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美容部員になるには?必要な資格や仕事内容、給料事情を紹介
2 days ago

「美容部員とは何をする職種かよく分からない」という方もいるでしょう。美容部員とは、お客さまの希望に沿った化粧品の提案や販売、美容に関するアドバイスなどを行う職種です。この記事では、美容部員の主な仕事内容や職場、働くメリットについて紹介します。美容部員になる方法や関連資格、向いている人の特徴についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
美容部員とは
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」によると、美容部員とは、店頭で化粧法やスキンケアのための商品アドバイスや販売を行う職種のことです。「ビューティーアドバイザー」や「BA(ビーエー)」と呼ばれることもあります。
e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第二条」によると、化粧品の定義は、以下のとおりです。
美容部員は、メイク用品からスキンケア商品まで幅広く取り扱うのが特徴です。また、美容部員は、化粧品を販売するだけでなく、カウンセリングをとおして、お客さまの美容に関する悩みや希望にあった商品を提案する役割も担っています。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」
e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
美容部員の主な仕事内容
美容部員は、店頭での接客以外にも、販売促進活動や在庫の検品・陳列、売上・顧客情報の管理などの業務も行っています。ここからは、美容部員の主な仕事内容を見ていきましょう。
店頭での接客・販売
美容部員は、店頭でお客さまのカウンセリングを行い、美容に関する疑問を解消したり、目的に合った商品を提案したりします。
化粧品は、使用する人の肌の色や肌質などによって、効果や使用感が異なるのが特徴です。そのため、お客さまが希望した場合は、美容部員がお客さまの肌で使用感を確かめる「タッチアップ」を行うこともあります。
店頭清掃・販促物の管理
商品を並べているディスプレイの整頓や店頭の清掃を行い、常に売り場を清潔に保つことも、美容部員の仕事の一つです。また、スムーズに会計業務ができるよう、チラシやショッパー(買い物袋)、サンプル、ノベルティーなども整理し、レジ回りに配置・補充します。
お客さまは美容に関する商品を求めて来店します。そのため、売り場を清潔にしておくことはもちろんのこと、洗練された印象を与えられるよう、商品を常に整頓しておくことが重要です。店頭に置いているテスターや、タッチアップに使用するブラシ、パフなどの道具の手入れも、美容部員にとって日々欠かせない業務の一つといえます。
販売促進活動
美容部員は、販売促進活動として、以下のような業務を行うこともあります。
- 店頭のディスプレイの飾り付け
- POPやチラシの作成
- チラシやサンプルの配布
- 新商品を紹介するダイレクトメールの送付
また、最近では、SNSを使った投稿やライブ配信などを美容部員が行い、おすすめの商品や最新の商品を紹介する企業も増えているようです。
在庫管理・検品・陳列
美容部員は、納品された商品を配送業者や卸売業者から受け取り、商品を店頭に出す前の検品作業や在庫管理も行います。商品の検品作業や在庫管理はバックヤードでの業務となるため、お客さまの少ない時間帯や手が空いたタイミングで行うことが多いでしょう。
また、店頭に商品を陳列しながら、商品に破損や汚損などがないかのチェックも欠かさずに行います。
売上や顧客情報の管理
美容部員として働く中では、売上や顧客情報の管理を任されることもあるでしょう。日々の売上目標を立てたり、売上を伸ばすための施策を考えたりするのも、店舗で働く美容部員が携わることのある業務の一つです。
また、来店するお客さまの年齢や来店のきっかけ・目的などから、顧客ニーズをつかみ、より良い売り場づくりの提案をすることもあります。
美容部員の主な職場
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」によると、美容部員の主な職場は、デパートやスーパー、ドラッグストアなどの化粧品売り場です。
化粧品販売会社や化粧品メーカーなどで働く美容部員の場合、担当エリア内のデパートやショッピングモールなどの中にある化粧品売り場に配置され、勤務することが多いでしょう。この場合、自社の製品をお客さまに販売するのが特徴です。そのため、化粧品販売会社や化粧品メーカーなどで働く美容部員は、自社製品やブランドへの知識・理解が求められるでしょう。
一方、化粧品専門店やドラッグストアなどで働く美容部員の場合、複数のメーカーの化粧品を取り扱うのが特徴です。そのため、化粧品メーカーの美容部員よりも、幅広い商品知識が必要となります。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」
美容部員の一日のスケジュール
ここでは、デパートの化粧品売り場で働く美容部員の一日のスケジュール例を紹介します。
午前9時30分 | - 出勤 - 開店作業(店頭の清掃、ディスプレイの整頓など) |
午前10時 | - 営業開始 - 接客 - POPの作成 - SNSの投稿 |
午後1時 | - お昼休憩 |
午後2時 | - 午後の接客開始 - 商品の陳列、補充 - 納品対応、在庫の整理 |
午後8時 | - 営業終了 - 閉店作業(店頭の清掃、テスターの手入れなど) |
午後8時30分 | - 退勤 |
デパートの場合、定休日が設けられていなかったり、一日の営業時間が長かったりするため、美容部員はシフト制で働くのが一般的です。
なお、美容部員の一日の勤務スケジュールは厳密には決まっておらず、勤務時間は接客対応が中心となります。そのため、空いた時間を見つけ、バックヤードでの業務や事務作業を進めるなど、臨機応変な行動が求められるのが特徴です。
美容部員の給料
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」によると、美容部員の平均年収は約369.4万円です。
なお、算出根拠となっている賃金構造基本統計調査において、美容部員は「販売店員」に該当します。同サイトに掲載されている職業分類対応表によると、「販売店員」はデパート・スーパーの店長・店員やカフェ店員、登録販売者などを含んでおり、美容部員のみの結果ではありません。そのため、実際の美容部員の平均年収とは差がある場合があります。
また、美容部員の場合、インセンティブ制度が導入されている会社も多いため、人によって給料に差が出ることもあるでしょう。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」
美容部員として働くメリット
ここからは、美容部員として働くメリットを紹介します。
お客さまの美容のサポートができる
美容部員は、直接お客さまのカウンセリングを行いながら、商品を提案したり、化粧品の使用方法のアドバイスをしたりと、美容面でのサポートができます。
「自分に合った化粧品が分からない」「肌悩みを解決できる化粧品を購入したい」など、お客さまが来店する目的はさまざまです。お客さまのニーズを汲み取り、美容部員は多くの知識を基に、お客さま一人ひとりに合った商品を提案します。お客さまの「良いものが買えた」「相談して良かった」という声を聞けた際には、やりがいを感じ、仕事へのモチベーションも高められるでしょう。
仕事をとおして自分磨きができる
美容に対する興味やモチベーションが高まることで、自分磨きにつながる点も、美容部員として働くメリットの一つです。
美容部員は、お客さまに実際に化粧品を購入してもらうため、商品の魅力を最大限に伝える必要があります。そのため、化粧品の成分や肌の構造などの専門的な知識を身に付けられるよう、自身で勉強する機会もあるでしょう。また、実際に販売している化粧品を使用し、使い心地をお客さまに伝えることもあります。
美容部員になるには?必要なスキルや関連資格
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」によると、美容部員として働くうえで必須となる学歴や資格はありません。
化粧品販売会社や化粧品メーカーなどでは、高校・短大・専門学校・大学の新卒者を対象とした定期採用が行われているため、新卒で入社し、美容部員として働くことも可能です。なお、中途採用の場合、美容部員としての経験があると、採用時に優遇されることもあるでしょう。
入社後は、美容や皮膚に関する基本知識や実際に販売する化粧品を使った実技訓練などの教育を受け、美容部員として必要なスキルを身に付けます。新卒の場合、多くの人が未経験で美容部員になるため、美容部員として働くうえで必要な知識は、入社後の研修や教育をとおして学べるでしょう。
なお、美容部員としてスキルアップしたい方は、民間資格の取得もおすすめです。以下で、美容部員のスキルアップにつながる資格を3つ紹介します。
日本化粧品検定
一般社団法人日本化粧品検定協会「日本化粧品検定とは」によると、日本化粧品検定とは、化粧品に関する幅広い知識を身に付けられる文部科学省後援の検定試験です。
日本化粧品検定は、3級・準2級・2級・1級・特級の5つの級が設けられています。そのため、自身のレベルに合った級から受験できるだけでなく、スキルアップの目標も立てやすいのが特徴です。一番難易度の低い3級はオンラインから随時無料で受験でき、試験時間も15分と短いため、美容部員を目指す方にもおすすめの資格となっています。
スキンケアアドバイザー資格
一般社団法人日本スキンケア協会「スキンケアアドバイザー資格」によると、スキンケアアドバイザー資格とは、スキンケア方法や化粧品選びに関するアドバイス・提案をするための知識が身に付けられる資格です。スキンケアアドバイザー資格は、一般社団法人日本スキンケア協会の通信講座を受講し、レポートを提出することで取得できます。
スキンケアアドバイザー資格は、化粧品学だけでなく、皮膚科学や接客の基本についても学べるため、美容の基礎知識を固めたい美容部員におすすめの資格です。
化粧品成分検定
一般社団法人化粧品成分検定協会「検定試験について」によると、化粧品成分検定とは、化粧品成分についての知識が深められる検定試験です。化粧品の成分について知ることで、根拠に基づいたアドバイスや商品の提案ができるようになります。
化粧品成分検定は、3級(入門)・2級(基礎)・1級(応用)の3つの級があり、3級は無料かつWebで受験可能です。なお、2級と1級はマークシートによる試験に合格することで、資格が取得できます。スキンケアをメインに取り扱う美容部員や、肌悩みに合わせた適切なアドバイスがしたい美容部員などは、資格取得を目指してみるのも良いでしょう。
参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「化粧品販売/美容部員」
一般社団法人日本化粧品検定協会「日本化粧品検定とは」
一般社団法人日本スキンケア協会「スキンケアアドバイザー資格」
一般社団法人化粧品成分検定協会「検定試験について」
美容部員に向いている人の特徴
ここまで、美容部員の仕事内容やなる方法、働くメリットを紹介してきました。では、どのような人が美容部員に向いているのでしょうか。
美容やメイクに興味がある人
美容やメイクに興味があり、積極的に多くの知識を身に付けようとする姿勢がある人は美容部員に向いているでしょう。美容部員として働くうえでは、多くの知識や美容に関する情報が必要です。そのため、美容部員自身が美容やメイクに対して関心が高いことが大切になります。
また、美容やメイクへの感度が高ければ、最新の美容情報など、お客さまとのコミュニケーションで活かせる情報も取り入れられるでしょう。
コミュニケーション力が高い人
お客さまの考えや悩みを聞いたり、商品の魅力を十分に伝えたりできる人は美容部員に向いています。美容部員は、ただ商品を販売するだけでなく、お客さまに合った商品を提案する役割も担っています。そのため、高いコミュニケーション力を持ち、お客さまに寄り添った接客ができると、再来店や再購入につなげられることもあるでしょう。
最新のトレンドに敏感な人
美容部員に向いている人の特徴として、最新のトレンドに敏感なことも挙げられます。特に、メイク用品を販売する美容部員の場合は、色やアイテム、メイクの雰囲気などの流行をいち早く知り、販売促進活動に取り入れることが大切です。
そのため、今世間で流行っているものやこれから流行りそうなものに対して、常にアンテナを張って情報を集められる人は、商品販売の戦略を立てる際にも活躍できるでしょう。
美容部員は化粧品の販売や美容のアドバイスを行う職種
- 美容部員はお客さまの希望や悩みに合った化粧品を提案し、販売する職種
- 美容部員は、POPの作成やSNSの投稿などの販売促進活動も行う
- 美容部員は主に、デパートやドラッグストアなどの化粧品売り場で働いている
- 美容部員に向いている人は、美容やメイクに興味があり最新のトレンドに敏感な人