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理学療法士の年収は?給与アップの方法も解説

年収理学療法士25 days ago

「理学療法士の年収はいくら?」と気になる方もいるでしょう。理学療法士の平均年収は、432万5,200円となっています(令和5年賃金構造基本統計調査)。この記事では、理学療法士の年齢別・施設規模別の年収を紹介しています。理学療法士の年収をアップさせる方法についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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理学療法士の年収は?

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士の平均給与(きまって支給する現金給与額)は30万900円です。年収に換算(きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額)すると、432万5,200円になります。同調査における全職種の平均年収は約515万円でしたので、理学療法士の年収は全体より低いようです。

なお、本記事で紹介する理学療法士の給与データは、作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士も含むものとなっています。

理学療法士の年齢階級別年収

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士(作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士含む)の年齢階級別年収は以下のとおりです。

年齢階級 平均給与
(きまって支給する現金給与額)
年間賞与その他特別給与額 平均年収
(きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額)
20~24歳 25万1,700円 39万4,600円 341万5,000円
25~29歳 27万300円 62万8,100円 387万1,700円
30~34歳 29万1,300円 71万1,700円 420万7,300円
35~39歳 31万6,100円 78万6,500円 457万9,700円
40~44歳 32万4,300円 81万4,500円 470万6,100円
45~49歳 34万3,900円 92万4,100円 505万900円
50~54歳 34万2,400円 86万2,700円 497万1,500円
55~59歳 39万9,300円 110万1,000円 589万2,600円
60~64歳 35万7,100円 95万5,300円 524円500円
65~69歳 19万9,600円 67万6,600円 307万1,800円
70歳以上 25万9,200円 57万600円 368万1,000円
全年齢平均 30万900円 71万4,400円 432万5,200円

参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

理学療法士の平均年収は年齢とともに上昇し、定年前にピークを迎えています。年齢とともに役職や管理職に就く場合が多いため、年齢に比例して年収が上がっていくようです。

理学療法士の施設規模別年収

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士(作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士含む)の施設規模別年収は以下のとおりです。

企業規模 平均給与
(きまって支給する現金給与額)
年間賞与その他特別給与額 平均年収
(きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額)
10~99人 31万6,500円 56万3,600円 436万1,600円
100~999人 29万7,700円 69万4,000円 426万6,400円
1000人以上 29万7,700円 84万2,800円 441万5,200円
企業規模計
(10人以上)
30万900円 71万4,400円 432万5,200円

参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

理学療法士の平均給与は施設規模によってあまり変化がありませんが、平均年収で比べると企業規模の大きい施設のほうが年収がやや高いことが分かります。

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理学療法士とほかの医療系職種の年収比較

理学療法士は医療系の専門職です。理学療法士の年収とほかの医療系職種の年収を比べてみていきましょう。
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士とほかの医療系職種の年収は以下のとおりです。

職種 平均給与
(きまって支給する現金給与額)
年間賞与その他特別給与額 平均年収
(きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額)
医師 109万700円 127万6,300円 1,436万4,700円
薬剤師 41万7,500円 76万8,700円 577万8,700円
看護師 35万2,100円 85万6,500円 508万1,700円
准看護師 28万6,800円 62万9,500円 407万1,100円
看護助手 22万2,500円 51万3,600円 318万3,600円
診療放射線技師 36万7,400円 96万900円 536万9,700円
臨床検査技師 35万1,400円 86万8,100円 508万4,900円
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士 30万900円 71万4,400円 432万5,200円
栄養士 26万8,100円 68万4,500円 390万1,700円

参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

理学療法士の平均年収は、医療系職種の中で高いほうではないようです。准看護師や看護助手、栄養士よりは高い年収となっています。

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理学療法士が年収を上げるには?

理学療法士の年収を上げるためにおすすめの方法を紹介します。

さらに専門的な資格を取得する

理学療法士はすでに理学療法士の国家資格を持っていますが、さらに専門的な資格を取得することで年収を上げられます。資格を取得すると資格手当がもらえたり、身に付けた知識を評価されて昇進できたりするようです。ここでは、理学療法士の上位資格を3つ紹介します。

登録理学療法士

登録理学療法士は、理学療法士が最初に目指せる上位資格です。公益社団法人日本理学療法士協会「登録理学療法士制度について」によると、登録理学療法士制度は、多用な障がい像に対応できる能力を有する「ジェネラリスト」の育成を行う制度となっています。

日本理学療法士協会に入会後、最短2年の前期研修、最短3年間の後期研修を修了すると、登録理学療法士の資格が得られます。登録理学療法士の資格を継続する場合は、5年ごとに更新研修の受講が必要です。

認定理学療法士

公益財団法人日本理学療法士協会「認定・専門理学療法士制度について」によると、登録理学療法士を基盤とし、より専門性の高い臨床技能を有する「スペシャリスト」を育成するのが認定理学療法士・専門理学療法士制度です。取得までの難易度は、認定理学療法士よりも専門理学療法士のほうが難しいとされています。

認定理学療法士は、より専門性を身に付けたい分野を選んで資格を取得する仕組みです。 公益財団法人日本理学療法士協会「認定理学療法士制度 専門理学療法士制度」によると、認定理学療法士の認定分野は以下のとおりとなっています。

  • 脳卒中認定理学療法士
  • 神経筋障害認定理学療法士
  • 脊髄障害認定理学療法士
  • 発達障害理学療法士
  • 運動器認定理学療法士
  • 切断認定理学療法士
  • スポーツ理学療法認定理学療法士
  • 徒手理学療法認定理学療法士
  • 循環認定理学療法士
  • 呼吸認定理学療法士
  • 代謝認定理学療法士
  • 地域理学療法認定理学療法士
  • 健康増進・参加認定理学療法士
  • 介護予防認定理学療法士
  • 補装具認定理学療法士
  • 物理療法理学療法士
  • 褥瘡・創傷ケア認定理学療法士
  • 疼痛管理認定理学療法士
  • 臨床教育認定理学療法士
  • 管理・運営認定理学療法士
  • 学校教育認定理学療法士

認定理学療法士の資格を取得するには、登録理学療法士の資格を取得後、申請要件を満たす必要があります。

指定研修カリキュラム12コマ(18時間)をe-ラーニングで受講後、臨床認定カリキュラムの必須科目を15コマ(22.5時間)、選択科目を5コマ以上(7.5時間以上)、オンラインか対面で受講します。その後、日本理学療法学術研修大会に参加することで、認定理学療法士の申請要件を満たせる仕組みです。

申請後、認定試験に合格すると認定理学療法士の資格が得られ、その後も5年ごとの更新が必要となります。

専門理学療法士

前述したとおり、専門理学療法士は認定理学療法士と同様に、より専門性の高い臨床技能を有する「スペシャリスト」を育成するための制度です。専門性を身に付けたい分野を選択する点は認定理学療法士と同じですが、認定分野の種類は異なっています。

公益財団法人日本理学療法士協会「認定理学療法士制度 専門理学療法士制度」によると、専門理学療法士の認定分野は以下のとおりです。

  • 基礎理学療法
  • 神経理学療法
  • 小児理学療法
  • 運動器理学療法
  • スポーツ理学療法
  • 心血管理学療法
  • 呼吸理学療法
  • 糖尿病理学療法
  • 地域理学療法
  • 予防理学療法
  • 支援工学理学療法
  • 物理療法
  • 理学療法教育

専門理学療法士の資格を取得する場合も、登録理学療法士の資格を取得後、申請要件を満たす必要があります。

まず、指定研修カリキュラム12コマ(18時間)をe-ラーニングで受講後、ブロック学会と都道府県学会へ参加します。さらに日本理学療法学会連合の会員団体が主催する学術大会にて発表を行い、規定の点数基準に該当する査読付き原著論文を1編執筆することで、専門理学療法士の申請要件を満たせる仕組みです。

その後行われる資格試験は10~15分程度の口頭試問となっており、合格後は5年ごとの更新が必要となります。

施設規模の大きい職場に勤める

前述のように、施設規模の大きい職場では経営が安定していたり、福利厚生が充実していたりするため、年収が高い傾向があります。
給与形態も整っており、昇進すると適切に給与に反映されることが多いようです。

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理学療法士の年収は約432万円(令和5年賃金構造基本統計調査)

  • 理学療法士の平均年収は432万5,200円、平均給与は30万900円となっている
  • 理学療法士の年収は年齢とともに上昇傾向にあり、定年前にピークを迎える
  • 理学療法士の年収は施設規模の大きい勤務先のほうが高い傾向にある
  • 理学療法士の年収を上げるには、上位資格の取得がおすすめ

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