仕事内容・働き方

訪問入浴とは?仕事内容や平均給料・必要な資格を説明

介護職・ヘルパー訪問介護資格仕事内容a year ago

訪問入浴の仕事について、「具体的な内容を知りたい」「資格は必要なのだろうか」と気になる人もいるでしょう。

訪問入浴とは、要介護者の自宅へ訪問して入浴をサポートする仕事です。体力が必要な仕事ですが、一人ひとりにあったサービスを提供するためやりがいを感じられます。

本記事では訪問入浴の仕事内容や平均給料、転職を検討する方におすすめの資格などを解説するので参考にしてみてください。

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訪問入浴とは

訪問入浴とは、要介護者の自宅を訪問して、入浴の介護を行うサービスのことです。訪問入浴介護ともいいます。自分だけでは入浴できない人や、家族のサポートだけでは入浴が困難な人が利用するサービスです。基本的に訪問入浴介護を利用できる人は、要介護認定(1〜5)を受けており、医師から入浴の許可が出ている人になります。
要支援認定(1〜2)を受けている方については、特別な事情がある場合に限り「介護予防訪問入浴介護」というサービスを受けることが可能です。介護予防訪問入浴介護の詳細は、「訪問入浴の種類」で後述します。

訪問介護の入浴介助との違い

訪問介護における入浴介助と訪問入浴では、サービスの目的が異なります。
訪問介護とは、利用者が可能な限り自力で生活できるよう、訪問介護員が自宅に訪問して身体介護や生活援助を行うサービスのことです。身体介護の一環として、入浴介助があります。訪問介護では基本的に職員が1人で訪問するため、サポートできる範囲が限られます。

また、入浴介助の方法も異なる点の一つです。訪問介護の入浴介助は、利用者の自宅にある浴槽で行うのに対して、訪問入浴では職員が専用の浴槽を持参し使用します。

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訪問入浴の種類

訪問入浴には2つの種類があります。

  • 指定訪問入浴介護
  • 介護予防訪問入浴介護

どちらも介護保険による認定を受けた方が、保険を適用しながら利用するサービスです。それぞれのサービスについて解説します。

指定訪問入浴介護

指定訪問入浴介護とは、要介護者を対象とした訪問入浴介護のことです。専門の事業者が利用者の自宅に簡易浴槽を持ち込み、入浴を介護します。

多くの場合は、看護師1名と介護職員2名が派遣されますが、医師によって「状態が良い」と判断された利用者のお宅には、介護職員のみで訪問することもあるでしょう。また、介護職員2名のうち、1名は主に運転や機材の準備・片付けをメインに担当し、オペレーターと呼ばれることもあります。
2~3人掛かりで介護するため、家族のサポートだけでは入浴が難しい方にとって心強いサービスといえます。

介護予防訪問入浴介護

介護予防訪問入浴介護は、指定訪問入浴介護と同様に、利用者の自宅に簡易浴槽を持ち込んで入浴を介護します。指定訪問入浴介護との違いは、利用できる条件と対応職員の人数です。

介護予防訪問入浴介護は自宅に浴槽がなかったり、何らかの理由で入浴が困難だったりする要支援認定(1〜2)を受けた人が利用できます。基本的に対応するのは看護師が1名と介護職員1名です。

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訪問入浴介護の仕事内容

訪問入浴介護の仕事内容は次のとおりです。

  • 浴室の準備・片付け
  • バイタルチェック
  • 入浴介助
  • 更衣介助

訪問入浴介護は介護される方の気持ちが最優先です。失礼にならないよう、責任感を持って行いましょう。それぞれの仕事内容を詳しく解説します。

浴室の準備・片付け

浴槽や防水マットなどを運び込み、多くの場合は利用者の自宅の水を使って給水します。浴室の準備が整い、入浴が終わったら、排水して速やかに片付けて原状復帰を行いましょう。

訪問入浴介護では、1日に複数の家を訪問することが多いため、時間管理が重要です。準備や片付けで無駄な時間を作らないよう、テキパキと動きましょう。

また、利用者の自宅で仕事をするため、家具などを移動する際は壊したり傷つけたりしないように注意が必要です。

バイタルチェック

入浴前後には、バイタルチェックが必要です。血圧や脈拍、体温などを測り、入浴できる状態かどうかを看護師が判断します。全身浴が厳しい場合は、足浴や清拭に変更しなくてはいけません。
利用者の安全が第一のため、健康チェックは必要不可欠です。

入浴介助

入浴介助では、職員数名で利用者を浴槽に移動させて入浴をサポートします。利用者の希望を聞きながら、介護職員が髪や身体を丁寧に洗います。

状況に応じて、全身浴や半身浴、清拭などを行なってください。入浴が終わったら、仕上げに上がり湯をかけて終了です。入浴が終わったら、綺麗に身体の水を拭き取ります。

利用者が気持ち良く過ごせるように、会話や声かけをしながら行いましょう。

更衣介助

更衣介助とは、利用者の衣服の着脱を支援することです。身体を冷やさないためにも、速やかに着脱を行いましょう。入浴後には、必要があれば看護師が湿布や軟膏などのケアをします。

身体のちょっとした異変に気付けるタイミングなので、スピードを意識しながらも丁寧に取り組むことを心がけてください。利用者が不快に感じないよう、タオルなどで体を隠すことも大切です。

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訪問入浴介護の流れ

訪問入浴介護の流れは次の通りです。

1.訪問
2.入浴前のバイタルチェック
3.入浴準備
4.浴槽への移動
5.入浴
6.入浴後のバイタルチェック
7.片付け

浴槽を積んだ車を運転して、訪問することから始まります。到着したら、看護師は入浴前のバイタルチェックを行い、利用者の体調を確認しましょう。介護職員は、利用者の近くで簡易浴槽の準備を始めます。

健康状態に問題がなければ入浴開始です。利用者の状況に合わせて、全身浴や清拭を行います。看護師が必要に応じてケアをしながら、入浴後のバイタルチャックを行い終了です。そのあとは速やかに片付けます。

入浴時間は大体10分程度で、前後の準備や片付けを合わせて50分前後で行なうことが多いです。

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訪問入浴介護の平均給料

訪問入浴介護に携わる職員の正式な給与データは公表されていないため、この項では、介護業界における職員の平均給料を紹介します。厚生労働省によると、介護に従事する介護職員と看護職員の2020年の平均給与は次のとおりです(※常勤の場合)。

  • 看護師: 37万9,610円
  • 介護職員:31万5,850円

上記はあくまで介護に従事する職員を対象とした平均給与額で、訪問入浴の仕事に限ったデータではありません。事業所によっても給与は大きく異なるため、転職する際は事前に志望先の給与額を確認することが大切です。

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訪問入浴介護に向いている人の特徴

訪問入浴介護に向いている人は次のとおりです。

  • 協調性がある
  • 体力がある
  • コミュニケーションを取ることが好き
  • 日勤のみで働きたい

訪問入浴介護の仕事は、複数名の職員と協力して進めなければなりません。指示を待つのではなく、周りの動きを見ながら臨機応変に対応する力が求められます。

また、浴槽を持ち運んだり利用者を浴槽に移動させたりと、介護の仕事のなかでも比較的体力を要する仕事です。1日に5件〜8件ほど訪問することもあり、体力がないと続けることは難しいでしょう。

ほかにもコミュニケーションを取ることが好きな人にも向いています。利用者一人ひとりに合ったサービスを提供するため、コミュニケーションを取ることは欠かせません。さらに、日勤のみの仕事なため、夜勤を避けたい方や決まった時間で働きたい方にもおすすめです。

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訪問入浴介護に必要な資格

訪問入浴介護の仕事において、看護師として勤務する場合は看護師の資格が必須です。
介護職員として働く際には、必要な資格は特にありません。ただし、車の運転を担う場合は、自動車運転免許が必要になります。
また、介護職員も資格を取得すると就職や転職で有利になることもあるでしょう。これから訪問入浴介護の仕事で働くことを考えている方は、下記の資格取得がおすすめです。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士

介護職員初任者研修は介護の基礎が学べる資格です。受験資格等は特にないため、誰でも受講できます。厚生労働省によると、全130時間のカリキュラム受講と筆記試験が必要です。時間は少しかかりますが、初めて介護の仕事に挑戦する方は取っておいて損はないでしょう。

介護福祉士実務者研修は初任者研修よりも専門性が高いため、より知識を付けたい人におすすめします。初任者研修を受講していなくても受講可能です。厚生労働省によると全450時間のカリキュラムですが、初任者研修を受講していると130時間は免除されます。

介護福祉士は介護の中で唯一の国家資格です。養成学校などで学ぶか、実務経験を3年以上積んだのち、試験に合格することで介護福祉士実務者研修を取得することで受験できます。

転職を考えている方は、介護職員初任者研修もしくは介護福祉士実務者研修を受講しておくと良いでしょう。介護福祉士の資格があればなお良いですが、初めて介護業界にチャレンジする方にとっては取得は簡単ではありません。実際に働きながら経験を積み、機会があれば挑戦してみることをおすすめします。

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訪問入浴介護は未経験でもできるやりがいのある仕事

  • 訪問入浴は介助を必要とする利用者に対し、自宅を訪問して入浴の介護を行う
  • 指定訪問入浴介護と介護予防訪問入浴介護がある
  • 訪問入浴の仕事は体力のある方やチームワークが得意な方に向いている
  • 訪問入浴介護は未経験でもできるが、資格の取得をおすすめする
  • おすすめの資格は介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士

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