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介護士とは?仕事内容やおすすめの資格、給料について紹介!

「介護士はどのような仕事をしているの?」と詳細まではよくわからないという人もいるでしょう。介護士は介護が必要な高齢者や患者に対し、主に食事・入浴・排泄介助などの身体介護を行っています。この記事では、介護士の詳しい仕事内容や職場、おすすめの資格をご紹介。介護士の給料や得られるやりがい、将来性にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

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介護士とは

job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「施設介護員」によると、介護士とは、高齢者や障がいにより自立して日常生活を送ることが困難な人など、社会福祉施設に入所したり通所で利用したりする人々の世話をする職種のことです。「ヘルパー」や「介護職員」とも呼ばれます。

混同されることもある介護福祉士との違いは、資格の有無と、介護士の指導業務ができるかどうかです。介護士は介護業務を行う人のことを広く指していますが、介護士の中でも介護福祉士になるには、介護福祉士国家資格を取得しなければなりません。

公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」によると、介護福祉士になるには最終的に国家試験の合格が必要なほか、それまでに指定の実務経験を積むことや養成施設を卒業することなどの受験資格を得ることが必要です。また、厚生労働省「ページ4:介護福祉士の概要について」によると、介護福祉士が行える業務は介護業務だけでなく、介護士への指導が行えることも明記されています。介護士の中でも介護福祉士の国家資格を持っていて、介護士の指導が行えるのが介護福祉士です。

参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「施設介護員」
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」
厚生労働省「ページ4:介護福祉士の概要について」

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介護士の仕事内容

介護士の仕事内容について詳しく説明します。

身体介護

身体介護は利用者の身体に触れる介護のことで、介護士のメイン業務と言っても良いでしょう。
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「施設介護員」、job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「訪問介護員/ホームヘルパー」によると、介護士は、以下のような身体介護を行っています。

  • 食事介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助・おむつ交換
  • 洗面介助・口腔ケア
  • 体位交換
  • 衣服の着脱介助
  • 歩行介助
  • 車いすでの移動支援

ほかにも、利用者が身体を動かす必要のあるときは、状況に応じて介助を行っているようです。

生活援助

生活援助は、利用者の身体に触れない介助のことです。主に家事の支援が生活援助に当てはまります。
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「施設介護員」、job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「訪問介護員/ホームヘルパー」によると、生活援助として目の不自由な人の読み書きを代行したり、サービス形態によっては調理・洗濯・掃除・買物・ゴミ出しなどを援助・代行したりすることもあるようです。一部の入居型介護施設や、訪問介護で働く介護士は、生活援助に携わることが多いでしょう。

レクリエーションの企画・実施

主に施設に入居・通所している利用者に対し、認知機能や身体機能の維持・向上を目的にレクリエーションを行うのも介護士の仕事です。脳や身体を動かしながら、楽しく前向きに取り組める内容を企画し、実施の際は参加意欲が低い利用者にも声をかけ、進んで参加したくなるよう促します。
レクリエーションはゲームや体操形式のものだけでなく、ぬりえや合唱、季節に合わせた施設内の飾り付けなど、施設によりさまざまなプログラムが実施されているようです。

介護記録の記載

介護士は、利用者ごとに日中・夜間の様子や言動、食事の摂取状況、取り組んだリハビリやレクリエーションの内容などを介護記録に記載します。介護記録の記載は、介護士同士で情報共有するためだけでなく、介護報酬請求の根拠にもなる重要な記録です。

利用者・家族のメンタルケア

介護士は、利用者の話し相手になり、話を聞いて共感することも重要な仕事です。介護を必要としている人は心身の衰えにより、ストレスや不安、孤独を感じている方も多くいます。介護士は利用者に寄り添い傾聴を行うことで、身体的な介護だけでなく、心のケアを行うこともできます。利用者は話を聞いてもらえると、介護士と信頼関係を築きやすくなり、日頃のケアも安心して受けられるといった効果もみられるでしょう。

また、利用者だけでなく、その家族も不安を感じている場合があります。特に訪問介護や通所型介護施設の利用者の家族は、自宅で家族の介護を行っており、わからないことや不安・悩みを抱え込んでしまうこともあるでしょう。家族の悩みも、介護士が話を聞くことで解決できることも多くあります。利用者に直接介護を行うことだけが、介護士の仕事ではないといえるでしょう。

参考:job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「施設介護員」
job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「訪問介護員/ホームヘルパー」

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介護士が活躍している職場

「介護施設」と一口に言っても多様な形態があるうえ、介護施設以外で働く介護士もいます。ここでは、介護士が活躍している職場についてみていきましょう。

入居型介護施設

入居型介護施設は、利用者が入居する形態の介護施設です。利用者が24時間施設にいるため、介護士も夜間は夜勤や当直で対応します。主な入居型介護施設は以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
  • 介護老人保健施設
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • 有料老人ホーム
  • 認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)

上記は、施設によって利用者の要介護度や提供する介護サービスが異なります。厚生労働省「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」によると、特別養護老人ホームは、要介護度の高い人が多く入居している介護施設です。重度の認知症や寝たきりの利用者も多く、看取りが行われることもあります。

厚生労働省「介護老人保健施設」によると、介護老人保健施設は、在宅復帰・在宅療養支援の地域拠点として、リハビリテーションにより機能維持・改善の役割を担う施設です。

また、厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの?- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」によると、認知症対応型共同生活介護は、認知症の利用者を対象に専門的なケアを提供する入居型介護施設を指します。家庭的な環境で5~9人の少人数の利用者が、地域住民との交流を行いながら共同生活を送るのが特徴です。

サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームでは、利用者の要介護度が低いことが多く、介護士の業務は身体介護よりも生活支援業務が多くなる場合もあります。施設によってはホテルのようなサービスや設備を売りにしている施設もあり、介護士にホスピタリティが求められる場合もあるようです。

参考:厚生労働省「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」
厚生労働省「介護老人保健施設」
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの?- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」

通所型介護施設

通所型介護施設は、利用者が日帰りで施設に通い、食事やリハビリなどの介護サービスを受けられる介護施設です。介護の必要な人が、可能な限り自宅で自立した生活を送るのを支援するのが通所型介護施設の目標になります。主な通所型介護施設は以下のとおりです。

  • 通所介護事業所(デイサービス)
  • 通所リハビリテーション事業所(デイケア)
  • 小規模多機能型居宅介護事業所

通所型介護事業所や通所リハビリテーション事業所は、朝から夕方まで、もしくは午前中・午後だけのスケジュールで週に2~3回通う利用者が多く、入浴や昼食、レクリエーションなどのサービスが提供されています。利用者によっては個別にリハビリを行うこともあるようです。

また、厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの?- 小規模多機能型居宅介護」によると、小規模多機能型居宅介護は、通い・訪問・短期宿泊を組み合わせた介護サービス施設です。基本はデイサービスやデイケアと同様に、通所でのケアを行いますが、利用者や家族の希望に応じて、訪問や宿泊でのサービスも提供しています。

参考:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム「どんなサービスがあるの?- 小規模多機能型居宅介護」

訪問介護事業所

訪問介護事業所では、利用者の自宅に介護士が訪問し、身体介護や生活援助、自宅で介護をしている家族への助言・指導などを行う「訪問介護サービス」を提供しています。オンコール制などで夜間対応が求められるかは事業所により異なるようです。

介護士は一人で利用者宅に行くうえ、担当制となっていることが一般的であるため、介護士と担当の利用者は長期的な付き合いになり、信頼関係を築きやすいという特徴があります。

医療機関

医療機関においても介護士が働いていることがあります。医療機関の介護士は、看護師の補助業務や患者の身体介助、病室の環境整備が主な仕事です。「看護助手」や「介護補助者」と呼ばれることが多いでしょう。

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介護士になるには?

介護士になるには、未経験・無資格からでも求人に応募できます。ただし、厚生労働省「介護に関する資格等について」によると、2024年4月以降に無資格者が介護士として入職した際は、入職後1年以内に「認知症介護基礎研修」の受講が必須となります。保有資格などの要件を満たせば受講免除となるケースもありますが、医療・福祉関係の資格を持っていない人は受講必須となる場合がほとんどでしょう。

なお、社会福祉法人東北福祉会 認知症介護研究・研修仙台センター e-ラーニングシステム運営事務局「認知症介護基礎研修e-ラーニングの学習内容」によると、認知症介護基礎研修は全章e-ラーニングで受講でき、1日で修了できるボリュームであるため、修了が難しい研修ではありません。

認知症介護基礎研修を修了すれば介護士としてスタートラインに立てますが、身体介護を行うには介護職員初任者研修以上の介護系の資格が必要です。それまでは有資格者の指導の下でなければ、身体介護はできません。身体介護は介護士の業務の中でも大きなウエイトを占めるため、介護士として自立して仕事ができるようになるには、働きながら資格を取る必要があるでしょう。

参考:厚生労働省「介護に関する資格等について」
社会福祉法人東北福祉会 認知症介護研究・研修仙台センター e-ラーニングシステム運営事務局「認知症介護基礎研修e-ラーニングの学習内容」

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介護士におすすめの資格

前述のとおり、介護士として働くためには研修修了や資格取得が求められるでしょう。ここでは、介護士におすすめの資格を紹介します。

介護職員初任者研修

厚生労働省「介護に関する資格等について」によると、介護職員初任者研修とは、介護職員(介護士)として働くうえで基本となる知識・技術を習得できる研修です。スクーリングと通信教育を合わせて、130時間のカリキュラムを修了する必要があります。

介護職員初任者研修を修了すると、身体介護の業務を行えるようになるため、認知症介護基礎研修を修了した人が最初に修了を目指す研修としておすすめです。

介護福祉士実務者研修

厚生労働省「介護に関する資格等について」によると、介護福祉士実務者研修とは、介護の基本から実践的な知識・技術までを演習などで習得できる研修です。研修の難易度は初任者研修より上で、カリキュラムも初任者研修の3倍以上の450時間となっています。ただし、初任者研修を修了している人が実務者研修を受ける場合は、重複しているカリキュラムの130時間分は受講免除対象です。

なお、公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」によると、介護福祉士になるための受験資格の一つに、「実務者研修修了+介護士としての実務経験3年以上」という条件があります。介護士として働きながら介護福祉士の資格取得を目指す人にとっては、必修の研修です。

介護福祉士

厚生労働省「ページ4:介護福祉士の概要について」によると、介護福祉士は名称独占の国家資格で、専門的知識および技術をもって、日常生活に支障がある人の心身の状況に応じた介護を行うとともに、介護を行う人へ介護に関する指導を行う職種です。

養成機関での単位修了や実務経験などで受験資格を得たら、介護福祉士国家試験を受験でき、合格することで介護福祉士になれます。介護福祉士養成施設や福祉系高校を卒業した人以外は、介護士としての実務経験がなければ受験資格を得られません。そのため、介護士としてある程度経験を積み、よりステップアップしたい人におすすめの資格です。

参考:厚生労働省「介護に関する資格等について」
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」
厚生労働省「ページ4:介護福祉士の概要について」

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介護士の給料はいくら?

厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、 介護士(介護職員)の平均給与額(月給の者)は、2022年9月現在で常勤が31万7540円、非常勤が20万9540円となっています。ここからは、介護士の給料についてサービス種類別・保有資格別の金額もみてみましょう。

介護士の給料:サービス種類別

厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、2022年9月現在、介護士(介護職員)のサービス種類別平均給与額(月給の者)は以下のとおりです。

サービス種類 常勤の者 非常勤の者
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) 34万8040円 21万1260円
介護老人保健施設 33万9040円 28万7360円
介護療養型医療施設 27万6400円 -
介護医療院 32万700円 -
訪問介護事業所 31万5170円 21万9390円
通所介護事業所 27万5620円 16万8170円
通所リハビリテーション事業所 30万4790円 21万3770円
特定施設入居者生活介護事業所 31万3920円 21万6860円
小規模多機能型居宅介護事業所 28万7970円 21万1700円
認知症対応型共同生活介護事業所 29万1080円 20万410円

参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」

上記からもわかるように、介護士は勤務先によって給料にバラつきがあります。介護老人福祉施設や介護老人保健施設など、夜勤のある入居型介護施設や要介護度の高い利用者が多い介護施設では、給料が高い傾向にあるでしょう。一方、通所型介護施設では比較的給与が低い傾向にあります。

介護士の給料:保有資格別

厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、2022年9月現在、介護士(介護職員)の保有資格別平均給与額(月給・常勤の者)は、以下のとおりです。

保有資格(複数回答) 平均給与額
介護福祉士 33万1080円
社会福祉士 35万120円
介護支援専門員(ケアマネジャー) 37万6770円
介護福祉士実務者研修 30万2430円
介護職員初任者研修 30万240円
保有資格なし 26万8680円

参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」

介護士の給料は、難易度の高い資格を持っているほど高くなる傾向にあるようです。保有資格なしの場合と、初任者研修を持っている場合でも3万円ほど差がありますので、難易度の低い資格からでも取得することで給与アップにつながるでしょう。

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介護士が得られるやりがい

ここまで介護士の仕事内容や職場、資格を紹介してきましたが、介護士は働くうえでどのようなやりがいを得られるのでしょうか。介護士のやりがいとして、以下の例が挙げられます。

  • 利用者や家族から直接感謝されることが多い
  • 介護を通して社会貢献できる
  • 自分に合った職場を選びやすい

介護士は利用者や家族と直に接する職業であるため、感謝される機会が多いでしょう。利用者から感謝の言葉をかけられると、仕事が頑張れるという介護士も多いようです。

また、日常的な介護業務が社会貢献につながるというやりがいもあります。近年では社会全体で介護を必要としている人が増加傾向にあります。介護士の仕事は高齢者の健康寿命を伸ばしたり、孤独死を防いだりすることにも役立つため、利用者一人ひとりに対する仕事が、社会全体への貢献にもなるといえるでしょう。

さらに、介護士は自分に合った職場を選びやすい点も、やりがいにつながります。前述したとおり、介護士が活躍している職場はさまざまな形態があります。夜勤の有無や利用者宅に訪れる形式など、自分の希望に合った働き方を選ぶことも可能なため、ライフスタイルが変わっても長く働ける職種といえるでしょう。

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介護士の将来性はどのくらいある?

介護士は、将来性が高く望める職業といえます。
厚生労働省「介護人材確保に向けた取組」によると、2022年度の介護職員の人口は約215万人であるのに対し、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人の介護職員が必要という試算結果となっています。高齢化社会で高齢者や要介護人口の増加が予測されており、介護士の需要は今以上に高まっていくでしょう。

また、厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年9月分)について 参考統計表」によると、2024年9月現在の職業計の有効求人倍率が1.14倍であるのに対し、介護サービス職業従事者の有効求人倍率は4.03倍でした。2024年現在も介護士の需要は高いため、経験者だけでなく、未経験・無資格者も歓迎されることが考えられます。

参考:厚生労働省「介護人材確保に向けた取組」
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年9月分)について」

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介護士は高齢者の身体介護や生活援助を行う

  • 介護士は高齢者や障がいがある人の介護を行う職種
  • 介護士は介護施設や訪問介護事業所、医療機関などで働いている
  • 医療・介護の資格がない介護士は入職1年以内に認知症介護基礎研修の修了が必須
  • 介護士は介護職員初任者研修以上の資格を取得するのがおすすめ
  • 介護士は今後も需要の増加が見込まれており、将来性のある職種

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