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安心の医療提供を実現!未来を拓く支援組織を紹介
5 days ago

世界には、医療を必要としている人々が数多く存在します。しかし、すべての人が満足のいく医療サポートを受けられるわけではありません。その現状を変えるために、さまざまな形で支援活動に取り組む企業・団体があります。
今回は、オンデマンド臨床医学チャンネルを運営する企業、医療資源の開発・促進に努める団体、国際的な医療支援を行う団体に注目しました。それぞれ異なるアプローチで医療の未来を拓く活動の様子から、医療支援の多様な形が見えてくることでしょう。
株式会社ケアネット
株式会社ケアネットは、臨床に役立つ医療情報サイトやオンデマンド臨床医学チャンネルの運営、医師と製薬企業をつなぐソリューションの提供などの事業を行っています。
1996年の設立以来、医師・医療従事者のネットワークを構築し、質の高い医療コンテンツを提供することで医療の発展に貢献。最新情報を提供することに重点を置き、医師・医療従事者の自己研鑽を支援するだけでなく、製薬企業のマーケティング支援や治験支援など、多角的なサービスを展開しています。
また、市民向けの疾患啓発や医療相談サービスも提供。医療の質向上と人々の健康増進のため、常に進化を続ける企業です。
一流講師から楽しく学べる!「臨床医学チャンネルCareNeTV」
「CareNeTV」は、臨床現場で役立つ実践的な医学知識を効果的に学べる、医師・医療従事者向けの動画学習プラットフォームです。プライマリケアから専門分野まで、臨床におけるスキルアップのための番組を提供。専門医試験対策、プレゼン、英語、統計なども網羅し、3,200番組以上の動画コンテンツを取り揃えています。

また、700人以上の豪華な講師陣も特筆すべきポイントです。第一線で活躍中の一流講師による講義は、日々の診療における疑問解決やスキルアップに大いに役立つでしょう。
ライフスタイルにあわせられる独自プログラムと講座
「CareNeTV」の魅力は、多忙な医師・医療従事者のライフスタイルに合わせた学習スタイルを提案している点です。スキマ時間を有効活用できるよう、多くの動画は1コマ10分という短時間で構成。学びたいテーマにアクセスしやすく、スピーディーに解決できるのが嬉しいポイントです。各種デバイスでの視聴、倍速視聴も可能なので、自分のペースで学べるでしょう。
なかでも、「臨床研修サポートプログラム」は、多忙な臨床研修医が予習と復習、疑問や悩みの解決などに活用しやすいよう独自のプログラムで編成されています。ローテートする診療科別の重要テーマ、全科に共通する臨床知識・スキル、といった2分野のプログラムを配信しています。
また、「CareNeTV スクール」では、新たに始まった専門医試験対策講座をはじめとして、エコーウェビナーなど実臨床に直結したものから病院経営を学べるものまで幅広く展開しています。講師とディスカッションを重ねながら理解を深めたり、質問へのフィードバックを受けたりすることで、実践で使える知識、技術の習得を目指します。

なお、視聴できる番組や利用できるサービスは、無料会員・視聴権購入者・プレミアム会員ごとに異なります。プレミアムには団体契約プランもあるので、研修医を指導している施設、院内医師のスキルアップを図りたい病院、医局やスタッフの知識の標準化を図りたい方などは導入を検討してみてはいかがでしょうか。
医師や医療従事者の学習ニーズに応え、自己研鑽をサポートする「CareNeTV」。効果的な学習、より質の高い医療の実現にぜひお役立てください。
■詳細情報
株式会社ケアネット
臨床医学チャンネルCareNeTV
一般社団法人 日本医療資源開発促進機構
一般社団法人 日本医療資源開発促進機構は、災害大国日本においての防災、そして災害時の医療に関しての啓蒙活動を軸に、防災用品・医療機器・医療技術・人材育成といった幅広い分野において、研究開発や普及啓発、国際交流などの事業を展開しています。
また昨今は、超高齢社会の進展や医療技術の革新に伴い、医療現場は常に変化と課題に直面している状況です。この課題解決に向け、同団体では産官学医民と連携を強化し、多様な医療資源の有効活用を推進するなど、医療分野の発展に寄与しています。
数ある喫緊の課題の中でも特に注目しているのは、災害時における医療体制の強化です。国の地域活性化計画にも合致するこの課題に対し、空地や廃校跡地などを活用した、避難所機能を備えた複合施設の構想を推進。「災害メディカル・コンプレックス(DMC)構想」と呼ばれるこの革新的な取り組みは、災害への備えを強化することを目指すものです。

本記事では、地域活性化への貢献も期待されるDMC構想と、啓蒙活動の一環として開催しているセミナーについてご紹介します。
災害メディカル・コンプレックス(DMC)構想
大規模災害が発生した場合、被災地においては迅速な医療体制の構築と医療提供が何よりも重要になります。
「災害メディカル・コンプレックス(DMC)構想」は、まさにそのような事態に備え、あらかじめ指定された空地や廃校跡地、遊休地などに医療機能を備えた施設を建設する、という革新的な取り組みです。
DMCの特徴は、平時と災害時で異なる役割を担う点にあります。
普段は地域医療の拠点として、健康増進や疾病予防、地域住民の交流促進などに活用されます。健康診断や健康相談、地域住民向けのセミナーなどを実施することで、地域住民の健康意識向上に貢献するのが目的です。
一方、災害発生時には、被災者の避難所や医療救護拠点、医療物資の備蓄・供給拠点へと機能を転換。負傷者の応急処置や治療、入院患者の受け入れ、医療物資の供給など、被災地における医療提供の中核を担います。
地域活性化への貢献も期待されるDMC構想。DMCを核とした地域づくりは、雇用創出や経済活性化につながる可能性に加え、地域住民の防災意識向上やコミュニティ形成にも寄与するなど、災害に強い地域社会を構築するための重要な取り組みとして注目を集めています。
都市防災と集団災害医療フォーラム

同団体ではこれまでに、「都市防災と集団災害医療フォーラム」を題材とするセミナーを数年にわたり開催してきました。
2012年に開かれた第1回セミナーでは、首都直下型地震が起きた際の被害想定を踏まえ、防災対策を強化する必要性に注目。その際、緊急時対策に取り上げられたのが、遊休地を避難所や備蓄庫、救急医療などに活用する案です。
各セミナーでは、災害医療の専門家や行政関係者などを講師に招き、医療の現状や最新の知見、実践的な知識など、さまざまなテーマのプログラムを取り上げています。第19回では「都市防災最前線」をテーマに、多発する自然災害について考察していました。
過去のセミナーで重点的に扱われたテーマについて知りたい方は、同団体のWebサイトをご覧ください。

また、定期発行されている「MRD通信」では、啓蒙活動の内容や災害医療に関する最新の動向、研究成果などを紹介しています。今後の防災対策に役立つ情報を得られるだけでなく、医療従事者として災害医療に関する理解を深め、災害対応力向上にも役立てられることでしょう。
■詳細情報
一般社団法人 日本医療資源開発促進機構
認定特定非営利活動法人 BRIDGE
高知県南国市の高知大学医学部を拠点に活動する、認定特定非営利活動法人 BRIDGE。世界中の人々が健康で安全に暮らせる社会の実現を目指し、ブラジルやコンゴ民主共和国を中心に医療支援活動を行ってきました。
同団体がミッションとして掲げているのは、「各国の公衆衛生のレベル向上」「現地での持続可能な医療システムの構築」「医療技術普及のための学術研究・広報活動」です。また、地域課題の解決に取り組めるよう、活動の質向上のための評価や、研修・勉強会、文化交流会など、さまざまな活動も行っています。
本記事では、日本の保健医療が「世界につなげる架け橋」となれるよう尽力し続けるBRIDGEの支援活動をご紹介します。
海外での医療支援活動
法人化以前から国際的な医療支援活動に取り組んできた同団体では、2007年にコンゴ民主共和国で学校保健プロジェクトを立ち上げ、子どもたちの健康増進に貢献。さらに、2010年にはブラジルの大湿原パンタナール地域において、地域医療プロジェクトを展開してきました。
これらの活動を経て、2016年には正式に認定NPO法人として認可され、現在も国内外を問わず、より広範な地域で医療支援活動を継続しています。
「ブラジル医療支援」
ブラジルの医療体制は地域によって格差があり、都市部と地方では医療水準に大きな差が見られます。公立病院は無料で医療サービスを提供していますが、衛生状態や設備の面で課題を抱えており、資源不足や患者数の多さから、長い待ち時間が発生するといった問題もあるようです。また、医療過疎地には、近くに病院自体がない地域もあるなど、ほとんど医療を受けられないという厳しい現状があります。
同団体が支援を行っているパンタナール地域では、重病患者の受け入れ可能な病院がなく、危機的状況に陥っています。その問題を解決するために現在推進しているのが、「パンタナール地域中核病院設立プロジェクト」です。同プロジェクトは、現地で非営利活動法人の代表を務める、森部医師が進めているもの。同団体も高知大学と共同し、人的・資金的支援を行っています。

そのほかに、医学診断センター再建事業の奉仕活動として、年に1度、現地へ医師・看護師による医療奉仕団を派遣したり、一般の立ち入りが制限されているニオアーキ地域の住民に無料診療を行ったりと、さまざまな支援を実施しています。

各国での人道支援や社会貢献活動
同団体では、2022年9月に「日本ーウクライナ医療の架け橋」というテーマの講演会を高知にて開催。また、ウクライナへの人道支援や社会貢献活動への足がかりとなる取り組みや、トルコ大震災への緊急人道支援活動、日本においては能登震災への支援など、国内外で幅広く活動しています。
トルコ大震災の支援活動においては、医療支援の実態体験談を共有する「感謝講演会」が開かれました。現地の実情と、災害や緊急事態への対応、寄り添う姿勢など、支援活動の様子が収められた動画には、災害時の医療体制の重要性や支援活動の難しさといった多くの気付きが詰まっています。ぜひ同Webサイトよりご視聴ください。
各国での活動の様子は、BRIDGEのWebサイトに掲載中です。さまざまな医療支援活動を通じて、グローバルな視点で医療を学ぶことができるでしょう。
■詳細情報
認定特定非営利活動法人 BRIDGE