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救急指定病院とは?種類ごとの役割や主な職種を紹介

23 days ago

「救急指定病院とはどのような病院なのか、よく分からない」という方もいるでしょう。救急指定病院とは、救急医療を必要としている患者に対して、治療を行う指定病院のことです。この記事では、救急指定病院の種類や種類ごとの役割について紹介します。救急指定病院で働く主な職種についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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救急指定病院とは

救急指定病院とは、e-Gov法令検索「救急病院等を定める省令」に基づき指定された、救急隊により搬送される傷病者に関する医療を担当する医療機関のことです。

同省令によると、救急指定病院として、都道府県知事からの認定を受けるには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 救急医療について、相当の知識および経験を有する医師が常時診療に従事していること
  • エックス線装置や心電計、輸血・輸液のための設備など、救急医療を行うために必要な施設・設備を有すること
  • 救急隊による傷病者の搬送に容易な場所に位置し、傷病者の搬入に適した構造設備を有すること
  • 救急医療を要する傷病者のための専用病床、または当該傷病者のために優先的に使用される病床を有すること

救急指定病院は、必要な医療を多くの患者に提供するため、患者の重症度に合わせて、受け入れを行う医療機関を分類しているのが特徴です。救急指定病院の種類については、次項で詳しく紹介します。

参考:e-Gov法令検索「救急病院等を定める省令」

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救急指定病院の種類と役割

救急指定病院は、役割の異なる3つの種類に分類されます。ここからは、厚生労働省「救急医療について」を参考に、「一次救急」「二次救急」「三次救急」のそれぞれの役割を見ていきましょう。

一次救急

一次救急(初期救急)とは、比較的軽傷の救急患者を受け入れる救急指定病院のことです。一次救急では、「在宅当番医制」に参加する地域の病院・診療所や、地方自治体が整備する「休日夜間急患センター」などにより、休日や夜間の患者の受け入れを行っているのが特徴です。

厚生労働省「初期救急医療体制の現状」によると、一次救急では、徒歩での来院が可能な程度の救急患者を主な対象としています。一次救急で対応が困難な、入院治療を必要とする重症度の高い患者に対しては、後述する「二次救急」へ紹介・搬送を行うことも。そのため、一次救急では、近隣の医療機関と連携をとることで、患者の病態に応じて、速やかに対応可能な医療機関へ紹介できる体制が整えられています。

二次救急

二次救急とは、入院治療を必要とする重症の救急患者を受け入れる救急指定病院のことです。二次救急では、複数の病院が当番制で患者の受け入れを担当する「病院群輪番制」や、拠点となる病院が一部を開放し、休日や夜間の救急患者の受け入れに対応する「共同利用型病院」などの仕組みが整えられています。

厚生労働省「救命救急センター及び二次救急医療機関の現状」によると、二次救急には、入院を要する救急患者への診療が行える診療部門や専用病床が整備されているのが特徴です。また、二次救急では、通常の当直体制のほかに、重症救急患者の受け入れに対応できる医師などの医療従事者を確保することも求められています。

三次救急

三次救急とは、重症および複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者を受け入れる救急指定病院のことです。一般的に「救命救急センター」と呼ばれる医療機関は、三次救急医療機関にあたります。

三次救急の主な役割は、一次救急および二次救急の後方病院として、24時間体制で救急搬送患者の受け入れを行うことです。救命救急センターのうち、より高度な医療を扱う機関は「高度救命救急センター」と呼ばれ、特に広範囲の熱傷や四肢切断、急性中毒などの特殊疾病患者の受け入れも行っています。

ドクターヘリを受け入れるためのヘリポートやドクターカー、特定の疾病の治療に必要な専用医療機器などの設備を必要に応じて確保することも、三次救急の指定要件の一つです。

また、厚生労働省「救命救急センター及び二次救急医療機関の現状」によると、三次救急では、救急医療の臨床教育を行う役割も担っています。三次救急では主に、医学生や臨床研修医、看護師、救急救命士などを対象に、臨床教育を行うのが特徴です。

参考:厚生労働省「医療政策研修会」
厚生労働省「第3回 救急医療体制等のあり方に関する検討会(資料)」
厚生労働省「第2回 救急医療体制等のあり方に関する検討会(資料)」

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救急指定病院で働く主な職種

救急指定病院で働く主な職種には、以下のようなものが挙げられます。

  • 医師
  • 看護師
  • 診療放射線技師
  • 臨床検査技師
  • 救急救命士

厚生労働省「救命救急センター及び二次救急医療機関の現状」によると、救命救急センター(三次救急)では、高度で三次救急医療に精通した医師や看護師に加え、診療放射線技師や臨床検査技師も常時対応できる体制が整えられています。

また、救急救命士も、e-Gov法令検索「救急救命士法」に基づき、患者が医療機関に入院するまでの間、医師の指示のもと、特定の医療行為を行うことが可能です。

参考:厚生労働省「第2回 救急医療体制等のあり方に関する検討会(資料)」
e-Gov法令検索「救急救命士法」

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救急指定病院とは救急患者に医療を提供する病院のこと

  • 救急指定病院は受け入れ可能な患者の重症度ごとに、一次・二次・三次に分類される
  • 救急指定病院では、休日や夜間の患者の受け入れに対応するための体制が整えられている
  • 救急指定病院では医師や看護師、救急救命士などが活躍している

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