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看護師国家試験に落ちる人はどんな人?特徴や合格対策を紹介
19 hours ago
「看護師国家試験に落ちる人はどんな人?」と気になる人もいるでしょう。看護師国家試験は例年10%前後の人が不合格となっており、勉強不足やケアレスミス、とにかく丸暗記しようとしたことなどが原因で試験に落ちているようです。この記事では、看護師国家試験に落ちる人の特徴や、不合格になったらその後どうなるのかについて解説しています。看護師国家試験に落ちないための対策にも触れていますので、ぜひご覧ください。
看護師国家試験の合格率と合格基準
看護師国家試験の合格率は、例年約90%です。ここでは、2020年から5年間の合格率を見てみましょう。
実施年(実施回) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年(第109回) | 6万5568人 | 5万8513人 | 89.2% |
2021年(第110回) | 6万6124人 | 5万9769人 | 90.4% |
2022年(第111回) | 6万5025人 | 5万9344人 | 91.3% |
2023年(第112回) | 6万4051人 | 5万8152人 | 90.8% |
2024年(第113回) | 6万3301人 | 5万5557人 | 87.8% |
参考:
厚生労働省「第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験及び第109回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験及び第110回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験及び第111回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表」
難易度が高いといわれる国家資格で9割以上が合格となっている結果から、「看護師国家試験は難しくないの?」と思う人もいるかもしれません。看護師国家試験を受けるにあたり、合格率だけではなく合格基準についても把握しておくことが大切です。
では、厚生労働省「第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表」を参考に、2024年実施の第113回看護師国家試験の合格基準を見てみましょう。
看護師国家試験の問題は3種類に分かれており、必修問題と一般問題は1問1点、状況設定問題は1問2点の配点になっています。合格基準は、必修問題は49点満点中40点以上、一般問題と状況設定問題は合わせて250点満点中158点以上で、この2つの基準をどちらも満たさなければなりません。
2024年実施回の試験では、必修問題は一部採点除外された受験者もおり、総点数に応じて必要得点は異なっていますが、必修問題は約8割以上、一般問題と状況設定問題は約6割以上の正答が必要です。
看護師国家試験の合格率は高いですが、合格基準は問題の種類ごとの基準をすべて満たす必要があります。特に必須問題は8割以上正解が必要なため落とせる問題は少なく、決して易しい試験だとはいえないでしょう。
参考:
厚生労働省「第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験及び第109回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験及び第110回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験及び第111回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表」
厚生労働省「第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表」
看護師国家試験に落ちたらその後はどうなる?
看護師国家試験に落ちてしまったら、再受験をして合格しない限り、看護師にはなれません。「看護師国家試験は何回まで受けられるの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、看護師国家試験に受験回数の制限はないため、合格できるまで何度でも受験できます。
ただし、看護師国家試験は年に1回しか行われないため、不合格になってしまうと、再受験できるのは1年後です。ここでは、看護師国家試験に落ちたらその後どうなるのかについて解説します。
看護助手として新卒看護師と働くことになる
看護師国家試験に落ちると、看護助手として働くことになるケースがみられます。
看護師国家試験を初めて受ける人は、大学や専門学校などの看護師養成学校の卒業直前で受験している人が多く、新卒看護師として勤務先からすでに内定をもらっている人が多いでしょう。看護師は免許がなければ看護師として働けないため、看護師国家試験に落ちてしまうと、内定をもらっていても看護師として働けなくなります。そのため、勤務先に国家試験不合格の報告をしたとき、看護助手として働くことを打診されることが多いようです。
看護助手として働くには特別な資格は必要ありませんが、医療行為はもちろんできないうえ、基本的に看護師よりも給与は低くなります。また、同じ国家試験を受験した新卒看護師と同じ職場で働かなければならないケースも珍しくありません。新卒看護師が目の前で働いている姿を見て、つらさを感じてしまうこともあるでしょう。
内定を取り消される
看護師国家試験に落ちると、前述のように看護助手として採用してもらえるケースもあれば、内定自体を取り消されることもみられます。看護師国家試験に落ちたうえに、内定を取り消されてしまうと、精神的なダメージも大きいでしょう。無職のまま1年間国試対策をするのが金銭的に難しい人は、バイトなどで働きながら国試浪人として1年間生活することになります。
国試対策や就活を自力で行わなければならない
新卒時の看護師国家試験に落ちてしまうと、翌年の再受験に向けての対策や就活を、すべて自力で行わなければならなくなります。
学生として看護師国家試験に向けて勉強していたときは、学校の先生からサポートを受けつつ、クラスメイトとも協力しながら勉強を進められた人が多いでしょう。就職も学校からの推薦や面接対策などのバックアップを受けられます。
しかし、卒業前の看護師国家試験に落ちてしまうと、その後は学校からのサポートが受けられません。中には、看護師国家試験が不合格だった卒業生に対して、勉強や就活のサポートを行っているケースもあるようですが、在校生と同様の手厚いケアは受けられないでしょう。
看護師国家試験に落ちる人の特徴
看護師国家試験に落ちる人には、共通した特徴があるようです。ここでは、看護師国家試験に落ちる人の特徴をみていきましょう。
勉強不足
看護師国家試験に落ちる人は、勉強を始めるのが遅く、勉強量が足りないという特徴が多くみられます。
「実習で疲れているから」「就活が大変だから」「年末から集中すれば大丈夫」などと本格的に勉強を始めることを後回しにしていると、試験直前になっても試験範囲をカバーできず、試験に落ちる可能性があるでしょう。試験直前で勉強不足に気づいて焦っても、すでに遅かったということにもなりかねません。
また、前述のとおり、看護師国家試験は約9割の人が合格するため、「学校にも行っているのだから、特に対策しなくても合格できる」と楽観的にとらえ、勉強せずに過ごしてしまう人もいるようです。しかし、合格者も多くいる一方で、毎年受験者の約1割、6000人近くの人が看護師国家試験に落ちています。合格率をみて楽観視するのではなく、「勉強しなければ合格できない」と危機感をもって勉強に取り組む必要があるでしょう。
試験問題の出来にムラがある
前述のとおり、看護師国家試験に合格するには 必修問題と、一般問題・状況設定問題のそれぞれの正答数が合格基準より上回らなければならないため、問題の出来にムラがあると試験に落ちてしまいます。
看護師国家試験は、得意な分野ばかり勉強していては合格できません。また、勉強する時間が短いと、自分の正答にムラがあることを把握できていない場合もあるでしょう。
知識を理解せず丸暗記しようとしている
知識を理解せず、丸暗記するだけの勉強法をしている人は、看護師国家試験に落ちる傾向にあるようです。
試験勉強と聞くと、「試験範囲を暗記すれば合格できる」と考える人もいるでしょう。しかし、看護師国家試験の出題範囲は非常に広く、暗記だけで太刀打ちするのはほぼ不可能です。また、用語を丸暗記するだけでは応用力が身に付かないため、解ける問題が少なくなってしまいます。
ケアレスミスが多い
看護師国家試験に限った話ではありませんが、ケアレスミスの多い人は試験に落ちてしまうでしょう。
読み間違いや記入ミスなどのケアレスミスが多いと、合格できるだけの知識や実力があっても、看護師国家試験に落ちてしまいます。また、問題数が多いからと焦って問題を解くことで、ケアレスミスを引き起こすケースもあるようです。
問題を解くスピードが遅い
問題を解くスピードが遅いと、看護師国家試験に落ちてしまうこともあります。看護師国家試験は、限られた試験時間の中で問題を解ききる必要があるため、難しい問題で悩み続けていると、すべて問題を解ききらないまま試験が終わってしまうことも。また、十分に知識を付けていると早く解ける問題も、勉強不足の人は解くのに時間がかかってしまう場合があります。
体調管理が不十分
試験前の体調管理が不十分で、看護師国家試験に落ちる人もいるようです。看護師国家試験は、冬場に1日かけて行われます。試験対策をしっかり行えたとしても、試験当日に体調を崩してしまうと、実力を発揮できずに試験に落ちてしまうでしょう。
看護師国家試験に落ちないためには?
ここまで、看護師国家試験に落ちる人の特徴について紹介してきました。看護師国家試験までには3年以上かけて受験資格を得る必要があるため、集大成である試験には1回で合格したいと思うのは当然のことです。そこで、看護師国家試験に落ちないためにはどのように対策すれば良いのかをまとめました。
国試対策にはできるだけ早く取り組む
看護師国家試験に落ちないためには、国試対策にできるだけ早く取り組みましょう。養成学校の最終学年は実習や就活があり多忙ですが、スキマ時間で国試対策を少しずつでも進めておくことが大切です。カリキュラムが修了しない早いうちから過去問や予想問題に目を通し、解ける問題から解いてみるのも良いでしょう。「試験前までに問題集を3周する」など具体的な目標を決めて、早めに着手するのもおすすめです。
早く勉強を始めることで、試験までの総勉強量を多く確保できるだけでなく、自分の得意・不得意分野が把握でき、弱点克服の時間も取れます。
継続的に勉強する時間を確保する
看護師国家試験に合格するには、継続的に勉強する時間を確保しましょう。試験の1~2ヶ月前から一気に勉強しても、知識は定着しません。「1日最低〇時間」と時間を決めて、試験対策にはコツコツ取り組むようにしましょう。短時間でも継続的に勉強することで、知識が定着しやすくなります。
過去問を解いて傾向をつかむ
看護師国家試験の対策をする際は、過去問を繰り返し解いて傾向をつかむのがおすすめです。看護師国家試験は過去問のプール制が採用されており、過去問から同じ問題や類似した問題がいくつか出題される傾向にあります。予想問題の演習や知識の暗記ばかりしていると、このような問題を取りこぼすこともあるため、過去問も繰り返し解いて問題の傾向をつかみましょう。
機序や根拠を理解しながら知識を付ける
看護師国家試験のために知識を覚えるときは、丸暗記するだけでなく機序や根拠も理解しながら知識をつけることが大切です。特に、状況設定問題は長文問題のため、知識だけでなく、状況を判断して正しい選択肢を選択する能力が求められます。応用力を身に付けるためにも、根拠もおさえて覚えるようにしましょう。聞かれて答えられるレベルではなく、人に説明できるレベルまで理解できるとベストです。
時間を測って問題を解く・模擬を受ける
自分が問題を解くスピードを理解し、ペース配分を決めるためにも、看護師国家試験の対策には普段から時間を測って問題を解くのがおすすめです。また、難しい問題が出てきたときはどうするかについても、対応を考えておきましょう。
また、試験本番になると緊張して集中できなくなる人やケアレスミスをしてしまう人は、模試を受けるのもおすすめです。模試では本番とほぼ同じような環境で問題を解けるため、本番の雰囲気や緊張感を体験できます。
寒くなる前から体調管理に気を付ける
毎年、冬に体調を崩しやすい人は、寒くなる前から体調管理に気を付けましょう。試験日に体調を崩すと試験に悪影響を及ぼすほか、試験前に体調を崩した場合も試験勉強が滞ってしまいます。
特に、看護師国家試験のある冬は風邪やインフルエンザが流行しやすくなるため、手洗い・うがいを徹底のうえ、外出時はマスクをつけ、できるだけ人込みに行くのは避けましょう。時間をかけて勉強することも大切ですが、試験が近づいてきたら夜更かしは避け、体調管理に努めることが重要です。
看護師国家試験に落ちる人は勉強不足なことが多い
- 看護師国家試験に落ちる人は例年10%ほどいる
- 看護師国家試験に落ちると看護助手としての採用になったり内定を取り消されたりする
- 看護師国家資格に落ちる人は勉強不足や範囲を丸暗記しているケースがみられる
- 看護師国家試験に落ちないためには早めに勉強を始め、知識を理解して覚えることが大切
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