仕事内容・働き方

介護の職種を知ろう! 代表的な仕事や必要な資格について紹介

介護職・ヘルパー資格仕事内容9 months ago

「介護の職種にはどのようなものがあるの?」
「介護職に就きたいけど、職種による仕事の違いがわからない」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、介護業界で活躍している職種について詳しく説明しています。必要な資格や、資格がなくても就ける職種についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。

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介護業界の代表的な職種一覧

介護職にはさまざまな職種があり、職種ごとに業務内容や必須資格の有無も異なります。
介護の職種で代表的なものは、以下のとおりです。

  • 介護スタッフ
  • ホームヘルパー(訪問介護員)
  • ケアマネジャー
  • 生活相談員・支援相談員
  • サービス提供責任者
  • 管理者(施設長)
  • 介護事務・受付
  • リネンスタッフ・清掃スタッフ
  • 介護車両の運転士

次からこれらの職種の詳細な役割や、仕事内容について解説していきます。

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介護系職種の主な役割・仕事内容

介護業界には、高齢者や障がい者への介護、生活支援のためにさまざまな職種の方が働いています。それぞれの職種の役割や仕事内容について、違いを理解しておきましょう。

介護スタッフ

介護スタッフは、利用者に対して食事や入浴、排泄の介助といった身体介護や、掃除や洗濯などの生活援助、歩行時の見守りなどを仕事として行っています。介護スタッフの勤務先は、有料老人ホームや特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などの高齢者向け施設や、障がい者グループホームといった障がい者向けの施設です。介護業界の代表的な職種として、一般的に広く知られています。

介護スタッフとして働くうえで必須資格はありませんが、介護職員初任者研修以上の資格を取っておくと就職や転職に有利です。

ホームヘルパー(訪問介護員)

ホームヘルパーは、自宅で生活を送る方に介護サービスを提供する職種です。
指定訪問介護事業所に在籍し、利用者の自宅を訪問して身体介助や生活支援を行います。また、利用者本人やその家族に対して、日常生活上の助言や、精神面のケアを行うこともホームヘルパーの仕事の一つです。
ほとんどのホームヘルパーは、一人で訪問して身体介護を行うため、基本的には介護職員初任者研修以上の資格が必須です。また車で利用者宅に出向くことが多いため、普通自動車運転免許も勤務条件に入っている事業所もあります。

ケアマネジャー

ケアマネジャーは正式名称を介護専門支援員といい、介護保険のスペシャリストと呼ばれます。主な仕事は、介護が必要な方のアセスメントを行い、ケアプランを作成することです。ほかにも要介護認定の申請代行、給付管理票の作成など介護保険に関わる幅広い業務を行っています。
勤務先は、介護施設、居宅介護支援事業所、地域包括支援センターなどです。
ケアマネジャーとして働くには、介護支援専門員の資格取得が必要です。受験には、指定業務の実務経験が5年以上かつ900日以上必要であるという条件があり、介護業界経験者のキャリアアップとしての意味合いが強い資格となっています。
また、介護専門支援員の上位資格には、主任介護支援専門員があり、さらなるステップアップも狙える職種です。

生活相談員・支援相談員

生活相談員・支援相談員は高齢者福祉施設と利用者の間に立って、介護を必要とする方がスムーズに介護サービスを受けられるようサポートする職種です。特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの高齢者介護施設では、施設に1名以上の生活相談員の配置が義務付けられています。
勤務先によって呼び名が異なり、高齢者向けの介護施設で働く場合は「生活相談員」、介護老人保健施設で働く場合は「支援相談員」と呼ばれます。

相談員の仕事は、施設の入所希望者へサービスの説明をしたり、入所の際に手続きを行ったりすることです。入所後も利用者の状況に沿ったサービスが提供されているか、継続して評価を行います。仕事として介護業務を兼務したり、施設長やケアマネジャーが相談員を兼務したりする施設もあります。
勤務にあたっては社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格のいずれかが必要です。

サービス提供責任者

サービス提供責任者は訪問看護サービスの責任者で、利用者、ケアマネジャー、ホームヘルパーをつなぐ役割を担っています。
勤務場所は訪問介護事業所で、訪問介護計画書の作成やホームヘルパーへの指示・指導、事務作業が主な仕事です。サービス提供責任者の中には、ヘルパー業務を兼務している方もいます。
サービス提供責任者として働くには、介護福祉士実務者研修課程を修了しているか、介護福祉士の資格が必要です。
また、2023年7月現在廃止済の資格のうち、旧訪問介護員1級か旧介護職員基礎研修修了はサービス提供責任者の要件を満たす資格として活かせます。

管理者(施設長)

管理者(施設長)は文字通り、介護施設の管理・運営を担う責任者です。管理者になる流れとしては、経営母体の社員から選ばれるか、現場で豊富な経験を積んだ職員が登用されるケースの主に2パターンがあります。
施設経営や人材マネジメント、収支管理、サービス品質の管理などが主な仕事です。利用者へ直接関わる業務よりも、施設で働く職員の採用や育成、施設経営の舵取りが仕事のウエイトを大きく占めます。
管理者になるための要件は、介護施設によって大きく異なります。詳しくは以下の表をご覧ください(2023年7月時点)。

介護施設 管理者(施設長)の要件
特別養護老人ホーム 下記のうちいずれかの条件を満たす者
・社会福祉主事
・社会福祉事業に2年以上従事経験がある
・社会福祉施設長資格認定講習会を受講した
認知長型グループホーム 3年以上の認知症介護経験がある
かつ
認知症対応型サービス事業者管理研修を受講した者
介護老人保健施設 都道府県知事の承認を得た医師
有料老人ホーム 資格要件なし
(現場経験を積んだあとに、関連資格を取得すると任命されるケースが多い)

介護事務・受付

介護事務は、介護保険に関わる請求事務を中心に、介護施設の事務全般を行う職種です。
介護事務の主な仕事は介護報酬請求事務(レセプト作成)ですが、窓口・電話対応や会計処理、書類作成なども幅広く行っています。
必須資格はありませんが、介護報酬請求事務への知識やスキルがあるほうが就職や勤務後も有利でしょう。介護報酬請求事務のスキルを証明する資格としては、ケアクラーク、介護事務管理士、介護報酬請求事務技能検定などがあります。

リネンスタッフ・清掃スタッフ

リネンスタッフは、利用者が使用したタオルやシーツ、衣類を洗濯する職種です。清掃スタッフは文字通り、介護施設内の掃除やゴミ捨てを仕事としています。
これらの職種は利用者と直接関わることがなく、身体介護を伴わないため、無資格でも働けるのが特長です。また、雇用形態については主に介護施設に直接雇用されるか、専門業者に就職して介護施設に派遣されるケースに分かれます。
利用者がいる限り洗濯や清掃が必要となりますので、リネンスタッフ・清掃スタッフは広く活躍の場があります。

介護車両の運転手

介護車両の運転手は、デイケアやデイサービスなどの通所介護施設で、利用者を送迎する職種です。介護車両には介護スタッフが同乗する場合もあれば、運転手が1人で乗降の介助まで行う場合があります。また、送迎以外で手の空く時間は、介護スタッフや事務スタッフなどの仕事を兼任することも多いようです。
運転を行う職種のため、普通自動車第1種運転免許は必須です。使用する車両が大きい場合は中型自動車運転免許を求められる場合もあります。

なお、一般的なバスやタクシーでは第2種免許が必要とされますが、介護車両の運転手であればそれは不要でしょう。なぜなら第2種免許は、利用時に料金を徴収する車両の運転に必要なものであり、介護車両は利用時に料金を徴収するケースはほぼないためです。また、運転手が一人で乗降の介助まで行う場合は、身体介護を伴うため、介護職員初任者研修以上の資格や課程修了が必須となります。

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介護の職種に活かせる資格

介護の職種で働くうえで、関連資格を持っていると仕事の幅を広げられます。また、給与アップにも繋がるでしょう。ここでは介護の資格に活かせる資格について、解説していきます。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、無資格からでも修了しやすい研修課程として知られています。この研修課程を修了していると基礎的な介護知識やスキルを身に付けていることを証明でき、利用者の身体に触れる身体介護が可能です。
取得に必要な期間は学習方法によって異なりますが3~4か月ほどで、費用は5~8万円ほどが相場となっています。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、医療ケア・認知症の基礎知識を身に付けていることが証明できる研修です。介護職員初任者研修の上位課程と位置づけられています。
受講時間は450時間ですが、既定の介護系資格を持っている場合は、一部科目の受講が免除される仕組みです。試験は座学での課題提出と、実技試験が併せて行われ合否が決まります。
また、喀痰吸引等研修を追加で受講すると、試験合格後に喀痰吸引・経管栄養のケアを行える認定がつきます。

介護福祉士

介護福祉士は身体介護や生活支援、介護技術の指導も行えるため、介護サービスだけでなく、施設のサービス向上へも貢献できる職種です。2023年7月時点で、介護職唯一の国家資格となっています。
介護福祉士の資格取得方法についてはいくつかありますが、3年以上介護の実務経験を積んだ介護福祉実務者研修修了者が受験するパターンが多いようです。

社会福祉士

社会福祉士は、社会福祉への知識と技術が証明できる国家資格です。福祉サービスを受けたい人から相談を受け、日常生活をスムーズに行えるよう支援するために必要な資格となります。
厚生労働省によると、例年合格率は30%前後で推移しており、難易度が高い資格といえます。取得するまでのハードルはありますが、その分、取得することで得られるメリットもある資格です。一例として、相談業務が中心である社会福祉士は、体力がなくなっても介護の現場で働きやすい特長があります。
また、社会福祉士の資格を得ることで、高齢者福祉や障害者福祉、児童福祉分野へも活躍の場を広げられるでしょう。

介護事務の資格

前述のとおり、介護事務の職種には資格がなくても就けますが、資格を取得していた方が就職や転職に有利です。
介護事務の代表的な資格は、ケアクラーク、介護事務管理士、介護報酬請求事務技能検定などが挙げられます。ほとんどの資格で実務経験などの受験要件がなく、試験勉強をすれば初心者でも合格できる試験が多いことが特長です。介護事務への転職を考えている方は、まず資格取得から挑戦してみるのもよいでしょう。

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介護の職種には資格なしでも就ける?

資格を持っていない方の中にも、介護の職種に興味がある方はいるでしょう。
前述のとおり、資格がなくても働ける介護の職種は存在します。ここでは、介護系の資格を必要とする職種と必要としない職種をそれぞれ紹介します。

介護の資格なしでも就ける職種

介護の資格なしで就ける職種は、施設の介護スタッフや介護事務、リネン・清掃スタッフ、介護車両の運転手などです。
無資格から介護の仕事を始めたい方は、現場で技術を学びながら資格取得も可能です。
介護スタッフに限らず、無資格で働いている職員に対して資格取得支援をしている事業所は多くあります。介護の職種に興味がある方は、働きながら資格取得を目指すことも検討しておきましょう。

介護の資格が必須の職種

資格が必須の職種は、すでに介護業界で働いている方がキャリアアップを目指して挑戦するのがよいでしょう。介護資格の保有を必須とする代表的な職種は、以下のとおりです。

介護の資格が必須の職種 資格名
ホームヘルパー 下記のいずれかの資格が必須
・介護職員初任者研修
・介護福祉士実務者研修
・介護福祉士
・旧ホームヘルパー2級
生活相談員、支援相談員 下記のいずれかの資格が必須
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・社会福祉主事任用資格
ケアマネジャー 介護支援専門員
サービス提供責任者 下記のいずれかの資格が必須
・介護福祉士実務者研修
・介護福祉士
・旧訪問介護員1級
・旧介護職員基礎研修
管理者(施設長) ※勤務する介護施設により異なる

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自分に合った職種を選んで介護現場で活躍しよう

  • 介護の職種には介護士やホームヘルパー、生活相談員、サービス提供責任者などがある
  • 介護の職種で活かせる資格には、介護福祉士や社会福祉士などがある
  • 介護の職種においてリネン・清掃スタッフや介護事務などは無資格で仕事に就ける
  • 資格取得支援を行っている事業所では、働きながら介護の資格取得が目指せる

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