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管理栄養士の資格とは?取り方・難易度・栄養士との違いを紹介
3 months ago

「管理栄養士の資格とはどのようなものかよく分からない」という方もいるでしょう。管理栄養士の資格は、食・栄養に関する指導や管理を行うために必要な国家資格の一つです。この記事では、管理栄養士資格の取得方法や難易度、メリットについて紹介します。管理栄養士の主な仕事内容や職場、栄養士との違いについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
管理栄養士の資格とは?
管理栄養士資格とは、栄養に関する指導や食事の管理などを行うために必要な資格のことです。
e-Gov法令検索「栄養士法 第1条」によると、管理栄養士とは、以下のようなことを業とする職種であると定義されています。
- 傷病者に対する療養のため必要な栄養指導
- 個人の身体の状況や栄養状態などに応じた、高度の専門的知識および技術を要する健康の保持増進のための栄養指導
- 特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設における、利用者の身体の状況や栄養状態、利用の状況などに応じた特別の配慮を必要とする給食管理
- 特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設に対する栄養改善上必要な指導
なお、管理栄養士とは、厚生労働大臣の免許を受けた、名称独占の国家資格です。そのため、管理栄養士資格の保有者のみが、管理栄養士の名称を用いて従事することが可能となっています。
管理栄養士と栄養士の資格の違い
管理栄養士と栄養士は、携われる業務の範囲に違いがあります。
前述のとおり、管理栄養士は、傷病者に対する療養のための栄養指導や高度の専門的知識を要する栄養指導などに携われるのが特徴です。
一方で、e-Gov法令検索「栄養士法 第1条」によると、栄養士とは、栄養士の名称を用いて、栄養の指導に従事することを業とする者と定義されています。つまり、栄養士は主に健康な人に対する栄養指導を行う職種であり、管理栄養士と比べると、業務の範囲がより限定的であるのが特徴です。
また、2つの職種はどちらも国家資格であるものの、栄養士免許は都道府県知事、管理栄養士は厚生労働大臣と、認定元にも違いがあります。
参考:e-Gov法令検索「栄養士法」
管理栄養士の主な職場と仕事内容
管理栄養士の主な職場と仕事内容は、以下のとおりです。
| 医療機関 (病院や診療所など) |
入院患者や外来患者の食事の管理や栄養指導 |
| 介護施設・福祉施設 | 利用者の食事管理や栄養指導 |
| 教育機関(学校など) | - 学校給食の献立作成や給食施設の管理 - 食に関する指導 |
| 一般企業 | - 従業員への健康指導や保健指導 - 社員食堂の管理 |
| 行政 (保健所・保健センターなど) |
- 公衆栄養活動 - 健康教育・栄養相談 - 訪問栄養指導 |
上記以外にも、研究機関で栄養に関する研究を行ったり、食品や栄養に関する商品開発に携わったりする管理栄養士もいます。また、管理栄養士のなかには、専門知識や技術を活かして、スポーツチームでアスリートの健康管理を行う方もいるようです。
このように、管理栄養士は、さまざまな分野において、幅広く活躍しています。
管理栄養士の資格の取り方
管理栄養士の資格の取り方には、栄養士養成施設を卒業するルートと、管理栄養士養成施設を卒業するルートの大きく2つがあります。
ここからは、それぞれのルートの特徴を見ていきましょう。
栄養士養成施設(2~4年制)を卒業+実務経験
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「栄養士」によると、栄養士養成施設を卒業する場合、栄養士免許を取得後、養成施設と実務経験を合わせて5年以上経てから、管理栄養士国家試験に合格する必要があります。たとえば、4年制の養成施設を卒業した場合に必要となる実務経験は1年、3年制の養成施設を卒業した場合に必要となる実務経験は2年です。
なお、厚生労働省「第40回管理栄養士国家試験受験要領」によると、管理栄養士国家試験の受験に必要となる実務経験は、栄養士免許取得後に栄養指導業務に専従した期間を指します。栄養士免許取得前の経験や、販売員・調理員などの栄養指導業務以外の業務も同時に行っている場合の期間は、実務期間とはみなされないため、注意が必要です。
管理栄養士養成施設(4年制)を卒業
4年制の管理栄養士養成施設を卒業する場合、栄養士養成施設を卒業するルートで求められるような実務経験は不要となるのが特徴です。
また、e-Gov法令検索「栄養士法」によると、2025年4月1日の栄養士法の改正に伴い、管理栄養士養成施設卒業者に対する、管理栄養士国家試験の受験資格としての「栄養士免許の取得」は不要となっています。
そのため、2026年3月に実施された第40回管理栄養士国家試験以降、管理栄養士養成施設を卒業しているまたは卒業見込みである場合は、栄養士免許を取得せずとも、管理栄養士国家試験の受験が可能です。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「栄養士」
厚生労働省「管理栄養士国家試験」
e-Gov法令検索「栄養士法」
管理栄養士国家試験の概要
厚生労働省「第40回管理栄養士国家試験受験要領」、厚生労働省「問題(午前の部)」、厚生労働省「問題(午後の部)」によると、2026年3月に実施された第40回管理栄養士国家試験の概要は、以下のとおりです。
| 試験日 | 2026年3月1日(日) |
| 試験地 | 9都道府県 (北海道・宮城県・埼玉県・東京都・愛知県・大阪府・岡山県・福岡県・沖縄県) |
| 試験時間 | - 午前の部:午前10時~午後12時25分(計2時間25分) - 午後の部:午後1時40分~午後4時20分(計2時間40分) |
| 問題数・試験形式 | - 計200問 - マークシート形式 |
| 試験科目 | - 社会・環境と健康 - 人体の構造と機能および疾病の成り立ち - 食べ物と健康 - 基礎栄養学 - 応用栄養学 - 栄養教育論 - 臨床栄養学 - 公衆栄養学 - 給食経営管理論 |
| 合格発表日 | 2026年3月27日(金) |
参考:厚生労働省「第40回管理栄養士国家試験受験要領」
厚生労働省「問題(午前の部)」
厚生労働省「問題(午後の部)」
管理栄養士国家試験は年に1回、例年2月の下旬ごろから3月の上旬ごろにかけて実施されています。
なお、管理栄養士国家試験は、試験範囲が多分野にまたがり、比較的広く設定されているのが特徴です。そのため、各科目の問題数や自身の得意・不得意な科目などを考慮しながら、試験対策を行うことが重要でしょう。
参考:厚生労働省「管理栄養士国家試験」
厚生労働省「第40回管理栄養士国家試験の問題について」
管理栄養士資格の取得難易度
厚生労働省「1.第40回管理栄養士国家試験の結果について」によると、第40回管理栄養士国家試験では、総合点が200点満点中120点以上であることが、合格基準となっています。
なお、第38~40回の管理栄養士国家試験の合格率の推移は、以下のとおりです。
| 実施回(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第38回(2024年) | 1万6329人 | 8056人 | 49.3% |
| 第39回(2025年) | 1万6169人 | 7778人 | 48.1% |
| 第40回(2026年) | 1万5927人 | 7582人 | 47.6% |
参考:厚生労働省「1.第40回管理栄養士国家試験の結果について」
2024~2026年の過去3年における管理栄養士国家試験の合格率は、4~5割程度が平均となっています。
また、同資料によると、第40回管理栄養士国家試験における、学校区分別の合格者状況は、以下のとおりです。
| 学校区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 管理栄養士養成課程(新卒) | 8585人 | 6810人 | 79.3% |
| 管理栄養士養成課程(既卒) | 2222人 | 208人 | 9.4% |
| 栄養士養成課程(既卒) | 5120人 | 564人 | 11.0% |
参考:厚生労働省「1.第40回管理栄養士国家試験の結果について」
管理栄養士国家試験では、新卒と既卒とで、合格率に大きな差があるのが特徴です。既卒の場合、働きながら国家試験の対策を行う場合も多く、勉強に割ける時間が十分に確保しづらいことや、養成施設での学習から時間が経っていることなどが、合格率の低さに影響していると考えられます。
そのため、働きながら管理栄養士国家試験の合格を目指す場合は、限られた時間の中で効率良く勉強できるよう、早めに勉強スケジュールを組み、計画的に試験対策を行うことが大切です。必要に応じて、管理栄養士国家試験の対策に関する講座などを受講するのも良いでしょう。
参考:厚生労働省「第40回管理栄養士国家試験の合格発表」
管理栄養士資格を取得するメリット
管理栄養士資格を取得するメリットの一つは、職場の選択肢が広がることです。前述のとおり、管理栄養士は、傷病者への栄養指導など、高度な知識・技術が必要な業務にも携われます。そのため、管理栄養士資格を取得していると、医療や介護、福祉の現場など、より多くの職場で働ける可能性が広がるでしょう。
また、管理栄養士は栄養士と比べると携わる業務の範囲が広いため、需要が高く、働き口も多い傾向にあるようです。そのため、自分に合った働き方ができる職場が見つけやすかったり、転職の際の選択肢が増えたりする点も、管理栄養士資格を取得するメリットの一つといえるでしょう。
管理栄養士の資格に関するよくある質問
ここでは、管理栄養士の資格に関するよくある質問を2つ紹介します。
社会人でも管理栄養士の資格は取れる?
管理栄養士の資格は、社会人でも取得を目指せます。ただし、管理栄養士・栄養士の養成施設における授業は、昼間に実施されるのが基本です。そのため、養成施設に通う期間は、勤務時間や勤務形態などの調整が必要となるでしょう。
なお、栄養士資格を取得後、実務経験を積むルートであれば、養成施設に通う期間を短縮でき、仕事と管理栄養士国家試験の勉強を両立できるため、社会人にもおすすめです。
管理栄養士の資格は独学で取れる?
管理栄養士の資格を取得するうえでは、養成施設へ通い、指定科目を履修する必要があるため、独学のみでの資格取得はできません。
ただし、管理栄養士国家試験の試験対策に関する講座は通信で受けられるものもあります。そのため、養成施設における課程を修了し、栄養士資格を取得している方が管理栄養士資格を取得する場合においては、独学で勉強し、資格の取得を目指すことも可能です。
管理栄養士は食や栄養に関する国家資格の一つ
- 管理栄養士資格を取得すると、高度な専門的知識を要する栄養指導に従事することが可能
- 管理栄養士の資格を取得するには、養成施設の卒業や国家試験への合格が必要
- 管理栄養士資格を取得するメリットは、職場の選択肢が広がること