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病棟・手術室看護師の業務負担を軽減する製品・システムの開発企業を紹介
5 months ago
本記事では、非接触で患者さんのバイタルを計測できる機器、機能性がありながらもコンパクトに収納できるナースカート、手術器材の使用履歴を自動で管理できるシステムなどを開発・販売する企業を紹介します。
「病棟や手術室で活躍する看護師の業務負担を軽減したい」と考える方にとって、本記事は解決の一助となるかもしれません。興味がある方はぜひ、本記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
泉株式会社
大阪府大阪市に本社を構える泉株式会社。工業繊維や化成品、ヘルスケア製品など、さまざまな分野の製品を取り扱っているグループ企業です。本社である同社がユーザーニーズをつかむ商社機能、最先端技術を持つグループ会社がメーカー機能を担っており、両者一体となって運営。グループ内に商社とメーカーがあるという強みを活かし、ユーザーの声を聞いてから製品を提供するまでを迅速に対応しています。
同社は近年、「医療関連」「環境/省エネルギー関連」「IT関連」の3分野に特に注力しています。本記事では、「医療関連」の製品に注目。看護業務に役立つナースカート・手術室用昇降式メイヨテーブルをご紹介します。
コンパクトなオールインワンナースカート「スタッキングカート」
電子カルテの普及とともに、病棟看護師に欠かせないアイテムとなった「ナースカート」。ノートパソコンやラウンドの際に必要な道具などの持ち運びに役立つ運搬カートです。ラウンドでは、患者への医療処置やバイタルチェック、データの記録などマルチタスクをこなさなければなりません。ナースカートを活用することで、これらの業務の効率化や負担軽減が叶うでしょう。
同社が製造・販売している「スタッキングカート」は、機能的かつコンパクトであることが特徴といえます。ノートパソコンを置く天板にはフェンスが設けられており、忙しいときでも落下の心配がないので安心です。天板のほか、A4サイズのバインダーがすっぽり入るサイズのトレイが2つ備わっています。採血・点滴に必要な物品や医療テープなど、ラウンドの際に必要な道具を使いやすい配置で用意できるのもうれしいポイントです。また、病室で出る廃棄物の片付けに便利な針廃棄容器ホルダーやゴミ袋用保持フック、消毒液を収納できるマルチ容器ホルダーが側面についており、衛生面も配慮されています。
同製品のサイズは、横幅608mm・奥行き380mm・高さ1,121mm。ベッドサイドなど狭いスペースでも操作しやすいコンパクトサイズです。また、使用しないときは、スタッキングしてコンパクトに収納が可能。カート置き場を省スペース化でき、ナースステーション内の整理整頓にも役立つでしょう。
レバーひとつで自由な高さに調整可能!「手術室用昇降式メイヨテーブル」
手術室看護師は、役割によって「器械出し」と「外回り」の2種類に分けられます。器械を事前に準備したり、医師がスムーズに手術を行えるように器械を渡したりといった直接的なサポートが、器械出し看護師の役割です。一方、器械出し以外の間接的なサポートは、外回り看護師が担当します。
同社の「手術室用昇降式メイヨテーブル」は、器械出し看護師の業務効率化におすすめの製品です。同製品は、器械出し看護師1人で高さ調整が可能。テーブルサイドのレバーを握ることで簡単に高さを変えられます。昇降範囲は900mm〜1,300mm。手術内容に合わせて、作業しやすくカスタマイズできるのも大きなメリットでしょう。また、脚部は手術台の下に差し込めます。
同製品は、「トレー着脱式」と「トレー一体型」の2パターンを展開しています。トレー着脱式では、8インチから22インチまでの11種類のサイズからトレーを選ぶことが可能。交換用トレーはテーブルに乗せて使用します。トレー一体型は、規格サイズのほかにオーダーテーブルも用意。天板サイズやフチの高さをオーダーに応じてカスタマイズできます。使いやすさを重視する方にマッチするでしょう。
同社では、これらのほかにも多くの医療関連製品を扱っています。看護業務に役立つ製品をお探しの方は、同社のサイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。
■詳細情報
泉株式会社
スタッキングカート
手術室用昇降式メイヨテーブル
株式会社マリ
就寝中に幾度も呼吸が止まったり浅くなったりする、睡眠時無呼吸症候群(SAS)。自覚症状が少ない疾患でありながら、高血圧や心不全、脳卒中などの深刻な合併症を招く危険があるため、早めの診断と治療が必要です。
京都市に本社をおく株式会社マリは、そのような睡眠障害に関わる問題解決に貢献しています。同社は、SASに関する非接触型の治療器の開発・製造を行い、加えて簡易スクリーニング装置の開発にも取り組む企業です。
同社の思いと取り組み
SASの治療装置は、高機能で高効能な方法が確立していますが、接触型の治療機器を装着したまま就寝しなければなりません。
そのため、就寝時は常にマスクを着用することを習慣づけることが必要となり、患者さまが治療の継続をあきらめてしまうケースも見られます。
そのような現状に対して、同社は「世界の睡眠障害をやさしく解決したい」という思いのもと、使用者に負担の少ない非接触での睡眠・呼吸障害の解決に向けて開発に注力。
研究開発チームが得意とする「音波解析・処理技術」や「デジタル信号処理」、「ミリ波レーダ計測・解析技術」などの技術力を用い、接触なしの検知を可能にしました。
非接触見守りセンサ「VitaWatcher(ビタウォッチャー)」
接触型のSAS治療装置が普及していますが、「VitaWatcher(ビタウォッチャー)」は、非接触での見守りが可能なデバイスです。ミリ波レーダーによって接触することなく、対象者の呼吸や心拍による体の動きを高精度で測定します。
さりげなく見守りができるよう、本体は主張しすぎないデザインに設計。衣類を着用し布団を掛けていても、対象者を見守りできる点が大きな特徴です。カメラを使用していないため患者さんのプライバシーへの配慮にもつながります。
また、病室に同製品を設置し、スタッフステーションにてモニタリングするといった応用も可能です。「胸の動き」「患者位置情報」「バイタル情報」などを自動測定し、遠隔で見守ることができるので、患者さんとスタッフ双方の負担軽減に期待できます。疾病のなかには、重症化前に呼吸数が上昇するものがあります。リアルタイムの確認を継続することで、それらの早期発見および早期治療にもつなげられるでしょう。
睡眠の質の低下、それに伴う睡眠負債は、日常生活にも影響をきたし大きな悩みとなりえます。同製品の普及は、眠りに関する悩みを抱える患者さん自身はもちろん、より良い医療を提供したい関係者にとっても期待したいことといえるでしょう。
※「VitaWatcher(ビタウォッチャー)」は、京都大学大学院工学研究科の阪本卓也教授らと共同開発している研究用キットです。
■詳細情報
株式会社マリ
非接触見守りセンサ VitaWatcher(ビタウォッチャー)
株式会社メッツ
株式会社メッツは、医療材料や医療機器の輸入・販売をはじめ、院内部品システムの開発・販売、医療機器や光学機器の設計開発、製造、販売などを手掛ける企業です。東京都足立区に本社を置き、大阪府や愛知県、宮城県に営業所を構えるなど、全国で事業展開を行っています。
同社の社名であるメッツ(METS)は、Medical Equipment with Technology Serviceの頭文字をとったもの。適正価格を目指した製品を開発するだけでなく、安心・安全な医療環境の実現のためにサポート体制を充実させることを目指しています。
滅菌・洗浄履歴をカルテで管理!「手術器材滅菌・洗浄管理システム Me-ARC SD」
手術器材滅菌・洗浄管理システムMe-ARC SD(エムイーアーク エスディー)は、手術器材の使用履歴をデジタルで一括管理できるトレーサビリティシステムです。院内で運用している手術器材の使用・洗浄・滅菌の履歴を自動で記録。器材の在庫・所在もデータで可視化し、管理を容易にします。
同システムの使用工程は以下の3つです。
-
データの記録
コンテナやバスケットに取り付けたタグ・バーコードをバーコードリーダーで読み取り。
鋼製小物については、器材一つひとつに刻印されたデータマトリクスを二次元コードリーダー「EX-Reader」で読み取ります。 -
データの管理
読み取ったタグやバーコードのデータは同システムに自動送信されます。システムが読み取りデータを元に自動で各種管理を行うため、面倒な操作は不要です。 -
データの取り出し
データは必要に応じて取り出すことができ、帳簿として出力することもできます。
導入のメリットやシステムの特徴
同システムを導入する最大のメリットは、手術器材の管理がしやすくなる点にあります。
個数や所在の把握だけでなく、使用・洗浄・滅菌の履歴を追うことが可能です。コンテナ・バスケット単位での管理や単包在庫、ディスポ医療機器の管理にも対応。「いつ、誰が、何を実施したか」「何が、何個、どの状態にあるのか」を明確にできます。
さらに、滅菌バリデーション管理ができるのもポイントの一つ。TRSMやERSM※を設定しておくことで、滅菌期限の管理も可能です。
※TRSM(時間依存型無菌性維持)、ERSM(事象依存型無菌性維持)
同システムはバーコードだけでなく、RFIDタグの使用にも対応。一度に大量の器材を入力できるため、作業者の負担を大幅に軽減できます。
また、コンテナやバスケットの移動経路上にゲート型のRFIDのリーダライタを設置すると、通過するだけで器材の移動履歴を記録。作業工程を変更せずに導入することが可能です。
近年院内感染防止の取り組みとして、手術器材の滅菌における総合的管理が推進されており、ガイドライン化が進んでいます。
確実性や安全性、効率性を向上させる同システムの普及は、現場の看護師にとってはもちろん医療業界全体において大きなメリットが期待できるでしょう。
■詳細情報
株式会社メッツ
手術器材滅菌・洗浄管理システム Me-ARC SD
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