まとめ

医療従事者を支援する製品を提供する企業、へき地で活動する組織を紹介

正看護師医師3 months ago

世界には災害や紛争などにより、適切な医療が受けられない・清潔な水や衛生環境が得られないなど、不自由な生活を強いられている方が多く存在します。国内も例外ではなく、地震や台風、豪雨など災害の影響でインフラが途絶え、避難生活を余儀なくされるケースもあります。
医療従事者の中には「へき地で生活する人々を救いたい」「災害医療に備えたい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。災害時には支援物資などの到着が遅れると思われるため、事前に備えておくと心強そうです。

本記事では、へき地で活動する医療従事者の組織と、災害時に医療従事者をサポートする製品を提供している企業を紹介します。

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アコードインターナショナル株式会社

アコードインターナショナル株式会社は、アメリカ製の高機能な医療器具や救急ケア用品などを輸入・販売している企業です。地震や台風、火災、交通事故などの災害現場で使用される、救急ケア用品や応急処置用品などを取り扱っています。

同社が大切にしているのは、人々が安心して過ごせる環境づくりをサポートすること。
近年「数十年に一度」といわれるレベルの災害が頻発し、思いもよらない災害に見舞われることが増えてきました。同社では、災害時や救助活動時に必要となるさまざまな製品を、医療機関や施設などに安定供給できるよう努めています。

骨盤骨折を整復固定し安定させる骨盤固定具「サムスリングⅡ」

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▲画像提供:アコードインターナショナル株式会社


サムスリングⅡは、骨盤骨折や骨盤骨折の疑いがある傷病者に使用する骨盤固定専用副木です。骨盤を外周から圧迫固定して危険な出血を止める応急手当装具で、医科学的に安全で有効な骨盤固定ができることが証明されており、ERや救急現場などで使われています。

同製品のポイントは以下のとおりです。

  • 骨盤を素早く整復固定
    開発元であるサムメディカル社の技術「オートストップバックル」を採用しています。
    オートストップバックルは、EBM(Evidence Based)に基づき設計されたもの。下臀部大転子部の高さで骨盤を外周から圧迫し、適正張力で固定できます。適正ニュートン値に達すると、クリック音で適正張力を知らせ自動でベルトが止まり、その位置で最適の固定圧力を維持。誰が処置しても同じ力で固定できる点がポイントです。

  • 3ステップ(1分以内)で装着できる
    同製品の黒い面を上にして傷病者の大転子の下に差し込む、ストラップをバックルに通してクリック音がするまで引っ張る、ストラップをスリングに押し付けて固定するという3つのステップで装着が完了します。
    スリングは低摩擦仕様となっているため、簡単に傷病者の臀部下に滑り込ませることが可能。ストラップとスリングのベルクロがしっかりと密着するので、ストラップが途中で外れる心配がありません。

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▲画像提供:アコードインターナショナル株式会社


  • 処置や移動を妨げない
    X線やCT、MRIに対応しているほか、同製品を装着したまま尿道カテーテル、IVR、創外固定、腹部手術を実施することが可能です。
    バックルのバネはX線図に写り込みますが、診断や治療の妨げにならないことが臨床文献で立証されています。
    また、背面は移動を妨げない仕様になっているのも特徴です。

  • 繰り返し使用できる
    同製品には丈夫な素材が使われており、通常の洗濯では伸び縮みしないため、繰り返し何度も使用できます。

開発の背景と臨床研究

骨盤骨折による出血は体腔内に出血するため、ターニケットが使えず大量出血となり、急速に重篤な出血性ショックとなる可能性があります。サムメディカル社の調査によると、自動車事故や落下事故、圧挫事故による骨盤損傷の出血は、出血に起因する死亡率の25%に達するそうです。
同製品など骨盤固定具の装着は、タンポナーデ効果による出血の制御が期待できます。骨盤骨折が疑われる場合、骨盤固定具を用いて適切な応急処置を行い、医療機関へ迅速に搬送することが必要です。
同製品は、危険な出血を止める有効な応急手当用具として開発されました。
同製品による処置を受けた傷病者について、「輸血量が少なく済んだ」「ICU所要滞在日数や入院日数が減少した」「致死的出血に至らずRBC輸血量は最小に留まった」などの報告があがっています。

事故や災害などで緊迫している現場において、医療従事者は適切な判断と応急処置、速やかな搬送が求められるでしょう。
同製品は、医療従事者の速やかな処置をサポートし、多くの命を救う一助となりそうです。

■詳細情報
アコードインターナショナル株式会社
サムスリングⅡ

ヴィガラクス株式会社

ヴィガラクス株式会社は「医療・防災で命と暮らしを守る」をモットーに、ライフラインの一つである電気にフォーカスした商品を開発・販売する企業です。

これまであまり被災経験がない地域において、地震や台風、豪雨などの被害に遭う事例が増え、減災や防災の必要性が広く認識されるようになりました。同社では「災害時でも当たり前のように電気が使える商品を提供し、人々のLIFEの質を向上する」ことを目指し、大災害への減災・防災、 被災地の一刻も早い復旧に貢献する多様な商品を提供しています。

災害時に役に立つ仕事を

同社が設立されるきっかけとなったのは、1995年に発生した阪神淡路大震災です。
社長である横山氏は当時中学生で、突然の揺れにただただ布団の中で揺れが止まるのを待つしかできなかったといいます。
家は倒壊を免れたものの、当時通学路として利用していた電車のレールが波打ち、通学路沿いの家も倒壊。「地震の発生時刻が通学時間と被っていたら…」と思った瞬間、初めて死を感じたそうです。

横山氏は社会人となり、旅行関係の仕事を経て、太陽光パネル業界に転職します。
そこで、当時は太陽光パネルが投資目的ばかりに使われていたこと、メガソーラーを設置するために山を切り開き環境破壊につながっていたこと、メガソーラーで発電した電気はそのまま一般家庭で使用できず、しかも一般家庭向けに電圧を変換する装置がなかったことなど、太陽光パネルに関してさまざまな疑問を抱いたといいます。

これを機に横山氏は、太陽光パネルについて勉強しつつ次の行動を起こします。
レジャー用バッテリーメーカーに転職し、キャンピングカーのバッテリーをリチウムイオン電池に切り替える開発に参画。そこで、エネルギー備蓄の知識とスキルを習得し「やはり災害対策の仕事をしたい」と確信したといいます。
また、この頃に建設用コンテナとの出会いもあったとのこと。頑丈で移動も運搬もできる建設用コンテナ、太陽光発電、備蓄電池、この組み合わせに「災害時に役立つ仕事がしたい」という思いが重なり、今の事業にたどり着きました。

災害医療コンテナ「エルアーク®シェルター」

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▲画像提供:ヴィガラクス株式会社


エルアーク®シェルターは、耐久性・居住性に優れた建築用コンテナに、太陽光発電システムと蓄電機能を搭載した運搬・移動が可能な施設です。
送電線や電源がない場所にも即時設置することができ、自家発電により停電時にも再生可能エネルギー電気を蓄電池に蓄え、長期間安定した電気の供給が可能です。
防災備蓄倉庫として食料や衣料資材の保管庫として力を発揮する一方、災害時の救護所や衛星インターネットシステムを使った通信拠点など多彩な顔を持ち、平常時から非常時まで変わらず稼働することができます。

特徴について

同製品の特徴は以下のとおりです。

  • 国内の厳しい基準を満たしたコンテナを使用
    頑丈で輸送に適した海上輸送コンテナを、建築物として使用できるように構造開発した「JISコンテナ」を使っています。
    台風などにも耐えられる高い堅牢性を誇りながらも、名前の通り厳しいJIS規格に準拠しているため、建築物として安心して使用することが可能です。

  • 環境にやさしく、緊急時に役立つ
    太陽光パネルとリチウムイオンの大型蓄電池を搭載しており、電気の発電・備蓄が可能。自然エネルギーがあれば継続的に発電・蓄電ができるため、ライフラインの寸断により停電が続いた場合も電源を確保できます。またパワーコンディショナーを搭載しており、消費電力の高い電化製品も使用可能。クリーンな自然エネルギーで発電するので、「環境負荷をかけない電気を使いたい」という方にも適しています。

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▲画像提供:ヴィガラクス株式会社


大雨や台風、地震などさまざまな災害が起こる日本において、備えや対策は必要不可欠です。特に離島や山間部などのへき地では、災害が起こると孤立状態になる可能性が高いため、支援が届くまである程度の期間は自活できる様しっかりと備えておきたいものです。
平常時は防災備蓄倉庫として活用でき、災害時には救護室や緊急用電源供給ステーションとして利用できる同製品を備えておくと、万が一の場合にも、電源が確保できるシェルターとして活躍することでしょう。

■詳細情報
ヴィガラクス株式会社
エルアーク®シェルター

認定NPO法人あおぞら

認定NPO法人あおぞらは、カンボジア、ラオスを中心とした途上国を中心に多様な医療支援活動を実施している国際協力団体です。
「とどける」「ささえる」「つたえる」をキーワードに、全ての命が大切にされ、その人らしく生きられる社会の実現を目指しています。

カンボジアでの医療支援プロジェクト

カンボジアのサンブール地域において、老朽化した保健センターの新築支援事業と水衛生改善プロジェクトを実施しました。

以前の保健センターは老朽化が進み、機材も壊れているなど安全な医療を提供できる状態ではありませんでした。また一部の地域では、医学的教育を受けていない助産師による危険な出産儀式が行われており、医学的根拠のない処置で多くのお母さん・赤ちゃんの命が危険にさらされていたそうです。
同法人は、国際NGOワールド・ビジョンと共同で新しい保健センターを建設。開院式の記念事業として現地の助産師に新生児蘇生法講習を開催し、新生児組蘇生に必要な物品やトレーニングに必要な蘇生法講習用人形などを提供しました。開院より2年後の調査によると、外来患者数や出産数、ワクチン接種者数が増えたとのこと。新生児仮死の赤ちゃんが無事に蘇生され、現在も元気に暮らしているといううれしい報告もあったといいます。2023年は、月平均1300人の患者がサンブール保健センターに訪れています。

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▲画像提供:認定NPO法人あおぞら


同地域は水衛生の問題も抱えており、ほとんどの小学校で手洗い場が設置されていませんでした。水衛生の設備がない家庭も多く、同法人の調査によると、半数以上の人が1年に1回以上下痢などの病気にかかっていたそうです。
同法人はカンボジアのNPO、Clear Cambodiaとタッグを組み、2020年から2021年にかけて小学校に手洗い場を設置。現地の保健センターのスタッフによる、子どもたちへの手洗い指導も行うようにしました。さらに、プロバスケットボール選手や法政大学国際付属高等学校のプロジェクトグループ『SmiRing』の協力のもと、計200以上の家庭に浄水フィルターを導入。現在もフィルターを導入した家庭へのモニタリングと改善、新たな家庭やサンブール保健センターへの浄水器設置を検討を行っており、地域の水衛生改善に向け活動中です。

ラオスでの医療プロジェクト

国土の約7割が高原や山岳地帯となっているラオスは、ASEAN加盟国唯一の内陸国です。
山岳部ではインフラ整備が行き届いておらず、医療サービスへのアクセスを困難にしているといいます。
特に妊産婦死亡率と乳幼児死亡率が高く、東南アジア地域の中でも高いレベルであるとのこと。背景には、妊婦健診を一度も受診しない方、出産介助者を伴わず自宅で出産する方が多いこと、多民族国家で妊娠・出産に関して独自文化を持っていることなどが挙げられています。

同法人は、2019年に当時JICAの海外協力隊員として赴任していた助産師とJICAラオスの協力のもと、パークグム病院で新生児蘇生法講習を実施。さらに現地からの要請を受け、ケンタオ郡病院で新生児蘇生法講習を、カムアン県病院で新生児急変対応トレーニングを行いました。

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▲画像提供:認定NPO法人あおぞら


また、現在は「ラオス保健科学大学における新生児蘇生法インストラクター育成プロジェクト」を進めています。教員向けの新生児蘇生法講習を定期的に開催しているほか、同大学に所属する医師の中からインストラクター養成者を選定し、インストラクターのための模擬講習会を実施。現地の医師が自身で新生児蘇生法をレクチャーできるインストラクターになることで、ラオス全国の医療現場で適切な新生児蘇生が行われるようになることを目指しています。

一人の支援がみんなの笑顔に

同法人の活動は、寄付やクラウドファンディング、講演、募金活動など、さまざまな方々の支援によって支えられています。自由な金額で寄付できることはもちろん、毎月一定額の寄付を通じて法人の活動を支える「マンスリーサポーター」制度もあり、無理のない範囲でサポートが可能です。「活動することで貢献したい」という場合は、講演会の企画、依頼も受け付けています。

理事長の葉田氏は、「勉強すればするほど、世界はとても複雑で、自分の力ではどうにもできないことが無数にあることを知る。しかし、微力ながらも地道に活動することで、誰かに影響を与え、世界が少しずつゆっくり良くなっていくのではないだろうか」と話しています。
命がけの出産からお母さんと生まれてくる赤ちゃんを守りたい、ため池などの水で生活する人々にきれいな水を届けたいー。そんな思いに共感された方は、ぜひ同法人のWebサイトを訪れてみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
認定NPO法人あおぞら

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