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企業努力により実現!医師と医療現場をサポートする手術関連製品

a month ago

医療機器は日々進歩しており、人手不足対策や技術向上などにつながる製品が次々に誕生しています。医療業界の一助となる製品。そこには、医療従事者や患者さんのために取り組む企業努力が隠されています。

本記事で取り上げるのは、手術に携わる医師をはじめ、医療従事者や医療現場に大きく貢献する3つの製品。手術中の医師の身体をサポートする製品と映像を記録・管理できる専用システム、手術や研究開発に幅広く活用できる立体臓器模型製品です。
企業開発の想いとともに、製品の特徴やメリット、導入事例、活用事例をご紹介します。

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ダイヤ工業株式会社

ダイヤ工業株式会社は1963年創業の運動器サポーティングシステムメーカーです。接骨院・鍼灸院・クリニック等のメディカル業界向けサポーター・コルセットを中心に、アシストスーツや運動器状態の数値化システムなど幅広い医療用品の開発・製造・販売を行っており、医療現場での豊富な実績を持ちます。医療・介護スタッフのユニフォームの下に着用できる【DARWING UT-Rise】も同社が開発。普段の服装を変更することなく、アシストスーツを装着できると高い評価を獲得しています。このように、卓越したアイデアと技術で業界を牽引している企業です。

同社は「健康のその先にある楽しみ」の提供を企業コンセプトとし、経営理念として「顧客のニーズに応える医療用品の提供を通じて社会に貢献する」を掲げています。単なる治療器具の製造にとどまらず、患者さんが「健康だから○○できる」という人生の楽しみを実現できるよう支援しています。
同社の目標は「運動器年齢マイナス10歳」。50年先も子どもが笑顔で暮らせる社会を実現させようと尽力されています。医療従事者や医療機関などとの連携により、患者さんの日常生活の質向上と健康寿命延伸に貢献する企業として注目されています。

手術時の前傾姿勢を支えるアシストスーツ「DARWING サージカルモデル」

アシストスーツ斜め右写真

▲画像提供:ダイヤ工業株式会社


外科医との共同開発により誕生した「DARWING サージカルモデル」は、長時間の手術における医師の身体的負担軽減を目的としたアシストスーツです。

開発に携わった現役医師は「手術後は肩から腰にかけて筋肉がガチガチになり、動くのも大変」という課題を抱えていましたが、本製品により「体全体を包み込むようにホールドしてくれるため負担がかかりにくい姿勢を保てる」と評価されています。

本製品の特徴は、コルセットとサポーターの2つの機能を組み合わせた姿勢サポートシステムです。腰部のサポートに加え、前傾姿勢を維持する外科手術特有の体勢を総合的に支援します。内側の側面はメッシュにして通気性を、脱着はファスナーで利便性を、肩部分には取り外し可能なパッド、腰部には滑り止めで術中の機動性を叶えています。

「人の命を預かる手術中だからこそ少しでも負担を軽減し手術手技に専念したい」という医師のニーズに応える製品として、手術の質向上と医師の健康維持の両立を実現します。
医療従事者や施術院関係者へのデモ機の貸し出しもあるので、気になる方は、デモ機でその効果を体感してみてください。

アシストスーツ後ろ写真

▲画像提供:ダイヤ工業株式会社


■詳細情報
ダイヤ工業株式会社
DARWING サージカルモデル

ティアック株式会社

「人に感動を」「社会に創造を」「未来に歓びを」という3つのミッションを掲げるティアック株式会社。「記録と再生」への飽くなき探究心を持ち、少数派のユーザーをも満足させられるような製品づくりに取り組んでいる企業です。

同社では主に、オーディオや音楽機器など音楽分野に欠かせない製品を手掛けています。また、音楽制作事業も展開し、動画制作者向けのソリューションや製品を提供。そのほかに、医療・航空・研究開発の場で使用される情報機器など、業務用途に合わせた機材を多数取り扱っています。さらに、展示会やイベントを通して製品の魅力を発信する活動にも尽力中です。

1953年の創業時より、オーディオ機器の開発・製造を原点に前進してきた同社。長年培ってきた記録技術を医用への活用を推進しはじめたのは1983年のことです。
音楽業界とは全く異なる医療業界向けに、まず開発に取り組んだのは画像記録再生機でした。その後、超音波診断装置向けの画像記録製品などの開発を重ね実用化され、今では多くの医療現場に貢献しています。

1993年には白黒静止画レコーダー「MV-200」をリリース。MV製品はシリーズ化され、機能性や操作性の向上に加え、新機能も搭載するなど、刷新され続けてきた製品です。
これまでに医療現場へ医用画像製品を提供した数は累計5万台超に上ります。近年では、処置全体を動画記録できる製品へのニーズが高まっていることもあり、時代に合わせて新たな製品開発にも尽力中です。

本記事では、手術映像を記録できるシステム「SURGE ONE v2」という製品に注目しました。
2018年の発売から多くの医療現場で活用されてきた同製品の魅力をご紹介します。

手術映像見える化システム「SURGEONE v2」

SURGEONE v2
▲画像提供:ティアック株式会社


手術映像を記録・管理できる手術室映像システム「SURGEONE v2(サージワン ブイツー)」。術野カメラや内視鏡映像といった手術映像をすべて録画し、ブラウザ上で一元管理できる画期的なシステムです。記録データを「見える化」することで、院内でのスムーズな情報共有を実現できます。

画像記録装置本体のフロントパネルは7インチと使いやすいコンパクトサイズ。タッチスクリーンの採用により、直感的な操作が行えます。
画像データの記録は自動的にサーバーへと転送されるため、新たに作業の手間が発生することはありません。記録だけではなく、再生・保存・編集といった作業も簡単に行うことが可能です。現場に合わせて必要な機能のみに絞り込んで活用できるため、大幅な業務効率化を図れます。

システムの操作手順

システムの主な手順は以下のとおりです。

手術動画を記録

手術動画は、同社のメディカルビデオレコーダーで記録します。動画を記録している最中にも記録映像を確認できます。また、内蔵ハードディスク、サーバーにネットワークで送信するのと同時に外付けのUSBメディアへの記録も設定可能で、施設の運用に合わせた記録ができるのも注目ポイントの一つです。

サーバーへ保管(自動受信)

カメラ2台の同時記録や3D映像の記録も可能。腹腔鏡映像や無影灯映像、アンギオ映像など、手術中の映像はすべて自動的にサーバーに転送されます。電子カルテとの情報連携も図れることから、作業効率の向上とともに、活用領域の広がりにも期待できます。

一覧から動画を検索

記録された動画は、患者さんの氏名をはじめ、患者IDや診療科、日付などさまざまな項目から検索することが可能です。また、動画データはサムネイル画像表示により非常に探しやすく、瞬時に該当患者のリストを探し出せます。

必要に応じて動画を編集

動画の必要な部分のみを切り出して使えるため、学会での症例発表時にも大いに役立てられます。

手術症例の多い病院では、データ管理や運用に頭を悩ませているケースも少なくありません。
「膨大な量の動画データを整理したい」
「部門毎に管理されているので共有しづらい」
このような悩みを解消したいときには、低コスト・省スペースですぐに実現できる同システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

SURGEONE v2 連携イメージ
▲画像提供:ティアック株式会社


導入施設の声

実際にSURGEONEシステムを導入した医療機関の声をご紹介します。

・記録後の管理運用の時間を大幅に削減できた
・術野カメラや内視鏡の映像をデータ管理する際の効率がすごく上がった
・院内のPC端末から簡単に参照でき、ローコストですぐに導入できた
・客観的に自分自身の手術スタイルを知る良い機会になった
・手術を視覚的にフィードバックでき、後世の早期教育に有用なシステムだと感じた

スムーズな導入を実現できるだけでなく、プラスαのメリットを得られたといった声が多数届いているようです。
また、近年では医師の熟練度が求められる腹腔鏡手術やロボット手術などの術式が増えていることから、自身の手技向上や若手医師の育成を兼ねて導入した施設もありました。
業務効率化だけではなく、人材育成にも活かせる同システムは、医療業界の未来に大きく貢献することでしょう。

■詳細情報
ティアック株式会社
SURGEONEv2

株式会社クロスメディカル

医療現場や医療従事者に必要とされる製品開発に取り組む株式会社クロスメディカル。主に、術前シミュレーターの開発と普及に尽力している企業です。

同社が手掛けている製品は、樹脂加工技術を用いた立体臓器模型です。CTなどの生体データをもとに、心臓をはじめ、精密さを必要とするさまざまな臓器モデルを製作。そのほかに、医療機器のデザイン・設計や実験機器の試作、プロモーションツールの制作など、あらゆる課題・要望に沿った製品づくりを行っています。

「ものづくりで、医療の可能性を拡げたい」という思いを掲げる同社。スタンダードの臓器モデルだけでなく、病変部位を詳細に再現できるオーダーメイドの臓器モデルにも対応しています。

幅広い場面で活用できる「スタンダード臓器モデル」

スタンダード臓器モデル
▲画像提供:株式会社クロスメディカル


スタンダード臓器モデルでは、小児から成人までバリエーション豊富なモデルが用意されています。
正常心モデルをはじめ、先天性小児心疾患や胸部大血管、冠動脈領域に特化したモデルなど、幅広い場面を想定した製品を展開。患者さんへ詳細を説明する際に使用したり、医療従事者の手技向上のためのトレーニング機器として用いたりと、さまざまな用途に合わせて活用できます。また、研究開発や教材としての使用にも最適です。

特徴と活用例

同製品の特徴は、CTなどの生体データをもとに製作されていることです。臓器モデルは柔らかい特殊な樹脂でできており、手術器具を用いて切開・縫合することが可能。主要臓器のほか、カテーテル手術を想定した大動脈弓モデルや冠動脈モデルもあり、術前のシミュレーターとして多くの臨床現場で活用されています。

大動脈弓モデルは、医師や医療機器メーカーからの要望により開発された製品です。弁あり、弁なし両方のモデルがあり、大動脈弁の周辺部から下行大動脈までが再現されています。実際に、カテーテルやステントグラフトなどの医療機器を挿入してシミュレーションすることが可能。手技スキルに自信を持ちたい方のトレーニング用としても広く活用されています。

スタンダード臓器モデル
▲画像提供:株式会社クロスメディカル


要望に応じて製作する「オーダーメイド臓器モデル」

オーダーメイド臓器モデルでは、あらゆる要望や使用用途に応じた臓器モデルを製作できます。さらに、モデルを使用する際に必要となる周辺機器の製作にも対応。データは基本的にスタンダードモデル同様にCTやMRIなどから情報を得ますが、カスタマイズ製作や手書き・イラスト・医学書をもとにしたデータ作成も可能です。

オーダーメイド製作実績

これまでにオーダーメイドでの依頼があった製作実績例をご紹介します。

・新デバイス開発のための胸腔モデル
・TAVIシミュレーター用の心臓部を取り付けた大動脈モデル
・コイルプロモーション用のコイル専用台座付き血管モデル
・吻合不全の有無を確認するための新生児腸管モデル
・複数箇所で取り外しできる血行動態シミュレーションモデル

完全オーダーメイドの臓器モデルを活用することで、幅広い手技のシミュレーションができたり、問題点を事前に発見できたりと、さまざまな利点を得られます。手術トレーニング方法の開発にも役立てられることから、臨床研究の場においても高い需要が見込まれるでしょう。

画像診断では判断がつかず、困難な疾患の手術に直面した際には、術前シミュレーターの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
術前シミュレーターでは、3Dプリンタや特殊な注型技術を用いて、患者さん別の疾患に合わせた立体臓器模型を製作できます。特徴は、実物大で三次元的に手術箇所を確認できることです。病変の場所や大きさだけでなく、解剖学的構造も把握できるため、手術前に病態の理解を深められます。
難手術への理解が深まることは、未来の医療業界の一助となるはずです。また、手術に携わる医療従事者の現場力向上にもつながるなど、多くのメリットが期待されています。

■詳細情報
株式会社クロスメディカル
スタンダード臓器モデル

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