仕事内容・働き方

WOCナース(ウォックナース)とは?仕事内容や役割を解説

正看護師仕事内容a year ago

「ウォックナース」を耳にしたことがあっても、「役割や具体的な仕事内容はよく分からない」という方もいるでしょう。看護師のキャリアパスには認定看護師があり、WOCナース(ウォックナース)、つまり皮膚・排泄ケア認定看護師はその一つです。

この記事では、WOCナース(ウォックナース)の仕事内容や役割、資格取得のメリット、資格の取得方法などについて解説します。

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WOCナース(ウォックナース)とは

WOCナース(ウォックナース)とは、日本看護協会が認定する「皮膚・排泄ケア認定看護師」のことです。WOCナース(ウォックナース)という名称は、一般の人の理解向上を図るため2007年に「皮膚・排泄ケア認定看護師」に変更となりました。

WOCナース(ウォックナース)のWOCは、Wound Ostomy Continenceの頭文字を取ったものです。Woundは 創傷、Ostomyはストーマ(人工肛門、人工膀胱)、Continenceは排泄の抑制をそれぞれ意味します。

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WOCナース(ウォックナース)の役割と仕事内容

WOCナース(ウォックナース)の役割・仕事内容は、主に以下の3つです。

Wound(創傷)

Wound(創傷)とは、患者の褥瘡(じょくそう)、いわゆる床ずれを指します。寝たり座ったりしているときに、一定の箇所が持続的に圧迫されることによって起こる皮膚のトラブルのことです。

こうした皮膚のトラブルや創傷を予防するとともに、起きてしまった褥瘡のケアを行うのがWOCナース(ウォックナース)の役割です。

具体的には、洗浄や保湿、皮膚を保護するスキンケア用品を使用して、患者の皮膚をケアします。また、褥瘡が発生しないよう、体圧を分散するマットレスなど使用したり、体位変換・ポジショニングなどを行ったりするのもWOCナース(ウォックナース)の仕事です。

Ostomy(ストーマ)

Ostomy(ストーマ)とは、疾病の治療のために摘出した腸や尿管の代わりに、便や尿を排出するための消化管ストーマ(人工肛門)や尿路ストーマ(人工膀胱)のことです。

WOCナース(ウォックナース)は、ストーマを造設する患者に対してアドバイスを行ったり、ストーマで生活するようになった患者に対して器具の管理や清浄方法、生活上のアドバイスなどを行ったりする役割があります。

ストーマ周辺で起こりやすい皮膚トラブルの防ぎ方や便・尿が漏れた際の対処方法などについてもアドバイスし、QOLが上がるようサポートするのもWOCナース(ウォックナース)の重要な仕事です。

Continence(排泄)

Continence(排泄)とは、排泄を抑制する機能のことです。加齢や疾病によって排泄を抑制できなくなることを、inContinence(失禁)と呼びます。

WOCナース(ウォックナース)は、そのような便や尿失禁などがある患者に対して、失禁による皮膚のケアや予防・改善を行う役割を担います。

たとえば、適切なオムツを選択したり、オムツの交換方法を工夫したりします。また、皮膚トラブルの予防方法や改善方法をアドバイスするのもWOCナース(ウォックナース)の仕事の一つです。

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WOCナース(ウォックナース)の主な勤務先

WOCナース(ウォックナース)の主な勤務先は、病院・クリニックや訪問看護ステーション、介護保険施設などです。そのほか、学校や大学に勤務するWOCナース(ウォックナース)もいます。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった介護保険施設で働くWOCナース(ウォックナース)は、皮膚・排泄ケアだけでなく、介護領域の業務も行う場合があります。

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WOCナース(ウォックナース)として働くメリット

WOCナース(ウォックナース)として働く主なメリットは、以下の3点です。

  • スキルアップできる
  • 収入アップを図れる
  • 転職時に有利になる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

スキルアップできる

WOCナース(ウォックナース)の認定を受けるためには、皮膚・排泄ケア分野における専門的な知識と技術が必要です。WOCナース(ウォックナース)を目指す中でスキルアップでき、業務に活かせます。専門分野ができることで、周りの看護師から頼りにされたり、教育を任されたりすることもあるでしょう。

収入アップを図れる

勤務先によっては、認定看護師に対して資格手当を支給したり、基本給を高くしたりするところもあります。皮膚・排泄ケア認定看護師の資格をとりWOCナース(ウォックナース)として働くことで、収入アップできる場合があるでしょう。

転職時に有利になる

WOCナース(ウォックナース)の認定を受けていれば、皮膚・排泄ケア分野において一定の知識・スキルがあることを証明できます。皮膚・排泄ケアのプロであるWOCナース(ウォックナース)は、医療機関だけでなく介護施設からの需要もあり、転職時にも有利に働くと考えられるでしょう。

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WOCナース(ウォックナース)の給料

日本看護協会の「『2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査』報告書」によると、WOCナース(ウォックナース)を含む認定看護師の給与総月額(所得税や雇用保険、健康保険、年金等の社会保険料を控除する前の総支給額)の平均額(2022年)は、429,170円です。このデータをもとにWOCナースの年収(給与総月額の12か月分)を概算すると、約515万円になります。

なお、同調査で認定看護師の年代別の給与総月額を見ると、50~59歳の給与総月額が最も高く、20代から30代、40代と年代が上がるにつれて給与総月額の金額が高くなっています。

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WOCナース(ウォックナース)になるには

WOCナース(ウォックナース)になるには、認定看護師の教育機関で必要なカリキュラムを修了し、審査を受けなければなりません。

認定看護師の教育機関に入学できる要件は、国内の看護師免許を取得後、通算5年以上実務研修(うち3年以上は皮膚・排泄ケア分野の実務研修)を受けることです。

そのあと、受講時間600時間以上のA課程、もしくは800時間程度のB課程の教育機関で学びます。修了したら、日本看護協会の認定審査(書類審査・筆記試験)を受け、合格するとウォックナース(皮膚・排泄ケア認定看護師)として登録可能です。

なお、A課程の受講期間は6か月以上1年以内、B課程は1年以内です。A課程修了者の認定審査は、2029年度をもって終了することになっています。

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WOCナース(ウォックナース)の仕事を理解して転職を検討しよう

  • ウォックナースは、日本看護協会が認定する「皮膚・排泄ケア認定看護師」のこと
  • ウォックナースは、皮膚・排泄ケアのプロとして患者をサポートする役割がある
  • ウォックナースになると、収入アップや転職で有利になるなどのメリットが得られる
  • ウォックナースになるには、認定看護師の教育機関を修了し審査に合格する必要がある

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