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臨床検査技師とはどんな仕事?年収や向いている人の特徴を紹介
6 days ago

「臨床検査技師とはどのような職種か知りたい」という方もいるのではないでしょうか?臨床検査技師とは、検体検査や生体検査などの「臨床検査」と呼ばれる検査を行う職種のことです。この記事では、臨床検査技師の仕事内容や就職先、平均年収を紹介します。臨床検査技師の仕事の大変なことや向いている人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
臨床検査技師とは
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」によると、臨床検査技師とは簡単に言うと、医師や歯科医師の指示の下、臨床検査を行う職種のことです。
臨床検査技師は、e-Gov法令検索「臨床検査技師等に関する法律 第20条の2」に基づき、診療の補助として採血や検体の摂取、生理学的検査などの業務を行います。
なお、臨床検査技師以外が「臨床検査技師」や紛らわしい名称を使用することは、同法律 第20条によって禁止されており、臨床検査技師を名乗るには資格が必要です。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」
e-Gov法令検索「臨床検査技師等に関する法律」
臨床検査技師の仕事内容
臨床検査技師の主な仕事である臨床検査は、「検体検査」と「生体検査」の2つに大別されます。
検体検査
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」によると、検体検査とは、患者の身体から血液や尿、組織の一部などを取り出して行う検査です。
厚生労働省「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 議論の整理(p.18)」によると、具体的には以下のような検査が検体検査にあたります。
| 微生物学的検査 | 感染症の原因となる微生物(細菌)の有無を調べる |
| 免疫学的検査 | 免疫反応を利用して、血液(血清)中の病原体の有無やウイルス・細菌に対する抗体の量を調べる |
| 血液学的検査 | 血液の成分を分析して、血液疾患の有無や血液型、抗体の有無、輸血時の適合可否などを調べる |
| 病理学的検査 | 組織の一部を顕微鏡で観察し、病気の原因を調べる |
| 生化学的検査 | 血液中や尿中に含まれている成分を分析し、病気や機能異常の有無を調べる |
| 尿・糞便等一般検査 | 尿や便の成分を分析し、腎臓や泌尿器系の臓器の状態を調べる |
| 遺伝子関連・染色体検査 | 血液や組織の一部を採取し、遺伝子の情報を調べる |
参考:厚生労働省「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 議論の整理(p.18)」
検査室では複数の患者の検体を取り扱うため、取り違えがないよう正しく管理しなければなりません。また、検体を検査で使用するまでの間、適切な温度や期間などを守って保管することも、臨床検査技師の重要な役割です。
生体検査
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」によると生体検査とは、測定器を使用して身体の表面や内部を検査することです。生理機能検査や生理学的検査と呼ばれることもあります。
厚生労働省「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 議論の整理(p.18)」によると、臨床検査技師が行う生体検査の具体例は以下のとおりです。
- 心電図検査(体表誘導によるもの)
- 脳波検査(頭皮誘導によるもの)
- 筋電図検査(針電極による穿刺を除く)
- 基礎代謝検査
- 呼吸機能検査(マウスピース・ノーズクリップ以外の装着器具によるものを除く)
- 超音波検査
- 熱画像検査
生体検査は、患者と接しながら行うのが特徴です。臨床検査技師は、患者の様子を観察しながら、身体の状態に合わせて検査を進める必要があります。
臨床検査技師にしかできないことはある?
e-Gov法令検索「臨床検査技師等に関する法律 第20条の2」には、診療の補助として検体採取や生体検査などの業務に従事するには、臨床検査技師などの資格が必要という旨が記載されています。
臨床検査技師は業務独占ではなく名称独占の資格に分類される傾向にありますが、「資格がなくても臨床検査技師と同じ業務に携われる」とはいえません。
診療に関する業務のうちタスク・シフト(シェア)が推進されているものは、臨床検査技師が中心に行っている場合もあります。
厚生労働省「法令改正を行いタスク・シフト/シェアを推進する業務について<別添3>(p.2~9)」によると、臨床検査技師へのタスク・シフトが進められている業務の例は、以下のとおりです。
- 採血時に静脈路を確保し、電解質輸液(ヘパリン加生理食塩水を含む)に接続する行為
- 直腸肛門機能検査(バルーン・トランスデューサーの挿入や抜去、バルーンへの空気
の注入を含む) - 運動誘発電位検査(針電極の装着・取り外しを含む)
- 体性感覚誘発電位検査(針電極の装着・取り外しを含む)
- 消化器内視鏡検査・治療における、生検鉗子を用いた生体組織の採取
- 成分採血装置の運転の際の接続・操作や、静脈路の確保・抜針・止血
- 超音波造影検査における造影剤の注入や静脈路の確保・抜針・止血
臨床検査技師に関する法令の改正に伴い、研修の受講をとおして必要な知識を身に付けることで、検査を行う際により多くの業務に携われるようになりました。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」
厚生労働省「タスク・シフト/シェア推進に関する検討会 議論の整理の公表について」
e-Gov法令検索「臨床検査技師等に関する法律」
臨床検査技師の就業先
臨床検査技師の主な就業先は、以下のとおりです。
- 病院・診療所
- 臨床検査センター(衛生検査所)
- 健診センター
- 保健所
- 血液センター
- 製薬会社
- 医学・衛生関係研究機関
臨床検査技師の知識や経験を活かし、臨床開発モニター(CRA)として、製薬会社や医療品開発業務受託機関(CRO)で働くキャリアもあります。治験コーディネーター(CRC)として、治験施設支援機関(SMO)で働くことも可能です。
職場による臨床検査技師の働き方の違い
臨床検査技師の働き方は、職場によって異なるのが特徴です。
たとえば病院では、入院患者や救急外来の患者の検査に対応するため、夜勤が発生することがあります。臨床検査センターでも、夜勤やオンコール対応を担当することがあるようです。
一方、健診センターや入院施設のないクリニックでは、夜勤やオンコールは基本的には発生しません。ただし、検査の量が多い場合や業務時間内に検査が終わらない場合は、残業して対応することも。残業の有無・頻度は、就業先の規模や時期などによって異なるでしょう。
臨床検査技師の年収事情
政府統計の総合窓口(e-Stat)「賃金構造基本統計調査/令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(表番号1)」によると、企業規模計が10人以上の企業における、臨床検査技師の平均給与は以下のとおりです。
- きまって支給する現金給与額:33万400円
- 年間賞与その他特別給与額:85万5100円
上記の金額から「きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出すると、臨床検査技師の平均年収は481万9900円です。
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「賃金構造基本統計調査/令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(表番号1)」
臨床検査技師の仕事で大変なこと
臨床検査技師の仕事で大変なことの一つは、責任が大きくプレッシャーを感じることです。臨床検査の結果は、治療方針を決めるための材料として用いられるため、一つのミスが患者の命に関わる場合があります。常に正確さが求められる仕事なので、精神的な負担から「臨床検査技師は大変」と感じる方もいるようです。
また、仕事における人間関係の構築に大変さを感じることもあると考えられます。臨床検査技師は医療チームの一員として検査を行うため、医師などの他職種との連携が必要不可欠です。
職場の人間関係がうまくいかないと、連携がとれず業務に支障をきたしたり、チーム医療の効果を最大限に発揮できなかったりすることも。臨床検査技師同士だけでなく、医師や看護師、患者など関わる人が多いので、人間関係に関する悩みをもつ方もいるでしょう。
臨床検査技師は、仕事の大変さから「やめとけ」といわれることもあるようです。しかし、検査をとおして患者の命を救うという重要な役割を担う仕事で、やりがいを感じられる場面も多いでしょう。
臨床検査技師になるには
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」によると、臨床検査技師になるには、臨床検査技師国家試験に合格しなければなりません。試験は年1回、例年2月中旬ごろに実施されます。
臨床検査技師国家試験は、大学・短大・専門学校などの臨床検査技師養成所や、大学の医学部・歯学部を卒業することで受験が可能です。ほかにも、大学の獣医学部や薬学部、保健衛生学科で指定科目を修めることでも、受験資格を得られます。
なお、臨床検査技師養成所における修業年数は、大学の場合は4年、短大・専門学校の場合は3年が基本です。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「臨床検査技師」
臨床検査技師に向いている人の特徴
臨床検査技師に向いている人の特徴の一つは、細かい作業が得意なことです。臨床検査技師は、顕微鏡を用いて検体(組織)の観察を行ったり、検査データを分析したりします。正確な作業が求められるため、細かい作業が得意な人や、長時間集中して作業に取り組める人は、臨床検査技師に向いているでしょう。
また、臨床検査技師は、医師や看護師、ほかの臨床検査技師などと連携をとりながら業務を行います。そのため、コミュニケーション能力が高い人や、相手の意思を汲み取って積極的に動ける人は、強みを活かせる場面が多いでしょう。
臨床検査技師の将来性
医療分野におけるDX化の推進やAIの進化により、臨床検査技師の一部の業務は将来的になくなる可能性があるといわれています。たとえば、検査データの分析・管理や検査工程の一部は、AIや最新機器の導入により自動化や簡略化が進むという見方もあるようです。
一方で、生体検査のように対人で行う検査は、機械やAIで完全に代替するのは難しいでしょう。そのため、臨床検査技師の仕事が完全になくなることは考えにくく、将来性があるといえます。
ただし、最新機器やAIの取扱いなど、これまでとは異なるスキルが求められるようになる可能性はあります。臨床検査技師として活躍し続けるためには、情報収集を積極的に行ったり、最新技術の導入に柔軟に対応できるようスキルを磨いたりすることが重要です。
臨床検査技師とは臨床検査を行う職種のこと
- 臨床検査技師の主な仕事内容とは、検体検査や生体検査を行うこと
- 臨床検査技師の就業先は、医療機関・臨床検査センター・健診センターなど
- 臨床検査技師の平均年収は約482万円(令和7年賃金構造基本統計調査)