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要介護認定の区分変更とは?申請理由の文例や流れを紹介
13 hours ago

「要介護認定における、区分変更の申請理由の文例がよく分からない」という方もいるでしょう。要介護認定の区分変更の申請理由は、申請を希望するに至った背景や出来事を詳しく書くのがポイントです。この記事では、区分変更を申請する主な理由や文例を紹介します。要介護認定の区分変更の仕組みや流れについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
要介護認定の区分変更とは
厚生労働省「要介護認定に係る制度の概要」によると、介護保険制度では、常時介護を必要とする「要介護状態」や、日常生活に支援が必要であり、特に介護予防サービスが効果的な「要支援状態」になった場合、介護サービスを受けられる仕組みとなっています。
要介護状態や要支援状態であるかどうか、また、その程度がどのくらいであるかの判定を行うのが「要介護認定(要支援認定を含む)」です。要介護認定は、保険者である市町村に設置されている介護認定審査会において判定されます。
介護認定審査会は、保健・医療・福祉の学識経験者により構成されており、心身の状況調査や主治医意見書に基づくコンピュータ判定(一次判定)の結果と主治医の意見書などを基に、審査判定(二次判定)を行うのが特徴です。
なお、要介護認定によって判定された区分(要介護度)は、介護サービスの必要度が変化した場合などにおいて、変更を申請することが可能です。ただし、要介護認定の区分変更を行う際には、改めて調査や審査が行われるため、判定の結果、区分が変更されない場合もあります。
要介護認定の区分
厚生労働省「参考(3)介護保険制度における要介護認定の仕組み」によると、要介護認定の区分には、要支援1~2と要介護1~5の計7つがあります。
7つの区分および非該当にあたる状態像は以下のとおりです。
| 区分 | 要介護認定等基準時間 | 状態像 |
|---|---|---|
| 非該当 (自立) |
25分未満 | - 歩行や起き上がりなどの日常生活上の基本的動作を自分で行うことが可能 - 薬の内服や電話の利用などの、手段的日常生活動作を行う能力もある状態 |
| 要支援1 | 25分以上32分未満 | - 日常生活上の基本的動作は、ほぼ自分で行うことが可能 - 要介護状態となることの予防として、手段的日常生活動作について何らかの支援を要する状態 |
| 要支援2 | 32分以上50分未満 | |
| 要介護1 | 32分以上50分未満 | 要支援状態から、手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護が必要となる状態 |
| 要介護2 | 50分以上70分未満 | 要介護1の状態に加え、日常生活動作についても部分的な介護が必要となる状態 |
| 要介護3 | 70分以上90分未満 | 要介護2の状態と比較して、日常生活動作および手段的日常生活動作を行う能力が著しく低下し、ほぼ全面的な介護が必要となる状態 |
| 要介護4 | 90分以上110分未満 | 要介護3の状態に加え、さらに動作能力が低下し、介護なしには日常生活を営むことが困難となる状態 |
| 要介護5 | 110分以上 | 要介護4の状態よりさらに動作能力が低下しており、介護なしには日常生活を営むことがほぼ不可能な状態 |
参考:厚生労働省「参考(3)介護保険制度における要介護認定の仕組み」
「要介護認定等基準時間」とは、「介護の手間」を表すものさしとしての時間のことで、介護ケアにかかる時間や度合などを基に算出されます。要介護認定等基準時間は長くなるにつれ、要介護度が高くなるのが特徴です。
なお、上記の表によると、要支援2と要介護1は要介護認定等基準時間の長さに違いはありません。そのため、手段的日常生活動作について何らかの「支援」を要する状態であるのか、もしくは「介護」を要する状態であるのかという視点で区分が分けられています。
区分変更が発生するタイミング
要介護認定の区分変更が発生するタイミングには、「更新認定」と「区分変更認定」の2つがあります。
更新認定とは、認定有効期間の満了後も、引き続き介護サービスを利用したい場合に行われるもので、有効期間の満了時に実施されるのが特徴です。更新認定においては、認定調査が行われるため、心身の状況の変化が認められると、認定の区分が変更となることもあるでしょう。
一方で、区分変更認定とは、認定有効期間の途中に行われるもので、必要に応じて区分が変更されるのが特徴です。けがや病気の進行などによっては、心身の状態および介護の必要度が大きく変わることもあるでしょう。区分変更認定では、認定有効期間の満了を待たずに区分を変更できるため、状況に合った区分の認定を受け、適切な介護サービスが受けられるようになります。
参考:厚生労働省「要介護認定に係る制度の概要」
厚生労働省「参考(3)介護保険制度における要介護認定の仕組み」
区分変更の主な申請理由
区分変更の主な申請理由には、以下のようなものがあります。
- 転倒による骨折やけがなどにより、日常生活上で介助が必要な場面が増えた
- 認知症の進行などにより、夜間の見守りが必要となった
- 病状の改善により、必要な介護量が減った
- 要介護認定の判定結果と実情が合っていない
介護保険制度における介護サービスは、要介護認定の区分によって、利用できるサービスの種類や支給限度額が異なるのが特徴です。そのため、現在の認定区分の範囲を超えて介護サービスを利用したい場合などに、区分変更申請を行うケースが多いでしょう。
区分変更の申請から認定までの流れ
厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」によると、要介護認定の区分変更の申請から認定までの流れは、以下のとおりです。
- 申請
- 認定調査
- 主治医意見書の調達
- コンピュータによる一次判定
- 介護認定審査会による二次判定
- 認定・介護保険被保険者証の発行
要介護認定の区分変更申請は、市区町村ごとに用意されている区分変更申請書に必要事項を記入し、市区町村役場の窓口に提出することで行えます。場合によっては、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターの職員に、手続きの対応を依頼することも可能です。
なお、要介護認定の区分変更申請では、新規申請時や更新申請時と同様に、認定のための訪問調査や判定などが行われます。そのため、申請から認定の流れは、新規申請時と大きく変わりません。ただし、区分変更申請の場合、申請書への「区分変更の申請理由」の記載が必要となります。区分変更の申請理由の文例は次項で紹介しているので、そちらもあわせてご覧ください。
参考:厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」
区分変更の申請理由の文例
伊東市「介護保険 要介護認定・要支援認定区分変更申請書 記入例」によると、「変更申請の理由」の文例は、以下のとおりです。
区分変更の申請理由は、上記のように、「介護が必要な度合が変化した原因・出来事」「現在の状況」「必要となる介護の具体例」を盛り込むのがポイントです。
また、けがをした日や症状が出始めた日などを明確にしておくと、状態が変化した様子が分かりやすくなります。正確な日が不明である場合は、「◯月上旬ごろ」のような表記でも良いでしょう。
なお、「身体状況が変わったため」や「実情と合わないため」などの表現の場合、現在の区分より上の区分への変更を希望しているのか、もしくは、下の区分への変更を希望しているのかが伝わりにくくなります。そのため、「以前より介護を必要とする場面が増えた(減った)」のように、どのような区分変更を希望しているのかがはっきりと分かる表現を用いることが大切です。
参考:伊東市「要介護・要支援認定申請について」
区分変更を申請する際の注意点
ここでは、区分変更を申請する際の注意点を2つ紹介します。
認定区分には有効期間がある
要介護認定の区分変更を申請する際には、条件による認定区分の有効期間の違いを知っておくことが大切です。
厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」によると、要介護認定の有効期間は、以下のとおりとなっています。
| 申請区分 | 原則の認定有効期間 | 認定可能な認定有効期間の範囲 |
|---|---|---|
| 新規申請 | 6ヶ月 | 3~12ヶ月 |
| 区分変更申請 | 6ヶ月 | 3~12ヶ月 |
| 更新申請 | 12ヶ月 | 3~48ヶ月 |
参考:厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」
区分変更申請の有効期間は原則6ヶ月、最大12ヶ月と、更新申請に比べると期間が短くなります。そのため、有効期間の満了が近く、至急での介護区分の変更は必要ない場合、期間満了を待って、更新申請を行うのも一つの手でしょう。
区分変更申請を行うべきか判断に迷う場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターの職員などに相談してみるのがおすすめです。
参考:厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」
希望どおりの区分変更がされないこともある
要介護認定の区分変更では、希望どおりの区分変更がされないことがあります。たとえば、区分変更の申請理由に介護量が増えた旨を記載し、上の区分への変更を希望していた場合でも、現在の区分から変更なしと判定されることも。また、場合によっては、現在より低い介護度として判定を受けることもあります。
区分変更申請はあくまで、介護度の再判定を行うためのものです。そのため、区分変更がされない、もしくは希望とは異なる変更がされることもある点は、頭に入れておくと良いでしょう。
区分変更の申請理由は文例を参考にして記載しよう
- 区分変更申請を行うと、認定有効期間の途中であっても要介護認定の区分変更が可能
- 区分変更の申請理由には、介護度が変化した原因や具体例などを盛り込むことが大切
- 区分変更では判定の結果、希望どおりの変更がされない場合もある
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