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得意科目は何を書く?看護師の履歴書の書き方と例文を紹介
10 months ago
「履歴書に何を書けばよいかわからない…」
このように悩む看護師の方も多いのではないでしょうか。この記事では看護師が履歴書を書く時に気を付けたい点や、参考にできる例文を掲載しています。履歴書を書く前・後に行うべきことや得意科目・本人希望欄の書き方、履歴書を提出するときの注意点にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
看護師が履歴書を書く前に知っておきたいマナー
まず、A4サイズ(見開きA3サイズ)の履歴書を2枚以上と履歴書に貼る写真、写真を貼るためののり、黒いボールペンか万年筆、印鑑と朱肉を用意しましょう。
履歴書は新卒者用・転職者用とフォーマットがわかれている場合もありますので、自分に合った履歴書を選ぶ必要があります。応募先から履歴書のフォーマットが指定されることもあるようです。また、誤字脱字をした場合に備えて、履歴書は2枚以上用意しておきましょう。
履歴書への記載は、「パソコンでの作成可」との明記がない限りは手書きしましょう。ボールペンはインクの残量に余裕があり、色がはっきり出るものを選んで書きます。書き誤ったら別紙にて作成しなおすのがベストですが、やむを得ない場合は定規で二重線を引き、訂正印を押して正しい文字を書くのが正しい修正方法です。履歴書は公式な文書ですので、修正テープや修正液は使用できません。
また、本文を書く前に押印を最初に済ませておくのがおすすめです。押印は修正が効きませんので、履歴書記載の最後に押印を失敗してしまうと、その履歴書自体を書き損じることになります。
ここまで紹介したように、履歴書を書くのは集中力のいる作業です。きれいに書く必要はありませんが、丁寧に記載しましょう。静かに落ち着いて記載できる時間と場所を用意するのもおすすめです。
看護師の履歴書の項目別注意点と記載例
履歴書を記載する際は「ですます調」で、ポジティブな表現を心がけて記載しましょう。書くことがないと感じた項目があっても、空白を作らないように何かしら記載することが大切です。「年」の記載は指定がなければ、西暦と和暦のどちらを選んでも問題ありませんが、履歴書内でどちらかに統一します。
応募先を指す名詞には「貴」を付けて、貴院・貴社・貴施設と記載するのが正解です。なお、御院・御社・御施設は話し言葉ですので、履歴書では使わないようにしましょう。
項目別の注意点は、以下で説明します。
日付
日付欄は履歴書の左半分、上部に設けられていることが多いようです。算用数字で記載し、書いた日ではなく提出する日を書きましょう。郵送での提出であれば投函日、面接時の提出であれば面接日を書くことになります。
氏名・住所・生年月日
氏名や住所は戸籍・住民票のとおりに記載しましょう。旧字体を簡略したり、住所の「大字」「次」やマンション名・号数を省略したりしないように注意が必要です。
振り仮名を振る場合は、記載が「ふりがな」であれば平仮名で、「フリガナ」であればカタカナで記載します。
押印
印鑑はほこりをふき取ってから朱肉を当て、押印欄の「印」マークが中心にくるよう、傾きやにじみがないように押します。押印箇所を丸くかたどっている線が記載されている場合は、線からはみ出さないように押しましょう。前述したとおり、押印は履歴書作成の最初に済ませておくのがおすすめです。
写真
履歴書に貼る写真は、スタジオ写真か証明写真機で取ったもので、3か月以内に撮影したものを使います。サイズは4cm×3cmが基本ですが、フォーマットによってサイズが異なることもありますので、撮影前に履歴書を確認しておきましょう。
撮影時は、肩より長い髪はまとめて、暗めの髪色にナチュラルメイクで撮影します。服装は白いシャツにジャケットを羽織るのがベストです。真顔ではなく、歯を見せずに微笑むと好印象を与える写真になります。
履歴書に写真を貼るときは、テープではなくのりで貼りましょう。写真の裏に氏名を書いてから貼ると、万が一応募先でのり付けがはがれてしまっても安心です。
電話番号・連絡先
電話番号は応募先が応募者に連絡を取る目的で記載を求めていますので、一番連絡を取りやすい番号を必ず記載しましょう。固定電話である必要はありません。メールアドレス欄がある場合も同様の理由ですので、連絡がとりやすいアドレスを記載します。
学歴・職歴
学歴は高校卒業から記載し、学校・施設・部署名は省略せず正式名称で書きましょう。職歴の最後は、在職中であれば「現在に至る」、退職後であれば「一身上の都合により退職」と書き、最終行に「以上」と書きます。
経歴はすべて正直に書くのが当然のことですが、短期間で辞めた職場がある場合は、「隠したい」「書かなくてもよいのでは」と思う方もいるかもしれません。応募先の職種に関係ない内容の短期アルバイト等であれば省略してもよいでしょう。ただし、短期間でも社会保険に加入して働いていた場合は、入職後、勤務先が保険加入の手続きをするときに社会保険・厚生年金の履歴でばれてしまいます。履歴書に嘘の記載をしたと見なされてしまうとトラブルのもとになり得ますので、経歴は正直に記載しましょう。
免許・資格
免許・資格欄は取得順に書きます。記載項目が多い場合、「漢検3級」といった応募先の職種にあまり関係ない資格で級数が低いものは省略してもよいでしょう。主催・資格名は省略せず正式名称で記載するようにしてください。
志望動機
志望動機は志望先に惹かれた点だけでなく、どのような仕事をしたいのか、これまでの経験を踏まえて書くようにしましょう。看護に対する思いも盛り込むと、より魅力的な志望動機になります。記載例は以下のとおりです。
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私は今まで総合病院の内科病棟で3年間勤務後、地元の外科クリニックで7年間勤務しました。クリニックでは地域に密着したきめ細かな医療提供を経験できやりがいを感じていたのですが、感冒や慢性期疾患を看ることが多く、看護師としてのスキルアップを目指して新しい場所で経験を積みたいと思うようになりました。貴院は急性期病院でありながら、地域貢献活動やボランティアにも積極的に取り組まれていることを存じ上げました。貴院に勤めることで地域密着の医療提供を行いながら、急性期医療に携わることで、技術もスキルも向上していきたいと考え、志望致しました。
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私が貴院を志望した理由は「自分の持っている経験や知識を生かして、医療提供に携われるから」です。私は以前、内科病棟で4年間、泌尿器科外来で2年間勤務しました。内科病棟では消化器内科と腎臓内科の患者さまを看る機会が多く、泌尿器科外来での経験を含めて腎臓疾患に対する知識やスキルを身に付けられました。腎臓疾患の患者さまと接する中で、透析看護に興味を持ち、透析ケアに携わりたいという思いを抱くようになりました。貴院は透析専門クリニックである貴院で、今までの経験を活かして地域で透析が必要な患者さまへケアを行いたいと思い志望致しました。
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私は以前、大学病院の循環器病棟と呼吸器内科病棟で計5年間勤務しておりました。大学病院では先進・高度医療や希少疾患の治療に携わることができ、看護師としてのスキルを身に付けられたのですが、患者さまの入れ替わりが激しく、長期的に患者さまのケアを行いたいという思いも次第に芽生えるようになりました。貴院は「地域のかかりつけ医」として幅広い年齢の地域住民の健康を支えているとのことで、自分のスキルを活かして貴院で地域医療の一端を担いたいと思い、志望致しました。
志望動機は、どの施設にもあてはまるような内容にならないよう注意しましょう。応募先の施設についてよく調べて、施設の特徴を踏まえた内容にするのが理想的です。
自己PR
自己PRを書くときは、自分の強みやアピールしたいポイントを冒頭に一言で述べてから、詳しい内容を書くとわかりやすい文章になります。仕事に活かせる自分の経験や強みに裏付けされるエピソードも盛り込みましょう。
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私は、人と接するのが好きで、多くの人と良好なコミュニケーションを取るのが得意です。今まで勤めた職場では人間関係に悩むことがなく、先輩や同僚、職種に関係なく誰とでもよく話をして連携を深めていました。患者さまに対しても話をする中で、精神的なケアを行って「聞いてもらえて楽になった」と言っていただけることもあり、自信になりました。貴院でもこのスキルを活かし、同僚の方々との協調性を大切にしながら患者さまの不安を解消できるよう努めていきたいです。
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私はリーダーシップを取るのが得意です。看護学校時代から研修班のリーダーになることが多く、メンバーとよくコミュニケーションを取って、班をまとめていました。就職してからも新任者のリーダーに任命され、仕事に慣れないことで不安を感じているメンバーに寄り添って相談に乗ったり、先輩看護師との橋渡しを行っていました。メンバーや先輩看護師からも感謝の言葉をかけられることが多く、嬉しく思いました。
1例目のように、意欲がみえるコメントを入れられるとよりよい自己PRになるでしょう。なお、看護師の業務からかけ離れた内容を記載するのは避けましょう。
趣味・特技
「私の趣味(特技)は〇〇です」と結論を一言で述べたあと、説明を書くと読みやすい文章になります。具体的な活動実績や期間がある場合は紹介しましょう。
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私の趣味はトレッキングです。大学時代は登山部に所属し、富士山や南アルプスもよく登っておりました。社会人になってからも休みの日はよく県内の山に登って、気分転換をしています。身体が丈夫なので、仕事が忙しくてもほかの人より疲れが溜まりにくいと思います。
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私の特技は手芸です。特に小さいぬいぐるみやパッチワークでタペストリーを作るのが得意です。小児科勤務のときは子どもたちやほかの看護師に頼まれて、ナースステーションに飾るサンタクロースやひな飾りのぬいぐるみを作っていました。看護業務でも採血やルートを取る際に失敗することがあまりなく、手先の器用さや集中力はあるほうだと自負しております。
記載例のように、看護師の仕事とつながる部分をみつけてアピールできるとよいでしょう。また、書いているうちに嘘や誇張しすぎた表現が混じってしまわないよう注意が必要です。正直に書くのが一番ですが、政治・宗教活動に関する内容を記載するのは避けたほうがよいでしょう。
得意科目
得意科目は、応募先にて履歴書のフォーマットが用意されている場合によくみられる項目です。「国語」や「数学」といった一般科目ではなく、看護学科の科目について書きましょう。
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得意科目は解剖学です。解剖をしっかり学ぶことで疾患の機序も深く理解できるため、解剖学だけでなく苦手に感じる科目も意欲的に学習を進められました。
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得意科目は老年看護学です。私には認知症の祖母がおり、祖母のことを思い浮かべながら学びを進められました。医療が必要な高齢者に向けて、その人に合わせた看護を施すにはどうすればよいのか、自ら考えるのも得意と感じています。
看護師課程で学んだ科目の中で得意なものを選び、理由を付け加えて記載してみましょう。慢性期病棟であれば老年期に関する科目、小児科であれば小児看護など、得意であることが嘘にならない程度で応募先の職場に即した科目を選ぶのが理想的です。
本人希望欄
本人希望欄も、応募先にて履歴書のフォーマットが用意されている場合によくみられます。
書くことがない場合も空欄にせず、「貴院の規定に従います」と書きましょう。給与などの待遇面について書くのは好ましくありません。
- 娘の保育園の迎えのため、月曜日から水曜日は18時に退勤させて頂きたいです。
- 現在就業中のため、平日は17時以降にお電話頂けますと幸いです。
- 父の介護のため、勤務地は首都圏に限定させて頂きたいです。
絶対に譲れない条件だけを書くようにし、基本的には「貴院の規定に従います」と書いておくのがベストです。働きたい部署なども「本人希望」にはなりますが、面接の中ですり合わせていくようにしましょう。
履歴書と合わせて職務経歴書の作成も必要?
職務経歴書とは、職歴の詳細や資格・スキル、アピールポイントを掲載する書類です。履歴書に記載する内容より詳しく記載するのが特徴です。履歴書と同様に販売されているフォーマットを利用しても問題ありませんが、基本的にフォーマットは自由で、パソコンで作成するのが一般的となっています。
応募要件として職務経歴書が必要になるかは、応募先により異なります。職務経歴書の必要性や記載すべき内容についてみていきましょう。
作成は必須ではないがあるとより自己アピールできる
医療関係の求人の場合、職務経歴書の提出は必須ではないことが多いようです。提出書類として指定がなくても、提出することで自分のスキルや経験をアピールできるでしょう。履歴書には職歴や資格など概要のみを記載しますが、職務経歴書では一つ一つの項目についてより詳しい内容を記載できます。履歴書に加えて職務経歴書が作成できそうな時間があれば、作成するのがおすすめです。
職務経歴書には何を書く?
フォーマットが自由と聞いて、職務経歴書に何を書けばよいのかわからないという方もいるでしょう。どのような項目を書くべきかまとめていますので、以下をご覧ください。
- 職歴…どのような業務を担当していたか、どのような患者さまが多かったか、外来であれば1日の来院患者数・病棟であれば病床数など
- アピールしたい資格とアピールポイント
- アピールしたいスキルと具体的なエピソード
- 自分を採用することで施設にもたらされるメリット
職歴と取得資格は時系列で記載しましょう。看護師資格以外で取得している資格があれば記載し、取得したきっかけや資格が活きたエピソードを書くと魅力的な内容になります。職務経歴書の最後には、自分を採用することで施設にもたらされるメリットについて書き、自己アピールで締めましょう。ただし、アピールは長ければ長いほど良いというわけではありません。わかりやすく読みやすい文章を心がけ、簡潔に書くとよいでしょう。
職務経歴書を提出する際は、履歴書と一緒に提出します。提出時の注意事項は後述でも触れていますが、送付状、履歴書、職務経歴書の順にクリアファイルに挟みましょう。送付状の提出書類の欄に、職務経歴書を記載することも忘れないようにしてください。
看護師の履歴書を書いたあとに行うべきこと
履歴書を書き終えたら、行うべきことについて紹介します。
内容の見直しを行う
誤字脱字がないか、誤った表現をしていないかを改めて見直しましょう。声に出して読んでみたり、友人や家族に見てもらったりするのもおすすめです。
履歴書のコピーを取る
履歴書はコピーを取って、いつでも見返せるように手元に持っておきましょう。コピーを取る時間がないという方は、スマートフォンで写真を撮ってから拡大して文字が読めるかを確認し、データとして残しておいてもOKです。
面接官は、履歴書を見ながら面接を進めていきます。面接では、履歴書に記載した内容どおりに答えられるかもみられており、履歴書の内容と矛盾したことを答えてしまうと面接官に不信感を与える原因にも。面接まで履歴書を大切に保管して、内容を覚えなおすために手元で確認できるようにしておきましょう。
郵送する場合は送付状(添え状)を作成する
送付状(添え状)とは、どのような書類が同封されているかを記すビジネス文書のことです。郵送で提出する場合には必ず作成して添付しましょう。履歴書を手書きで作成していても、送付状はPCのワープロソフトで作成したものでもよいとされています。履歴書と同様に手書き作成でも問題ありません。
自分の名前と応募先の施設名・わかる場合は担当部署と担当者名を書き、「拝啓」「敬具」と、時候の挨拶も忘れずに記載しましょう。
提出方法別!看護師が履歴書を提出するときの注意点
履歴書や送付状の準備ができたら、提出の準備を進めましょう。履歴書の提出は、郵送提出と面接時に手渡しする場合とに大きく分かれます。ここでは提出方法別の注意点をみてみましょう。
郵送で提出する場合
A4サイズ(角型2号)の白い封筒に、送付先の郵便番号と住所、施設名を記載します。わかるのであれば部署名や担当者名まで書きましょう。施設名か部署名までであれば「御中」か「ご担当者様」、担当者名まで書くのであれば「様」を付けます。赤字で左下に「履歴書在中」と書くのも忘れないようにしてください。封筒の裏の左下には、自分の住所・氏名を書きます。
封筒に書類を入れるときは、送付状、履歴書の順になるように重ねて、クリアファイルに挟むと丁寧です。書類を封筒に入れたらのりで封をし、「〆」を書きます。切手は封筒の表の左上に貼りましょう。キャラクターや派手な切手は使用しないのがベターです。料金不足が不安という方は、切手を貼らない状態で郵便局の窓口に封筒を提出し、その場で料金を払うようにすると料金不足を防げます。
面接時に手渡しする場合
手渡しの場合でも、郵送時と同様に封筒とクリアファイルを用意しましょう。クリアファイルに履歴書を挟んで封筒に入れた状態で持参し、面接官側に正しい向きになるように持ち替えて渡します。封筒には応募先と自分の氏名、「履歴書在中」の文字を記載しましょう。郵便番号と住所は書かなくても問題ありません。また、面接官は履歴書を受け取ってすぐに中身を確認しますので、封筒ののり付けは不要です。
例文を参考に看護師の履歴書の得意科目もアピール材料にしよう
- 看護師の履歴書内に得意科目について書く場合、看護学科目について書く
- 履歴書の志望動機は、応募先の施設の特徴を絡めた内容にすると魅力的な動機になる
- 履歴書を書いたあとは内容の見直しを行い、履歴書のコピーを取る
- 履歴書を提出するときは手渡しでも封筒とクリアファイルに入れて提出する
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