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看護観とは?見つけ方や書き方のポイントと例文をご紹介!
a day ago

看護観とは何かについて知りたい方もいるでしょう。看護観とは、自分が看護において何を大事にし、どのような姿勢で向き合いたいかを示す考え方のことです。看護観は、日々の体験や患者とのふれあいなどを通して育まれるもので、一人ひとり異なります。この記事では、看護観が求められる場面や見つけ方、書き方のポイントなどをまとめているので、ぜひご一読ください。
看護観とは
看護観とは、看護を行ううえで自分が何を重視し、患者とどう向き合うのかを示すものです。看護観は、理想を述べるものではなく、日々の業務における行動や判断の軸となる考え方といえます。
看護の仕事は、患者一人ひとりの状況に応じて臨機応変に対応することが求められるでしょう。日々の仕事を通して、患者への向き合い方や、何を優先して行動するかは人それぞれ異なることも。たとえば、「患者に寄り添いたい」「安心してもらえるような存在でありたい」など、看護観は自分が大切にする価値観や出来事が積み重なってできた看護の土台ともいえるでしょう。
また、看護観は一度決めたら終わりではなく、臨床経験や日々の学びを積み重ねる中で、少しずつ変化していくものといえます。看護の現場で得た体験や人との出会いを通して、自分なりの看護の在り方を探る必要があるでしょう。
看護観が求められる場面
看護観が求められる場面は、面接や実習時のレポート、臨床現場で悩んだときなど多岐にわたります。たとえば、就職や転職の面接では「あなたの看護観を教えてください」といった質問をされることも。面接時に看護観を問われるのは、応募者がどのような価値観をもって看護に取り組んでいるかを確認し、職場の理念や方針と合っているかを判断するためです。
また、看護学生は実習後にレポートや課題で、自分の看護観を表現するよう求められることも。現場での出来事や学びをもとに、大切にする看護の在り方を自分なりに整理して言語化する必要があります。
さらに、実際の臨床現場においても、患者対応やケアの優先順位に悩んだとき、自分の看護観が判断の軸となる場面もあるでしょう。後輩を指導する立場になったときにも、自分の看護観をもとにアドバイスをする場合も考えられます。
看護観の見つけ方
「自分なりの看護観の見つけ方が分からない」という方もいるでしょう。ここでは、看護観の見つけ方を3つの段階に分けて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.自分の看護体験を振り返る
看護観を見つけるときには、これまでの看護に関する体験を振り返ってみることが大切です。実習やアルバイト、ボランティア、臨床現場などで印象に残った出来事を振り返ってみましょう。
たとえば、患者の笑顔に救われた瞬間や、思うようにケアができずに悩んだ場面など、心が動いた出来事の中に、自分独自の看護観を見つける手掛かりが隠れていることも。過去の経験を思い出す際には、「当時の状況はどのようなものだったか」「自分は何を感じたか」「どのように行動したか」「何を学んだか」を具体的に振り返ることが重要です。
2.自分の感情や価値観を言語化してみる
過去の経験を振り返ったら、次は体験した際の自分の感情に注目してみます。「うれしかった」「悔しかった」「やりがいを感じた」など、感情を言葉にすることで、自分が看護をするうえで重視していることが明確になるでしょう。
さらに、丁寧なコミュニケーションや信頼関係の構築、患者中心のケアなど、自分が大事にしたいと感じる価値観を書き出してみると自分の看護の軸が少しずつ見えてきます。
3.どのような看護を大切にしたいかを考える
最後に、自分が大切であると感じる看護の在り方を考えてみましょう。たとえば、「可能な限りすべての患者と平等に接したい」「患者中心の看護を実践したい」などです。
実際のケアでどう動くかを想像しながらまとめることで、看護観が単なる理念ではなく、自分の実践に根差したものになるでしょう。看護観は、日々の経験や学びを通して少しずつ変化するものなので、今の時点での考えを素直に言葉にしてみることが大切です。
看護観レポートの基本構成
看護観レポートでは、Point・Reason・Example・Pointの4つで構成される、PREP法に基づいた構成が基本とされています。PREP法とは、結論(Point)を最初に述べたうえで、理由(Reason)・具体的な体験(Example)を挙げ、最後に再度結論(Point)に立ち返る構成です。
PREP法を活用することで論点が明確になり、経験に基づいた内容を伝えられるため、看護観に具体性が生まれ、相手に納得してもらいやすくなります。たとえば、「患者目線に立った看護を大切にしている」という主張を冒頭に示し、理由として現場で得た経験や患者と過ごした時間を通して考えたことなどを述べ、具体的なエピソードで裏付けをするのが一般的な流れです。そして、「今後も患者に寄り添う姿勢を大切にしたい」とまとめることで、論理性のあるレポートになるでしょう。
看護観レポートの書き方のポイント
看護観のレポートを作成する際は、日々の経験や学びから得た、自分らしい看護の考え方を具体的にまとめることが大切です。以下には、看護観のレポートを作成する際の書き方のポイントをまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
患者目線に立って看護観を考える
看護観を考える際は、患者の立場に立って物事を捉えることが重要です。患者が何を求め、どのような不安や期待を抱えているのかを想像し、患者のニーズに応える看護を目指す姿勢が求められます。
たとえば、悩みや不安を自分から相談するのが苦手な患者もいることを考え、「話しやすい雰囲気を作ったり自分から気づいたりする」などが患者目線の看護観です。そして、患者が安心して治療を受けられるような環境づくりに努めることを、レポートに盛り込む必要があります。
経験に基づき自分らしい言葉で伝える
看護観の作成する際は、これまでの体験や心に残った出来事を振り返り、感じた思いや考えを自分の伝え方で表現にしましょう。他人の意見や一般的な表現をそのまま用いるのではなく、自分なりにまとめてみることが大切です。
たとえば、実習中に印象に残った患者との関わりや、困難を乗り越えた経験などを具体的に述べることで、オリジナリティのある看護観を伝えられるでしょう。
抽象的な表現を避けて具体的に書く
自分の看護観を相手に伝える際には、実際の経験や行動をもとに、具体的に話すことが大切です。
「患者を思いやる看護が目標」「患者に寄り添った看護を目指す」といった抽象的な表現では、読み手に具体的なイメージをもたせるのは難しいことも。そのため、たとえば、「患者の表情や言動から不安を察し、声かけや傾聴を通じて安心感を提供した」といった具体的な行動を示すことで、作成した看護観に説得力をもたせられるでしょう。
就職・転職先の理念や方針を確認しておく
看護観を伝える際は、希望する病院の看護方針や理念などをあらかじめ調べ、自分の看護観とどのように重なるかを確認しておく必要があります。単に志望先病院の理念を引用するのではなく、自分の考えとの接点を見つけて言語化することで、応募先との相性をアピールできるでしょう。
看護観レポートの例文
看護観のレポートでは、自らの体験や考え方をもとに、目指したい看護を具体的に表現することが求められます。ここでは、看護学生の場合と転職者の場合における看護観の例文をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
看護観レポートの例文:看護学生の場合
看護学生における実習の体験が、自分の看護観を見つけるきっかけになることも。以下は、実習中の気づきや学びを通して、自分の目指す看護の在り方をまとめた例文です。
私は、患者さん一人ひとりに寄り添い、不安や痛みに共感しながら、安心できる環境を提供できる看護師を目指したいと考えています。
実習での体験を振り返ることは、看護観を深めるうえで重要です。どのような看護を目指しているのかを、日々の経験を通して少しずつ整理し、自分なりの表現で伝えられるようにしておきましょう。
看護観レポートの例文:転職時の場合
転職時には、自分の体験を踏まえて、どのような経緯で今の看護観に至ったのかを具体的に伝えることが重要です。以下では、これまでの経験をもとに、自身の考え方を整理した看護観の例文は以下のとおりです。
そのような勤務の中で、日々不安を口にされていた患者さんから「あなたが来ると安心する」と言っていただいたことが、私にとって看護の本質に気づく転機となりました。今後は、患者さんとの対話を大切にし、身体だけでなく心にも寄り添える看護を提供したいと考えています。
看護観を通して、「どのような経験に基づいて、何を重視した看護を目指しているのか」を伝えることが大切です。自分なりの言葉で整理することで、説得力のある看護観を作成できるでしょう。
看護観の面接での伝え方
面接で看護観を問われた際には、結論・エピソード・締めの3つの構成で伝えると良いでしょう。まずは、「相手の心に寄り添った対応を意識している」というように、自分が看護で何を大事にしているのかを明確に述べることが重要です。
次に、印象に残っている出来事を簡潔に述べることで、看護観が自身の体験から生まれたものであることを伝えます。最後に、志望先の病院や施設の理念・方針と自身の看護観がどのように一致しているかを述べ、今後どのように貢献していきたいかを述べて締めくくりましょう。
自分の考えと志望先の方向性が一致していることを示せば、面接官から「病院とマッチしており、即戦力としても期待できる」と判断される可能性があります。
看護観の実践への活かし方
看護観は、日々の仕事の中での行動や判断に自然とあらわれてくるものです。たとえば、「患者の気持ちに重きを置きたい」という思いがあるなら、忙しくても患者に声をかけたり、不安に寄り添ったりすることを意識するようになります。
また、「患者が自分らしく過ごせるように支えたい」という考えがあれば、患者の病状だけでなく普段の生活にも目を向けるようになるでしょう。
看護観があると、患者への対応に迷ったときに、自分が取るべき行動や優先するべきことなどが見えやすくなり、自信をもってケアに向き合えます。自分の看護観を忘れずに行動することで、納得のいく看護につながるでしょう。
看護観とは、自分が大切にする看護の価値観のこと
- 看護観とは、看護に対する自信の価値観や理想の在り方を表現した考え方
- 看護観が求められる場面は面接や実習、臨床現場など多岐にわたる
- 看護観は、経験の振り返りや価値観の言語化に取り組むと見つけやすい
- 看護観を実践で活かすことで、看護を行ううえでの判断や行動に自信をもてる
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