お役立ち情報
認知症ケアのサポートに役立つ製品開発・活動に注力するグループを紹介!
10 months ago
超高齢社会に突入している日本では、認知症患者が増加しています。認知症ケアに携っている看護師や介護士のなかには、「より良いケアを行いたい」「認知症ケアに役立つ製品や情報を探している」という方も多いのではないでしょうか。本記事では、BPSD症状がある患者を観察し、適したケアを実施・評価することを一体化した「包括的BPSDケアシステム🄬」、徘徊・離院お知らせシステム「Box11」を紹介します。
株式会社TMR
群馬県前橋市に拠点を置く株式会社TMR。関東経済産業局より新連携計画「異分野連携事業開拓計画」の認定を受け、2018年6月に設立された企業です。社名には「医療に革命を」との思いが込められています。
同社の業務内容は、国際医療関連の支援ツールやモバイルアプリの製作・開発、オリジナルWebアプリサービスの運営・管理です。健康状態を把握して感染リスクを可視化できるシステム「発熱パスポート」や多言語で医療通訳可能な「メディカルランゲージ」、オンライン診療が行える「リモートコネクト」など、さまざまな製品やサービスを展開し、医療の発展に寄与しています。
認知症ケア対応の強い味方「包括的BPSDケアシステム🄬」
超高齢社会が進んでいる日本。今後も認知症患者の増加が予測されています。認知症の治療は難しいといわれていますが、症状の一部であるBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)は、ケアによって改善する可能性があるとのことです。
BPSDとは「認知症の行動・心理症状」を指します。行動症状として挙げられるのが、徘徊や焦燥・攻撃性、介護に対する抵抗など。また、心理症状として妄想や誤認、幻覚などが起こります。記憶障害など脳の障害によって起こる「中核症状」のほかに、身体の不調や薬の副作用、ケアの状況といった多様な要因が影響して発生するBPSD。医療従事者はBPSDの症状を包括的に観て、適切なケアを行わなければなりません。そのため、同社と群馬大学、下田工業株式会社の共同研究で「包括的BPSDケアシステム🄬」が開発されました。
同製品は、BPSDの症状がある患者を観察し、一人ひとりに合ったケアを実施、評価することを一体化したシステムです。観察項目は大きく分けて「BPSD」「生活・セルフケア行動」「その人らしさ」「介護者」の4項目。「入浴」「歩行」など具体的な項目は合計18項目あります。
「包括的BPSDケアシステム🄬」の特徴
同製品は、項目ごとに観察番号が4段階用意されており、0は正常で、4は状態が悪いことを意味します。全18項目において、認知症患者の状態に該当する番号をチェックすることで、「状態が悪いところ」だけでなく「状態が良いところ」も把握することが可能です。定期的に状態のチェック・入力を行うことで、前回と比較した評価が「改善」「維持」などとして表示されます。状態を読み取ることで、適切なケアも叶うでしょう。そのほか、個別のアクションプランも入力できます。一人ひとりに合わせたアクションプランを設定し実践を繰り返すことで、BPSD症状の悪化を防ぎ、改善につながるかもしれません。
認知症ケアに携わっている看護師や介護士は、同製品をチェックしてみてはいかがでしょうか。
※「包括的BPSDケアシステム🄬」は、群馬大学大学院保健学研究科 内田陽子教授の登録商標です。
■詳細情報
株式会社TMR
包括的BPSDケアシステム🄬
マトリックスネクスト株式会社
株式会社マトリックスの販売会社として、2021年に設立されたマトリックスネクスト株式会社。RFID関連機器や防犯防災関連機器、ソフトウェアなどの開発・販売を行っている企業です。
RFIDとは、ICタグやRFタグの情報を無線通信し、読み取りや書き換えをする技術のことを指します。株式会社マトリックスのRFID製品は、高精度で信頼性の高さが特徴です。また、独自の技術で検知精度が高く、誤検知のリスクがほぼないことも優れた点といえます。
同社では、RFID関連機器を用いて「無断離院に備えたい」「新生児の見守りに備えたい」といったクライアントの課題に対して解決策を提案。製品を通して安心・安全管理をサポートしています。
徘徊・離院お知らせシステム「Box11」
「無断離院に備えたい」「新生児の見守りに備えたい」という思いが詰まった同社製品「Box11」。磁界でICタグを検知し、離れた場所へ無線通知を行えるシステムです。
同製品の仕組みは以下の通りです。
1.出入り口に検知ユニットを設置し、ID付の磁界を出力
2.ICタグを持った方が磁界に入ると、ICタグが磁界IDを認識
3.ICタグから、タグID・磁界IDを電波で発信
4.検知ユニットの受信アンテナがICタグの電波を受信
5.受信した磁界IDと出力している磁界IDが同じ場合に、警報ユニットに無線で発信
6.警報ユニットから信号灯を作動
同製品で使用するICタグは、小型でバンド通し付きなど数種類あります。名札やお守り袋に収納したり、バンドとして手首や足首に巻いたりすることで、利用者は違和感なく使用できるでしょう。また、赤外線センサとの連携で運用方法を逆転させることも可能。この場合、ICタグを持つのはスタッフです。赤外線遮断時にICタグの電波を受信した場合は警報を鳴らさず、電波を受信しない場合は警報を鳴らします。患者や利用者にICタグを持たせずに検知できるので、「ICタグを持たせることが難しい」と感じている病院・施設でも導入しやすいでしょう。そのほか、5種類の色で検知場所を判別できることや無線通信機器なので施工の手間がかからないことも特長です。
お客さまの声
2023年11月時点で、約170の施設で導入されている「Box11」。同製品を導入した現場からの声をご紹介します。
・利用者が施設の出入り口やフロアから出て行こうとした際に、早期に発見してスタッフが声がけして対応できる
・重度の認知症や高次脳機能障害の方々の命を守れる安心感がある
・複数ヶ所に設置可能なので、複合型施設ではフロアごとで検知できるのも便利
・スタッフの精神的負担軽減や安心感につながった
・利用者にICタグをお守りとしてお渡ししているが「お守りがあると安心」と言っていただけている
同製品を導入することで、利用者の安全はもちろん、スタッフの業務負担の軽減も叶うかもしれません。徘徊・離院の解決策を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
■詳細情報
マトリックスネクスト株式会社
Box11
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