仕事のお悩み

看護師を辞めたい…理由と対処法、退職時にやるべきことを紹介

正看護師転職6 months ago

「看護師を辞めたい…」そのように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。この記事では、看護師を辞めたい理由や辞めたいときの対処法、退職時にやるべきことについて解説しています。看護師を辞めた方がよい場合や辞めるデメリット、おすすめの転職先も紹介していますので、後悔のない選択をするために、ぜひ最後までご覧ください。

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看護師を辞めたい理由は?

看護師として働いている方の中には、「仕事を辞めたい」と考えた経験がある方もいるでしょう。ここでは、看護師を辞めたいと感じる理由の例をご紹介します。

人間関係に悩んでいる

病院に限らず、職場にはいろいろな人が働いています。同僚全員と良好な関係を保っているという人は、実際はあまり多くはないかもしれません。

看護師の仕事はチームで行うのが鉄則ですので、先輩看護師とうまが合わなかったり、職場全体の雰囲気が忙しさからギスギスしていたりすると、仕事もうまく進まなくなります。雰囲気が悪く、わからないことが聞きにくい環境では、新人や看護師歴が浅い方であれば働きにくさも感じるでしょう。

また、看護師間だけでなく、医師や患者とのコミュニケーションを苦痛に感じるケースもあります。また、陰口が横行しているような職場では、仕事中も苦痛を感じ、常に「辞めたい」と考える事態になってしまいます。

仕事が多忙すぎる

全国的にどの医療機関でも、看護師は人手不足とよくいわれます。その原因は仕事量の多さにあるようです。中には定時が過ぎても仕事が終わらず、定時で帰れないのが日常的という職場も。多忙な職場で働き続けていると、休みや夜勤明けを挟んでも疲れが取れず、疲弊してしまうでしょう。

また、急患が多い職場や重症度の高い患者を看ることが多い職場、亡くなる患者もいる職場では、常に気を張った状態で勤務に入る必要があります。特に集中力が必要な仕事を続けていると、仕事の量を問わず精神的な消耗が激しく疲れ切ってしまうこともあるようです。

夜勤がつらい

病棟勤務の看護師であれば、夜勤がある勤務体制も珍しくありません。夜勤は慣れてしまえば平気になったという方もいますが、どうしても身体が適応できないという方もいるでしょう。

夜中に働く夜勤のシフトは生活リズムが乱れるため、休みや明けを挟んでも疲れが取れない、家族や友人と生活リズムが合わないと感じる方がいます。
また、夜勤は日勤よりも少ない人数で対応しなければならず、プレッシャーや不安を感じて夜勤をするのがつらくなってしまい、辞めたいと考える方もいるようです。

休みが取りづらい

看護師の勤務は人員配置が決まっており、一度に休める人数に限りがあることがほとんどです。特に病棟勤務であれば土日祝や年末年始などに関係なく、入院患者がいる限り24時間365日看護師の配置が必要となります。そのため、休みたい日はシフトの提出までに把握しておき、希望がかぶった場合は、ほかの看護師と譲りあって休みを決めることも珍しくありません。

また、子育て中の方であれば急に休みを取らなければならないこともあり、そのたびに職場に迷惑をかけてしまうことが心苦しくてつらいという方もいます。
カレンダーどおりの休みが取りづらいことや、急な休みへの対応が難しいことがネックとなり、「看護師を辞めたい」という考えにつながることもあるでしょう。

仕事内容と給与が釣り合っていない

e-Stat政府統計の総合窓口「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、看護師のきまって支給する現金給与額の平均(企業規模計10人以上)は、35万1,600円です。職業全体の平均額は31万1,800円のため、看護師の給与はほかの職種に比べて平均以上と言えるでしょう。
しかし、業務量の多さや心身の負担から、看護師の仕事内容と給与が釣り合っていないと感じる方もいるようです。

特に看護師歴が浅い方であれば給与が低い傾向にあるため、仕事のモチベーションが上がらず、辞めたいと思う方も珍しくありません。

仕事の責任やプレッシャーに耐えきれない

医療の仕事は、常に命にかかわる業務の連続です。些細なミスが大きな医療事故につながるという考えは、大げさではないでしょう。緊張感を持って仕事をすることは大切ですが、責任や重圧を感じすぎても落ち着いて仕事をすることができなくなってしまいます。そのため、仕事の責任やプレッシャーに耐えきれず、看護師を辞めたいと思う方もいるようです。

また、ミスをしたことで先輩や上司から怒られ、「自分にはこんな責任の重い仕事はできない」と自信を喪失するケースもあります。

キャリアアップしたい

看護師の仕事が嫌になったからではなく、ほかの理由で辞めたいと思う方もいます。新しい看護スキルを身に付けたいという理由で、ほかの医療機関に転職したいというケースや、看護師以外にやりたい仕事が見つかったという方もいるようです。
前向きな理由で転職を検討している方は、ぜひ一歩を踏み出してチャレンジしてみましょう。

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看護師を辞めたいのに辞められない理由

看護師を辞めたい理由があるのに、辞められないという方もいます。どのような理由で、看護師の仕事を辞められないのでしょうか。看護師を辞めたいと思っている方は、以下のような理由ですぐに辞められない場合があり得ることも、考えておいた方がよいでしょう。

職場から引き止められた

前述のとおり、医療機関は人手不足の職場が多いのが現状です。そのため、退職を申し出ても、「今、退職するのは辞めてほしい」「あと〇ヶ月、新しい人が入るまで待ってほしい」と引き止められてしまうことも。

法律上、雇用元は労働者の退職を引き止める権利はなく、労働者は退職の意思を告げてから2週間後には退職可能です。1度このような引き止めに応じてしまうと、結局仕事を続けることになり、どんどん辞め時を見失うことにもなります。引き止められても、退職の意思は固いことをきっぱり示しましょう。

奨学金の返済期間中である

看護師の資格を取得するために、医療機関の奨学金を利用し、貸出条件として貸出元の医療機関で働いている方もいるでしょう。医療機関の奨学金を利用する場合、返済期間中は貸出元の医療機関に勤めるのが一般的な契約です。そのため、辞めたいと思っても契約があり、返済期間中は仕事を辞められないということもあるようです。

とはいえ、予定より早く全額返済しなければならないなどの条件は付きますが、返済期間中に退職することは実質的にできます。仕事を続けられないようなやむを得ない理由がある場合は、契約破棄のペナルティより自分の状況を優先して選択を行いましょう。

家族から反対されている

看護師になるには、費用と時間が必要です。進学に際し、家族から資金援助を受けた方も多いでしょう。そのため、看護師を辞めたいと申し出たとき、家族から「お金も時間もかけて取得した資格なのだから、辞めるのは考え直して」と止められる例は珍しくありません。逆に、看護師を辞めたいのに、自ら「辞めたいけれど家族に申し訳ない」と踏みとどまる方もいます。

家族の気持ちも汲んだ選択ができるのが一番良いことですが、看護師として働くのも、最終的に辞めるか続けるかを決めるのも本人です。家族から反対を受けている方は、自分は本当にこのまま仕事を続けたいのかをよく考え、自分の意思をしっかり持って家族と話をしましょう。

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看護師を辞めたいときの対処法

看護師を辞めたいと思ったときは、衝動的に辞めてしまうのではなく、まずは以下の対処法を実行してみることをおすすめします。

辞めたい理由を明らかにする

「看護師を辞めたい」と思ったら、まずは辞めたい理由を明らかにしましょう。辞めたい理由を紙に書いていくと、考えが整理しやすいのでおすすめです。もしかすると仕事を辞めなくても、問題が解決する道があるかもしれません。辞めたい理由が自分、職場もしくは看護師という仕事自体にあるのか、どこに問題を感じているのかを明らかにすることで、次に取るべき行動が見えてきます。

看護師になろうと思った理由を思い出す

看護師を辞めたいと思ったら、なぜ看護師になろうと思ったのか、原点に立ち返って考えてみるのも一つの手でしょう。

看護師になるのは一朝一夕というわけにはいかず、時間と費用がかかります。決められたカリキュラムや実習をこなし、国家試験に合格するまでには大変な努力も必要です。なぜ、看護師の資格を取得できるまで頑張れたのか、理由を思い出してモチベーションアップにつなげてみましょう。また、つらかった国試対策や実習を思い出すことで、「もう少し頑張って続けてみよう」と思えることもあるかもしれません。

仕事への考え方を変えてみる

真面目な性格の方ほど、仕事への考え方が厳しすぎて自分自身を縛り付けてしまい、仕事が嫌になってしまうということもあるでしょう。そのような場合は、仕事への考え方を改めてみるのがおすすめです。

前述のとおり、看護師の仕事はミスの許されない仕事といえますが、「絶対に1回でもミスは許されない」と思い仕事を続けていると、何をするにも息苦しくなってしまいます。
確かにミスをしてしまうのはよくないことですが、「ミスをしないようにするにはどうすればよいか?」「ほかの看護師と協力してカバーしていくには?」と考えてみましょう。

看護師歴が浅いうちは、上司や先輩と比べてミスが多いのは仕方ないことです。ある程度のミスは割り切って、肩の力を抜くことで良い仕事ができるかもしれません。

仕事から離れる時間をつくる

休みなく働いてきて疲れてしまった方は、数日間まとまった休みをとって、心と体を休めるのもよい対処法です。心身をリフレッシュさせて、ネガティブな考えを一旦リセットしてから冷静に今後のことを考えてみましょう。疲れが取れるとまた仕事がしたい気持ちが湧いてきて、看護師を辞めたい気持ちが薄れることもあります。

数日間では何も考えられないほど疲弊してしまったという方は、休職するのも一つの手です。仕事のことは一度忘れて、心を休めることを優先してみましょう。

信頼できる人に相談してみる

「看護師を辞めたい…」とひとりで悩んでいる方は、上司や先輩、家族といった信頼できる人に相談することで、良いアドバイスが貰えるかもしれません。人間関係や職場環境の悩みであれば、同僚に相談することで話を聞いてもらえるだけでなく、職場改善につながるアクションを起こせることも。愚痴を言ったり、共感してもらったりするだけでも、気分が楽になって前向きな気持ちになれることがあります。

部署異動を希望する

職場に不満があるが、転職するのには抵抗があるという方は、部署異動で悩みが解決することも覚えておきましょう。

クリニックなどの小規模な施設の場合は難しいですが、病棟や外来が複数ある病院であれば部署異動が可能です。職場の人間関係などに悩んでいる方は、部署異動を検討してみるのもよさそうです。なお、大抵の病院では異動の時期が決まっており、異動希望を出しても基本的にはすぐに異動できるわけではないので、注意してください。

看護師として別の職場への転職を検討する

今の悩みが勤めている医療機関特有のものである場合、転職すると悩みが解決することもあります。ほかの医療機関、別の診療科への転職も考えてみましょう。夜勤がきついと感じている方であればクリニックへ、仕事に重圧を感じている方であれば献血ルームや健診・検診センターへの転職がおすすめです。おすすめの転職先の詳細については後述しますので、ぜひそちらも参考にしてください。

看護師以外の職業への転職を検討する

看護師を続けていくビジョンが見えなくなった場合、全く違う業界への転職を検討してもよいでしょう。看護師以外にも、看護師の資格を活かしてできる仕事があります。医療機器メーカーや製薬会社の営業、医薬品・医療機器を取り扱う会社のコールセンター勤務などは医療知識を活かして仕事ができるでしょう。

専門知識やスキル以外にも、看護師の勤務で培ったコミュニケーション能力や危機管理スキルなどは、どのような業界で働く際にも役立ちます。

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看護師を辞めた方がよい場合は?

本当は看護師を辞めたいけれど、頑張って続けているという方もいるでしょう。しかし、客観的にみて仕事を辞めた方がよい場合もあります。どのような場合であれば看護師を辞めた方がよいのか、みていきましょう。

不眠や食欲不振などの体調不良がみられるとき

仕事の悩みが尽きず、不眠や食欲不振などの症状が出ている場合は、仕事を続けても症状は悪化の一途を辿ることになります。ストレスで体調を崩すということは、メンタルに不調をきたしているサインともいえるでしょう。
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター、精神保健研究所「こころの情報サイト」によると、こころの病気の初期サインとしてあげられている症状は、以下のとおりです。

  • 気分が沈む、憂うつ
  • 何をするのにも元気が出ない
  • イライラする、怒りっぽい
  • 理由もないのに、不安な気持ちになる
  • 気持ちが落ち着かない
  • 胸がどきどきする、息苦しい
  • 何度も確かめないと気がすまない
  • 周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
  • 誰かが自分の悪口を言っている
  • 何も食べたくない、食事がおいしくない
  • なかなか寝つけない、熟睡できない
  • 夜中に何度も目が覚める

これらの症状が長く続いたり、症状によって日常生活に支障が出ていたりする場合、無理はせず、一度専門機関に相談してみましょう。

職場環境が悪いとき

職場環境の悪さは、仕事を辞める理由に十分なり得ます。整理整頓や清潔が保たれていない環境ではケガやミスをする可能性があり、残業が多すぎる・残業代が出ない職場は労働基準法に違反している可能性があります。暴力・暴言などのハラスメント行為が横行している場合も、自分ひとりで行動しても解決するのは難しいと考えられるため、転職した方が問題が早く解決するでしょう。

自分の職場環境について問題があるのかわからないという方は、別の職場の知人などに相談してみるのもよいかもしれません。

転職しようか長期間悩んでいるとき

転職しようか半年以上悩んでいて、それでも辞めたい気持ちがなくならない場合は、退職しないと気が晴れない可能性が高いでしょう。辞めたい気持ちのまま仕事を続けていても問題は解決せず、仕事へのモチベーションや質も低下してしまいます。

長い期間悩んでいる方は、仕事を辞めることに対しての意思も固まってきているという方が多く、辞めても後悔しない場合が多いようです。

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看護師を辞めるデメリットも考えよう

ここまで記事を読んで、看護師を辞めようと決意した方もいるかもしれません。しかし、看護師を辞めることには少なからずデメリットも存在します。デメリットについても確認して、後悔のない選択ができるようにしましょう。

収入が減る可能性がある

前述のとおり、看護師は職種全体の中でも平均以上の給与が貰える傾向にあり、さらに夜勤手当が付くこともあります。そのため、看護師の仕事を辞めて転職すると、手当の分や看護師を続けてきた年数の昇給分の給与が減ってしまうこともあるでしょう。看護師を辞めることで収入が減ってしまうことも考慮して、転職活動の計画を立てるのがおすすめです。

辞め癖がつく場合がある

仕事がつらいからとすぐに辞めてしまうようでは、辞め癖がついてしまう場合があります。一度衝動的に辞めてしまうと、転職先で同じようなつらいことがあっても辞めること以外で解決策を見いだせなくなり、退職を繰り返してしまうケースがみられるようです。

転職回数が多いことは履歴書を見ればすぐにわかり、転職活動において不利になることがあります。衝動的に退職を決断していないか、今一度考えてみましょう。

奨学金を前倒しで返却しなければならない

前述のとおり、看護学生を支援する制度として病院が奨学金制度を行っている場合、学生は看護師免許を取得したら、一定期間勤務するのが決まりです。返済期間中に退職すると、残りの返済額を一括請求されることがあります。数年かけて支払う額が前倒しで請求されることになるため、早く辞めてしまうほど請求額が高額になってしまいます。
奨学金を借りている方で仕事を辞めたい方は、残りの返済期間・金額と奨学金の規約をよく確認しましょう。

再就職が難しくなることもある

看護師を辞めることで、再就職が難しくなることがあることも考えておかなければなりません。特に新卒の看護師は注意が必要です。

中途採用は、看護師歴が長い人が優遇される傾向にあります。中には「〇年以上の経験がある方」などと応募の時点で制限がある場合も。看護師歴が短い状態で退職すると次に応募できる求人が少なくなってしまったり、十分な知識・経験を持っていないと見なされ転職に苦労したりということもあるでしょう。

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看護師を辞めるときにすべきこと

看護師を辞めることを決断したら、何を行えばよいのでしょうか。ここでは、看護師を辞めるときにすべきことについて紹介します。

退職日の3ヶ月前までを目途に申し出る

看護師を辞める際は、退職日の3ヶ月前までを目安に申し出るようにしましょう。多くの医療機関では、退職の申し出は退職日の1ヶ月前までに行うことと就業規則に書かれていることが多いようです。

とはいえ、退職者が出ると医療機関は欠員募集をかけたり、引継ぎや配置転換の準備を行ったりしなければなりません。そのため、職場に迷惑が掛からないよう、辞めるときは早めに申し出るようにしましょう。

有休の残数やボーナス時期を把握する

看護師を辞めるときは有休をすべて消化し、ボーナスを受け取って辞められるように、有休の残数やボーナスの算定期間・支給日を把握しておきましょう。ボーナスは転職活動中の生活費にもできるほか、現職場で頑張った成果ともいえます。ボーナス支給日より前に辞めてしまうとボーナスが受け取れないことを留意しましょう。

また、有休の残数がわかったら逆算し、最終出社日をいつにするか決めて上司に相談しましょう。中には職場の都合から、有休をすべて消化させずに退職させようする職場もあるようですが、有休消化は労働者の権利です。円満退職できるよう、一方的な伝え方をするのは避けたほうが良いですが、要望ははっきりと伝えて上司と話し合いましょう。

退職理由を固めておく

職場へ退職を申し出ると、基本的には理由を聞かれるでしょう。理由があいまいであれば、そのまま引き止められてしまうことも考えられます。そのため、退職理由ははっきり答えられるようにしておきましょう。退職理由をはっきりさせておくことで、自分自身の意思も固められ、退職に向けての手続きもスムーズに進められるという利点もあります。

次の職場・仕事について考えておく

退職に向けて仕事を進めていくと、やり残しがないようにすることで仕事量が増え、引継ぎで忙しくなることも考えられます。次の仕事について考えている時間もなく、あっという間に退職日を迎えていたということも珍しくありません。
転職活動に出遅れないように、在職中から次の仕事についてよく考えておきましょう。

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看護師の退職手続きについて

看護師を退職するに際して、どのような手続きが必要になるのでしょうか。退職に関する手続きは漏れや誤りがあると職場に迷惑をかけてしまうので、しっかり確認しておきましょう。

退職届の提出

看護師の仕事を辞めることを決め、上司に退職を申し出たあとは、退職届を提出するように求められます。退職届が受理されることで正式に退職が決定し、事務上の手続きなどが進んでいく仕組みの医療機関がほとんどです。
退職届は施設特有のフォーマットがある場合と、決められた記載事項を便箋などに書いて提出する場合があります。記載事項や提出先・提出期限を確認しておきましょう。

保険証の返却

仕事を辞める際は、退職時に保険証の返却が必要です。退職すると、働いていたときに利用していた健康保険は利用できなくなるからです。返却する部署や担当者、返却日は事前に確認しておくのがよいでしょう。

退職翌日からすぐに新しい職場に就職する場合は、新しい保険証の手続きを職場間で行いますので、自分で行う手続きはありません。しかし、再就職まで間が空く場合は国民健康保険に加入するか、前職の社会保険を継続するかを選択する必要があります。保険についてどうするかを決めておき、退職後速やかに手続きを行えるよう準備しておきましょう。

仕事の引継ぎ

仕事の引継ぎをせずに辞めてしまうと、職場に多大な迷惑をかけてしまいます。自分が抜けた分の仕事は誰が担当するのか必ず確認し、引継ぎを行いましょう。現在、自分しか担当していない仕事がある場合は、個別の引継ぎが必要です。仕事の中で引継ぎを行ったり、マニュアルを作成したりして、職場の同僚が困らないようにしましょう。

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看護師におすすめの転職先一覧

看護師を辞めたあと、どのような仕事に就くかなかなか決められないという方もいるのではないでしょうか。ここでは、看護師におすすめの転職先を職場の特徴別に紹介します。

未経験の診療科

働き方に不満はないが、未経験の領域でスキルアップしたいという方は、経験のない診療科への転職を検討してみてはいかがでしょうか。以下に代表的な診療科と特徴についてまとめています。

診療科名
特徴
内科 ・風邪や感染症といった疾患から悪性腫瘍まで幅広い疾患の診療・治療を行っている
・病院では消化器・神経・心臓・呼吸器などと専門領域ごとに診療科が分かれていることが多い
外科 ・内科と同様、幅広い疾患を診ており、手術を中心とした治療を行う
・内科と同様、専門領域ごとに診療科が分かれていることが多く、開腹・開頭手術や腹腔鏡など手術様式によっても専門が異なることがある
小児科 ・乳幼児、児童の疾患を対象にしている
・成人対象とは異なる知識が必要になることも多いが、小児特有のやりがいが得られる場面もある
整形外科 ・骨・筋肉をはじめとした運動器の疾患・ケガの治療を行う
・看護師は患者の回復を促す工夫や、リハビリへの協力などが求められる
耳鼻咽喉科 ・耳・鼻・喉・頸部領域の疾患の治療を行っている
・鼻炎や中耳炎、扁桃炎といった疾患の内科的処置から、喉頭ポリープ・咽頭がんなどの外科手術まで幅広く行っている
眼科 ・眼球・視神経領域の疾患の治療を行っている
・クリニックではメガネ・コンタクトレンズの作成・使用のために視力測定をはじめとした定期健診を行っている
産婦人科 ・婦人科領域の疾患の治療や、妊娠中・出産前後の女性の健診・出産サポートを行う
・出産介助に入ることも日常的にあり、助産師の資格があると優遇される
泌尿器科 ・膀胱や男性器といった泌尿器領域の疾患の治療を行っている
・透析室を併設している施設であれば、透析前後の処置や透析中の経過観察なども行う
皮膚科 ・皮膚や髪の毛などの疾患の治療を行っている
・ニキビの跡消しやほくろ取りといった美容的施術をメインとしたクリニックや、発毛専門のクリニックなど専門が分かれている施設もある
精神科・心療内科 ・うつ病や適応障がいなどの精神疾患の治療を行っている
・内服治療だけでなく、精神療法やカウンセリングなども行われているのが特徴
麻酔科 ・痛みをとったり和らげたりすることに特化した診療科
・神経ブロック注射などを専門的に行うペインクリニックという施設もある

同じような施設形態の医療機関でも、診療科によって行われているケアは大きく異なります。転職を機に、新たなスキルを身に付けてキャリアアップを狙うのもおすすめです。

夜勤のない職場

夜勤がつらくて看護師を辞めたという方には、夜勤のない職場がおすすめです。夜勤のない看護師の職場として、以下の例が挙げられます。

  • 病院の外来
  • 無床の診療所
  • デイケア
  • デイサービス
  • 保育所
  • 認定こども園
  • 病児保育室
  • 児童発達支援・放課後等デイサービス

医療機関や介護施設の中には、上記のように夜勤のない職場もあります。

保育所などの教育機関では看護師を保育士とみなせる場合もあり、園児のケガや病気の対応をしたり、園内の衛生管理を行ったりする仕事として看護師を募集しているようです。病児保育室は風邪や感染症を患っている子どもが預けられるため、看護師としてのスキルや知識を活かせるでしょう。

児童発達支援や放課後等デイサービスでは、障がいがある子どもの療育を行っています。喀痰吸引や人工呼吸器の管理が必要な子どもを預かる場合は看護師の配置が必要となるため、看護師の需要があります。

日常的に夜勤を行うのは難しいものの、呼ばれたときだけ対応する「オンコール」であればできそうという場合であれば、訪問看護の仕事もおすすめです。

ルーチンワークの多い職場

仕事の責任やプレッシャーを過剰に感じてしまい、仕事がつらくなってしまった方や、手技に自信がない方は、ルーチンワークの多い職場がおすすめです。ルーチンワークの多い職場には以下のような職場があります。

  • 献血ルーム
  • 健診・検診センター

上記の職場では、採血をはじめとして特定の検査手技しか行わず、命にかかわるような侵襲の高い手技を行う機会もほとんどないため、仕事が続けやすいでしょう。ただし、人気の高い職場で、募集が少ないのが現状です。これらの施設への転職を希望している方は、募集を見逃さないようにしましょう。

比較的多忙ではない職場

仕事が忙しすぎて疲弊してしまったという方には、以下のような職場がおすすめです。

  • 慢性期病棟
  • 回復期リハビリテーション病棟
  • 療養病棟

これらの職場は、病状が落ち着いている患者が多いという特徴があります。重症患者が多い急性期病棟や患者数が多いクリニックなどよりも、比較的ゆったりとしたペースで仕事を進められるでしょう。

医療機関以外の職場

人間関係などの悩みがあり、医療機関で働くのが嫌になってしまったという方もいるでしょう。看護師は、医療機関以外でも活躍できます。どのような職場で活躍できるのかは、以下のとおりです。

  • 一般企業
  • 医療機器メーカー
  • 製薬会社
  • 市区町村の役所
  • 保健所・保健センター

一般企業の中には医務室があり、「産業看護師」が体調不良になった従業員の対応や、従業員のメンタルケアなどを行っています。医学知識を活かして、医療機器メーカーや製薬会社で営業担当や医療情報担当者(MR)、治験コーディネーターとして働く方も珍しくありません。

市区町村の役所や保健所・保健センターの看護師は、地域住民からの健康相談の窓口担当や地域住民の健康増進活動などを行っています。公的機関の看護師は、病気を治すというよりも、健康な方の病気を予防するという役割が大きいため、保健師の資格を持っている方が優遇されるでしょう。

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看護師を辞めたいときは適切な対処をして後悔のないようにしよう

  • 看護師を辞めたい理由は人間関係の悩みや多忙、夜勤のつらさなどがあげられる
  • 看護師を辞めたいときは、まず理由を明らかにしてから対処法を考えるとよい
  • 看護師を辞めるときは3ヶ月前を目途に申し出て、引継ぎをしっかり行う
  • 看護師が活躍できる職場は病院以外も多くあるため、自分に合った職場を見つけよう

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