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OTC医薬品とは?分類や販売に必要な資格について紹介

「OTC医薬品とはどのようなものかよく分からない」という方もいるでしょう。OTC医薬品とは、処方箋なしで、薬局やドラッグストアなどで購入できる医薬品のことです。この記事では、OTC医薬品の特徴や分類について紹介します。OTC医薬品の販売に必要な資格やOTC類似薬についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
OTC医薬品とは
厚生労働省「医薬品を安全に使うために」によると、OTC医薬品とは、処方箋がなくても、薬局やドラッグストアで購入できる医薬品のことです。OTCは、「Over The Counter」の頭文字からできており、カウンター越しに、薬局やドラッグストアなどで販売・購入できる医薬品であることを意味しています。
OTC類似薬とは
厚生労働省「薬剤給付の在り方について-長期収載品・先行バイオ医薬品・OTC類似薬-」によると、OTC類似薬とは、成分や効果などがOTC医薬品と類似している医療用医薬品のことです。
OTC類似薬は医療用医薬品であるため、購入するには、医師の処方箋が必要となります。また、OTC類似薬は保険の適用対象となるため、OTC医薬品より安く購入できるのが特徴です。
ただし、厚生労働省「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しの在り方について」によると、一部のOTC類似薬については、保険外負担(特別の料金)が課せられる制度の創設が検討されています(2025年12月現在)。そのため、OTC類似薬に対する自己負担の割合は、今後変更される可能性もあるでしょう。
なお、この制度の創設は、医療用医薬品の給付を受ける患者とOTC医薬品で対応している患者との公平性の確保や、現役世代の保険料負担の軽減などを目的としています。
参考:厚生労働省「医薬品を安全に使うために」
厚生労働省「第202回社会保障審議会医療保険部会(ペーパーレス) 資料」
厚生労働省「第209回社会保障審議会医療保険部会 第9回高額療養費制度の在り方に関する専門委員会(ペーパーレス)合同開催 資料」
OTC医薬品の分類
厚生労働省「医薬品を安全に使うために」によると、OTC医薬品は「要指導医薬品」と「一般用医薬品」に分けられ、種類ごとに販売や購入に関する決まりが定められているのが特徴です。
ここでは、それぞれの種類の特徴について、詳しく紹介します。
要指導医薬品
厚生労働省「医薬品を安全に使うために」によると、要指導医薬品とは、販売時に薬剤師による情報提供が義務付けられている医薬品のことです。要指導医薬品は主に、医療用医薬品からOTC医薬品に移行して間もないものや毒薬、劇薬などが該当します。
これまで要指導医薬品は、店舗における対面での販売に限定されていました。しかし、2025年の薬機法の改正に伴い、薬剤師の判断に基づき、オンライン服薬指導による必要な情報提供を行った上でのインターネット販売が可能に。なお、適正使用のために必要な確認を対面で行うことが適切である品目については、これまでと同様に対面での販売が求められています。
スイッチOTC医薬品とは
厚生労働省「手続きに係るスキーム図」によると、スイッチOTC医薬品とは、医療用医薬品からOTC医薬品に転用した医薬品のことです。場合によっては、「スイッチOTC」や「スイッチOTC薬」などと呼ばれることもあります。
スイッチOTC医薬品は製造販売開始後、定期的に安全面に関する調査が行われ、引き続き要指導医薬品として販売するか、または一般用医薬品へ移行するか検討されるのが特徴です。なお、原則3年間は要指導医薬品として販売されるのが一般的となっています。
一般用医薬品
厚生労働省「医薬品を安全に使うために」によると、一般用医薬品は、第1類医薬品・第2類医薬品・第3類医薬品の3種類に分かれているのが特徴です。
e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第36条の7」によると、それぞれの類型は以下のように区分されています。
- 第1類医薬品:副作用などにより、日常生活に支障をきたす程度の健康被害が生じるおそれがあり、使用に関して特に注意が必要なもの
- 第2類医薬品:副作用などにより、日常生活に支障をきたす程度の健康被害が生じるおそれがあるもの
- 第3類医薬品:第1類医薬品・第2類医薬品以外の一般用医薬品
また、それぞれの類型には、以下のような違いがあります。
| 類型 | 販売できる職種 | 情報提供に関する決まり |
|---|---|---|
| 第1類医薬品 | 薬剤師 | 義務 |
| 第2類医薬品 | 薬剤師・登録販売者 | 努力義務 |
| 第3類医薬品 | 薬剤師・登録販売者 | -(相談に対応) |
参考:厚生労働省「医薬品を安全に使うために」
一般用医薬品はいずれの類型も、対面・インターネットで販売・購入が可能です。なお、第1類医薬品については、販売時の情報提供が義務付けられているため、インターネットで販売する際は、薬剤師がメールをとおして情報提供を行います。
参考:厚生労働省「医薬品を安全に使うために」
厚生労働省「令和7年度第4回薬事審議会医薬品等安全対策部会 資料」
e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
OTC医薬品の販売に必要な資格
OTC医薬品を販売するには、薬剤師または登録販売者の資格が必要です。ここでは、それぞれの資格の取得方法を紹介します。
薬剤師
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「薬剤師」によると、薬剤師の資格を取得するには、6年制学部・学科の薬学課程を卒業し、薬剤師国家試験に合格することが必要です。6年制学部・学科の薬学課程においては、病院および薬局の現場で、それぞれ11週間ずつの実務実習が義務付けられています。
また、薬剤師国家試験は年に1回(例年2月下旬ごろ)、2日間にわたり実施されるのが特徴です。なお、厚生労働省「試験回次別合格者数の推移」によると、薬剤師国家試験の合格率は、約7割が平均となっています。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「薬剤師」
厚生労働省「第110回薬剤師国家試験の合格発表を行いました」
登録販売者
厚生労働省「登録販売者制度の取扱い等について」によると、登録販売者として働くには、都道府県ごとに年1回実施される登録販売者試験に合格し、登録販売者の資格を取得する必要があります。
厚生労働省「令和6年度登録販売者試験実施状況」によると、2024年度に実施された登録販売者試験の合格率の全国平均は、5割程度です。ただし、登録販売者試験の難易度は都道府県によって異なるため、地域によっては、合格率が3割程度と比較的低いところもあるようです。
なお、登録販売者資格の取得後、正式な登録販売者として働くうえでは、24ヶ月(月80時間以上)の実務経験が必須となります。そのため、登録販売者資格の取得直後は、研修中の登録販売者として働くこととなるのが特徴です。
参考:厚生労働省「登録販売者制度の取扱い等について」
厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」
OTC医薬品とは処方箋なしで購入できる医薬品のこと
- OTC医薬品とは、薬局やドラッグストアなどで購入できる医薬品の種類のこと
- OTC医薬品は要指導医薬品と一般用医薬品に分かれており、販売のルールが異なる
- OTC医薬品を販売するには、薬剤師や登録販売者の資格が必要
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