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医療・福祉現場へ新たなアプローチを!ニーズに応える取り組みを紹介
a month ago
医療・福祉の現場では、職員の負担軽減やサービスの質向上といった課題解決のために、さまざまな取り組みが行われています。
そこで本記事では、高齢者の方々が楽しめる運動系のレクリエーションや、介護職員の育成に役立つ研修、そして介護施設や医療機関での活用が期待されるアロマセラピーなど、現場のニーズに応える団体の活動に注目してみました。それぞれの団体の活動内容や提供するサービスを知ることで、医療・福祉の現場が抱える課題解決のヒントが見つかるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
特定非営利活動法人コーチズ
特定非営利活動法人コーチズは、2000年に地域の子どもたちへスポーツ指導の支援を行うために設立されたNPO法人です。設立2年目には、高齢者の健康増進に対する社会全体への関心の高まりを受け、介護予防分野の支援活動へとシフト。現在は、全国10の都道府県にコーチズグループの輪が広まり、地域・施設向けの健康教室の開催や、オリジナル運動プログラムの開発・普及など、幅広く活動を展開中です。
また、同団体では、さまざまなプログラムを通じて、地域や介護施設など多くのコミュニティで世代間交流を実現。子どもから100歳を超える高齢者まで、誰もが一緒に楽しめる場づくりに注力し続けています。
本記事では、「ガンバルーン体操」「座ソーラン」をはじめとする、コーチズ独自の運動プログラムをご紹介します。
運動プログラムで介護予防と健康づくりを応援!
介護施設でレクリエーションを行う目的は、利用者さんの身体機能の向上をはじめ、脳の活性化やQOLの向上、コミュニケーションの促進を図るためとされています。また、身体を動かしたり、頭を使ったりする活動は気分転換にも最適。介護施設で働く職員も一緒に運動することで、自身の健康管理にも役立てられます。
もちろん、すべての人が体操や運動を得意とするわけではありませんが、身体を動かすことでケガの予防や免疫力アップにもつながるため、レクリエーションの楽しさを伝えることも大切な取り組みの一つなのです。
人と地域を元気にする人気の運動プログラム
同団体では、「人と地域を元気にする活動」を目的に、さまざまな運動プログラムを開発しています。
特に高齢者の方々に人気なのが、ボールを使って身体を動かす「ガンバルーン体操」と、オリジナルソーラン節の音楽に合わせて踊る「座ソーラン」というプログラムです。
ガンバルーン体操
何度やっても楽しめると好評を得ているプログラムの一つ。空気圧を7割ほどに調整したゴムボールを使って行う体操です。椅子に座ったままでも参加でき、かつ簡単で安全に楽しく続けられるという特徴から、多くの施設に取り入れられています。
大人数でのレクリエーションを開催したい場合には、チーム対抗で得点を競い合う「ガンバルーンゲーム」がおすすめ。握力の弱い方や車いすの方も参加でき、室内で行えるのが魅力です。今では競技人口が増え、全国各地でゲーム大会が開かれるほどの広がりを見せています。
座ソーラン
椅子に座ったままソーラン節を踊れる運動プログラムです。「私たちも踊りたい」という、とある施設利用者さんの声をきっかけに開発されました。高齢者や障がいのある方も参加できるよう、ソーラン節の懐かしさはそのままに、曲調や振付は独自にアレンジされているのが特徴です。
多くの人に馴染みのある“ソーラン ソーラン”という民謡のリズムは、日本人の心の奥底にあるエネルギーを引き出してくれる効果があるとのこと。また、見ている人に活力を与えられる点も魅力の一つとされています。法被を羽織って楽しそうに踊る人々のキラキラと輝く表情が、運動が苦手な人の心と身体を動かすきっかけになることもあるそうです。
大勢で楽しく参加できる座ソーランは、高齢者施設専用のオンラインプログラムも提供されています。運動系のレクリエーションをお探しの介護士さんはぜひ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
■詳細情報
特定非営利活動法人コーチズ
コミュニケーションオフィス3suncreate
コミュニケーションオフィス3suncreate(サンクリエイト)は、介護・医療事業所向けに、人材育成のための職員研修を実施している団体です。各種研修では、職員の離職予防だけでなく、チームワークの向上やリーダーの育成など、さまざまなメリットを創出できます。
代表を務める三田村氏は、介護現場での経験を経て同団体を設立。コーチングの3つの基本スキルである「傾聴」「質問」「承認」を通じて、一人ひとりの状況に最適なコミュニケーションの創造と、主体的に人生を切り拓く力を身につけてほしい、との思いを込めて活動しています。また、代表自らがコーチ・レジリエンストレーナーとして教壇に立ち、コミュニケーションの重要性と、セルフリーダーシップの必要性を提唱。ケアマネージャーとして培った経験と、レジリエンス・コーチング理論を掛け合わせたオリジナルの研修を開催しています。
本記事では、若手・新人の教育を担う指導者向けの「若手・新入社員のためのレジリエンス”力”養成セミナー」に注目してご紹介します。デジタルネイティブ世代の育成・指導法に悩んでいる介護職員の一助となることでしょう。
失敗を糧に成長する力を身につける「若手・新入社員のためのレジリエンス”力”養成セミナー」
レジリエンスとは、最も困難な状況下から乗り越えるときに発生する“精神的回復力”のことを指す言葉です。心理学の分野でよく用いられており、近年では世界中で注目されはじめています。
その理由は、社会情勢や環境問題、感染症の影響など、さまざまな状況の変化が目まぐるしいことが考えられるでしょう。そのため、いざ危機や困難に直面したときに、個人・組織関係なく、多くの人が柔軟に乗り越えていける力を身につけることが重要視されており、レジリエンスへの関心が高まっているようです。
特に、多くの組織で悩みの種となっているのが、若手・新人社員のメンタル面の育成です。
デジタルネイティブ世代では、「失敗したくない」「できることしかやりたくない」といった思いを抱き、他力本願になってしまいがちな特徴が見られます。その問題を解決するために開催されているのが、「若手・新入社員のためのレジリエンス”力”養成セミナー」です。
変化が目まぐるしい現代を生きる若者たちには、過去のやり方ではなく、時代にマッチする指導法が必要との思いから考案されました。
同セミナーでは、自身のレジリエンスタイプを診断したり、思考術や価値観、自己同一化などさまざまなテーマを学習。グループワークや質疑応答の時間もあり、充実した学びの時間を過ごせるでしょう。
介護現場では、職員同士だけでなく利用者さんとの信頼関係を築くことも大切です。介護職向けのレジリエンスセミナーでは、困難な状況下でも柔軟に適応できるスキルを身につけることができます。
受講者の声
以下では、レジリエンスセミナーを受講した方々の声をご紹介します。
- セミナーの経験学習を通じて、普段の仕事でどのように行うかの基準が明確になった
- 業務だけではなく、人間関係の構築にも役立てたいと思った
- 講師が実際に経験した事例での説明だったので、理解を深めやすかった
- 仕事をする上での考え方などを改めて考える時間になり、自分を知ることができた
- 苦手な人から逃げても何も解決しない、自分を変えられるようにチャレンジしようと思った
レジリエンスセミナーはオンラインでも受講可能です。若手・新入社員が入社後にメンタルの不調に陥ってしまうことのないよう、レジリエンスセミナーで事前に対策を講じてみてはいかがでしょうか。
■詳細情報
コミュニケーションオフィス3suncreate
若手・新入社員のためのレジリエンス”力”養成セミナー
一般社団法人日本アロマケア協会
一般社団法人日本アロマケア協会は、アロマセラピーを通じて人々の健康と福祉に貢献することを目的とした団体です。自分自身の健康を守るだけでなく、医療・福祉の現場へのアロマセラピーの普及と、アロマケアリストの育成に注力しています。
現在は、アロマセラピーに関する正しい知識を習得できる講座や、介護・医療従事者向けの講座、プロのアロマケアリストを目指せるスクールなどを開講中です。また、高齢者施設や病院などで、看護師や介護士として活躍している方々へのサポートも積極的に行っています。
本記事では、医療・福祉現場への導入が期待されるアロマセラピーの情報とともに、同法人が開講する介護・医療従事者向けの「デイリー介護アロマケア講座」に注目してご紹介します。
医療・福祉現場での活用が期待されるアロマセラピー
アロマセラピーは、植物から抽出された精油を用いて心身の健康を図る自然療法です。精油の香り成分は、脳の辺縁系に作用し、感情や自律神経、ホルモンバランスなどに影響を与えるといわれています。そのため、海外の医療・福祉の現場では、補完代替療法としてアロマセラピーが用いられることも少なくありません。
医療現場では、患者さんの心身をリラックスさせたり、職員へより良い環境を提供したりといった目的で活用するケースが増えています。また、高齢者施設では、認知症の方への精神的なケアや終末期ケアなどに役立てたい、との思いからアロマセラピーへの期待が高まっているようです。
介護アロマケアによるアプローチは、介護が必要な高齢者の方や障がいのある方の心身に良い影響をもたらすとされています。そのため、アロマに関心を寄せる介護士さんも多いことでしょう。そんな方におすすめなのが、同団体が開講する介護・医療従事者向けの「デイリー介護アロマケア講座」です。
メディカルアロマを介護の世界へ「デイリー介護アロマケア講座」
デイリー介護アロマケア講座は、介護士や医療従事者を対象とするアロマ講座です。メディカルアロマの入門コース「デイリーアロマケア講座」でアロマテラピーの基礎を学んだのちに受講できます。
同講座では、現場で実際に活用できるアロマトリートメントの方法を習得。さらに、手当てやスキンシップの重要性、アロマトリートメントが与える影響など幅広く学ぶことができます。
手で直接身体に触れる“手当て”は、精神的な安らぎを与えたり、温かさを感じたりと、心身に良い影響を与えるとされるケアの一つです。愛情のこもった皮膚刺激は、心をリラックスさせるだけでなく、オキシトシンの分泌を促すという研究結果もあります。特に、他者と良好な信頼関係を築くにはスキンシップが有効といわれていることもあり、医療・福祉の現場でメディカルアロマが注目を集めているようです。
患者さんや利用者さんだけでなく、働く職員にも癒やしをもたらすアロマセラピーは、今後さらに導入が進むことでしょう。
■詳細情報
一般社団法人日本アロマケア協会
デイリー介護アロマケア講座
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