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医療や介護の転職に役立つ資格とは?おすすめや取得方法を紹介

a year ago

医療・介護の分野に転職するにあたって、少しでも有利に転職活動を進めたいと思っている人も多いのではないでしょうか。資格は、転職の際に自身の武器になり得ます。

この記事では、転職活動や転職先での仕事で役立つ資格を紹介します。また、資格を取得するメリット・デメリットについても解説するので、ぜひご覧ください。

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医療や介護への転職において資格は有利になる?

未経験者・経験者を問わず、医療・介護分野への転職において、保持していると有利に働く資格は複数あります。ただし、志望先の仕事と関係ない分野の資格を取得しても、あまり有効活用はできないかもしれません。また、職種によっては特定の資格を保持していることが、応募時の最低条件となることもあります。自分の志望する業界や職種で役立つ資格・必要な資格を把握したうえで、取得を目指すことが大切です。

資格取得にあたっては、特定の講習を受ければ得られるものもあれば、実務経験や通学が必要なものもあります。受験要件などをよく確認し、取得までのスケジュールやその後の活用方法を明確にしておくことも、資格取得の大事なポイントです。

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介護や医療業界への転職に役立つ資格一覧

この項では、介護や介護、福祉業界への転職を考えている方に、仕事で役立つ資格を紹介します。代表的な資格は次のとおりです。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員(ケアマネージャー)
  • 看護師
  • 助産師
  • 調理師
  • 栄養士・管理栄養士
  • 社会福祉士
  • 福祉用具専門相談員

それぞれの資格の詳細と取得方法を以下でご説明します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修はかつてはヘルパー2級と呼ばれていた資格です。国家資格ではありませんが、厚生労働省に認定されています。多くの方が介護職に挑戦する際に、まず取得を考えるのが介護職員初任者研修です。介護職の入門資格といってもいいでしょう。

介護職員初任者研修の資格を取得する方法

介護職員初任者研修は、介護の経験の有無に関わらず、誰でも受講が可能です。
取得するには、スクールに通う通学講座、もしくは、自宅学習が中心となる通信講座を受講する必要があります。どちらも学ぶ内容・カリキュラムは同じですが、実技を含めた9科目130時間の受講が必要です(2023年6月時点)。
通学講座は週5日通学するのであれば、最短1カ月程度で修了できるものもあります。また、土日のみや夜間限定など、スクールによってさまざまなコースが用意されており、働きながら取得する人もいます。
一方、通信講座は、全カリキュラム130時間のうち、自宅での受講が認められるのは40.5時間までです。残りはスクールで講義や実技を学ぶ必要があります。すべての講座を自宅で受けられるわけではない点に注意が必要です。期間も通学講座と比べると長くなる傾向があります。

介護職員初任者研修の研修終了時に修了評価が行われ、合格すれば資格を取得できます。合格率は明らかになっていませんが、受講生の大半が合格しているようです。

介護職員初任者研修の資格の活かし方

介護職員初任者研修の資格を取得しておけば、介護未経験であっても基本的な介護知識と技術を有することの証しとなるため、転職活動を進めるうえで有利に働く可能性があります。介護職員初任者研修の資格を応募の条件としている施設もあります。また、就職してからも身に付けた知識と技術を生かしながら、就業先でもスムーズに仕事に就けるでしょう。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は実務者研修と略されることもあります。介護職員がより質の高い介護サービスを提供できるよう、実践的な知識と技術の習得のために設けられた研修です。

介護福祉士実務者研修の資格を取得する方法

介護福祉士実務者研修を取得するには介護職員初任者研修と同様に、通学講座と通信講座のいずれかを受ける必要があります。講座は、誰でも受講が可能です。ただし、介護の基礎から高度な医療ケアまで学ぶため、ある程度の介護経験や知識があったほうが、スムーズに学べるでしょう。前述の介護職員初任者研修のカリキュラムが9科目130時間であるのに対し、実務者研修は20科目450時間と、科目数・時間数も多くなっています。

介護福祉士実務者研修の資格の活かし方

実務者研修を修了していれば、介護サービスの提供責任者に就けるほか、次に紹介する介護福祉士の受験資格を得られます。キャリアアップを望む人や、この業界で長く働きたいと考えている人にとっては取っておきたい資格です。もちろん介護業界への転職にも有利に働くといえます。
また、実務者研修を修了しておけば、介護福祉士国家試験で、実技が免除されることもメリットの一つです。

介護福祉士

介護福祉士は介護に関する唯一の国家資格です。

介護福祉士の資格を取得する方法

介護福祉士の資格を取得するには4つの方法があります。「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高等学校ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」です。
それぞれ必要となる実務経験などが異なりますので、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

・実務経験ルート
3年以上の介護実務経験が必要なルートで、介護福祉士実務者研修を修了していることが受験資格になります。また以前に行われていた介護職員基礎研修を修了している人は、併せて喀痰(かくたん)吸引等研修を修了していれば受験資格が得られます。

・養成施設ルート
高校卒業後に、厚生労働大臣が指定する介護福祉士養成施設を卒業したのち、国家試験を受けるルートです。

・福祉系高等学校ルート
福祉系高校や福祉系特例高校を卒業し、国家試験を受けるルートです。2009年以降に福祉系高校に入学し、修了している場合は、実技試験も免除され受験資格も得られます。2008年以前に入学している場合は、受験資格は得られますが、実技試験は免除されません。福祉系特例高校の場合は、卒業後9カ月以上介護の実務経験を経た後、受験資格が得られますが、実技試験は免除されません。

・経済連携協定(EPA)ルート
インドネシア・フィリピン・ベトナムなどEPA(経済連携協定)に基づき、日本の介護施設で働きながら、日本の介護福祉士の資格取得を目指す外国人を「EPA介護福祉士候補者」といいます。3年の実務経験を経ると受験資格が得られます。

介護福祉士の資格の活かし方

介護福祉士は、身体介護、利用者への相談・助言、生活支援など、介護のあらゆる現場で活躍できます。職場のリーダー的存在であり、介護ヘルパーの指導や介護計画の作成も行います。待遇面も良くなり、転職にも有利になります。

介護支援専門員(ケアマネージャー)

介護支援専門員(ケアマネージャー)は、介護を必要とする人が自立した生活を送るために、ケアプランを作成する人です。国家資格ではなく、各都道府県が試験を実施しています。

介護支援専門員の資格を取得する方法

ケアマネージャー試験の受験資格は、医師、歯科医師、看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士などの実務、または生活相談員、支援相談員、相談支援専門員などの相談援助業務といった指定業務を5年以上かつ900日以上経験していることです。試験に合格した後、研修を修了すれば資格証が交付され、ケアマネージャーとして働くことができます。

ケアマネージャー試験は、都道府県によってばらつきがありますが例年10月頃に年1回実施されます。「介護支援分野(25問)」と「保健医療福祉サービス分野(35問)」の計60問出題されます。大半の都道府県では5肢複択のマークシート方式が採用されています。
合格率は年によって異なりますが、10~20%程度で推移しており、難易度は高いといえるでしょう。

介護支援専門員の資格の活かし方

ケアマネージャーの資格があれば、給与面で待遇アップが期待できるほか、キャリアの面でも転職や独立などの際に活かすことができます。ケアマネージャーとして居宅介護支援事業所で働くことになれば、夜勤に携わることなくワークライフバランスを重視した働き方ができるのもメリットです。

看護師

看護師は国家資格の一つです。医師の指示にもとづいて、診療や治療の補助、療養する患者の看護を行います。

看護師の資格を取得する方法

看護師の資格を得るには、国家試験に合格する必要があります。看護系の大学、3年制短大、3~4年制の看護学校・養成所を卒業することで受験資格が得られます。厚生労働省によると、2023年の第112回看護師国家試験では、受験者64,051人に対し、合格者58,152人で、合格率90.8%となっています。

看護師の資格の活かし方

看護師が活躍する職場として代表的なのは病院や診療所などですが、介護施設や社会福祉施設、企業でも活躍しています。また、在宅医療の現場において、訪問看護師として患者や利用者の自宅を訪れて看護を行う場合もあります。

助産師

助産師は「保健師助産師看護師法」において、保健師、看護師、准看護師と並び、医療および公衆衛生に関わる職種一つです。助産師は妊娠した女性の産前、出産、産後に関わる仕事で、女性しかなることができません。

助産師の資格を取得する方法

助産師になるには、看護師国家資格と助産師国家資格の二つの国家資格を取得する必要があります。まず看護師の資格を取得したのち、助産師専門学校や、短大や大学、大学院などで助産師課程を学び、助産師国家試験を受験します。

もう一つの方法は、4年制の看護大学で看護師課程と助産師課程の両方を学び、看護師国家試験と助産師国家試験を受験する方法もあります。

助産師の資格の活かし方

助産師の資格を活かせる職場は、病院や診療所、助産所などです。個人で助産所を開業することもできます。なお、助産師が分娩介助できるのは正常分娩のみで、母子に異常があったり、帝王切開が必要だったりするときは、病院や医師との連携が必要になります。

調理師

調理師は国家資格です。資格がなくても調理の仕事をすることは可能ですが、「調理師」と名乗るためには調理師の免許が必要です。

調理師の資格を取得する方法

調理師の資格を得るには、2つの方法があります。調理師養成施設を卒業する方法と、調理業務の実務経験を積み調理師試験を受験する方法です。

厚生労働大臣が指定した調理師養成施設には、大学、短期大学、専門学校などがあり、1年以上学んで卒業すると、調理師の資格が得られます。

また、調理業務に2年以上従事すると、調理師試験の受験資格が得られ、調理師試験に合格すれば資格を取得できます。厚生労働省によると、2020年度の試験における全国の平均合格率は70.2%でした。ただし、合格率は都道府県によって40%台から80%台までと差があります。

調理師の資格の活かし方

調理師の資格を取ると、病院や介護施設で食事を作る部署のほか、給食などの委託会社に転職する際に有利になります。調理師免許は一度取得すると更新は不要ですが、実際に調理師として働いている場合は、2年ごとに都道府県への調理師業務従事者届の提出が必要です。

栄養士・管理栄養士

栄養士や管理栄養士の資格があると、病院や介護施設などで活かすことができるでしょう。

栄養士・管理栄養士の資格を取得する方法

栄養士になるには、厚生労働大臣から栄養士養成施設として指定認可された学校(昼間部のみ)に入学・卒業し、各都道府県に栄養士免許を申請することで資格が得られます。
栄養士養成施設には、4年制の大学(管理栄養士養成施設と栄養士養成施設の2種類)、2年制短大、2~4年制の専門学校があります。

管理栄養士になるには、大きく分けて2つの方法があります。一つは、4年制の大学(管理栄養士養成施設)で学んだのち管理栄養士国家試験に合格する方法、もう一つは、栄養士免許を取得後、実務経験を1~3年積んで、管理栄養士国家試験に合格する方法です。

栄養士・管理栄養士の資格の活かし方

栄養士になると、カロリーや栄養などを考慮しながら、献立やメニューを作成する仕事に就くことができます。
栄養士は主に健康な人を対象にしているのに対し、管理栄養士は、病院や特定保健指導での栄養指導を行ったり、特別な配慮を必要とする給食の管理・指導を行ったりすることができます。病院や介護保険施設で働きたい方は管理栄養士の資格を取得するようにしましょう。

社会福祉士

社会福祉士は、国家資格の一つです。社会福祉士の資格を持つ人は、福祉事務所や児童相談所、地域包括支援センターなどで活躍しています。健康や精神上の理由、経済的な事情などから日常生活を送ることが困難な人をサポートする仕事です。

社会福祉士の資格を取得する方法

受験資格を得るには、福祉系大学や短大、専門学校で所定の科目を履修し、実務経験を積んだのち、養成施設で学ぶなどの方法があります。社会福祉士の合格率は30%前後といわれ、難関資格の部類に入ります。

社会福祉士の資格の活かし方

資格を得ると、関係機関と連絡・調整を図りながら業務を進めます。介護サービスに関わることばかりではなく、生活保護の申請や就労支援、児童相談所への入所サポートなど、さまざまな福祉分野の課題解決に当たることができます。

福祉用具専門相談員

福祉用具専門相談員とは、車椅子や電動ベッドなど、介護の現場で使用される福祉用具についてアドバイスを行う専門家のことです。福祉用具貸与事業を行う事業所では、福祉用具専門相談員を2名以上配置するよう介護保険制度で定められています。

福祉用具専門相談員の資格を取得する方法

資格を取得するには、福祉用具専門相談員指定講習を受講し、修了試験に合格する必要があります。難易度は高くないとされています。

また、介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士の資格があれば、講習や修了試験を受けなくても福祉用具専門相談員として認められます。

福祉用具専門相談員の資格の活かし方

福祉用具専門相談員の資格があれば、福祉用具貸与事業所や福祉用具販売店といった福祉用具を扱う事業所のほか、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった介護施設への転職に役立つでしょう。

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転職希望者が資格を取得するメリット

資格がないと応募できない仕事がある一方で、資格を必要としない仕事も多くあります。
そのなかで、転職するにあたって資格を保有することのメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 待遇が良くなる可能性はある
  • 自身の仕事の幅が広がる
  • 知識や技術を有していることを客観的に証明できる

資格を持っていると、手当がついて給与が増える可能性があります。資格取得の際に学んだことを活かして仕事の対応範囲を広げられれば、さらに給料アップが叶うかもしれません。
また、知識や技術を有していることを客観的に証明できるため、採用において有利に働くことがあります。

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転職希望者が資格を取得するデメリット

転職を目指す方が資格を取得するデメリットは以下のとおりです。

  • 学校に通ったり、勉強したりするのに費用と時間がかかる
  • 仕事や家庭と勉強の両立に苦労する可能性がある
  • 目的を明確にしないと資格を活かせない可能性がある

資格を取るためには、時間と費用がかかるのがデメリットといえます。資格を取得するには、多くの場合、長い年月をかけて学校に通ったり、独学で勉強をしたりする必要があるためです。特に国家資格などの場合は、その傾向が高くなります。すぐに転職したいと考える方は、先に資格を取得すべきかどうか検討する必要があります。
また、社会人として働いている方や子育てなどをしている方の場合、仕事や家庭と資格の勉強を両立するのは簡単ではないでしょう。苦労して取得しても、就職・転職先によっては、必ずしも資格を活かせるとは限りません。
資格を取得したあとに後悔しないよう、自分が就きたい職種を明確に決め、その仕事をするうえで活かせる資格を取得しましょう。

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自分に合った資格を取得してキャリアアップを目指そう

  • 医療や介護には、仕事に応じたさまざまな資格がある
  • 資格取得には、必要となる受験資格を得たり、定められた学校に通ったりする必要がある
  • 自分に合った資格が何なのかを見極め、資格を取得し、転職を有利に進めよう

一口に医療・介護の資格といってもさまざまです。自分がやりたい仕事があればそれに付随する資格を取得して、キャリアアップを狙いましょう。

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