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看護師になるには?国家資格を取るための最短ルートや費用を解説
2 years ago

看護師になるには、例年2月に実施される国家試験に合格し、免許を取得する必要があります。看護師免許を取得する方法は複数あるため、最短ルートを知りたい方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、最終学歴が中卒の方は5年一貫看護師養成課程校に、高卒以上の方は看護短期大学や看護師養成所に入学するのが最短ルートです。
本記事では、看護師免許を取得する方法や最短で看護師になる方法、必要な費用などを解説するので、ぜひ参考にご覧ください。
看護師になるには国家資格の取得が必須
看護師になるには、厚生労働省が定める教育機関で学び、国家試験に合格する必要があります。以下のいずれかの教育機関に進学し、規定の科目を履修すれば、国家試験の受験資格を得ることが可能です。
-
看護大学(4年)
-
看護短期大学(3年)
-
看護師養成所・看護専門学校(3年・4年)
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5年一貫看護師養成課程校
国家試験の日程は毎年2月、合格発表は3月下旬です。合格して免許の交付を受けると、看護師として働くことが認められます。ただし、最終学歴によって進学できる教育機関は異なるため、詳しくは「社会人や主婦が最短で看護師になるには?」をご覧ください。
また、厚生労働省の調査によると、2011年より2020年にかけて、受験者の合格率は90%前後で推移していることが分かります(2023年1月20日現在)。看護師の関わる領域は専門性が高いため、国家試験に合格するには深い知識が必要です。しかし、受験者のうち大多数の方が合格しているため、在学中にしっかり学ぶことで看護師の道を歩むための切符を掴めるでしょう。
社会人や主婦・主夫が最短で看護師になるには?
ここでは、最短で看護師になる方法を以下のケース別に解説します。
- 中卒の社会人の場合
- 高卒・大卒の社会人の場合
- 主婦・主夫の場合
- 准看護師の場合
ご自身の状況に当てはまる項目をチェックし、看護師資格の取得を目指してみてください。
中卒の社会人の場合
最終学歴が中学校卒業の方には、前述した教育機関のうち、看護大学・看護短期大学・看護師養成所・看護専門学校の受験資格がありません。中卒の方が看護師になるには、以下のいずれかに進んだのち、国家試験に臨むことになります。
- 5年一貫看護師養成課程校
- 高等学校卒業程度認定試験→看護大学・看護短期大学・看護師養成所・看護専門学校
5年一貫看護師養成課程校に進学して、国家試験の合格を目指すのが、中卒の方にとっての最短ルートの一つです。5年一貫看護師養成課程校を卒業すると、看護師になるための国家試験の受験資格が得られます。
5年一貫看護師養成課程校における教育期間は、計5年です。高校生が普通科で履修する一般科目と、看護師になるために必要な科目の両方を学ぶことができます。ただし、5年一貫看護師養成課程校では、入学者に対して年齢制限を設けている学校も多いため、中学校卒業後、数年以上経過している方は注意が必要です。
また、「高等学校卒業程度認定試験(以下、高認試験と略す)」を受けたあと、指定の教育機関に進学して、国家試験の受験資格を得るのも一つの方法です。
「高認試験」とは、受験者に高卒者と同等以上の学力があることを認定する試験のこと。合格すると、高卒・大卒者と同様に、前述した教育機関のいずれも受験できます。
なお、公認試験は試験に合格することが認定条件となるため、高校生と同年齢の方と一緒に学んだり、高校などに通学したりする必要はありません。また、試験は1年に2回行われるため、スピーディーに合格して短大や養成所に進むことができれば、5年一貫看護師養成課程校に進学するよりも短期間で看護師になれる可能性もあるでしょう。
高卒・大卒の社会人の場合
高卒・大卒の社会人が看護師になるには、以下の学校に進学する必要があります。
- 看護大学
- 看護短期大学
- 看護師養成所・看護専門学校
早く看護師の資格を取得したいなら、最短3年で国家試験を受験できる看護短期大学や看護師養成所・看護専門学校に進学するのがおすすめです。
一方で、看護大学に進学しても4年で国家資格が受けられるので、1年しか差がありません。資格を取得するスピードよりも就職時の待遇を重視するなら、看護大学への進学を検討しても良いでしょう。
職場にもよりますが、看護大学を卒業すると、看護短期大学や看護師養成所・看護専門学校よりも良い条件で働ける場合があります。大卒者のほうが昇給しやすいケースもあり、短期大学や養成所を卒業した看護師よりも、高収入を得られるかもしれません。
また、4年制の看護大学に進むと、看護短期大学や看護専門学校よりも教育課程が1年長い分、看護についてじっくり学べます。国家試験に向けて学校からより手厚いサポートを受けたい方、看護師になる前に学びを深めたい方には向いているでしょう。
主婦・主夫の場合
現在仕事に就いていない主婦・主夫の方も、前述した最終学歴に従って看護師を目指せます。なお、看護師になるには実習に行く必要があるため、家庭との両立や資金の確保は必須です。看護師になるまでに必要な時間や費用を鑑みたうえで、進学先を検討する必要があるでしょう。
准看護師の場合
日本看護協会の准看護師が看護師資格を取得するには?によると、准看護師の資格を持つ方が看護師になるには、以下の学校に進学するのが最短ルートです。
- 実務経験が3年以上:看護師養成所(全日制2年・定時制3年)
- 実務経験が7年以上:看護師養成所(通信制2年)
全日制の養成所に通えば、最短2年で看護師になれる可能性があります。また、准看護師としての実務経験が7年以上ある方は、通信制の養成所に進めば、最短2年で看護師になることが可能です(2023年1月20日現在)。
看護師になるにはどのくらい費用がかかる?
看護師になるには、厚生労働省が定める教育機関に進学する必要があります。学校では、主に以下のような費用がかかります。
- 入学金
- 授業料
- 実習費
- 施設設備費
- 教材費
- 実験実習費
- 白衣代
各費用は学校によっても大きく異なるため、以下で形態別に入学費用と授業料を見ていきましょう。なお、ご紹介する国公立大学の費用は、看護系学科のみに限るものではありません。国公立とその他の学校の費用を比較するために、一例としてご覧ください(2023年1月20日現在)。
国公立大学
文部科学省の国公私立大学の授業料等の推移によると、国公立大学における2017年度の入学金・授業料は、以下のとおりです。
- 入学金:約28~39万円
- 授業料:約54万円
入学金と授業料だけでも、初年度の費用は82万~93万円ほどです。ただし、看護系の大学や学部は、文系などに比べて学費が高い傾向にあります。看護師になるには、上記の金額よりも多く費用が発生する可能性があるでしょう。
私立大学
文部科学省の国公私立大学の授業料等の推移によると、私立大学における2015年の入学金と年間の授業料の平均額は、以下のとおりです。
- 入学金:約26万円
- 授業料:約87万円
初年度は、入学金や授業料だけでも113万円ほど。看護系の私立大学や看護学部に進んで看護師になるには、より多くの費用がかかる可能性があるでしょう。
また、文部科学省の令和2年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金によると、私立大学の看護系学科では、2020年度の授業料が約99万円だったことが分かります。調査方法や年度が異なるため単純な比較はできませんが、 私立大学の授業料は公立・国立大学よりも高い傾向にあるでしょう。
短期大学
短期大学に通う場合のおおよその費用例は、以下のとおりです。
- 入学金:20〜40万円
- 授業料:70〜110万円
短期大学の費用に関する公的な平均データはなく、学校によっても費用は異なるため、一概に他形態の学校と比較はできません。ただし授業料は3年分のため、場合によっては4年制大学よりも費用を抑えられる可能性があります。
看護師養成所・専門学校
公益社団法人 東京都専修学校各種学校協会の令和3年度 学生・生徒納付金額調査から想定する看護師養成所・専門学校の年間費用の平均は、以下のとおりです。
- 入学金:約18万円
- 授業料:約70万円
- 実験実習費:約6万円
- 施設設備費:約16万円
- その他:約5万円
2021年度は入学金と授業料だけでも平均約88万円。実習費や設備費なども合わせると、初年度の平均費用は約115万円でした。ただし、学校によって費用は異なり、最も高い学校では約190万円、最も低い学校では約46万円と、大きな差があります。また、上記は看護系に特化した数字ではなく、今後変化する可能性もあるため、一例として参考にしてください。
5年一貫看護師養成課程校
5年一貫看護師養成課程校に通う場合のおおよその費用例は、以下のとおりです。
- 入学金:10万円〜20万円
- 授業料:40〜60万円
授業料は5年間発生するため、卒業までにかかる授業料の総額は、ほかの学校の費用を上回る可能性もあります。ただし、公認試験を受ける方・准看護師資格を持つ方をのぞき、中卒の方が最短で看護師になるには、5年一貫看護師養成課程校への進学は避けられません。ホームページなどに費用の詳細を掲載している学校が多いので、確認してみると良いでしょう。
費用を抑えて看護師になるには?
費用を抑えて看護師になる方法は複数あります。以下で解説するので参考にご覧ください。
奨学金制度を活用する
看護学生は、以下の機関が運用している奨学金制度を利用できる可能性があります。
- 日本学生支援機構
- 都道府県・市町村
- 病院
- 学校
- 民間団体
返還不要の給付型奨学金もあり、経済的な負担を軽減できるでしょう。制度によって申込条件や期限が異なるので、入学前から確認しておくのがおすすめです。
高等教育の修学支援新制度を利用する
高等教育の修学支援新制度は、文部科学省が2020年4月より実施している制度です。対象校に進学すれば、給付型奨学金の支給や、入学金・授業料などのサポートを受けられます。ただし、同制度は、基本的に進学を目指す高校生などの学生を対象として制定されたものです。高校を卒業している場合、卒業から2年以内であることや年収などにも条件があります。気になる方は申込み要件を確認しましょう。
専門学校に進学する
学習費用を抑えて看護師になるには、専門学校に進学することを検討しても良いでしょう。前述したとおり、専門学校は4年制大学よりも教育機関が1年短いため、比較的コストを抑えられる可能性があります。
1年早く看護師として働いて収入が得られるというメリットも大きいでしょう。ただし、学校によって費用は異なるほか、看護大学を卒業するほうが採用で優遇される場合もあります。十分に考えた上で進路を決定することをおすすめします。
まとめ
看護師になるには、厚生労働省が定める教育を受けた上で、国家資格を取得する必要があります。看護師になるための学習は、看護大学や看護短期大学、看護師養成所など、さまざまな教育機関で可能です。
中卒の方は5年一貫看護師養成課程校に、高卒の方は看護短期大学や看護師養成所に3年間通うのが最短ルートです。
看護師になるためにかかる費用を抑えたいなら、条件はありますが、奨学金制度や高等教育の修学支援新制度を利用を検討するのも良いでしょう。また、授業料や入学費が比較的安い専門学校に進学するのも1つの手段です。
複数の方法を比較検討し、ご自身に合った方法で看護師を目指しましょう。
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