まとめ

世界中の人たちを笑顔に!海外での支援活動に注力する組織を紹介

正看護師4 months ago

医療従事者の方の中には「自分のスキルを海外で困っている人たちに活かしたい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
世界に目を向けてみると、さまざまな事情から十分な医療が受けられず「救えるはずの命が救えない」ということもあります。メディアなどでその現状を目の当たりにすると「私には何ができるだろう…」と考えてしまうことも多いかと思います。

本記事では、胃がんの撲滅、救急救助技術の拡大を目指し、海外で奮闘している日本法人を紹介します。ワールドワイドな活躍、医療への思いや取り組みに、ぜひ触れてみてください。

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特定非営利活動法人胃癌を撲滅する会(HIGAN)

特定非営利活動法人胃癌を撲滅する会(HIGAN)は、医療的支援が必要な国において、胃がんの撲滅を目指し活動する法人です。

胃がんを発症する主な原因の一つとして、ピロリ菌の感染が挙げられます。国内でも、胃がんの原因の多くはピロリ菌感染によるものとされています。全世界人口の約半数がピロリ菌に感染していると推定されており、海外では東南アジアなどにおいて感染率が高いようです。

同法人では、ピロリ菌によって引き起こされる消化性潰瘍や胃がん、リンパ腫の予防に加え、胃がんの早期発見・治療のための医療技術を広めて胃がん死を減少させることで、人々が健康的に暮らせる土台作りを実施しています。

HIGANの活動

ブータンへの支援

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▲画像提供:特定非営利活動法人胃癌を撲滅する会(HIGAN)


ブータンは世界でも有数の胃がん多発国といわれており、原因のほとんどがピロリ菌感染によるものだそうです。国内のピロリ菌感染率が高く、毒性の高いピロリ菌も蔓延していることから、国ではその対策が大きな課題となっています。

同法人も、2019年にダワカ地区にてピロリ菌検診を実施。すると、8割近い方がピロリ菌に感染していることが分かりました。感染が分かった800名の方に日本の除菌薬を配布したところ、8割の方が除菌に成功したそうです。
同時に、胃がんリスク群の方々に胃内視鏡検診を行った結果、数十名に消化性潰瘍が、数名に早期胃がんが発見され、早期治療につながったといいます。

また、同法人は、ブータンに内視鏡医が少ないことにも着目。日本から専門家を招き、現地の医師たちに早期胃がんの発見方法を教授しています。
指導にあたっては、Train the trainer(TTT)と呼ばれる手法を採用。まず、専門家がコアとなる現地の少数の医師にハンズオンで知見と技術を伝授します。その後、技術を獲得した医師たちが後輩医師に現地語で伝達することで、知見が全国に広がっていくという仕組みです。
将来的には、開腹手術が不要な治療方法「内視鏡的粘膜切除術(ESD)」の指導および拡大を目指しています。

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▲画像提供:特定非営利活動法人胃癌を撲滅する会(HIGAN)


教育と講演活動

同法人では胃がんの治療技術を世界中に広めるべく、eラーニング提供や教育動画の配信、セミナー・講演活動にも力を入れています。

eラーニングでは、内視鏡での早期胃がんの診断方法を学習可能。世界60ヶ国以上の方が参加されています。講師を務めるのは、国内でも有数の実績を誇る内視鏡専門医。症例に基づいて学習できるため、広い知見を身につけられるでしょう。
また、同法人のサイトでは教育動画も掲載されています。ピロリ菌についての話や胃がんの疫病学、診断方法、治療法、化学療法について学習することが可能です。

講演活動では、代表理事の鴨川氏をはじめとする同法人のメンバーが登壇。NPO活動やこれまでの活動の中で得られた体験や経験などを、聞き手のニーズに合わせて講演しています。

今私たちにできること

同法人では、会員登録や寄付、活動への参加申し込みを受け付けています。
会員は準会員、賛助会員、正会員の3種類があり、活動の頻度や予算に応じて選択できます。「ぜひ活動に参加したい!」という方は、ボランティアやインターンとして活動も可能です。また、内視鏡や検査機器の寄付、教育・研究に参加できる医師や科学者も募集しています。

「日本の医療を途上国に!あなたの熱意が人を救います。」
こちらは、同法人からのメッセージです。
同法人の活動に賛同する方、医療的支援が必要な国において自分の医療スキルを広めたい方は、ぜひ同法人に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
特定非営利活動法人胃がんを撲滅する会(HIGAN)

NPO法人日本国際救急救助技術支援会

日本国際救急救助技術支援会(JPR)は、日本の消防救急救助技術を世界に広める活動を行う、現役消防士を中心に結成されたボランティア団体です。
救急救助技術が充分に発展・普及していない国や地域において、技術指導や車両・資機材の寄贈などを行っています。これまでにザンビアやスリランカ、インドネシア、カンボジアに指導チームを派遣し、救急救助技術を支援してきました。

同法人が掲げるテーマは「ひとりでも多くの命を救うために。」です。国内より短期チームを派遣し、現地の消防体制・医療体制の改善を支援しています。
すべての会員が自己負担・無償で取り組んでいることが特徴。「途上国に救急救助の技術を支援する」ことに誇りを持って活動している法人です。

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▲画像提供:NPO法人日本国際救急救助技術支援会


JPRの取り組み

国内での活動

同法人が実施している国内での活動内容は、以下のとおりです。

  • イベント、SNS等での広報活動
    メディカルラリーや医学会など、多くの医療関係者や消防関係者が集まるイベントにブースを出展。法人の活動内容の紹介や入会案内を実施しています。一般の方にも法人の取り組みを知ってもらうべく、さまざまな地域で開催されるイベントや国際交流フェアなどに参加して広報活動を実施。年に一度の総会、講演会や海外支援研修会なども不定期で開催しているほか、SNSなどでも情報を発信しています。

  • 車両、資器材の整理、移送
    多くの自治体や団体、個人より寄贈された消防車両(救急車・消防車など)や資器材、医療機材を管理・​整備し、カンボジアなどの支援国に輸送、寄贈する活動を行っています。寄贈された製品は幅広く、消防車や救急車などの車両から、消防資器材、ライト、ホイッスルなどの携行品まで多岐にわたります。それらはすべて貸し倉庫にて管理・メンテナンスされ、必要性を十分考慮し計画を立てた後、支援国へ届けられます。

  • 海外研修生の受け入れ
    アフリカのザンビア、インドネシア、カンボジアなどから多くの研修生を受け入れ、日本の救急救助の技術や知識、消防の技術、防災に関する知識などを教授しています。過去には、医療関係や医療資器材の分野にわたり研修を行うこともありました。その理由は、研修生たちが実際に目と身体、頭で学んで経験することで、彼らが帰国したのちに大きな成果として現れることを期待していたためです。

海外支援

世界には救急システムが構築されていない国が存在し、本来救えるはずの生命が簡単に失われているのが現状です。
同法人では、自国の人たちが尊い生命を自分たちの力で救えるよう、支援国の方々に日本式の救急救助技術を教授しています。

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▲画像提供:NPO法人日本国際救急救助技術支援会


以下では、同法人が取り組んだ海外での活動事例を紹介します。

  • ザンビア
    法人設立後、初めて「海外技術支援」を実施した国で、「第1回ザンビア救急救助技術支援」を10日間の日程で開催しました。
    参加したのは、神戸市消防職員6名(救急3名・救助3名)。救急救助の英語版マニュアルを作成し、救急救助の基本的な研修および訓練を実施し、最終日にはザンビアの要人の前で総合訓練を披露しています。

  • カンボジア
    カンボジアは、同法人で初の長期滞在型支援を実施した国です。
    前理事長の正井潔氏が単身カンボジアに赴き、プノンペン市を視察したことから支援が始まりました。
    カンボジアでは、救急救助技術や消防防災技術、消防システムの構築から医療分野まで幅広い支援を実施。2018年にはプノンペン市にカンボジア初の災害派遣ユニット「RRC711部隊」を設立しました。同部隊の設立には、約10年もの歳月がかかったそうです。
    また「カンボジア・日本友好防災学校」も設立され、同法人が支援した部隊の隊員たちが指導者となり、新たな新人教育が行われています。

ほかにも、インドネシアやスリランカ、ラオスなど、支援を必要とするさまざまな国において救急救助技術や消防防災技術などを支援し、技術向上に努めています。詳しくは同法人のWebサイトをご覧ください。

だれでも参加できる「海外協力活動」

同法人では消防職員だけでなく、会社員や技術者、主婦(夫)、学生などさまざまな方が活動中です。なかには医師や看護師などの医療従事者も在籍し、インホスピタルや医療技術全般の指導、助言などを行っています。また、現地でのロジスティックや国内活動などの後方支援全般に関わることも可能です。

世界には、紛争や貧困、自然災害などにより生命の危機にさらされている人が多く存在します。医療従事者の方の中にも、メディアなどを通じてその現状を知り、「なんとか力になれないものか」と考えている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
同法人では、本業と両立できる範囲で活動、自身の就業経験を活かす、現地を訪れるなど、さまざまな形で海外協力に携わることができます。医療における海外協力に興味がある方は、ぜひ同法人のHPにて詳細をご確認ください。

■詳細情報
NPO法人日本国際救急救助技術支援会

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