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プライマリーナースとは?役割や仕事の流れを解説

a year ago

「プライマリーナースとは?」
「プライマリーナースにはどんな役割があるの?」
そのように思う方もいるでしょう。プライマリーナースは、一人の看護師が一人の患者を入院中一貫して担当する制度のもとケアを行う看護師のことです。この記事では、プライマリーナースの役割や仕事の流れについて解説しています。プライマリーナース制度のメリット・デメリットも説明していますので、病棟で働く看護師の方はぜひ参考にしてください。

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プライマリーナースとは?

プライマリーナースとは、1人の看護師が1人の患者を担当する「プライマリーナーシング」という看護方式において、担当看護師のことを指します。プライマリーナーシングの目標は、患者それぞれに適した看護を提供することです。看護師が患者の担当となることで主体性を発揮したり、看護師が経験を経て身に付けた専門性を活かしたりできるという利点があります。

患者の入院生活を一貫してサポートするのが役割

プライマリーナースの役割は、患者の入院生活を一貫して担当し、サポートすることです。もちろん、患者の入院中につきっきりでケアすることはできないため、勤務外の時間はほかの看護師に担当を任せます。プライマリーナースが病院にいないときも、担当患者の看護のリーダーとなっていることに変わりはなく、担当外の看護師はプライマリーナースが立案した看護計画をもとにケアを行う仕組みです。

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プライマリーナースの仕事の流れ

プライマリーナースは、患者が入院してきたらどのような流れで看護を行っているのでしょうか。全体の流れを押さえておきましょう。

担当看護師の選定

患者が入院してきたら、プライマリーナースを決めます。それぞれの看護師の受け持ち数に偏りが出ないように気を付けながら、看護師長や副師長、主任といった看護師が割り振ることが多いようです。
受け持ち患者が少ない看護師から順番で決めたり、患者の疾患や重症度、看護師の経験年数・経験診療科を考慮して決めたりと、決め方は病院や病棟により異なります。

看護計画立案

担当に決まったプライマリーナースは、患者の状態や予定されている検査・手術・処置を把握し、看護計画の立案・入院看護計画書の作成を行います。患者が入院してきたら担当看護師として挨拶するだけでなく、入院看護計画書を見てもらいながら看護計画の内容を説明し、計画書に同意をもらうのもプライマリーナースの仕事です。

看護実践

入院中の看護は、プライマリーナースを中心に行います。シフト上不在にすることがあっても、IC(インフォームドコンセント)同席や患者指導、退院指導は基本的にプライマリーナースの役目です。
なかには病棟の看護師を3~4チームに分け、プライマリーナースが不在のときは同じチームの看護師が代わりに看護を担当する形をとっている場合もあります。プライマリーナースがいないときも大体同じ顔ぶれの看護師がケアを行うことで、患者は安心感を得られるでしょう。看護師にとっても、チーム内の看護師が担当している患者の状態把握により集中できるため、双方にメリットがあります。

看護計画評価・修正

患者の入院中は週1回程度、定期的に看護計画の見直しが行われ、必要があれば修正されます。患者の状態が変化したときは、次の評価時期を待たずに適宜、再評価が必要です。再評価には日々の看護記録や申し送りでの報告をもとにしつつ、自身も看護をしながら患者の変化を感じ取って計画に盛り込みます。

退院支援

患者が退院するとき、プライマリーナースは看護サマリーを記載し、看護計画が達成できたか評価します。評価によって得られた課題や反省点は、チームや病棟全体に共有され、今後の看護に活かされます。

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プライマリーナースのメリット

プライマリーナーシングでは、患者の入院生活を一貫して1人の看護師が担当します。そのため、プライマリーナースは一人ひとりがより一層責任を持って看護に取り組めるのがメリットです。担当患者の看護の責任者と考えるとプレッシャーに感じる方もいるかもしれませんが、責任感を持って看護に取り組むことで看護師個々のスキルアップにつながるでしょう。

また、化学療法や放射線療法、ステロイドパルス療法などで繰り返し入院する患者の担当は、初回入院のプライマリーナースがその後の入院でも担当するようにしている病棟もあります。その場合は患者との関係が長期的になるため、信頼関係を構築しやすくなり、看護師自身のやりがいにつながるでしょう。毎回同じプライマリーナースが担当することで、患者も安心して治療に臨めます。

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プライマリーナースのデメリット

プライマリーナースのデメリットとしてあげられるのは、看護師の経験年数や熟練度によって、提供する看護の質に差が出ることです。新人看護師もプライマリーナースに割り振られることは珍しくありません。看護師としての経験の浅い人がプライマリーナースになる場合は、不安な点やうまくいかなかったところを先輩看護師に相談しながら仕事を進める方がよいかもしれません。

また、患者にもいろいろな人がいるため、苦手に感じる患者のプライマリーナースになってしまった場合は、お互いにとってやりづらさを感じることもあるでしょう。患者からの申し出でプライマリーナースが変更になることは稀にあります。しかし、患者による暴言・暴力行為やセクハラなどの問題行為などがない限り、看護師側から担当患者の変更はできない決まりになっている病棟がほとんどです。さまざまな患者と接することで看護師としてのスキルも磨かれますので、勉強と思って受け入れましょう。

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プライマリーナースは一人の患者を退院まで担当する

  • プライマリーナースは担当患者の看護のリーダーとして入院中の看護の責任を持つ
  • プライマリーナースは看護計画立案、看護実施、計画再評価、退院支援を行う
  • プライマリーナースは患者との信頼関係を築きやすいというメリットがある

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