「診療放射線技師になるには、どうしたら良いか分からない」という方もいるでしょう。診療放射線技師になるには、国家試験に合格し、免許を取得することが必要です。この記事では、診療放射線技師免許の取得方法や国家試験の概要について紹介します。診療放射線技師の主な仕事内容や職場、年収についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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診療放射線技師になるには？

job tag（厚生労働省 職業情報提供サイト）「診療放射線技師」によると、診療放射線技師になるには、国家試験に合格し、診療放射線技師免許の取得が必要です。

診療放射線技師国家試験の受験資格は、高校卒業後、大学・短大・専門学校などで特定の教育課程を修了し、卒業することで得られます。
詳しくは、後述の「診療放射線技師免許の取得方法」の項目で解説しているので、チェックしてみてください。

参考：job tag（厚生労働省 職業情報提供サイト）「診療放射線技師」

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診療放射線技師とは

job tag（厚生労働省 職業情報提供サイト）「診療放射線技師」によると、診療放射線技師とは、医師・歯科医師の指示に基づき、放射線による検査や治療を行う職種です。

放射線は、レントゲンや放射線治療など、医療の現場で取り扱われる機会が多いものの、適切に取り扱わない場合、人体に影響をもたらすおそれがあります。そのため、e-Gov法令検索「診療放射線技師法 第24条」に基づき、医師・歯科医師・診療放射線技師以外が放射線を人体に照射することは禁止されているのが決まりです。

つまり、診療放射線技師は、医療の現場において放射線を用いた検査や治療に携われる限られた職種の一つといえます。

主な仕事内容

診療放射線技師の主な仕事内容は、検査・治療・線量管理などの大きく3つに分けられます。ここからは、それぞれの仕事内容の詳細を見ていきましょう。

検査

診療放射線技師が行う検査には、以下のようなものがあります。

• X線撮影（レントゲン）
• バリウム検査
• マンモグラフィ（乳房撮影）
• CT検査
• MRI検査
• 超音波撮影

診療放射線技師は、主に放射線を用いた検査を行うのが特徴です。ただし、MRI検査や超音波撮影など、放射線を使用しない検査を実施することもあります。

治療

診療放射線技師は、放射線を使った治療を行います。放射線治療とは、手術や薬物療法に並ぶ、がんに対する治療法の一つです。

放射線治療において、診療放射線技師は、照射線治療装置を操作し、医師の指示に基づいた適切な線量の放射線を患者に照射します。また、放射線治療の実施内容を記録することも、診療放射線技師の業務の一つです。

線量管理・機器点検

放射線を適切に使用し、被ばくによる危険を最小限に留めるよう管理するのも、診療放射線技師の役割です。

前述のとおり、診療放射線技師が扱う放射線は、医療において大きな効果をもつ反面、被ばくによる危険性もあります。そのため、診療放射線技師は、検査や治療に用いる放射線量の管理に加え、放射線を扱う医療従事者の被ばく線量の管理や放射線機器の点検なども行うのが特徴です。

主な職場

診療放射線技師の主な職場には、以下のような施設や企業があります。

• 病院
• 診療所
• 健診・検診センター
• 保健所
• 原子力関連企業、電力会社
• 医療機器メーカー

病院や診療所、健診センターなどで働く診療放射線技師は、放射線を用いた検査・治療などが業務の中心となります。一方、原子力関連の企業や医療機器メーカーなど、放射線に関する知識や技術を活かして働ける職場で活躍している診療放射線技師もいるようです。

平均年収

政府統計の総合窓口（e-Stat）「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」によると、企業規模計が10人以上である場合の、診療放射線技師の平均給与額は以下のとおりです。

• きまって支給する現金給与額：37万5600円
• 年間賞与その他特別給与額：99万1300円

上記の金額から年収換算（きまって支給する現金給与額×12か月＋年間賞与その他特別給与額）すると、診療放射線技師の平均年収は約550万円となります。

同資料によると、診療放射線技師の平均年収は、年齢が上がるにつれ高くなり、55～59歳で最も高くなる傾向にあるようです。

参考：job tag（厚生労働省 職業情報提供サイト）「診療放射線技師」
e-Gov法令検索「診療放射線技師法」
政府統計の総合窓口（e-Stat）「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

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診療放射線技師免許の取得方法

冒頭で説明したとおり、診療放射線技師免許を取得するには、高校卒業後、国が指定した診療放射線技師教育機関での教育課程を修了・卒業し、国家試験に合格することが必要です。

厚生労働省「診療放射線技師養成所」によると、診療放射線技師になるために必要なカリキュラムを履修できる教育機関には、大学（4年制）・短大（3年制）・専門学校（昼間3年制、夜間4年制）の3つがあります。大学や短大の場合、医学部や保健医療学部などに放射線技術を学べる学科や専攻コースが設けられていることが多いようです。

参考：厚生労働省「医政局所管の指定等に係る事務・事業の見直し及び評価結果」

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診療放射線技師国家試験の概要

厚生労働省「第77回診療放射線技師国家試験受験者留意事項」によると、2025年に実施された診療放射線技師国家試験の概要は、以下のとおりです。

• 試験日：2025年2月20日（例年2月中旬ごろ）
• 試験時間：計5時間10分（午前：2時間35分、午後：2時間35分）
• 合格発表：2025年3月21日（例年3月中旬ごろ）

上記の内容は、実施回によって異なる可能性もあります。そのため、診療放射線技師国家試験を受験予定の方は、厚生労働省のWebサイトで最新の情報を調べるのがおすすめです。

試験内容

厚生労働省「診療放射線技師国家試験の施行」によると、2024年度に実施された診療放射線技師国家試験の試験科目は、以下のとおりです。

• 基礎医学大要
• 理工学・放射線科学
• エックス線撮影機器学
• エックス線撮影技術学
• 診療画像検査学
• 画像工学
• 医療画像情報学
• 核医学診療技術学
• 放射線治療技術学
• 放射線安全管理学
• 医療安全管理学

厚生労働省「第77回診療放射線技師国家試験の合格発表について」によると、2024年度に実施された診療放射線技師国家試験では、上記の科目から計200問出題されています。なお、配点を1問1点とし、総得点が120点以上であること、かつ0点の試験科目が1科目以下であることが合格基準です。

合格率・難易度

厚生労働省「国家試験合格発表」によると、過去5年間の診療放射線技師国家試験の合格率は以下のとおりです。

参考：厚生労働省「第73回診療放射線技師国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第74回診療放射線技師国家試験の正答・合格発表の訂正とお詫び」
厚生労働省「第75回診療放射線技師国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第76回診療放射線技師国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第77回診療放射線技師国家試験の合格発表について」

過去5年間の診療放射線技師国家試験の結果を見ると、国家試験の合格率は約74～87％の間で推移しています。そのため、難易度も実施回によって異なりますが、合格率は例年8割前後だと考えられるでしょう。

参考：厚生労働省「受験者留意事項」
厚生労働省「診療放射線技師国家試験の施行」
厚生労働省「第77回診療放射線技師国家試験の合格発表について」
厚生労働省「国家試験合格発表」
厚生労働省「第73回診療放射線技師国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第74回診療放射線技師国家試験の正答・合格発表の訂正とお詫び」
厚生労働省「第75回診療放射線技師国家試験の合格発表について」
厚生労働省「第76回診療放射線技師国家試験の合格発表について」

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診療放射線技師になるには国家試験への合格が必要

• 診療放射線技師になるには、国家試験へ合格し免許を取得する必要がある
• 診療放射線技師国家試験の受験資格は、指定の大学や専門学校を卒業すると得られる
• 診療放射線技師の国家試験は、例年2月ごろに実施される
• 診療放射線技師国家試験の平均合格率は、例年8割前後

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