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ホスピス看護師とは?主な仕事内容や一日のスケジュール例を解説
19 hours ago

ホスピスで働く看護師について気になる方もいるでしょう。ホスピス看護師とは、根治が困難な病に直面している患者とその家族に対し、延命ではなくQOL(生活の質)の維持と向上を優先的に支援する職種のことです 。
本記事では、ホスピス看護師の主な仕事内容や一日のスケジュール例を紹介します。また、ホスピスと一般病棟の違いや主な職場、向いている人の特徴についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
ホスピス看護師とは
ホスピス看護師とは、がんの末期や難病などによって治癒が困難な状況にある患者に対し、苦痛を和らげながらその人らしい最期を迎えられるよう支援する専門職です。一般的な病棟の看護が病気の完治や延命を第一の目的とするのに対し、ホスピスでは生活の質(QOL)の維持と向上に重きを置く点が主な特徴です。
患者が抱える身体的な痛みだけでなく、死に対する不安や孤独感といった心の痛みにも寄り添い、多職種と連携しながら最期まで患者の尊厳を保てる環境を整えます。
ホスピス看護師の主な役割・仕事内容
ホスピス看護師の主な役割は、身体的ケアや精神的ケア、社会的ケアなどです。ここでは、ホスピス看護師の主な役割・仕事内容についてそれぞれ詳しく紹介します。
身体的ケア
ホスピス看護師の主な役割の一つは、痛みや息苦しさ、倦怠感といった不快な症状を緩和することです。医師の指示のもとで鎮痛薬の投与管理を行うほか、体位の工夫やマッサージを通じて身体的な負担を最小限に抑えます。
ホスピス看護師には、病気を治すための処置ではなく、患者が一日を穏やかに過ごせるようにするための細やかな観察とケアが求められます。
精神的ケア
死を意識する環境下で、患者は不安や恐怖、焦燥感にさいなまれます。看護師は対話を通じてそれらの感情を受け止め、孤独を感じさせないよう精神的な支えとなることが大切です。単に言葉を交わすだけでなく、沈黙を共有したり、手を握ったりといった非言語的なコミュニケーションも重要であり、患者の心が少しでも安らぐような信頼関係を築くことが仕事の核となります。
社会的ケア
病気は患者本人の問題に留まらず、家族関係や経済的な不安、仕事の未練といった社会的な側面にも影響を及ぼします。看護師は患者を取り巻く環境を把握し、必要に応じてソーシャルワーカーなどと連携して問題解決の糸口を探ることが大切です。家族が抱える看病の疲れや将来への不安に対しても助言を行い、家庭全体が穏やかな時間を過ごせるよう調整役としての役割を果たします。
スピリチュアルケア
ホスピスで重視するのは、身体・心・社会的な側面に加え、魂の痛みである「スピリチュアルペイン」へのケアです。これは死と対峙した際に生じる「自分の人生に価値はあったのか」という自責の念や、存在意義を見失う苦痛を指します。
看護師は何か答えを提示しようとするのではなく、まずは患者の言葉に耳を傾ける「傾聴」と、その感情を丸ごと受け止める「共感」を大切にします。苦痛を理解し、患者が自分自身の苦悩と向き合い、人生の意味を再構築していけるよう傍らで支え続けることが、スピリチュアルケアの本質です。
エンゼルケア
患者が亡くなられた際、最後のお見送りとして身だしなみを整える処置をエンゼルケアと呼びます。闘病で変化した外見を、その方らしい自然な表情に近づけるよう、死後の処置やメイクなどを行います。これは亡くなった方への尊厳を守るだけでなく、大切な人を亡くした家族が、綺麗な姿で最後のお別れをすることで、心の整理をつけるための一助となる大切な工程です。
グリーフケア
グリーフケアとは、大切な人を失ったことによる深い悲しみ(悲嘆)に寄り添い、遺族がその悲しみと共に生きていけるよう支援することです。悲嘆は、心身にさまざまな変化をもたらす人間として正常な反応であることを前提とし、グリーフケアでは無理に立ち直らせるのではなく、ありのままの感情を否定せず受け止めることを大切にします。
ホスピスでは患者の死後だけでなく、生前から家族と信頼関係を築き、死別の準備や看取りの工程を支えることで、遺族が後悔なく再スタートを切れるよう包括的なサポートを行います。
ホスピスと一般病棟の主な違い
一般病棟とホスピスの主な違いは、看護のゴール設定です。一般病棟では検査や手術、投薬によって病気を治し、早期に退院することを目指します。しかし、ホスピスでは患者の苦痛を取り除き、残された時間をいかに充実させるかを最優先します。
そのため、患者や家族と対話する時間が比較的長く確保されているのが特徴です。また、延命治療の有無についても患者の意思が尊重されるため、医療処置の内容もより個別性の高いものとなります。
ホスピス看護師の一日のスケジュール例
ホスピスでは、検査や処置などがメインとなる一般病棟とは異なり、患者や家族と向き合う時間が確保されている傾向があります。以下は日勤帯の一日のスケジュール例です。
| 午前8時30分 | 出勤、夜勤スタッフからの申し送り |
| 午前9時 | 巡回、バイタルチェック、症状の確認 |
| 午前10時 | 清潔ケア(清拭・洗髪)、点滴管理 |
| 正午 | 昼食の介助 |
| 午後12時30分 | 休憩 |
| 午後1時30分 | 多職種カンファレンス、家族との面談 |
| 午後3時 | 散歩の付き添い、レクリエーション |
| 午後4時30分 | 記録の作成、夜勤スタッフへの申し送り |
| 午後5時30分 | 業務終了・退社 |
ホスピス看護師の一日のスケジュールにおける主な特徴は、午後の時間に設定されるカンファレンスや対話の時間です。医師や介護職と連携し、「どうすれば患者がより穏やかに過ごせるか」を検討する時間が重視されます。ホスピスでは、急な処置が比較的少なく、患者一人ひとりの希望に沿った、個別性の高いケアを提供しています。
ホスピス看護師の主な職場
ホスピス看護師が活躍する場所は、病院内だけにとどまらず、患者が「どこで最期を過ごしたいか」という希望に合わせて自宅や介護施設など多岐にわたります。ホスピス看護師の主な職場は、以下のとおりです。
- 緩和ケア病棟(ホスピス)
- 在宅ホスピス(訪問看護ステーション)
- 介護施設(ナーシングホーム・有料老人ホーム)
病院内の緩和ケア病棟で中心となるのは、医師と連携し、がんの痛みなどを迅速に和らげる症状緩和です。また、在宅ホスピスは、「自宅で療養したい」「管に繋がれる延命医療は望まず、最期まで穏やかに過ごしたい」という願いをもつ患者のもとを訪問し、看取りまで患者や家族を支える役割を担います。さらに、有料老人ホームや、その中でも特に看取りに特化したナーシングホームなども職場の一つとなります。
ホスピス看護師に向いている人は?
ホスピス看護師には、コミュニケーション能力と、変化に動じない柔軟な精神力をもつ人が向いているでしょう。患者の最期に立ち会うことは精神的な負担も伴うため、それを「人生の最期を支える尊い仕事」として前向きに捉えられる力が求められます。
また、相手の些細な表情の変化に気づける観察眼や、相手の話をじっくりと聴ける傾聴力が重要です。一人ひとりと深く関わり、丁寧な看護を実践したいという志をもつ人にとって、やりがいのある職種といえます。
ホスピス看護師とは終末期患者の尊厳と人生を支える職種
- ホスピス看護師とは終末期患者の苦痛を和らげ、尊厳ある最期を支える職種
- ホスピス看護師の主な役割は身体・精神・社会的なQOL重視の個別ケアを提供すること
- ホスピス看護師の主な職場は緩和ケア病棟や訪問看護ステーション、介護施設など
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