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看護師の人間関係が良い職場とは?悩みを解決するコツを紹介
17 hours ago
「看護師の人間関係は良くないの?」と疑問に思う人もいるでしょう。看護師は人の命を扱う職業である点などから、仕事にはシビアな態度が求められることが多く、その姿勢や雰囲気が人間関係の良し悪しにつながるケースが多くみられるようです。この記事では、看護師が人付き合いに疲れる原因や、人間関係が良い・良くない職場の特徴をご紹介。看護師が人間関係の悩みを解決するコツにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
看護師が人間関係に疲れる原因は?
看護師は人間関係に悩む人が多いとよく言われます。人間関係に疲れた結果、仕事を辞めてしまう看護師もいるようです。なぜ看護師は人間関係に悩み疲れてしまうのか、原因をまとめました。
チームワークが必要な仕事
看護師の仕事は、多くの場合一人ではこなせません。同僚の看護師と協力したり教えてもらったりしながら、ケアや処置をこなしていく「チームワーク」が必要です。仕事を進めるうえでは、同僚との円滑なコミュニケーションや報連相が不可欠でしょう。
しかし、職場には自分と気の合う人ばかりがいるわけではありません。苦手な人や関わりにくい先輩とも協力することが求められます。「報連相をきちんとしているのに先輩が素っ気ない態度をとる」といった状況により、ストレスで疲れてしまうこともあるようです。
ミスが人の命に関わる仕事
看護師の仕事は患者の命を預かる仕事であるため、ミスは患者の命に関わります。そのことで常にプレッシャーを感じてしまい、「きつい」と思う人もいるでしょう。
ミスが許されない環境であるあまり、些細なミスでも必要以上に叱責する先輩看護師がいることもあり、叱られるのが怖くなってますますプレッシャーを感じて仕事がしにくいという人もいます。
逆に先輩看護師は、後輩看護師にどこまで任せてよいかわからなかったり、後輩がミスをしないか目を光らせる必要があったりと、後輩看護師とは違ったストレスを感じ、疲れてしまうようです。
自分のペースで働けない環境
看護師の仕事は、自分のペースで働けないケースが多く、ストレスで疲れてしまう人もいるようです。
病棟であれば患者ごとに処置や検査の時間がそれぞれ決まっており、すべてを時間どおりに進める必要があります。その間にも緊急入院や急変、ナースコールなどがあれば都度対応しなければなりません。外来やクリニックであれば、患者が待っている限りは次々に仕事をこなす必要があります。自分の都合で休憩を入れられず、昼食の時間を十分に取れないこともあるでしょう。
さらに、先輩看護師とペアになって仕事をする場合は、自分のやり方で仕事を進められないうえに、違うやり方を提案しても聞いてもらえないことも。自分のペースで働けない環境によるストレスが、人間関係の悪化にもつながることがあるようです。
職場が閉鎖的
看護師は毎日同じメンバーと仕事をするうえ、関わりのある医師やコメディカルも決まっているため、閉鎖的な職場だといえます。異動以外で看護師が入れ替わることはほぼなく、小規模なクリニックであれば入職者・退職者がない限りメンバーが固定されるため、なおさら閉鎖的になるでしょう。
閉鎖的な職場では、先輩や年長者のやり方がローカルルールになってしまい、異議を唱えにくい雰囲気になっていることがあります。
女性が多い職場である
看護師の職場は女性が多いゆえに、人間関係に難しさを感じる人も多いようです。厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の労働者数は男性が8万7760人である一方で、女性は74万7260人と女性が圧倒的に多くなっています。女性しかいない看護師の職場も珍しくないため、同性ならではの関わり方の難しさを感じる人もいるようです。
参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
看護師の人間関係が良くない職場の特徴
看護師の人間関係が良くない職場にはいくつか特徴があります。どのような特徴があるのか、みていきましょう。
パワハラやいじめが横行している
人間関係が良くない職場では、パワハラやいじめが横行していることがあります。看護師のパワハラの例として挙げられるのは、先輩看護師が新人や後輩に過大な要求をすることです。厚生労働省「職場におけるハラスメント対策パンフレット」によると、指導や教育をしていないにもかかわらず、できないことがあると必要以上に厳しく指摘したり、大声で怒鳴ったりすることはパワハラあたると考えられます。
参考:厚生労働省「職場におけるハラスメント対策パンフレット」
トップのマネジメントが機能していない
看護師の人間関係が良くない職場は、管理職のマネジメントが機能していない場合があります。管理職とは別に実質的に権限を持っているベテラン看護師がおり、その人の言うがままになっていることもあるようです。また、あえて業務上のマネジメントのみに注力し、人間関係は「各個人の問題」と介入しないケースがあります。
管理職のマネジメントが機能している職場であれば、看護師の人間関係の悪化にも気づき、介入して解決に向けて動くことが多いため、職場の人間関係が悪くなりにくいでしょう。
人手不足で業務量が多い
いつも人手不足で忙しい職場は、看護師の人間関係が悪いことが多いようです。一人ひとりの業務量が多い職場では、用事があっても休めないプレッシャーがあり、個々が自分のことで精一杯のため、助け合える雰囲気でないことが多いでしょう。
忙しいあまり職員間の雰囲気もピリピリしてしまい、さらに雰囲気が悪くなることも考えられます。人手不足を解消するために新しい看護師が入職しても、忙しさや雰囲気の悪さからすぐに辞めてしまうという悪循環に陥っている場合もあるようです。
後輩が先輩・上司に進言できない雰囲気がある
看護師の人間関係が良くない職場では、後輩が先輩・上司に進言できない雰囲気があるという特徴があります。
ベテラン看護師が幅を利かせるあまり、圧力がかけられて後輩が何も言えない雰囲気が流れていることも珍しくありません。経験年数に関わらず、仕事の進め方や言動など「もっとこうしたらいいのに」「それはよくないのでは…」と後輩からみて不満や疑問を覚えることもあるでしょう。しかし、何か意見するだけで雰囲気が悪くなる職場では何も言えないまま、ストレスだけが溜まってしまいます。
看護師の人間関係が良い職場の特徴
逆に、看護師の人間関係が良い職場はどのような特徴があるのでしょうか。
管理職のマネジメントが行き届いている
看護師長や主任のマネジメントが行き届いている職場は、人間関係の良い職場であることが多いでしょう。このような職場の管理職は、業務上のマネジメントだけでなく、日頃から人間関係や後輩看護師に対する先輩看護師の指導方法にも目を光らせています。問題があると判断したら、当事者から相談がなくても介入してくれることが多いでしょう。また、話しやすい・相談しやすい管理職がいる部署も、人間関係が良好であることがよくみられます。
新人への教育制度が整備されている
新人への教育制度が整備されていて、教育方法や節目ごとの到達目標が確立している職場では、先輩・後輩同士の不満やトラブルが起きにくく、人間関係も良い傾向があります。
教育制度が確立されていると、どの先輩につくかによって 教育の進捗状況に差が生まれにくいというメリットがあるでしょう。また、教える先輩側にとっても「各人の教え方に任せます」というスタンスでは、どのように教育していけばよいかわからず、きちんと教育できないことも考えられます。教育制度が整備されている職場は、先輩看護師も新人看護師も働きやすく、雰囲気も良いといえるでしょう。
チームワークが良い
看護師の人間関係が良い職場は、自分のことだけでなく、周りも見ながら仕事をしている看護師が多いようです。自分の仕事だけを終わらせれば良いと考えている人はおらず、互いに助け合って仕事を進めていこうという雰囲気がみられます。突発的な業務が発生したり、ミスをした看護師がいたりしたときは、ベテランの看護師が指揮を執ってフォローするというチームワークが自然に形成されているでしょう。
また、人間関係が良い職場では、後輩が先輩に頼りやすい雰囲気作りがされています。困ったときや仕事に手が回らないとき、頼れる人がいるという安心感により、前向きに働けるでしょう。チームで難局を乗り切ることでより絆が深まり、よりチームワークを発揮できることもあるようです。
ゆとりを持って働いている看護師が多い
看護師の人間関係が良い職場では、精神的にゆとりを持って働いている看護師が多いでしょう。なかには救急科や急性期病棟など、職場の特性上ゆとりを持つのは難しかったり、個人の性格による部分もあったりします。しかし、余裕を持って働いている看護師が多い職場では、仕事量にも適度にゆとりがあり、働きやすい環境であることが多いようです。
ゆとりを持って働くことでミスをしにくくなり、仕事のパフォーマンスも上がることも期待できます。
看護師の人間関係の悩みを解決するコツ
ここまで、看護師が人間関係に疲れる原因や、人間関係の良い・悪い職場の特徴について解説してきました。では、現在看護師の人間関係に悩む人が、悩みを解決するにはどうすれば良いのでしょうか。
コミュニケーションを積極的に取る
人間関係が悪い職場では、職員間のコミュニケーションが億劫になってしまうこともあるでしょう。そのようなときでも、あえて積極的にコミュニケーションを取ることで、良好な人間関係を築けることもあります。
苦手と思っていた人でも、話してみると良い面を見つけられたり、信頼が生まれたりすることもあるでしょう。相手に避けられているからとこちらも避けるのではなく、コミュニケーションを取る努力をしてみることも大切です。
悪口・陰口を言わない
看護師が職場の人間関係を改善したいときには、悪口や陰口を言わないように気を付ける必要があります。
人間関係の悪い職場では、人の悪口や陰口を言う看護師もいるでしょう。そのような人の言動を日頃から見聞きしていると雰囲気にのまれてしまい、自分も悪口や陰口を言いたくなることもあります。しかし、悪口や陰口は見聞きするだけでも職場の雰囲気を悪くするものです。ほかの人に流されず、自分は悪口や陰口を言わないと心に決めることで、職場の雰囲気を悪くする要因に加担しないようにしましょう。
頼れる人に相談する
自分一人で悩みやストレスを抱えていると、現状の悩みを解決できないどころか、良くない方向にばかり考えてしまい、より精神的に悪影響を及ぼすことも考えられます。そのため、人間関係の悩みは家族や友人、看護師の同僚・上司など、頼れる人に相談してみましょう。人に聞いてもらえることですっきりするだけでなく、解決の糸口が見つかるかもしれません。
同僚であれば同じような悩みを共有でき、お互い気が軽くなるでしょう。また、具体的に仕事上で困っていることや悩みがある場合は、上司や管理職に相談するのがおすすめです。上司や管理職は忙しさから、看護師一人ひとりの悩みに気づけていないこともあります。上司や管理職に悩みを相談することで、解決に向けて部署をあげて動くこともあるようです。
異動希望を出す
どうしても合わない同僚がおり、工夫して関わっていても毎日つらいという場合は、部署異動をするのも一つの手です。同じ病院でも部署ごとに職場の雰囲気が異なることもあり、異動によって悩みが解決することもあるでしょう。
ただし、病院によって異動の機会は決まっており、年に1~2回の人事異動のタイミングでなければ部署異動ができないケースも多いようです。また、異動希望は必ず希望が通るとも限らないため、その点は理解しておく必要があります。
転職する
看護師の人間関係の悩みを解決する最終手段として、思い切って転職するのも良いでしょう。現状の業務内容に不満がなく、人間関係にのみ悩みがある場合は、現在の職場と同じ形態の職場に転職することで、悩みが解決することがあります。
人間関係に疲れてしまい、「看護師同士の関わりが少ない職場に行きたい…」と考える方には、単独業務が多い訪問看護ステーションや、介護職員が多く看護職員が少ない介護施設がおすすめです。一般企業に勤める産業看護師や医療系のライターも、看護師の知識やスキルを活かして一人で働ける職業ですが、看護師としてある程度の経験が求められるため、経験の浅い人は転職が難しい場合があります。
看護師は人間関係が働きやすさに直結する職種
- 看護師はチームワークが必要な仕事であるがゆえに人間関係に疲れてしまうこともある
- 看護師の人間関係が悪い職場はマネジメントが機能しておらず業務量の多い職場
- 看護師の人間関係が良い職場はチームワークが良くゆとりを持って働いている人が多い
- 看護師が人間関係に悩んだら、頼れる人に相談したり異動や転職をしたりするのも良い
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