看護師にはリーダーシップが必要！求められる能力を解説

「看護師のリーダーシップとはどのような行動・能力を指すのかわからない…」と悩む方もいるでしょう。看護師のリーダーシップとは、組織やグループ内で指揮を執ってスタッフを引っ張っていく能力のことで、問題解決能力やコミュニケーション能力などが求められます。この記事では、看護師のリーダーシップに必要な能力や発揮するために行いたいことを紹介していますので、ぜひご覧ください。

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看護師に必要なリーダーシップとは

リーダーシップとは、チーム・組織をまとめるマネジメント能力や、組織を引っ張っていく統率力などを指します。看護師としてリーダーシップをとるには、これらに加えて看護師としての経験やコミュニケーション能力などが求められます。
　
日本看護協会「看護実践能力」にも、看護師に求められる能力として「リーダーシップとマネジメント能力」が挙げられており、以下の3つが柱として述べられています。

• 業務の委譲／移譲と管理監督
• 安全な環境の整備
• 組織の一員としての役割発揮

看護師のリーダーは組織の一員として、看護・医療の提供を効率的・効果的に行うために、状況や役割に応じたリーダーシップの発揮が求められているのです。

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看護師にリーダーシップが求められる理由

看護師の中には、「ラダー内の教育目標にリーダーシップが含まれていて、何をすればよいのか分からない」という方もいるかもしれません。そもそも、なぜ看護師にリーダーシップが求められるのかを紹介します。

理由の1つは、主体性のある看護師を育成するためです。看護師のリーダーは役職についていない職員が最初に任命されることもある役割で、現場で働く看護師の中で身近なまとめ役になります。リーダーを中心に仕事を進めることで、チーム全体で自分達で問題を解決する能力や人材育成する能力を育成でき、主体性の高い自立した組織作りができるでしょう。

また、リーダーを置くことで、管理職の負担を軽減するという理由もあります。リーダーの役目の一つは、看護スタッフと管理職との橋渡しです。

医療施設では、一つの部署に看護師が30人近くいることも珍しくありません。まとめ役が師長しかいない場合、一人で全スタッフのサポートを行うのは限界もあるでしょう。間にリーダーを置くことで、橋渡しになり、きめ細かな組織管理が行えます。スタッフが悩みや相談したいことを抱えている場合、「いきなり師長には相談しづらいが、リーダーになら言いやすい」というケースもあるようです。

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看護師がリーダーシップ発揮に必要な能力

ここでは、看護師がリーダーシップを発揮するために必要な能力について紹介します。

看護知識・スキル

リーダーであるかどうかに関わらず、看護師として働くには高い看護知識やスキルが必要です。さらに、リーダーが高いスキルをもって的確な判断や適切な看護ケアを行えていると、チーム内での人材育成にも繋がっていきます。

看護知識・スキルの高い人がリーダーになることで、チーム全体の看護スキルも上がっていくでしょう。逆に、チーム全体の看護スキルを高めていくには、リーダー自身のスキルアップも不可欠といえます。

対応力・問題解決能力

リーダーは、チームの意思決定において重要な役割をもつ立場のため、決断を迫られることもあります。リーダーはそのような予期せぬ事態に遭遇したときに、適切に対応できる力や問題解決能力が必要です。

具体的にはチーム全体の業務量が多く忙しい日や、急変が起きたとき、チーム内に新人がいるときなどは、とっさの対応やサポートを求められることが多いでしょう。また、地震や洪水などの災害時や火災が発生したときなどの緊急時対応も理解しておく必要があります。

リーダーは、問題が起きるリスクのある業務は事前に把握し、リスク回避の処置をとります。問題が起きたら、すぐにサポートや助言を行って対処する対応力が必要です。また、スタッフから相談を受けた時は冷静に判断し、解決策を提案します。対応力や問題解決能力のあるリーダーは、スタッフからも信頼される人材になれるでしょう。

組織を管理する能力

リーダーは、看護主任や看護部長からチームの管理をある程度任されることもあります。そのため、組織管理能力も求められるでしょう。具体的には、当日出勤しているチーム職員の経験や能力を考慮してペアを組む職員を決めたり、担当業務を割り振ったりするなどです。

一人あたりの業務量を把握して割り振りを決めることで、チーム全体の業務を円滑に進めます。経験の浅い看護師がいたら看護スキルの到達具合を適宜把握し、適切なタイミングで仕事を任せるのもリーダーの役目です。

コミュニケーション能力

看護師は業務において患者や医療従事者と関わることが多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。もちろん、リーダーがチーム内でリーダーシップを発揮するときにも、コミュニケーション能力が不可欠です。

看護スタッフ間で良好なコミュニケーションが取れていると、お互い協力して仕事に望む雰囲気が作られ、団結力の醸成にもつながるでしょう。また、仕事や人間関係の悩みは管理職には相談しにくいが、リーダーには相談しやすいという看護職員も多くいます。そのため、リーダーは話しかけてもらうのを待つのではなく、自分から積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。

また、リーダーはチームスタッフに業務に関する指導を行う機会も多くあります。しかし、画一的に自分の知識を教えるだけでは、後輩は育たないことも。どのように指導するのが適切なのかは、看護師それぞれの性格や適性、今までの経験によっても異なります。

リーダーはコミュニケーション能力を駆使して、チームスタッフ一人ひとりのことをよく理解し、適切な指導を行う力が求められるでしょう。指示や指導を行うときはその意図も伝えるようにしたり、やりがいを引き出す声掛けをしたりといった、柔軟性のあるコミュニケーションが求められることもあります。

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看護師がリーダーシップを発揮するには？

リーダー看護師が、リーダーシップを発揮して業務を進めるには、どうすればよいのでしょうか。

スキルアップや自己研鑽を続ける

前述のとおり、看護師がリーダーシップを発揮するには、看護知識やスキルも必要です。　しかし、リーダー自身のスキルが低ければ、チームスタッフに適切な指導や助言ができません。医療の分野は新しい技術や知識が日々更新されるため、自己研鑽を惜しまず、知識やスキルをアップデートすることが大切です。専門分野のスペシャリストを目指して、認定看護師や専門看護師の資格を取得するのも良いでしょう。

業務の効率化を意識して行動する

リーダーは、業務の効率化を意識して指示を出したり行動したりすることを心がけましょう。リーダーのリーダーシップが不十分だと、チーム全体の業務がうまく回らないことも。また、各スタッフの許容範囲を超えた業務を課していると、ミスやインシデントの原因にもなります。

リーダーはタスクの優先順位を把握して業務を分担し、必要に応じて指示を出します。リーダーはいちスタッフとして業務を行いながらも、チーム全体の進捗状況を確認するスキルが必要でしょう。

手本となる行動を心がける

チームスタッフは、リーダーの言動を見ていることが多いようです。手本となるような言動ができるリーダーには、自然とスタッフもついてきます。リーダーシップを発揮するには、日頃の行動や態度でチームスタッフの手本となれるよう心がけましょう。

患者・同僚へ接するときや助言を行うとき、手本となる言動ができているか振り返ってみるのもおすすめです。また、リーダーが向上心をもって仕事に取り組む手本を見せることで、スタッフの士気を上げる効果も期待できます。

先輩やほかのリーダーを見て学ぶ

リーダー職を初めて経験する方は、どのように立ち振る舞えばよいのか分からないという方も多いようです。そのような場合は、先輩看護師やほかのリーダーの姿を見て、リーダーシップとは何かを学びましょう。
特にスタッフの統率や指導を行うには、ノウハウも必要です。ほめる・指摘するタイミングやワードチョイス、チームスタッフへのサポートの方法など、先輩のマネから始めてみると失敗が少なく、コツも掴みやすいかもしれません。

リーダーシップに関する研修を受講してみる

リーダーシップを身に付けたい方は、リーダーシップに関する研修を受講してみるのも良いでしょう。地域の基幹病院などでは、看護師向けのリーダーシップに関する研修やコーチングの研修が行われていることもあります。

研修の受講により、具体的にどのようにリーダーとして働くのが良いのか、リーダーとして今までやってきた業務で改善すべき点などが分かることもあるようです。まだリーダーを経験していない方も、今後を見据えて研修に参加しておくと安心してキャリアを積めるでしょう。

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看護師のリーダーシップは業務遂行や人材育成のために必要

• 看護師のリーダーシップは統率力やマネジメント能力に加え看護知識も必要
• 看護師がリーダーシップに必要な能力は問題解決能力やコミュニケーション能力
• 看護師がリーダーシップを発揮するには手本となる行動を心がけ自己研鑽を続ける

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