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内定辞退はいつまで?断り方のポイントや連絡方法、例文を紹介
a year ago
せっかく内定をいただいても、より志望度の高い企業から内定が出たために辞退するというケースもあります。辞退する場合、いつ、誰に、どうやって連絡すべきかが問題です。正解が分からず、なかなか連絡できないこともあるでしょう。
この記事では、内定を辞退するときのタイミング、連絡の方法などを例文つきで解説しています。内定辞退を連絡するときのポイントや、内定辞退に関する注意点も紹介するので、参考にしてください。
内定辞退の方法
内定辞退は、タイミングや連絡相手、連絡手段などを見極めて、できるだけ早めに行います。
そもそも内定の辞退を決めたら、必ず企業へ連絡を入れなくてはなりません。
企業側も、今後の運営に必要な人材を確保するために採用活動を行っています。一人が内定を辞退すると、別の人材を検討しなければなりません。しかし、内定辞退の返事を後回しにすると、企業側が人材確保に動くタイミングも遅れ、企業に迷惑をかけることになってしまいます。
とはいえ、せっかく内定を出してくれた企業に断りの連絡を入れるのは申し訳ない気持ちもあり、できるだけスマートに内定辞退を伝えたいと考えるでしょう。そこで、ここでは内定辞退の最適な方法を、タイミング・連絡相手・連絡手段に分けて解説します。
内定辞退のタイミング
内定の通知をもらってからできれば2~3日以内、遅くとも1週間以内には辞退の連絡をするのがマナーといわれています。しかし辞退することが決まっているのなら、連絡は早いほうが良いでしょう。
なぜなら、内定を出してから内定辞退の期限までの間、企業側はほかの求職者の選考を中断している可能性があるからです。内定辞退があれば、企業はほかの求職者に内定を出さなければなりませんが、その求職者がさらに別の企業から内定を出されてしまう可能性もあるため、選考を再開するなら早いにこしたことはありません。
また求職活動を続ける求職者にとっても、早めの内定辞退には、気持ちを引きずらずにほかの選考に集中できるメリットがあります。
内定辞退を連絡する相手
内定辞退の旨を連絡する相手は、ケースごとにさまざまです。
就職サイト、転職サイトなどを利用し、自分から企業に応募を行った場合は、企業の採用担当者など直接やりとりをしていた人にお断りの連絡をします。自分自身で、電話、メールなどの方法で企業に連絡をとりましょう。
転職エージェントを経由して応募した場合は、面接のセッティングなどをキャリアアドバイザーが行っているはずです。したがって内定辞退は、担当のキャリアアドバイザーに伝えます。
いずれの場合も、就職・転職活動に関して今まで窓口になっていた相手に、内定辞退の連絡をします。
内定辞退の手段
内定辞退の一般的な手段には、メールと電話があります。
メールは相手の時間を極力奪うことなく、相手が都合の良いときに見られるというメリットがあります。しかしメールは、見落とされることもあります。また文面だけでの内定辞退は誠意が伝わりにくいこともデメリットです。
電話での内定辞退は、話がすぐに通じるという点で便利です。相手の仕事を中断させてしまう可能性はあるものの、直接話をすることで誠意が伝わりやすく、また確実に話が担当者に伝わるのがメリットです。
したがって、内定辞退の意思を伝える際は、まず電話をするのが適切です。ただし担当者が不在だった場合など、やむを得ないケースではメールでの連絡になることがあります。メール連絡をする際には、電話をかけたものの繋がらなかった旨を明記し、一両日中に返信がもらえなかった場合は再度電話で確認を行うと確実でしょう。
内定辞退の連絡のポイント
内定辞退の連絡をするときは、いくつかのポイントがあります。連絡手段を問わず、内定辞退の際に押さえておきたいポイントを紹介します。
まず感謝の気持ちを伝える
内定辞退をする場合、先方に伝える内容は、以下の5つです。
- お礼
- 辞退の意思
- 辞退の理由
- お詫び
- 結び
この流れを念頭に置いた上で、まずは自分に対して内定を出してくれたこと、これまで採用活動のために時間を割いていただいたことへの、感謝の気持ちを伝えるようにします。
辞退理由を簡潔にまとめる
内定辞退の旨を伝えるときは、辞退の理由もあわせて簡潔に伝えます。分かりにくく回りくどい説明では、誠意がないと受け取られるなど悪印象を持たれてしまう可能性もあるためです。
採用担当者から詳細を聞かれない場合、内定辞退の理由を「一身上の都合」、あるいは「熟慮した結果」としてもマナー違反ではありません。しかし、今後の採用活動に活かしたいと考える企業側から踏み込んで辞退理由を聞かれることもあるため、辞退理由は必ず用意しておきましょう。
辞退理由の例としては、以下のようなものがあります。
- 他社からの内定を承諾することにしたため
- 当初はその業種を志望していたが、就職活動を行うなかで自己分析などを進め、別の業種を志す気持ちが出てきてしまったため
- 現職で強く引き止められ、退職が難しくなったため
他に、適性がないと感じた、家族の事情で決まった、という理由もあります。どの企業の内定を受ける、どういう業種を志望しているなど具体的に述べる必要はないため、大筋を伝えましょう。
一方「職場の雰囲気が合わないと感じたため」「他社のほうが条件が良かったため」などと、相手を不快にさせるような理由を伝えるのはNGです。
電話連絡では忙しい時間帯を避ける
内定辞退で電話連絡を行う際は、企業の忙しい時間帯を避けましょう。
一般的に企業が忙しいのは、始業の後10時頃までか、終業前の16時以降といわれています。始業直後は、その日の仕事内容や夜の間に届いたメールの確認等に追われるのが通常です。反対に終業時刻が近づいてくると、その日の仕事をまとめる時間に入るため忙しくなります。
昼休みなども避けるのがマナーです。職場によっても異なりますが、電話をかけるなら、10時~11時半、または14時~15時半頃にすると良いでしょう。
メール連絡の場合、深夜帯などに送るのは避けるべきですが、電話の場合ほど時間帯を気にする必要はありません。先方の営業時間内に送信するのが望ましいものの、できるだけ辞退を決めた時点で早く伝えることが重要です。送信時間が夜間になる場合などは「夜分遅くに失礼します」と一言添えるのがマナーです。
内定辞退の例文
それでは、実際に内定辞退を連絡する際の例文を確認してみましょう。電話の場合、メールの場合に分けて紹介します。
電話で連絡する場合の例文
電話で連絡する場合は、受け答えを想定しておくと良いでしょう。以下のやりとりを参照してください。
担当者につないでもらう際は、「お世話になっております。中途採用の選考を受けさせていただいております○○と申します」と名乗りましょう。
担当者につながったら、
「お世話になっております。○○です。先日いただいた内定通知の件でご連絡させていただいたのですが、今お時間よろしいでしょうか?」
と、時間の都合を伺います。
話ができるようであれば、内定辞退について以下のように伝えましょう。
「この度は、内定のご連絡をいただき誠にありがとうございます。大変申し訳ないことでございますが、一身上の都合により、今回は御社よりいただきました内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました」
内定辞退について理由を聞かれた場合は、例として以下のように答えましょう。
「御社と並行して選考が進んでいた企業からも内定をいただき、自分の適性や今後のキャリアについて熟慮いたしました結果、そちらの企業への入社を決意いたしました」
最後は、ここまでお世話になったお礼や、辞退のお詫びを丁寧に伝えます。
「本来であれば直接お詫びに伺うべきところですが、電話でのご連絡となり恐縮です。選考のために貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような形となってしまい大変申し訳ございません。失礼いたします」
先方から心遣いの言葉をかけられることもあるため、臨機応変に対応し、丁重にお礼を述べましょう。
メールで連絡する場合の例文
メールで連絡する場合の例文は、件名を「件名:内定辞退のご連絡/自分の氏名」とします。
本文は以下を参照し、作成しましょう。メールを送るのは基本的に、電話連絡がつながらなかったときになるため、書き出しではその旨を明記するのがおすすめです。
「○○株式会社
○○部 採用担当 ○○様
お世話になっております。○○(自分の氏名)です。
先ほどお電話させていただきましたが、ご不在のようでしたので、メールにて失礼いたします。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
このような光栄なお知らせをいただいたにもかかわらず大変恐縮でございますが、検討の結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お忙しい中、選考に貴重なお時間を割いていただきながら、このような形となり大変申し訳ございません。本来であれば貴社にお伺いし、直接お詫びすべきところではございますが、メールでのご連絡となりましたこと、何卒ご容赦いただければと存じます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。」
末尾には自分の氏名、住所、電話番号、メールアドレスを署名として記載しましょう。
内定辞退に関する注意点
内定を辞退する際は、いくつか注意点があります。内定辞退に関する注意点は以下のとおりです。
内定承諾後の辞退は避ける
一度内定を承諾した後の辞退は、社会人のマナーとして避けなければならないでしょう。
承諾したのはあくまでも内定のため、この時点で辞退になったとしても法的に問題はありません。しかし、企業側は求職者が内定を承諾した時点で、入社を前提とした準備を行っており、ほかの求職者を断るなど採用活動を終了しているケースも多くなります。そこでいったん承諾した内定が辞退されると、企業では予定どおりの採用ができず、人手不足など事業運営に支障が出てしまうかもしれません。
このように、承諾後の内定辞退は企業に迷惑がかかるため、するべきではありません。
遅くとも入社2週間前までには辞退する
内定の辞退は、遅くとも入社2週間前までに行う必要があります。このことは「退職の自由」として、民法627条1項に以下のとおり定められています。
【民法627条1項】
「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。」
引用:民法627条1項
つまり、一度約束された雇用関係は、解約の申し入れ(この場合は、内定の辞退)から2週間が経過しなければ、法的に終了できません。よって、内定の辞退も入社日の2週間前であれば違法にはならないとされているのです。
ただし、2週間前までなら大丈夫だと内定辞退の連絡を後回しにするのは避けましょう。
内定辞退を決めたらできるだけ早く連絡しよう
- 内定辞退の際は、電話もしくはメールで企業に伝える
- 内定辞退を決めたらできるだけ早く連絡するのがマナー内定を辞退する際は、誠意のある言葉で簡潔にお断りをする
内定を出してくれた企業に辞退を伝えるのは心苦しい部分もありますが、断ると決めたら迅速に企業の採用担当者に連絡しましょう。その際は本記事でご紹介した例文もぜひ参考にしてください。
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