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学童保育とは?ほかの施設との違いや学童保育指導員について紹介

9 days ago

「学童保育とはどのような施設かよく分からない」という方もいるでしょう。学童保育とは、放課後や長期休暇中に小学生を預かり、生活や遊びの場を提供する施設です。この記事では、学童保育の種類やほかの施設との違いについて紹介します。学童保育で働く主な職種や学童保育指導員の一日のスケジュールについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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学童保育とは?

厚生労働省「学童保育の目的・役割がしっかりと果たせる制度の確立を~一人ひとりの子どもたちに『安全で安心して生活できる学童保育』を保障する~」によると、学童保育とは、共働きまたはひとり親の小学生を対象に、放課後や学校休業中の生活を継続的に保障するための施設のことです。
学童保育は、正式名称である「放課後児童健全育成事業」や「放課後児童クラブ」と呼ばれることもあります。

こども家庭庁「令和6年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(令和6年5月1日現在)」によると、全国の学童保育の施設数は2万5635ヶ所です(2024年5月1日時点)。なお、待機児童数は1万7686人にわたっており、人材確保や新規参入する民間施設への支援などの対策が必要とされています。

参考:厚生労働省「少子化対策特別部会(第25回)」
こども家庭庁「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)」

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学童保育の種類

学童保育の運営主体は、公営と民営の大きく2つに分けられます。こども家庭庁「放課後児童健全育成事業について」によると、2024年5月1日現在、公営の学童保育の施設数は全国で6176ヶ所、民営の学童保育は1万9459ヶ所です。

ここからは、それぞれの学童保育の特徴を紹介します。

公立の学童保育

公立の学童保育の主な特徴は、以下のとおりです。

  • 主に、小学校の敷地内や小学校の空き教室、地域の児童館などに設置されている
  • 主な利用対象は、ひとり親家庭や共働き家庭などの子ども
  • 都道府県が認定する放課後児童支援員や学童保育指導員などが勤務する
  • 利用料金が比較的安い

公立の学童保育の場合、施設の利用対象が、設置されている小学校の生徒や地域に住む子どもに限定されていることが多いのが特徴です。また、公立の学童保育は主に公的施設に設置されているため、開所時間が限られており、利用可能な時間が比較的短い傾向にあります。

民間の学童保育

民間の学童保育には、以下のような特徴があります。

  • ひとり親家庭や共働き家庭でなくても利用が可能
  • 夜間の延長保育を行っている施設がある
  • 独自の教育プログラムが導入されている施設もある
  • 利用料金が比較的高い

民間の学童保育は、公営の学童保育に比べると自由度が高いのが特徴です。公営の学童保育の場合、親の就労状況や家庭状況によっては、審査に通らず、学童保育が利用できないケースも起こり得ます。一方で、民間の学童保育の場合、親の就労状況などにかかわらず、希望すれば誰でも利用できる施設が多いようです。

参考:こども家庭庁「放課後児童健全育成事業について」

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学童保育とほかの施設の違い

学童保育と混同しやすい施設に、「放課後子ども教室」や「児童館」などがあります。ここからは、学童保育とほかの施設の違いを見ていきましょう。

放課後子ども教室

厚生労働省「社会保障審議会少子化対策特別部会 第1次報告-次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に向けて-」によると、放課後子ども教室とは、小学生の子どもに対して、学習やスポーツ、文化活動、地域住民との交流活動などの場を提供する施設のことです。

学童保育と放課後子ども教室は、主な対象が異なります。学童保育の場合、共働き家庭の児童を主な対象としているのに対して、放課後子ども教室ではすべての小学生を対象としているのが特徴です。

また、放課後子ども教室では、地域の大人や退職教員などを安全管理員や学習アドバイザーとして配置していることも、専任の指導員を配置している学童保育との違いといえます。

参考:厚生労働省「第32回社会保障審議会児童部会」

児童館

厚生労働省「児童館について」によると、児童館とは、子どもを対象とした健全な遊びの提供や健康の増進、情操を豊かにすることなどを目的とする児童福祉施設です。

学童保育と児童館の違いの一つは、対象の子どもの年齢です。前述のとおり、学童保育では共働きやひとり親家庭の小学生を主な対象としているのに対して、児童館では、18歳未満のすべての児童を対象としています。また、児童館は「子どもの居場所づくり」の役割ももっており、思春期の子どもに対する学習支援や不登校の子どもに対する支援などを行っているところもあるようです。

参考:厚生労働省「第1回児童館のあり方に関する検討ワーキンググループ(放課後児童対策に関する専門委員会)」

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学童保育で働く主な職種と仕事内容

学童保育では主に、「学童保育指導員」や「放課後児童支援員」と呼ばれる職種が働いています。
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「学童保育指導員」によると、学童保育指導員とは、学童保育で子どもに対して、遊びや生活の場を提供したり、適切な援助を行ったりする職員のことです。学童保育指導員は、放課後児童支援員の補助を行うことから、「補助員」と呼ばれる場合もあります。

学童保育指導員の主な役割は、学童保育に通う子どもが、基本的な生活習慣を身に付けたり、発達段階に応じた主体的な遊びや生活ができるようになったりするよう、援助を行うことです。そのため、学童保育指導員は、子どもが安全に過ごすための環境整備や、主体的に行動・発言できる力を身に付けられるような遊びの提供などを行います。

放課後児童支援員は、学童保育指導員と同様に、放課後の子どもの生活のサポートを行う職種です。そのため、放課後児童支援員の主な仕事内容は、学童保育指導員のものと大きく変わりません。ただし、放課後児童支援員は、必要に応じて、学童保育指導員の管理や指導を行うこともあります。

参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「学童保育指導員」

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学童保育で働くには資格が必要?

job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「学童保育指導員」によると、学童保育で働くにあたって、特別な資格や学歴は必要とされません。ただし、都道府県の認定する放課後児童支援員として働く場合、特定の資格を保有していることや、一定の実務経験などが必要です。

放課後児童支援員の任用資格の要件は、以下のようなものがあります。

  • 保育士・社会福祉士・教員免許などの資格を有している方
  • 大学で社会福祉学などの一定の課程を履修した方
  • 5年以上(高卒以上相当の学歴がある場合は2年以上)の関連する実務経験がある方

要件を満たしている場合、都道府県が実施する「放課後児童支援員認定資格研修」の受講が可能となり、研修を修了すると資格が取得できる流れです。

特定の資格や学歴がない場合も、学童保育指導員として、学童保育での実務経験を積むと、認定研修の受講資格が得られます。そのため、学童保育指導員として働きながら、放課後児童支援員の資格の取得を目指すことで、自身のキャリアアップにもつなげられるでしょう。

参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「学童保育指導員」

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学童保育指導員の給料事情

job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「学童保育指導員」によると、学童保育指導員の平均年収は396万円です。また、1時間当たりの平均賃金は、一般労働者の場合1941円(残業代や賞与を含む)、短時間労働者の場合1397円(残業代や賞与を含まない)となっています。

なお、上記の金額は、賃金構造基本統計調査より算出されたものです。学童保育指導員はほかの職種も含んだ「その他のサービス職業従事者」に分類されているため、あくまで参考値となります。また、学童保育の運営主体によっても、学童保育指導員が得られる給料には差が出る場合もあるでしょう。

参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「学童保育指導員」

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学童保育指導員の一日のスケジュール

ここでは、学童保育指導員の一日のスケジュール例を、平日の場合と、休日(土曜や長期休暇中)の場合に分けて紹介します。

                                                                                                       
時刻主な業務内容
平日休日(土曜や長期休暇中)
午前8時- 出勤(早番)
- 施設内の環境整備
午前9時- 子どもの受け入れ
午前10時- 出勤
- ミーティング
- 事務作業(出席簿や日誌の記入)
- 施設内の環境整備
- おやつの準備
- 出勤(遅番)
- ミーティング
- 宿題や室内遊びの見守り
- 事務作業
正午- お昼休憩- 子どもの昼食のサポート
- お昼休憩(交代制)
午後1時- 子どもの受け入れ準備
- 出欠の確認
午後2時- 宿題のサポート
- 遊びの提供
- 宿題のサポート
- 遊びの提供
午後3時30分- おやつの準備、配膳- おやつの準備、配膳
午後4時- 外遊びの見守り
- 保護者への連絡帳の記載
- 外遊びの見守り
- 保護者への連絡帳の記載
- 退勤(早番)
午後6時- 子どもの見送り- 子どもの見送り
午後7時- 施設内の清掃
- 翌日の準備
- 退勤
- 施設内の清掃
- 翌日の準備
- 退勤(遅番)

休日の場合、施設の利用可能時間が長くなるため、学童保育指導員は早番と遅番のように交代制で勤務するのが一般的です。

また、夏休みや冬休みなどの長期休暇中の場合、子どもたちは多くの時間を学童保育で過ごすこととなります。そのため、通常の遊びの提供や宿題のサポートに加え、季節ごとのイベントを実施する施設もあるようです。

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学童保育とは放課後や休暇中に小学生を預かる施設

  • 学童保育では放課後や長期休暇中に小学生を預かり、遊びや生活の場を提供する
  • 学童保育では、学童保育指導員や放課後児童支援員と呼ばれる職員が働いている
  • 学童保育指導員になるには、特別な資格や学歴は不要である

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