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歯科衛生士の給料と平均年収は?経験年数や地域別の金額も紹介!
5 days ago

歯科衛生士の平均的な給料はどのくらいなのか、気になる方もいるでしょう。歯科衛生士の平均給料は、28万6600円です(令和6年賃金構造基本統計調査)。この記事では、歯科衛生士の給与について、年齢階級別や経験年数別、雇用形態別、地域別の金額を紹介しています。歯科衛生士の給料を上げる方法にも触れますので、ぜひご一読ください。
歯科衛生士の給料と平均年収
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、歯科衛生士のきまって支給する現金給与額は29万7600円、所定内給与額(給料)は28万6600円、年間賞与等その他特別給与額は48万4400円でした。「きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与等その他特別給与額」で、歯科衛生士の年収を算出すると、405万5600円となります。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」
歯科衛生士の給料:年齢階級別
年齢階級別における歯科衛生士の給料と平均年収は以下のとおりです。
年齢階級 | きまって支給する現金給与額 | 所定内給与額(給料) | 年間賞与その他特別給与額 | 平均年収 (きまって支給する現金給与額×12ヶ月分+年間賞与等その他特別給与額) |
---|---|---|---|---|
20~24歳 | 28万2400円 | 27万2700円 | 39万8900円 | 378万7700円 |
25~29歳 | 30万2900円 | 29万2800円 | 39万2000円 | 402万6800円 |
30~34歳 | 32万5400円 | 32万300円 | 44万4100円 | 434万8900円 |
35~39歳 | 29万5300円 | 28万3600円 | 48万6200円 | 402万9800円 |
40~44歳 | 28万9800円 | 27万9700円 | 59万8200円 | 407万5800円 |
45~49歳 | 31万7600円 | 30万1100円 | 80万3400円 | 461万4600円 |
50~54歳 | 29万2500円 | 27万8900円 | 59万3300円 | 410万3300円 |
55~59歳 | 30万300円 | 28万4700円 | 56万2700円 | 416万6300円 |
60~64歳 | 23万8500円 | 22万9100円 | 25万3600円 | 311万5600円 |
65~69歳 | 28万7000円 | 28万6400円 | 53万4300円 | 397万8300円 |
全年齢の平均 | 29万7600円 | 28万6600円 | 48万4400円 | 405万5600円 |
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」
歯科衛生士の給料は20〜34歳の年齢階級では年齢を重ねるにつれて増加しており、35歳以降は増減を繰り返していることが分かります。なお、歯科衛生士の給料は就業する地域や雇用形態などによっても異なるため、上記は参考値としてご覧ください。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」
歯科衛生士の給料:経験年数別
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、経験年数別にみた歯科衛生士の給料は以下のとおりです。
経験年数階級 | 所定内給与額(給料) | 年間賞与その他特別給与額 |
---|---|---|
0年 | 25万5000円 | 3万8500円 |
1~4年 | 27万9800円 | 45万7100円 |
5~9年 | 29万4700円 | 39万8000円 |
10~14年 | 29万2400円 | 53万8000円 |
15年以上 | 29万1600円 | 65万9600円 |
経験年数計 | 28万6600円 | 48万4400円 |
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」
経験年数0年から9年にかけて、歯科衛生士の給料は徐々に増えていますが、10年を超えると減少傾向にあるようです。
また、「年間賞与その他特別給与額」は経験年数0年に比べて、1〜4年の場合で大幅に増えています。これは、経験年数0年の場合は賞与を満額支給されないことが一般的なためといえます。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」
歯科衛生士の給料:雇用形態別
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、短時間労働者(パート)の歯科衛生士の「1時間当たり所定内給与額(給料)」は1970円となっています。
先述のとおり、正社員で歯科衛生士として働く場合の「所定内給与額(給料)」は28万6600円です。仮に、正社員が1日8時間・月20日勤務である場合、月の労働時間は160時間となります。
正社員の給料を時給換算(所定内給与額÷160時間)すると、約1790円となります。
一般的に正社員は月給制、パートは日給や時給制のため、給料換算で単純に比較はできないでしょう。ただし、参考までに比較すると、短時間労働者(パート)のほうが正社員より時給が高い結果となりました。
正社員は給料のほかに手当や賞与をもらえることが多く、給与や年収で比較すると、正社員のほうがパートより給料が高くなることも考えられるでしょう。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」
歯科衛生士の給料:地域別
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、地域別にみた歯科衛生士の給料は以下のとおりです。
都道府県 | きまって支給する現金給与額 | 所定内給与額(給料) | 年間賞与その他特別給与額 | 平均年収 (きまって支給する現金給与額×12ヶ月分+年間賞与等その他特別給与額) |
---|---|---|---|---|
北海道 | 31万5700円 | 29万5000円 | 53万600円 | 431万9000円 |
青森 | 20万9000円 | 20万4000円 | 48万7600円 | 299万5600円 |
岩手 | 32万4300円 | 29万6200円 | 99万1500円 | 488万3100円 |
宮城 | 29万1000円 | 27万7400円 | 111万7200円 | 460万9200円 |
秋田 | 24万100円 | 23万4400円 | 42万1100円 | 330万2300円 |
山形 | 22万3200円 | 22万3200円 | 87万8300円 | 355万6700円 |
福島 | 29万1300円 | 28万6300円 | 83万6500円 | 433万2100円 |
茨城 | 27万8800円 | 27万4700円 | 59万400円 | 393万6000円 |
栃木 | 22万7300円 | 22万5300円 | 55万2600円 | 328万200円 |
群馬 | 25万6200円 | 24万2700円 | 31万600円 | 338万5000円 |
埼玉 | 29万3000円 | 27万7900円 | 44万4100円 | 396万100円 |
千葉 | 31万5500円 | 30万4500円 | 43万5000円 | 422万1000円 |
東京 | 32万3900円 | 31万6500円 | 75万1400円 | 463万8200円 |
神奈川 | 35万300円 | 35万円 | 31万5200円 | 451万8800円 |
新潟 | 31万2300円 | 30万400円 | 94万9600円 | 469万7200円 |
富山 | 27万9500円 | 27万3100円 | 48万6000円 | 384万円 |
石川 | 26万円 | 25万800円 | 51万400円 | 363万400円 |
福井 | 28万8200円 | 26万6900円 | 69万5700円 | 415万4100円 |
山梨 | 27万3500円 | 27万1500円 | 58万4200円 | 386万6200円 |
長野 | 27万6800円 | 27万1200円 | 55万9900円 | 388万1500円 |
岐阜 | 29万3500円 | 28万3500円 | 81万2100円 | 433万4100円 |
静岡 | 27万7500円 | 25万9700円 | 42万7900円 | 375万7900円 |
愛知 | 31万7700円 | 29万6800円 | 44万3500円 | 425万5900円 |
三重 | 26万4300円 | 25万9800円 | 31万4400円 | 348万6000円 |
滋賀 | 38万4500円 | 33万5300円 | 58万9000円 | 520万3000円 |
京都 | 28万6500円 | 25万7000円 | 71万2000円 | 415万円 |
大阪 | 31万500円 | 30万2400円 | 46万1500円 | 418万7500円 |
兵庫 | 28万1200円 | 26万5400円 | 60万6600円 | 398万1000円 |
奈良 | 24万9500円 | 24万3300円 | 77万1300円 | 376万5300円 |
和歌山 | 39万6100円 | 36万900円 | 161万5600円 | 636万8800円 |
鳥取 | ー | ー | ー | ー |
島根 | 23万1500円 | 22万6800円 | 56万3900円 | 334万1900円 |
岡山 | ー | ー | ー | ー |
広島 | 30万3700円 | 30万500円 | 74万4400円 | 438万8800円 |
山口 | 29万5100円 | 28万1100円 | 87万2900円 | 441万4100円 |
徳島 | 26万7500円 | 25万5100円 | 30万7100円 | 351万7100円 |
香川 | ー | ー | ー | ー |
愛媛 | 24万8100円 | 23万4200円 | 40万5800円 | 338万3000円 |
高知 | 24万9400円 | 24万9300円 | 74万5500円 | 373万8300円 |
福岡 | 23万2200円 | 22万7100円 | 17万7800円 | 296万4200円 |
佐賀 | 26万7400円 | 22万7100円 | 0円 | 320万8800円 |
長崎 | 31万6300円 | 24万9100円 | 35万6000円 | 415万1600円 |
熊本 | 26万9000円 | 26万3500円 | 98万1500円 | 420万9500円 |
大分 | 29万9600円 | 29万9600円 | 182万1900円 | 541万7100円 |
宮崎 | 26万7400円 | 25万2400円 | 23万6900円 | 344万5700円 |
鹿児島 | 26万4100円 | 26万4000円 | 51万7600円 | 368万6800円 |
沖縄 | 24万7600円 | 24万5200円 | 17万4400円 | 314万5600円 |
全国平均 | 29万7600円 | 28万6600円 | 48万4400円 | 405万5600円 |
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(全国~埼玉)」、e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(千葉~愛知)」、e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(三重~山口)」、e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(徳島~沖縄)」
歯科衛生士の給料が最も高いのは和歌山県でした。次いで神奈川県、滋賀県、東京都、千葉県です。一方、歯科衛生士の給料が最も低いのは、青森県となっています。次いで山形県、栃木県、島根県、福岡県です。歯科衛生士の給料は一般的に、都市部は給料が高く、地方は低い傾向があるといえるでしょう
なお、上記の調査は、回答人数が10名に満たない都道府県のデータはありません。また、都道府県によって回答数に偏りがあり、実情に沿わない金額となっている地域もあると考えられるため、参考程度にご覧ください。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(全国~埼玉)」、e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(千葉~愛知)」、e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(三重~山口)」、e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(徳島~沖縄)」
歯科衛生士の給料を上げる方法
ここまで、歯科衛生士の給料について、年齢や経験年数、雇用形態別に紹介してきました。では、歯科衛生士が給料を上げるには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、歯科衛生士の給料を上げるための方法を4つ紹介します。
認定歯科衛生士の資格を取得してスキルアップを目指す
認定歯科衛生士の資格取得は、歯科衛生士の給料を上げるための方法の一つです。
日本歯科衛生士会「認定歯科衛生士について」によると、認定歯科衛生士とは、特定する専門分野において高度な業務実践の知識・技能を有すると認められた歯科衛生士のことを指します。
認定歯科衛生士は2025年6月現在、5種類の資格があり、歯周病やインプラントなどの専門分野に分かれています。
認定歯科衛生士の資格を得るには、試験を主催する学会が定める条件を満たさなければなりません。たとえば、日本歯科衛生士会が主催する認定歯科衛生士資格の場合は、「生活習慣病予防」や「歯科医療安全管理」などの6つの認定研修を修了する必要があります。
また、認定研修の修了以外にも、歯科衛生士としての実務経験や生涯研修制度専門研修を規定単位数以上修得していることなどが、資格取得の要件です。
歯科医院によっては認定歯科衛生士の資格を取得することで、1〜3万円程の資格手当がつく場合もあり、給与アップにつながるでしょう。
参考:日本歯科衛生士会「認定歯科衛生士について」
現職よりも給料が高い歯科医院に転職する
「資格を取得しても給料が思うように上がらない」「自分と同じ年代の平均よりも給料が少ない」などの場合、現職よりも待遇の良い歯科医院に転職すると、給料アップにつながるでしょう。
歯科衛生士の給料は、地域や診療内容、経営方針などによって異なります。特に、都心部や資格手当を設けている歯科医院に注目して、求人を探してみると良いでしょう。
フリーランスの歯科衛生士になる
フリーランスの歯科衛生士になることも、給料を上げるための方法の一つです。フリーランスの歯科衛生士は、臨床業務だけでなく、セミナー講師や執筆活動などに活躍の場を広げられる可能性があります。
フリーランスの歯科衛生士には、歯科医院との契約次第で一日の勤務時間を短くしたり、自分のスキルや経験に応じた報酬を得たりできるというメリットも。
ただし、フリーランス歯科衛生士は仕事の受注や管理、スキルと知識の維持などを自分で担うため、自己管理能力・営業力・継続的なスキルアップが求められるでしょう。
デンタルエステを開業する
歯科衛生士の給料を上げるには、専門性を活かしてデンタルエステを開業するという方法もあります。デンタルエステとは、口元の美と健康をケアする審美的な口腔サービスのことです。
e-Gov 法令検索「歯科医師法第17条」により、歯科衛生士がデンタルエステを開業する場合、提供する施術内容によっては歯科医師を雇う必要があります。多くの歯科衛生士は、歯科医師の経営している病院やクリニックに雇用されて勤めるケースが一般的ですが、デンタルエステを開業することで、歯科衛生士が歯科医師を雇うことになるのが特徴です
。
経営者になると店舗の収入が自分の収入に直結するため、事業が軌道に乗れば、給料アップにつながるでしょう。
参考:e-Gov 法令検索「歯科医師法」
歯科衛生士の平均給料は28万6600円(令和6年)
- 歯科衛生士の平均給料は28万6600円、平均年収は405万5600円(令和6年)
- 歯科衛生士の給料は経験年数や雇用形態、就業する場所などによって金額は異なる
- 歯科衛生士の給料を上げる方法には、認定資格の取得・転職・独立などが挙げられる