本記事では、管理医療機器を販売するために必要な「営業所管理者」の資格に関連する講座・研修に注目してご紹介します。

医療機器に関する研修

自己血糖測定器やコンタクトレンズといった管理医療機器などを販売する場合、「営業所管理者」の配置が定められています。
営業所管理者になるには、薬剤師・医師・歯科医師、もしくは大学などで特定学部の修了している等の受講免除要件に該当しない場合、基礎講習を受けることが必要です。管理医療機器に分類される商品を取り扱う薬局においても、営業所管理者の配置が必須とされています。

コンタクトレンズイメージ画像

同法人では、厚生労働省が定める法律に基づき、医療機器に関する以下の研修を実施しています。

【基礎講習】医療機器 販売業・貸与業 営業所管理者

基礎講習は、「営業所管理者」の資格を新規で取得したい人向けに開講されています。
受講するためには、医療機器の販売業の許可を得ている事業所での勤務経験が必要です。しかし、取り扱う医療機器によって要件を満たす従事経験年数が異なるため、事前に確認をしておきましょう。
たとえば、高度管理医療機器等では3年以上従事した人が対象となる一方で、プログラム高度管理医療機器では従事経験も従事年数証明書も不要です。これまでに、どのような機器を販売、または貸与の業務に携わっていたのかをしっかりと確認しておく必要があります。

【継続的研修】販売業・貸与業 営業所管理者および修理責任技術者 継続的研修

継続的研修は、「高度管理医療機器等を取り扱う営業所管理者」および「修理責任技術者」として届け出ている方が、年度内に1度受講する義務がある研修会です(※他団体での基礎講習の修了者も受講可能)。
同研修は、厚生労働省が定める『医薬品医療機器等法』に基づき、医療機器等の有効性や安全性を確保することを目的として実施されています。基礎講習とは異なるカリキュラムが組まれており、「高度管理医療機器等を取り扱う営業所管理者」や「修理責任技術者」は、研修を毎年受講しなければならない、と定められているのです。そのため、同法人においても継続的研修を実施し、有資格者を永続的にサポートしています。

薬剤師イメージ画像

医療機器等の販売や貸与業を行う薬局で働く薬剤師は、営業所管理者になることを求められる可能性が高いため、継続的研修の受講義務を理解し修了することが重要です。
その点を視野に入れて、各講座と研修の詳細を事前に確認しておくと良いでしょう。

■詳細情報
公益財団法人 総合健康推進財団
医療機器に関する研修

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