仕事内容・働き方

施設長と管理者の違いは?仕事内容や必要資格を解説!

介護職・ヘルパー管理者・施設長仕事内容6 months ago

「施設長と管理者の違いは?」
「施設長や管理者はどのような仕事をしている?」
このような疑問を持つ方もいるでしょう。施設長や管理者は、介護施設においてマネジメント業務に就いています。この記事では、施設長と管理者の違いや仕事内容、なるために必要な資格について解説しています。給与や仕事のやりがいについても触れていますので、ぜひご覧ください。

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施設長と管理者の違いは?

施設長と管理者の違いは、明確に規定されていません。どちらも介護施設の責任者を指す呼び名で、「ホーム長」「所長」と呼ばれることもあります。基本的にはどの呼び名の場合でも、介護施設で一番上の立場としてマネジメント業務を行うのが主な仕事です。施設長や管理者は、施設の介護職員から昇格したり、経営母体である法人の社員から選ばれたりして就任するケースが多いようです。

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施設長や管理者の仕事内容

施設長や管理者の仕事内容は、介護施設のマネジメント業務が主です。母体が民間企業の場合は、利益を出すためのマネジメントも求められるでしょう。ここでは施設長や管理者の詳細な仕事内容について紹介します。

介護業務のマネジメント・サポート

施設長や管理者は、介護サービスが適切に提供されるようマネジメントを行ったり、介護職員をサポートしたりします。
具体的には介護サービスの品質を保つため現場をチェックし、必要に応じて介護職員へ指導を行ったり、改善案を話し合ったりします。状況に応じて利用者や家族と面談し、利用者の状態把握やケアプランが適切であるかの確認も行います。
小規模な施設の場合は施設長自身が介護業務に入って、直接業務を担うことでほかの介護職員のサポートを行うこともあるようです。

人材採用・管理

施設長や管理者は、今の職場環境が介護職員にとって働きやすい環境なのかを、注意深く観察することが必要です。業務量は適切か、人間関係や職場の雰囲気は良いか、有休の取得状況は適切かなどを把握して改善を図り、良い点は継続できるように働きかけます。職員一人ひとりの能力や適性を理解し、人員配置を適切に見直すのも施設長や管理者の大切な仕事です。
また、新しい人材を採用する際には、施設長や管理者は人事担当者とともに選考に携わります。新任者に対して、教育担当の職員をつけたり、時には施設長自ら教育を行ったりすることもあるようです。

施設の収支管理

民間企業の事業所や有料老人ホームは、適切な介護サービスを提供するだけでなく、利益を出し続けなければ経営に関わる問題となります。そのため、入居者の確保のため営業・広報活動を行ったり、無駄な支出を削減するため経費を見直したりするのも施設長や管理者の役目です。介護保険請求業務や各種経費の管理をとおして、収益となる介護報酬や諸経費を計算して収支管理を行っています。

行政管理

施設長や管理者は施設の代表者として、行政手続きの管理も任されています。介護保険事業について届出内容の変更がある場合は、施設長や管理者は変更から10日以内に行政機関へ変更届を提出しなければなりません。また、介護保険事業所事故報告書や消防計画の作成・提出も施設長や管理者の重要な仕事です。

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施設長や管理者の施設別必要資格

施設長や管理者に求められる要件において共通するものはなく、介護施設の種類により要件が異なります。施設長や管理者に求められる要件や資格について、施設種類別に確認しておきましょう。

有料老人ホーム・デイサービス

有料老人ホームとデイサービスの施設長や管理者には、資格要件がありません。制度上は無資格でも着任できますが、実際には介護職経験者や介護系の資格保有者を優先して選ぶことが多いようです。近年は未経験者を施設長候補として採用し、職員が介護業務の経験を積んだ後に関連資格を取得し、着任するケースも見られます。

介護老人保健施設

介護老人保健施設のトップは「施設長」と呼ばれます。厚生労働省「施設長の資格要件等」によると、介護老人保健施設の施設長の資格要件は以下のとおりです。

  • 介護老人保健施設の開設者は、都道府県知事の承認を受けた医師に当該介護老人保健施設を管理させなければならない。(介護保険法第95条)
    ※都道府県知事の承認を受け、医師以外の者に管理させることができる

都道府県知事の承認を受けた医師が施設長になるのが原則ですが、都道府県知事の承認受けることで医師以外が施設長となっているケースも多いようです。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームのトップは「施設長」と呼ばれます。厚生労働省「施設長の資格要件等」によると、特別養護老人ホームの施設長の資格要件は以下のとおりです。

  • 社会主事の要件を満たす者
  • 社会福祉事業に2年以上従事した者
  • 社会福祉施設長資格認定講習会を受講した者

特別養護老人ホームの施設長は、上記の資格要件のうちどれか1つ以上に当てはまることが必要です。社会福祉施設長資格認定講習会は社会福祉法人全国社会福祉協議会の中央福祉学院が主催する講習会で、通信授業6か月と面接授業5日間で修了できます。

認知症グループホーム

認知症グループホームの正式名称は「認知症対応型共同生活介護事業所」で、施設のトップは「管理者」と呼ばれます。厚生労働省「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」によると、認知症グループホームの管理者は、以下の資格要件を全て満たすことが必要です。

  • 介護施設や在宅サービスの介護員として認知症高齢者の介護に3年以上従事した経験を持つ者
  • 厚生労働大臣が定める「認知症対応型サービス事業管理者研修」を修了した者

認知症対応型サービス事業管理者研修とは、適切な介護サービスの提供や施設職員の労務管理などを学ぶ研修です。各都道府県で実施しており、研修期間は2日程度です。

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施設長や管理者になるには?

施設長や管理者になるには、前述のとおり、資格要件がある場合は要件を満たす必要があります。実際に着任する際は現場の介護職員が昇格する場合や、経営母体の法人の社員から選ばれる場合が一般的です。中には、異業種でマネジメント業務の経験がある人を施設長候補として採用するケースもみられます。
資格要件を満たしていれば、介護職を経験していない人が施設長や管理者になることもできますが、実際には介護の知識やスキルがないと難しいこともあるでしょう。そのため、未経験者が施設長や管理者になるには、まず現場を経験した後に必要資格の取得や研修を受講するケースが多いようです。

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施設長や管理者のやりがいは?

施設長や管理者は、施設を円滑に運営できるかが自分の手腕にかかっています。現場のスタッフの上に立ちながら、法人本部より指示があるなど難しい立場に立たされることもあるでしょう。そんな中、自分の働きかけで職員や利用者の満足度が上がったり、収益の増加が数字で見えたりすると達成感ややりがいを感じられるようです。

また、介護職員として働いているときは、日々の介護に気を配るのに手いっぱいになってしまうこともあるでしょう。一方、施設長や管理者になれば、介護施設という大きい単位で介護現場をみることができます。施設全体をよりよい環境にしたいという気持ちを持っている人は、施設長や管理者の仕事にやりがいを感じられるでしょう。

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施設長や管理者の給与

公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査結果報告書」によると、管理者の平均給与は月給の場合で38万3,228円となっています。事業所の規模や勤続年数によって給与が上がることもあるでしょう。

同調査の結果をもとに、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を例にとって職員と管理者の給与を比べると、職員の平均給与は月給の場合で26万7,154円、管理者の平均給与は月給の場合で45万5,608円でした。施設長や管理者は、着任時点である程度の実務経験を積んでいることが多いため、元々給与が高いことが考えられます。それに加えて役職による仕事の多さや責任の重さを考慮し、高い賃金に設定されることがあるようです。

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施設長と管理者は介護施設のマネジメントを行う職業

  • 施設長や管理者に明確な違いはなく、どちらも介護施設の管理業務をしている
  • 施設長や管理者は介護サービスや人材の管理、収支管理などを主に行っている
  • 施設長や管理者になるための資格要件は、介護施設の種類により異なる
  • 施設長や管理者は職員や利用者の満足度が上がった様子を見てやりがいを感じられる

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