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4週8休とは?年間休日の計算方法やほかの制度との違いを紹介
a day ago

「4週8休とはどのような休日制度かよく分からない」という方もいるでしょう。4週8休とは、4週間(28日間)のうち8日間休日が設けられる働き方のことです。この記事では、4週8休における年間休日の計算方法や祝日の扱い方、ほかの休日制度の違いについて紹介します。4週8休で働くメリットやデメリットについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
4週8休とは
4週8休とは、4週間(28日)のうちに8日間休日が設けられる勤務形態のことです。
そもそも、e-Gov法令検索「労働基準法 第35条」によると、使用者は労働者に対して、1週間のうち1日、または4週間のうち4日以上の休日を付与することが定められています。
そして、厚生労働省 兵庫労働局「労働時間」によると、休日制度は労働基準法に則り、「週休制」と「変形休日制」の大きく2つに分けられているのが特徴です。
週休制とは、毎週1回以上の休日を設ける形態のことで、業種を問わず、多くの職場で導入されています。一方、「変形休日制」とは、4週間に4日以上の休日を付与する形態のことです。変形休日制は、主に業務上、週休制をとることが難しい職場で導入されています。
4週8休は「変形休日制」にあたるもので、労働基準法の「4週間のうち4日以上の休日を付与する」という条件を満たしている休日形態です。
なお、4週8休は、24時間365日体制で稼働している医療・介護の現場や、連日の稼働が求められる建設の現場などで多く見られます。
たとえば、入院施設がある医療機関や入居型の介護施設などでは、毎日業務が発生するため、非稼働日をつくるのは困難です。このように、医療・介護の現場では、夜間や土日などにも人員を配置できるよう、4週8休制をとっている職場も多いでしょう。
参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
厚生労働省 兵庫労働局「労働時間」
4週8休制における年間休日の計算方法
4週8休制における年間休日の計算方法は、以下のとおりです。
- 365日÷7日≒52週(1年間当たりの週数)
- 52週÷4週=13(1年間当たりの4週を1単位としたときの数)
- 13×8日=104日
4週8休制による働き方の場合、年間休日は104日以上となります。なお、職場によっては、夏季休暇や年末年始休暇などが別途付与される場合もあるでしょう。
4週8休制における祝日の扱い
4週8休制における祝日の扱いは、職場によって異なるのが特徴です。つまり、同じ「4週8休」という形態であっても、祝日を休日として扱う職場もあれば、祝日も通常の平日と同じように扱う職場もあります。
e-Gov法令検索「国民の祝日に関する法律」によると、2025年時点での国民の祝日は、年間16日です。そのため、4週8休制がとられており、祝日を休日とする職場の場合、年間休日は104日+16日=120日となります。
このように、4週8休では祝日の扱いによって、年間休日数が大きく変わることも。そのため、就職・転職先を探す場合は、休日制度に加え、祝日の扱いについても事前に確認しておくと良いでしょう。
参考:e-Gov法令検索「国民の祝日に関する法律」
4週8休とほかの休日制度の違い
休日制度には、4週8休制以外にもさまざまなものがあります。ここでは、4週8休制と混同しやすいほかの休日制度との違いを見ていきましょう。
4週8休と週休2日制の違い
4週8休と週休2日制の違いは、1週間のうちに休日があるかという点です。週休2日制とは、1ヶ月のうち、「週2日の休日がある週」が1回以上ある休日制度のことを指します。週休2日制の場合、1週間につき1日以上休日があるのが基本です。
なお、週休2日制では、毎週特定の曜日が休日となるケースと、シフト制で休みとなる曜日が変動するケースがあります。求人票では、「週休2日制」のみ記載されている場合もあるため、就職・転職の志望先が週休2日制の場合、どのように休日が設けられるのか、確認しておくことが大切です。
4週8休と完全週休2日制の違い
4週8休と完全週休2日制では、1週間当たりの休日の日数が異なります。
完全週休2日制とは、週に2日の休日が確保されている休日形態のことです。完全週休2日制の場合、土日休みのように、特定の曜日を休日としているケースもあれば、シフト制で休日となる曜日は毎週変わるケースもあります。
特定の曜日が休日となる場合、求人票や雇用契約書には「完全週休2日制(水・土)」のように、明記されるのが一般的です。
4週8休と隔週週休2日制の違い
4週8休と隔週週休2日制は、週休2日制と同様に、1週間当たりの休日数が異なります。
隔週週休2日制とは、「週2日の休日がある週」が隔週である休日制度です。具体的には、第1・3週は日曜のみ休み、第2・4週は土日休みのような勤務スタイルとなります。また、ほかの休日制度と同様に、シフト制で休日が割り振られる場合もあるでしょう。
前述のとおり、4週8休の場合、休日がない週が発生する可能性もある一方で、隔週週休2日制の場合、週1日の休日は確保されている点が主な違いです。
4週8休のメリット
4週8休での働き方には、いくつかのメリットがあります。
その一つは、平日に休みがとりやすいことです。4週8休制をとっている職場のなかには、土日の業務に対応することを目的としている職場もあります。その場合、従業員の休日は、平日に割り振られることが多かったり、平日の希望休がとりやすかったりすることもあるでしょう。
このように、4週8休では平日休みが多い傾向にあるため、役所や銀行に行きやすかったり、外出先の混雑を避けられたりと、平日休みならではのメリットがあります。
また、4週8休制の場合、職場によっては、まとめて休日をとることで連休にすることも可能です。週休2日制の場合、連休をとるには、祝日や有休などを利用しなければならないケースも多くあります。一方で4週8休の場合、8日ある休日のうち、数日を連続してとれる場合もあるため、より連休がとりやすいでしょう。
4週8休のデメリット
4週8休で働くデメリットには、仕事のリズムが不規則になりやすいことが挙げられます。4週8休の場合では、シフト制により、毎週休日となる曜日が異なるケースも多いのが特徴です。また、シフト制の場合、直前まで休日の予定が分からないこともあります。
このように、4週8休では勤務日と休日のリズムが崩れやすく、プライベートの予定も立てにくい点がデメリットだと感じる方もいるでしょう。
また、4週8休の場合、勤務日が連続しやすい点もデメリットになり得ます。前述のとおり、4週8休では、休日がない週が発生する可能性もあるため、体力面で負担がかかることも。そのため、人によっては、疲れが溜まりやすかったり、体調を崩しやすかったりすることもあるでしょう。
4週8休とは4週間に8日休日がある勤務形態のこと
- 4週8休は365日体制での稼働が求められる、医療や介護の現場で多く見られる
- 4週8休の場合、休日がない週が発生する可能性もある
- 4週8休で働くメリットは、職場によって平日休みや連休がとりやすいこと