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独占業務とは?具体例や業務独占資格と名称独占資格の一覧を紹介
9 days ago

「独占業務とは何かよく分からない」という方もいるのではないでしょうか?独占業務とは、有資格者のみが携われる業務のことです。有資格者以外が独占業務を行った場合、罰則の対象となります。この記事では、医療分野における独占業務の例や、業務独占資格と名称独占資格の違いを解説しています。業務独占資格と名称独占資格の一覧も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
独占業務とは
独占業務とは、特定の資格を保有している人のみが行える専門性の高い業務のことです。
厚生労働省(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP))「国家資格について」によると、国民の生命や健康、財産などを守ることにつながる業務は、国が定めた一定の水準以上の知識・技術を修得した有資格者のみが行える決まりとなっています。
独占業務の内容は、職種について定める各法律に基づいており、有資格者以外が該当の業務を行うことは違法です。
医療分野における独占業務の例
医療分野における独占業務の代表的なものが、医師の業務である「医業」です。
厚生労働省「『医行為』について」によると、医業とは、医師の医学的判断・技術をもって行わなければ、人体に危害を及ぼすリスクのある行為(医行為)を、反復継続する意思をもって行うこととされています。
e-Gov法令検索「医師法 第17条」では、「医師でなければ、医業をなしてはならない」と定められているため、医師以外が医業を行うことはできません。これに違反すると、同法律 第31条に基づき、3年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金または、両方の罰則が科されます。
参考:厚生労働省(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP))「社会保障審議会児童部会新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会 第1回新たな児童虐待防止システム構築検討ワーキンググループ」
厚生労働省「『医行為』について」
e-Gov法令検索「医師法」
業務独占資格と名称独占資格の違い
国家資格には「業務独占資格」と「名称独占資格」があります。
厚生労働省(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP))「国家資格について」によると、業務独占資格は、特定の業務に携わるために必要な資格です。一定の水準以上の知識・技術を修得している有資格者のみが、特定の業務に携われる仕組みをつくることで、国民の生命や健康、財産の保護につなげています。
一方、名称独占資格は、有資格者以外はその名称を名乗ることが認められない資格のことです。資格を取得している人だけが名乗れる名称を規定すると、専門分野の知識や技術があることを客観的に示せます。
そのため、事業主が質の高いサービスを提供できる根拠を示したり、スキルの高い人材を確保したりするのに役立つでしょう。さらに、利用するサービスを選択する際に、信頼性を判断するための材料としても機能します。
設置義務資格(必置資格)とは
同資料によると、設置義務資格とは、特定の事業を運営するにあたり、法律で配置が必須とされている資格です。危険を伴う業務を的確に処理する必要がある事業場などには、設置義務資格の保有者が配置されます。
医療分野で設置義務資格に該当する職種の一つが、放射線取扱主任者です。
e-Gov法令検索「放射性同位元素等の規制に関する法律 第34条」によると、放射線取扱主任者は、放射性同位元素や放射線発生装置などを取り扱う事業所への設置が義務付けられています。そのため、該当する一部の医療機関では、放射線取扱主任者の選任が必要です。
なお、医療現場において、治療の目的で放射性同位元素や放射線発生装置を取り扱う場合、医師や歯科医師、薬剤師を放射線取扱主任者として選任することもできます。
参考:厚生労働省(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP))「社会保障審議会児童部会新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会 第1回新たな児童虐待防止システム構築検討ワーキンググループ」
e-Gov法令検索「放射性同位元素等の規制に関する法律」
医療・介護・福祉分野における業務独占資格の一覧
医療・介護・福祉分野における業務独占資格には、以下のようなものがあります。
| 医師 | 医師法(第17条) |
| 歯科医師 | 歯科医師法(第17条) |
| 薬剤師 | 薬剤師法(第19条) |
| 看護師 | 保健師助産師看護師法(第31条) |
| 助産師 | 保健師助産師看護師法(第30条) |
| 診療放射線技師 | 診療放射線技師法(第24条) |
業務独占資格は、国民の生命や健康を守る役割を担う医療職に多く見られます。
なお、上記の職種は、業務独占資格であると同時に、名称独占資格にも該当するのが特徴です。よって、有資格者以外が法律上定められた独占業務に従事したり、名称を用いたりすると、罰則の対象となります。
医療・介護・福祉分野における名称独占資格の一覧
医療・介護・福祉分野における名称独占資格の例は、以下のとおりです。
| 臨床検査技師 | 臨床検査技師等に関する法律(第20条) |
| 理学療法士/作業療法士 | 理学療法士及び作業療法士法(第17条) |
| 保健師 | 保健師助産師看護師法(第29条) |
| 社会福祉士/介護福祉士 | 社会福祉士及び介護福祉士法(第48条) |
| 精神保健福祉士 | 精神保健福祉士法(第42条) |
| 栄養士/管理栄養士 | 栄養士法(第6条) |
| 公認心理師 | 公認心理師法(第44条) |
名称独占資格は、介護や福祉の分野の職種に多く見られるのが特徴です。業務を行う際に上記の名称を名乗ったり、紛らわしい名称を用いたりすると、罰則の対象となります。
名称独占資格は業務独占資格ではないため、基本的に有資格者以外がこれらの職種の業務を行うことに対する制限や罰則はありません。しかし、上記の一部の資格の説明として、専門分野における診療の補助が位置づけられているため、無資格で有資格者と全く同じ業務を行えるとは限らないでしょう。
独占業務とは有資格者のみが行える業務のこと
- 独占業務を有資格者以外が行った場合、罰則の対象となる
- 国家資格には業務独占資格や名称独占資格、設置義務資格などの分類がある
- 業務独占資格に該当する国家資格は、医師・薬剤師・看護師・診療放射線技師など
- 名称独占資格に該当する国家資格は、保健師・理学療法士・介護福祉士・公認心理師など