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保育教諭とは?なるには?仕事内容・年収・保育士との違いを解説
14 hours ago

保育教諭とはどのような職種か知りたい方へ。この記事では、保育教諭の仕事内容や年収、保育士との違いを紹介します。保育教諭になる方法やメリット、向いている人の特徴も解説するので、ぜひご覧ください。
保育教諭とは
こども家庭庁「認定こども園概要」によると、保育教諭とは、「幼稚園教諭免許状」と「保育士資格」の両方を持ち、教育と保育の両面から子どもの成長をサポートする職種のことです。
法律上「保育教諭」として働ける職場は「認定こども園」のみですが、両方の資格を活かして保育所や幼稚園などで働く人もいます。その場合は、保育士や幼稚園教諭として働くこととなるでしょう。
参考:こども家庭庁「認定こども園概要」
保育教諭が働く「認定こども園」とは
保育教諭の主な就職先である「認定こども園」とは、未就学児を預かり、保育と教育を提供する施設です。
こども家庭庁「子ども・子育て支援新制度について(p.33)」によると、認定こども園は以下の4つの類型に分類されます。
| 類型 | 法的性格 | 職員の要件 |
|---|---|---|
| 幼保連携型 | 学校かつ児童福祉施設 | 保育教諭 |
| 幼稚園型 | 学校 (幼稚園+保育所機能) |
預かる子どもの年齢によって異なる - 満3歳以上:幼稚園教諭免許または保育士資格(併有が望ましい)が必要 - 満3歳未満:保育士資格が必要 |
| 保育所型 | 児童福祉施設 (保育所+幼稚園機能) |
|
| 地方裁量型 | 幼稚園機能+保育所機能 |
参考:こども家庭庁「子ども・子育て支援新制度について(p.33)」
2015年4月に創設された「幼保連携型認定こども園」は、「学校および児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一の施設」と定義付けられています。そのため、保育と教育の専門職である保育教諭の配置が必要なのが特徴です。
幼保連携型以外の類型の認定こども園は、保育教諭以外も働けますが、保育教諭の配置が望ましいとされています。「幼稚園教諭免許状」と「保育士資格」の両方を持つ保育教諭は、すべての種類の認定こども園で働くことが可能です。
参考:こども家庭庁「制度の概要等」
認定こども園の種類別の施設数
こども家庭庁「認定こども園に関する状況について(令和7年4月1日現在)」によると、2025年4月1日時点における認定こども園の各類型の施設数は、以下のとおりです。
| 類型 | 施設数 | 割合 |
|---|---|---|
| 幼保連携型 | 7470ヶ所 | 66.6% |
| 幼稚園型 | 1637ヶ所 | 14.6% |
| 保育所型 | 2017ヶ所 | 18.0% |
| 地方裁量型 | 88ヶ所 | 0.8% |
| 合計 | 1万1212ヶ所 | 100% |
参考:こども家庭庁「認定こども園に関する状況について(令和7年4月1日現在)」
認定こども園の6割以上が幼保連携型なので、保育教諭になることで就職先の幅を広げられるでしょう。
参考:こども家庭庁「認定こども園に関する情報(調査結果等)」
保育教諭の仕事内容
保育教諭の仕事内容として、主に以下の4つがあります。
- 保育業務
- 教育業務
- 保護者対応
- そのほかの業務
ここからは、それぞれの仕事内容について詳しく見ていきましょう。
保育業務
保育教諭が行う保育業務は、食事・排泄・衣服の着脱のサポートや、午睡(お昼寝)の管理、遊びの提供などです。子どもによって成長の度合いや体力が異なるため、一人ひとりに合わせた保育計画を考えて実施します。
特に年齢が小さい場合は、言葉による意思疎通が難しいこともあるため、子どもの様子を注意深く観察しながら意思を汲み取ることも、保育教諭の重要な役割です。
教育業務
保育教諭が行う教育業務として、運動や音楽、工作などに触れる時間の提供や、季節ごとのイベントの実施などが挙げられます。子どもたちが規則正しい生活習慣を身につけられるように日々スケジュールを立て、活動の環境を整えることも保育教諭の仕事です。
毎日の食事や活動の準備・片付けを子どもたちが主体的に行えるよう指導し、社会性を身につけるためのサポートも行います。
保護者対応
保育教諭は、登園・降園時に保護者と挨拶を交わし、必要に応じて情報共有を行います。降園時に園での子どもの様子を保護者に伝えたり、保育・教育に関する相談に乗ったりすることもあるでしょう。また、けがや子ども同士のトラブルがあった際は、保護者に状況を説明します。
そのほかの業務
保育・教育計画の立案や、日誌・連絡帳の記入、活動の計画・準備なども、保育教諭が日々行う重要な仕事です。保育教諭は、日誌や連絡帳をとおして子どもの状態や成長の過程を把握・管理し、一人ひとりに合わせた保育・教育を行えるよう計画を立てて実施します。
子どもたちが安全に楽しく過ごせる環境づくりとして、居室や使用する道具・遊具の点検、季節ごとの装飾物の作成、子どもたちが描いた絵画や工作物の展示などを行うこともあるでしょう。
保育教諭と保育士の違い
保育教諭と保育士の違いは、従事するために必要な免許・資格の種類です。保育教諭には、保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方が求められます。これに対して、保育士に必要な資格は保育士資格のみです。
保育と教育の分野の両方に精通する保育教諭は、より幅広い場所で活躍できます。保育教諭と保育士はスキルや職場に違いがあり、役割も異なるでしょう。
保育士の主な役割は、子どもの生活を支え、心身の健やかな発達を促すことです。保育所や障がい児入所施設などの児童福祉施設には、保育士の配置が義務付けられています。
一方、保育教諭の場合は、法律上「学校」に分類される認定こども園でも働くことが可能です。前述のとおり、それぞれの資格を活かして保育所や幼稚園でも活躍できます。
保育教諭の年収は?給料事情
こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果(p.13)」によると、常勤で働く保育教諭の給与・年収の平均額は以下のとおりです。
なお、平均給与月額は、2024年3月の給与に、2023年度の年間賞与の12分の1を含めた額となっています。
| 施設の種類 | 平均給与月額(賞与込み) | 平均年収(※) |
|---|---|---|
| 保育教諭(私立) | 32万7240円 | 392万6880円 |
| 保育教諭(公立) | 34万6808円 | 416万1696円 |
| 指導保育教諭(私立) | 40万3347円 | 484万164円 |
| 指導保育教諭(公立) | 47万5512円 | 570万6144円 |
| 主幹保育教諭(私立) | 44万5573円 | 534万6876円 |
| 主幹保育教諭(公立) | 53万7795円 | 645万3540円 |
(※)「平均給与月額(賞与込み)×12ヶ月」で計算
参考:こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果(p.13)」
保育教諭の平均給与は、私立より公立のほうが高い結果です。また、指導保育教諭や主幹保育教諭などの役職者は、給与水準が高いことが分かります。
保育教諭は、経験を積んでキャリアアップすることで、給料が上がったり資格手当が支給されたりして給与アップにつながるでしょう。
なお、指導保育教諭とは、教育指導のリーダーとして、ほかの保育教諭への指導や助言を行う役職です。主幹保育教諭は、園長や副園長を補佐する立場として、施設の運営や管理を担います。
参考:こども家庭庁「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」
保育教諭になるには?資格の取得方法
保育教諭として働くには、原則として「幼稚園教諭免許状」と「保育士資格」の両方が必要となります。
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「幼稚園教員」、job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「保育士」によると、それぞれの取得方法の概要は以下のとおりです。
| 幼稚園教諭免許状 | 【一種】 - 養成課程のある大学を卒業する 【二種】 - 養成課程のある短大・専門学校を卒業する - 保育士として一定の実務経験を積み、幼稚園教員資格認定試験に合格する 【専修】 - 養成課程のある大学院を修士課程を経て卒業する |
| 保育士資格 | - 養成課程のある学校・施設を卒業する - 保育士試験に合格する |
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「幼稚園教員」
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「保育士」
大学や短大、専門学校を卒業するほか、一定の要件を満たして試験を受けることで免許・資格を取得するルートもあります。保育教諭を目指す場合、取得済みの免許・資格を活かせるでしょう。
保育士は、実務経験を活かして幼稚園教諭免許状を取得することが可能です。また、幼稚園教諭免許状を保有する方は、保育士試験の一部科目の免除を受けられます。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「幼稚園教員」
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「保育士」
経過措置
文部科学省「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例」によると、2029年度末(2030年3月)までは、「幼稚園教諭免許状」「保育士資格」のいずれかの資格があれば、保育教諭として働けます。これは、幼保連携型認定こども園への移行を考慮した経過措置です。
経過措置が延長されない限り、2030年度以降も引き続き保育教諭として働くには、2つの資格が必要となります。
なお、主幹保育教諭・指導保育教諭は、2026年度末までしか上記の経過措置が適用されません。
参考:文部科学省「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例」
特例制度
厚生労働省「幼稚園教諭免許・保育士資格の更なる併有促進について(p.2)」によると、幼稚園教諭免許状と保育士資格の併有促進策として、いずれかをすでに保有している方に対する特例制度が設けられています。特例制度の概要は以下のとおりです。
| 幼稚園教諭免許状 | 保育士資格の保有者 | - 認定こども園や保育所などでの勤務経験(3年かつ4320時間以上) - 大学において8単位を修得 |
| 保育士資格 | 幼稚園教諭免許状の保有者 | - 幼稚園・認定こども園・保育所などでの勤務経験(3年かつ4320時間以上) - 指定保育士養成施設において8単位を修得 |
参考:厚生労働省「幼稚園教諭免許・保育士資格の更なる併有促進について(p.2)」
2023年4月以降、上記の勤務経験に加えて「幼保連携型認定こども園の保育教諭としての勤務経験(2年かつ2880時間)」がある方は、大学や養成施設における必要単位数が6単位に軽減される制度が導入されました。
通算5年以上のキャリアがあり、幼保連携型こども園での勤務経験が2年以上ある方は、資格併有のハードルがやや低くなります。
なお、特例制度の期限は2029年度末までで、2030年4月以降は本特例による免許・資格の取得はできません。幼稚園教諭免許状と保育士資格のいずれかを保有しており、保育教諭を目指している方は、早めにもう片方の免許・資格を取得するのがおすすめです。
参考:厚生労働省「第52回社会保障審議会児童部会 資料」
保育教諭になるメリット
ここからは、保育教諭になるメリットを見ていきましょう。
就職先の幅が広がる
保育教諭になるメリットの1つは、就職先の幅が広がることです。保育教諭は、教育と保育の知識・技術を活かし、認定こども園や幼稚園、保育所、放課後児童クラブなど、さまざまな職場で働けます。
就職先の幅が広がると働き方の選択肢が増えるため、ライフスタイルが変化した場合も職場を見つけやすいでしょう。
専門的なスキルが身につく
保育教諭の仕事は、保育と教育の実践的なスキルを同時に磨ける点がメリットといえます。特に、保育士や幼稚園教諭から保育教諭になる場合、それまでの経験を活かして働きながら、もう片方のスキルを身につけていくことが可能です。
保育教諭は、保育と教育の両面から子どもの成長をサポートできるため、携われる業務の幅が広がり、やりがいを感じられる場面も多いでしょう。
保育教諭になるデメリット
保育教諭になるうえでは、デメリットになり得ることもいくつかあります。
資格の取得にかかる負担が大きい
保育教諭になるには、幼稚園教諭免許と保育士資格の両方が必要なため、資格の取得にかかる負担が大きいことをデメリットに感じる可能性があります。2030年4月以降は、いずれかの免許・資格取得者を対象とした経過措置の特例制度はなくなるため、保育教諭になるハードルは現在より高くなるでしょう。
勤務スケジュールが不規則になることがある
保育教諭の主な就業先である認定こども園は、保育所と幼稚園の両方の機能を兼ね備えた施設です。開園時間が比較的長く設定されていたり、休日の預かり保育に対応していたりする場合もあるため、保育教諭の勤務スケジュールは不規則になりやすい傾向にあります。
基本的にはシフト制での勤務のため、家事や子育てなどと仕事を両立させたい方や、生活リズムを整えたい方は、働き方をデメリットに感じることもあるでしょう。
保育教諭に向いている人
保育教諭に向いている人として、以下が挙げられます。
- 子どもが好きな人
- 体力がある人
- 保育と教育の両方から子どもの成長をサポートしたい人
- 子どもに関わる仕事を長く続けたい人
保育教諭が働く幼保連携型認定こども園は増加傾向にあり、今後も保育教諭の需要は高まることが予想されます。よって、教育や保育に長く携わりたい方は、保育教諭に向いているでしょう。
保育教諭に向いていない人
以下に当てはまる人は、保育教諭に向いていない可能性があります。
- コミュニケーションが苦手な人
- 柔軟な対応が苦手な人
- 保育と教育のどちらかを専門的に行いたい人
保育教諭は、保護者対応や職員間の連携などが多い仕事のため、コミュニケーションスキルが必須です。また、子どもは想定していない行動をとったり、職員の指示を聞かなかったりすることも珍しくありません。そのため、円滑なコミュニケーションや柔軟な対応が苦手な人は、保育教諭の仕事にストレスを感じる可能性があります。
保育教諭は、保育と教育を一体的に行うことが求められるため、どちらか片方のみを突き詰めたい場合は、業務内容が合わないと感じてしまうことがあるかもしれません。
保育教諭は保育士資格と幼稚園教諭免許を併せ持つ
- 保育教諭とは、教育と保育の専門知識をもつ職種のこと
- 保育教諭は、幼保連携型認定こども園への配置が義務付けられている
- 保育教諭になるメリットは、就職先の幅が広がることや専門的なスキルが身につくこと