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理学療法士の資格を取るには?取得の難易度や活かせる仕事を紹介
19 hours ago

「理学療法士の資格について知りたい」という方もいるのではないでしょうか?理学療法士の資格は、養成校を卒業し、理学療法士国家試験に合格することで取得できます。この記事では、理学療法士の資格の取り方や難易度・合格率を紹介します。理学療法士の資格を活かせる仕事やステップアップにつながる資格も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
理学療法士の資格の取り方
理学療法士の資格を取るには、養成校を卒業した後、理学療法士国家試験に合格することが必要です。
養成校を卒業する
公益社団法人日本理学療法士協会「理学療法士になるには」によると、理学療法士の養成校には以下のような種類があります。
- 大学(4年制)
- 短期大学(3年制)
- 専門学校(3年制・4年制)
- 特別支援学校(視覚障がい者が対象)
理学療法士養成校に入学するには、高等学校卒業以上の学歴が必要となります。年齢の上限は設けられていないため、社会人から理学療法士を目指すことも可能です。専門学校の中には、働きながら通える4年制の夜間部を設けているところもあります。
e-Gov法令検索「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則 第2条」によると、養成校における修業年限は3年以上であることが原則です。よって、最短で理学療法士の資格を取得したい場合は、3年制の短期大学や専門学校の卒業を目指すのが良いでしょう。じっくりと時間をかけて知識や技術を身につけたい方には、カリキュラムにゆとりがある4年制大学がおすすめです。
なお、すでに作業療法士の資格を有している場合は、養成校で2年以上学ぶことで、理学療法士国家試験の受験資格を得られます。
参考:公益社団法人日本理学療法士協会「理学療法士になるには」
e-Gov法令検索「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」
理学療法士国家試験に合格する
厚生労働省「理学療法士国家試験の施行」によると、2025年度に実施された第61回理学療法士国家試験の概要は、以下のとおりです。
| 試験日 | - 筆記試験:2026年2月23日(月) - 口述試験および実技試験:2026年2月24日(火) (重度視力障がい者の方が対象) |
| 試験地 | 8都道府県 (北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・香川県・福岡県・沖縄県) ※口述試験および実技試験は東京都のみ |
| 試験方法 | - 筆記試験(一般問題・実地問題) ※重度視力障がい者の方に対しては、筆記試験の実地問題に代えて「口述試験および実技試験」を行う |
| 試験科目 | 【筆記試験】 - 一般問題:解剖学・生理学・運動学・病理学概論・臨床心理学・リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)・臨床医学大要(人間発達学を含む)・理学療法 - 実地問題:運動学・臨床心理学・リハビリテーション医学・臨床医学大要(人間発達学を含む)・理学療法 【口述試験および実技試験】 運動学・臨床心理学・リハビリテーション医学・臨床医学大要(人間発達学を含む)・理学療法 |
| 受験手数料 | 1万100円(収入印紙を受験願書に貼り納付) |
| 合格発表日 | 2026年3月23日(月) |
参考:厚生労働省「理学療法士国家試験の施行」
厚生労働省「第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表について」をもとに、2025年度に実施された第61回理学療法士国家試験の合格基準を、以下にまとめました。
- 総得点:167点以上/277点(全体の約60%)
- 実地問題:41点以上/117点(全体の約35%)
理学療法士国家試験の合格基準は、総得点の60%かつ実地問題の35%以上得点することです。採点除外となる問題が発生する場合があるため、具体的な点数は実施回によって異なるでしょう。
なお、一般問題は1問1点、実地問題は1問3点で採点され、総得点と実地問題の合格基準を両方満たすと合格となります。
参考:厚生労働省「理学療法士国家試験の施行」
厚生労働省「第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表について」
理学療法士免許の申請手続きを行う
厚生労働省「理学療法士免許申請手続」によると、理学療法士として働くためには、国家試験に合格してから免許申請の手続きを行う必要があります。
申請に必要な書類は以下のとおりです。
- 免許申請書
- 診断書(発行日から1ヶ月以内のもの)
- 住民票の写しまたは戸籍抄(謄)本
- 登録免許税(9000円分の収入印紙)
- 登録済証明書用はがき(希望者のみ)
免許申請後は審査を経て、有資格者の名簿への登録が行われます。免許登録の審査に1~2ヶ月程度かかり、免許証が手元に届くまでにはさらに2~3ヶ月程度かかるのが一般的です。そのため、理学療法士国家試験に合格したら、すみやかに免許申請を行いましょう。
可能な限り早く理学療法士としての業務に従事できるよう、就職先によっては「登録済証明書」の提出を求められる場合があります。登録済証明書は、免許登録後に免許証が手元に届くまでの間、理学療法士の資格を取得したことを証明するものです。登録日から一両日中に発行されるため、名簿への登録が完了したことをすぐに確認できます。
登録済み証明書を確実に発行してもらうためには、免許申請の際にあわせて発行を依頼しましょう。免許申請後の申請は対応不可となる場合があるため、就職先への提出の要否は事前に確認しておくことが大切です。なお、登録済証明書の申請・発行はオンラインでも行えます。
参考:厚生労働省「資格申請案内」
理学療法士の資格の取得難易度・合格率
厚生労働省「国家試験合格発表」によると、2023年度~2025年度に実施された理学療法士国家試験の合格率の推移は、以下のとおりです。
| 実施回(実施年度) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第59回(2023年度) | 1万2629人 | 1万1266人 | 89.2% |
| 第60回(2024年度) | 1万2691人 | 1万1373人 | 89.6% |
| 第61回(2025年度) | 1万2436人 | 1万1156人 | 89.7% |
参考:厚生労働省「第59回理学療法士国家試験及び第59回作業療法士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第60回理学療法士国家試験及び第60回作業療法士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表について」
2023年度~2025年度の理学療法士国家試験の合格率は、89%台です。合格率は比較的高い水準を保っているものの、試験範囲は幅広く、試験自体の難易度が低いわけではありません。
よって、理学療法士の資格を取得するには、過去問を中心とした入念な試験対策が必要となるでしょう。
参考:厚生労働省「国家試験合格発表」
厚生労働省「第59回理学療法士国家試験及び第59回作業療法士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第60回理学療法士国家試験及び第60回作業療法士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表について」
理学療法士の資格を活かせる仕事
理学療法士の資格は、医療・介護・福祉・スポーツ・産業分野などのさまざまな仕事に活かせます。ここからは、理学療法士の資格を活かせる仕事・職場を見ていきましょう。
医療分野
医療分野で理学療法士の資格を活かせる主な職場は、以下のとおりです。
- 総合病院・大学病院
- 整形外科クリニック
- リハビリテーション病院
医療分野では、病気や障がいがある方に対して、身体機能の回復や維持・向上を目的とした療法を行う場面が多くあります。医師の指示の下、患者の状態に合った運動や訓練を行い、身体機能の回復を促すのが理学療法士の仕事です。具体的には、運動の指導やリハビリテーション、電気や超音波を使用した物理療法などを行います。
介護・福祉分野
介護・福祉分野における理学療法士の仕事は、身体機能を維持・向上させるための訓練や支援を行うことです。理学療法士が活躍する主な職場は以下のとおりです。
- 介護老人保健施設(老健)
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
- 訪問リハビリテーション
- 介護医療院
- 障害者支援施設
- 児童発達支援センター
介護・福祉分野では、施設の利用者に対して、日常生活の動作をスムーズに行うためのトレーニングや機能訓練を実施します。利用者の運動機能の状態を個別に把握したうえで、年齢や障がいに応じて目標やメニューを立案し、実施することが理学療法士の役割です。
スポーツ分野
理学療法士の資格があると、スポーツジムやフィットネスクラブなどのスポーツ分野でも活躍できます。スポーツの分野では、正しい身体の使い方や運動機能を高めるためのトレーニングの指導など、医学に基づく知識が求められる場面が多いのが特徴です。
理学療法士は、運動学・解剖学・リハビリテーション医学などの知識をもった専門職のため、さまざまな視点から対象者に合った運動へのアプローチを提案できるでしょう。
産業分野
理学療法士の資格を活かせる産業分野の職場は、医療機器メーカーや福祉用具メーカーなどです。理学療法士は、医療や福祉の知識を活かして、ニーズに合った商品の開発や提案などを行います。また、体力づくりや安全な職場環境づくりなど、従業員の健康を守るための支援を行う「産業理学療法士」として活躍することも可能です。
産業分野では、理学療法士が個別に直接的な治療を行う場面は多くありません。そのため、現場経験をとおして十分な知識や技術を身につけてから、産業分野に転職する理学療法士が多い傾向にあるようです。
理学療法士のステップアップにつながる資格
理学療法士の資格には有効期限が設けられていないため、一度取得すれば永久的に理学療法士として働くことが可能です。一方で、理学療法士の質を担保・向上させるため、生涯学習制度としていくつかの認定資格が設けられています。
日本理学療法士協会が認定を行う資格に、「登録理学療法士」「認定理学療法士」「専門理学療法士」があり、いずれも5年の更新制が設けられているのが特徴です。そのため、これらの資格を有していると、理学療法士としての実践的な知識・技術を保持していることの証明につながります。
ここからは、「登録理学療法士」「認定理学療法士」「専門理学療法士」の資格の詳細を見ていきましょう。
登録理学療法士
公益社団法人日本理学療法士協会 「登録理学療法士の取得方法」によると、登録理学療法士とは、多様なケースに対応するスキルを有する「ジェネラリスト」にあたる資格です。登録理学療法士の資格は、座学と実地研修で構成される研修を修了することで取得できます。
研修の内容は以下のとおりです。
| 前期研修 | 2年間 | - 座学:22コマ(33時間) - 実地研修:32コマ(48時間) |
| 後期研修 | 3年間 | - 座学:51コマ(76.5時間) - 実地研修:3年(36ヶ月) |
参考:公益社団法人日本理学療法士協会「登録理学療法士の取得方法」
登録理学療法士の資格を取得するには、前期と後期を合わせて最短5年間の研修を修了する必要があります。
なお、登録理学療法士の研修の一部は、eラーニングによる受講が可能です。勤務先の施設に登録理学療法士が在籍している場合、実地研修は自施設で受けられます。
参考:公益社団法人日本理学療法士協会 「登録理学療法士の取得方法」
認定理学療法士
公益社団法人日本理学療法士協会「認定理学療法士について」によると、認定理学療法士とは、「臨床実践分野のスペシャリスト」として専門性の高い臨床技能を有することを証明する、登録理学療法士の上位資格です。
認定理学療法士の資格は、21種ある分野ごとに認定を受ける仕組みとなっており、例年12月に実施される認定試験に合格することで取得できます(2026年8月現在)。
認定試験は五者択一のマークシート形式で、共通問題(9問)と認定分野問題(15問)が出題されるのが特徴です。受験要件として、指定カリキュラムの受講や日本理学療法学術研修大会への参加、登録理学療法士の資格の取得などが求められます。
参考:公益社団法人日本理学療法士協会「認定理学療法士について」
専門理学療法士
公益社団法人日本理学療法士協会「専門理学療法士について」によると、専門理学療法士とは、「研究分野のスペシャリスト」として専門性の高い臨床技能を有することを証明する、登録理学療法士の上位資格です。
専門理学療法士には13種の認定分野が設けられており、分野ごとに実施される口頭試問に合格することで取得できます。口頭試問を受けるための要件は、指定研修カリキュラムの受講や学術大会への参加・発表、査読付き原著論文の業績などです。また、登録理学療法士の資格を有していることが前提条件となります。
参考:公益社団法人日本理学療法士協会「専門理学療法士について」
理学療法士の資格についてよくある質問
ここでは、理学療法士の資格についてよくある質問を紹介します。
理学療法士資格を働きながら取るには?通信制はある?
理学療法士の資格を取得するには、対面授業や実習を受ける必要があります。よって、通信制の養成校はなく、通信課程のみでの資格の取得はできません。
働きながら理学療法士資格を取得する場合は、夜間課程のある学校を選んだり、仕事の量や時間を調整したりする必要があるでしょう。
理学療法士の資格を履歴書に書くときの正式名称は?
理学療法士の資格の正式名称は「理学療法士免許」です。履歴書の免許・資格欄に書くときは、「理学療法士免許 取得」が適切な表記となります。なお、免許を取得予定の場合は、「理学療法士免許 取得見込み」や「理学療法士免許 申請中」などと記載すると良いでしょう。
理学療法士の資格は更新が必要?
理学療法士の資格に有効期限はないため、資格取得後に更新の手続きが発生することはありません。一方で、紹介した「登録理学療法士」「認定理学療法士」「専門理学療法士」の資格は5年ごとの更新制のため、資格を保持し続けるには更新が必要となります。
理学療法士の資格を取るには国家試験の合格が必要
- 理学療法士の資格は、養成校を卒業して国家試験に合格することで取得できる
- 理学療法士の資格は、医療・介護・福祉・スポーツなど幅広い分野で活かせる
- 理学療法士のステップアップにつながる資格は「登録理学療法士」や「認定理学療法士」
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