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歯科衛生士国家試験の合格率は?推移や合格点を紹介
8 days ago

「歯科衛生士国家試験の合格率がよく分からない」という方もいるでしょう。歯科衛生士国家試験の合格率は、9割程度が平均となっています。この記事では、歯科衛生士国家試験の合格率の推移や合格点を紹介します。歯科衛生士国家試験の合格発表後の手続きや、落ちたときの対応についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
歯科衛生士国家試験の合格率の推移
厚生労働省「国家試験合格発表」によると、2021年~2025年の過去5年における、歯科衛生士国家試験の合格率の推移は、以下のとおりです。
| 実施回(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第30回(2021年) | 7099人 | 6602人 | 93.0% |
| 第31回(2022年) | 7416人 | 7087人 | 95.6% |
| 第32回(2023年) | 7470人 | 6950人 | 93.0% |
| 第33回(2024年) | 7950人 | 7346人 | 92.4% |
| 第34回(2025年) | 8026人 | 7300人 | 91.0% |
参考:厚生労働省「第30回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第31回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第32回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第33回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第34回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
2021年~2025年に実施された歯科衛生士国家試験の合格率は、91~96%の間で推移しています。このように、歯科衛生士国家試験の合格率は例年9割を超えており、高い水準を保っているのが特徴です。
なお、歯科衛生士国家試験では、合格者の上限人数は定められていません。自身の得点が合格基準を超えている場合、確実に合格となるため、制限がある試験と比べると、合格しやすい試験であるといえるでしょう。
参考:厚生労働省「第30回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第31回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第32回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第33回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第34回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
歯科衛生士国家試験の合格点は?
歯科衛生士国家試験の合格点は、全体の6割を基準に設定されています。
歯科衛生士国家試験では1問を1点とし、全220問出題されるのが一般的です。そのため、6割にあたる132点前後が合格基準となる場合が多いでしょう。
ただし、実施回によっては、問題の難易度が高過ぎることなどが要因で、採点除外となる問題が生じることも。その場合、満点が220点未満となるため、合格点もその分下がることとなります。
たとえば、厚生労働省「第34回歯科衛生士国家試験の合格発表について」によると、2025年に実施された第34回歯科衛生士国家試験の場合、採点除外となった問題は5問ありました。そのため、試験の満点は215点、合格点は129点以上となっています。
このように、歯科衛生士国家試験では、合格点が変動することはあるものの、全体の6割の得点が必要という合格基準が変わる可能性は低いでしょう。そのため、歯科衛生士国家試験を受ける場合、6割以上は確実に取れるよう、対策を行うことが重要です。
参考:厚生労働省「第34回歯科衛生士国家試験の合格発表について」
歯科衛生士国家試験の概要
ここからは、歯科衛生士国家試験の概要を見ていきましょう。厚生労働省「歯科衛生士国家試験の施行」によると、2026年に実施される第35回歯科衛生士国家試験の概要は、以下のとおりです。
| 試験日 | 2026年3月1日(日) |
| 試験地 | 全10都道府県 (北海道・宮城県・東京都・新潟県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・沖縄県) |
| 試験科目 | 全9科目 - 人体(歯・口腔を除く)の構造と機能 - 歯・口腔の構造と機能 - 疾病の成り立ちおよび回復過程の促進 - 歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み - 歯科衛生士概論 - 臨床歯科医学 - 歯科予防処置論 - 歯科保健指導論 - 歯科診療補助論 |
| 合格発表日 | 2026年3月26日(木) |
参考:厚生労働省「歯科衛生士国家試験の施行」
歯科衛生士国家試験は、年に1回、例年3月上旬ごろに実施され、3月下旬に合格発表がされます。なお、歯科衛生士国家試験を受けるには、指定された大学や専門学校などの歯科衛生士養成機関を卒業することが必要です。
参考:厚生労働省「歯科衛生士国家試験の施行」
歯科衛生士国家試験の合格発表後の手続き
歯科衛生士国家試験に合格したら、指定登録機関である一般財団法人歯科医療振興財団に登録申請をすることが必要です。申請後、歯科衛生士名簿に登録されると、歯科衛生士の免許証が交付されます。
なお、歯科衛生士国家試験に合格していても、歯科衛生士免許証を受け取るまでは原則、歯科衛生士としての業務を行えないため、注意が必要です。また、免許証が手元に届くまでには、申請から数ヶ月かかることがあります。そのため、就職先が決まっている場合は特に、歯科衛生士国家試験に合格していることを確認でき次第、速やかに登録申請をするのがおすすめです。
歯科衛生士国家試験に落ちたときの対応
歯科衛生士国家試験に落ちた場合の選択肢には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、歯科衛生士国家試験に落ちたときの対応方法を2つ紹介します。
翌年に再受験する
歯科衛生士国家試験に落ちたときの選択肢の一つは、翌年に再受験することです。歯科衛生士国家試験は、一度不合格になった場合も、受験資格が失われることはありません。そのため、翌年に再受験し、歯科衛生士を目指すことが可能です。
ただし、歯科衛生士国家試験は1年に1回の実施であるため、翌年の国家試験に向けて、どのように勉強を進めていくか、入念に計画を立てて取り組む必要があるでしょう。なお、歯科衛生士養成学校では、不合格者に対してのサポートを行っていることもあるようです。そのため、歯科衛生士養成学校に通っている方は、利用できる制度があるか、確認してみると良いでしょう。
歯科助手として働く
歯科衛生士国家試験に落ちた場合、歯科助手として働くことを選ぶのも一つの手です。
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「歯科助手」によると、歯科助手は、入職にあたって必須となる資格・学歴はなく、未経験でも入職できます。そのため、歯科衛生士を目指すうえで身に付けた知識を活かして、歯科助手として働くのも良いでしょう。
ただし、歯科助手は医療行為を行えないため、主に治療器具の準備・洗浄・片付けや、口腔内の唾液吸引のような補助業務、窓口業務などに携わることになります。そのため、医療行為にあたる業務や歯科保健指導などに携わりたい場合は、歯科衛生士を目指すのがおすすめです。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「歯科助手」
歯科衛生士国家試験の合格率の平均は9割程度
- 過去5年間の歯科衛生士国家試験の合格率は9割前半で、ほぼ横ばい状態となっている
- 歯科衛生士国家試験の合格点は、6割を基準に設定されている
- 歯科衛生士国家試験の合格発表は、例年3月下旬ごろに行われている