まとめ

小児看護師や助産師のスキルアップにつながる製品・講座を提供する組織

正看護師助産師5 months ago

本記事では、小児看護に携わる看護師・助産師のスキルアップにつながる製品や講座を提供する組織を紹介します。
教育用医療モデルや赤ちゃんの頭のゆがみを改善するヘルメット、グリーフケアスクールなど、赤ちゃんや妊産婦さんに寄り添う看護師・助産師にとって興味深い製品、講座を紹介しています。興味がある方はぜひ一読してみてはいかがでしょうか。

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株式会社高研

株式会社高研は、医療機器事業や教育用医療モデル事業、化粧品原料・研究用試薬事業を通じて、人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に貢献し続けている企業です。
同社の特徴は、創業者の「オリジナリティを大切にし、人の幸福につながるものを提供する」という精神を受け継いでいること。社会の期待に応えるため、法令や社会的規範を遵守しながらも、新しい可能性に果敢に挑戦し続けています。

技術取得の向上に教育用医療モデル

医学・看護教育や救急救命士の養成などで用いられる「教育用医療モデル」の開発、製造、販売を手掛けています。機械による大量生産ではなく、熟練した職人の手で1体ずつ作られていることがポイント。顧客となる医療機関・教育機関などからのニーズを捉え、皮膚感や関節の動きなど、細部にも徹底的こだわって作られています。そのクオリティの高さから、国内はもちろん、海外からも高く評価されているそうです。
また、モデルの修理受付を実施していることも特徴の一つ。「高価な製品だからこそ、大切に長く使っていただきたい」という想いから、できる限り修理の受付を行っています。

新生児のバイタルサイン測定と全身観察モデル「新生児バイタルサインモデルⅡ型」

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▲画像提供:株式会社高研


新生児バイタルサインモデルⅡ型は、新生児のバイタルサイン測定と全身観察ができるモデルです。泣き声機能が搭載されており、臨床現場に近い状態で心音や呼吸音を測定・観察する応用演習が実施できます。

同製品の特徴は以下のとおりです。

  • コントロールボックス
    ダイヤルスイッチを操作することで、心拍数や呼吸数を簡単に設定できます。心音、呼吸音はそれぞれ単独で設定可能。外部スピーカーを使うことで、新生児人形からの聴診だけでなく、周囲にいる人にも聞かせられます。
    泣き声は4つのパターンが用意されており、ボタン操作1つで再生できる点もポイントです。

  • 新生児人形
    赤ちゃんに近い感触をシリコーンゴムで再現。赤ちゃんの口元から泣き声を聞けるため、本物の赤ちゃんを診るように練習できることが特徴です。
    同製品では、心音・呼吸音の聴診、バイタルサイン測定、頭部の確認を練習できます。また、設定呼吸数に応じて胸腹式呼吸を行うため、胸腹式呼吸の視診の練習も可能です。

新生児の指導に最適なベビーモデル「コーケンベビー」

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▲画像提供:株式会社高研


コーケンベビーは、沐浴練習や全身の観察、計測、おむつ交換、臍処理など、新生児看護で実施するさまざまな演習に対応したベビーモデルです。男の子モデルと女の子モデル、欧米人顔モデルの3種類を用意。バイタルサインモデルと同様、シリコーンゴム製で継ぎ目のないシームレス構造を採用しています。すわっていない首、取り外し可能な臍帯など、生まれたばかりの赤ちゃんの特徴を再現しているため、実習に近い状態で練習できることがポイントです。

本物の赤ちゃんに触れるのはとても緊張するものです。赤ちゃんはモデルと違って動きがあるため、看護実習の際は演習通りに行かないことも多いかと思います。赤ちゃんそっくりの特徴があるベビーモデルで練習を重ね、技術をしっかりと身につけることで、実習時の不安や緊張を減らせるかもしれません。

■詳細情報
株式会社高研
新生児バイタルサインモデルⅡ型
コーケンベビー

株式会社AHS Japan Corporation

株式会社AHS Japan Corporationは、赤ちゃんの頭の形を矯正するリモルディングヘルメット「スターバンド」を輸入・販売している企業です。
スターバンドは、アメリカのOrthomerica社が開発した製品で、品質・実績とも世界トップクラスを誇っています。

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▲画像提供:株式会社AHS Japan Corporation


同社ではスターバンドの取り扱いだけでなく、頭の形状を測定できる「スタースキャナー」を直営オフィス(銀座、新宿、梅田)に配備。赤ちゃんの頭の形状を瞬時かつ正確に測定・データ化でき、赤ちゃんがより良い方法で矯正できることを強みとしています。

ヘルメット治療で頭のゆがみを改善「スターバンド」

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▲画像提供:株式会社AHS Japan Corporation


リモルディングヘルメットによる治療(頭蓋形状矯正ヘルメット治療)は、赤ちゃんの頭のゆがみを改善する治療法の一つとして注目されています。ヘルメットを装着することで、頭の突出している部分をホールドし、平らな部分への成長を誘導させることで頭の形を理想的な形状へ導いていく治療法です。

同社が取り扱っているスターバンドは、先天的あるいは後天的な要因で歪んでしまった、赤ちゃんの頭を再形成するリモルディングヘルメットです。世界中の乳幼児の位置的頭蓋変形症、頭蓋骨縫合早期癒合症の術後矯正用にも利用されています。

スターバンドの特徴は、以下のとおりです。
・赤ちゃん一人ひとりに合わせてカスタマイズできる
・頭の形に関係なく、幅広く治療が可能
・ホールド力を維持しながらも、肌への負担が少ない素材を使用
・効果を客観的に把握し、あらゆる分析データから実感できる
・国内はもちろん、世界中でフォローアップが可能
・困ったときなどにいつでも相談できるシステムを利用できる
・50種類以上のかわいいデザインから選べる

頭のゆがみによる体への影響

頭のゆがみの多くは、子宮内や出産時の産道通過の影響、生後間もない時期の向き癖などによる頭蓋冠の形状の変化が影響しているとのこと。生後、偏りのある方を下にして長時間就寝させると、その部分が扁平して斜頭症(左右差)や短頭症(絶壁頭)などの変形が増強する可能性が高くなるそうです。
二足歩行である人間にとって、頭の形状やバランスは、体全体のバランスに影響するとのこと。頭のゆがみがあると、顔や顎のゆがみにつながるほか、頭痛、肩こり、側弯の原因になったり、子どもの発達に影響したりと、さまざまな不調を引き起こす可能性があるといいます。

ゆがんでしまった赤ちゃんの頭蓋骨は、能動的な工夫をしない限り、自然に緩和していくことはないのだそう。月齢が高くなるほど、ゆがみが重度であるほど改善の可能性が低くなっていくといいます。同じ方向に圧力がかかるのを防いだり、腹ばいで遊ぶ時間(タミータイム)を設けたりなど、気づいた時点で早めに対策を取ると良いそうです。

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▲画像提供:株式会社AHS Japan Corporation


実際の体験談

以下は、スターバンドを使用された親御さんの体験談です。

・顔面に影響が出るくらい頭の形にゆがみがあったが、スターバンドのおかげで顔面のゆがみが改善され、頭もまんまるになった

・丸くなった子どもの頭を見るたび、すぐにスターバンドをはじめてよかったと思う

・ハイハイやつかまり立ち、伝い歩きなどでヘルメットが頭を守ってくれる場面があり、そういった意味でもスターバンドを使用してよかったと実感した

・トラブル発生時も、フォローアップ施設に相談するとすぐに対応してもらえたので、安心して治療を続けられた

・治療をすすめていくうちに見た目にも少しずつ変化が現れはじめ、途中からうれしい気持ちとわくわくする気持ちで、楽しんで治療を続けられた

赤ちゃんの頭の形が気になるものの、「誰に相談していいのか分からない」「『大きくなると改善する』と言われたけどやっぱり気になる」とお困りの親御さんがいらっしゃるかもしれません。産婦人科・小児科などに勤務する方は、同製品を通じてヘルメット治療について勉強しておくと、看護師として知識の幅が広がるでしょう。

■詳細情報
株式会社AHS Japan Corporation

一般社団法人 京都グリーフケア協会

一般社団法人 京都グリーフケア協会は、グリーフケアに関するさまざまな取り組みを実施している協会です。「世の中にグリーフケアの精神を浸透させていく」ことを使命とし、グリーフケアスクールの運営、公開講座・セミナーの開催、グリーフケアを調査・研究する方々への支援などを行っています。

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▲画像提供:一般社団法人 京都グリーフケア協会


グリーフケアとは

グリーフケアとは、最愛の人との死別の悲しみ(グリーフ)を抱える方々を支援することです。
グリーフを経験すると心身に大きなダメージを受けるため、疾病罹患率や死亡率が高まるのだそうです。また、労働効率や社会活動の低下による経済損失なども増えるため、個人・社会にさまざまな影響をおよぼすと考えられています。現在、日本は人口減少社会にあり、死・看取りを経験する人が増える一方、グリーフ経験者を支える人が少ないことが問題となっているそうです。

同協会は、「死別の直後に遺族に関わる医療従事者・葬儀従事者の対応が、のちのグリーフワークのプロセスに大きな影響を与える」と考え、医療従事者や葬儀従事者向けのグリーフケアスクールを開設しました。協会では、こういった職種の方々がグリーフケアについて学び実践していくことで、グリーフケアが必要な方々の気持ちを癒やし、スムーズな回復を促していくことを目指しています。

「看護師・助産師向けグリーフケアスクール」

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▲画像提供:一般社団法人 京都グリーフケア協会


同協会では、看護師・助産師向けのグリーフケアスクールを開講しています。

看護師は死に瀕する患者さんやご家族と密接に関わる職種です。グリーフケアについて学ぶことは、患者さんの生前から死後にかけたケアの担い手として重要な役割を果たすだけでなく、看護師自身が経験するグリーフに対するケアのスキルを身につけることにもつながります。
講師は、医師や看護師、遺族、大学教員など多方面でグリーフケアを実践・研究している方々。それぞれの現場から見たケアについて学習できるため、現場ですぐに実践できるスキルを身につけられるでしょう。

コースの概要は以下のとおりです。

  • 基礎級
    グリーフ・グリーフケアについて学習します。グリーフの個別性やケアの個別性について理解を深め、ご遺族とのコミュニケーションの大切さや悲嘆反応を深く理解するための精神医学の基礎などを学ぶコースです。
    1ヶ月あたり2日間の講義を3回、全6日間参加します。自宅や勤務先などで受講できるオンライン配信講義と京町家で学ぶ対面講義の2形式から選択し、受講者自身のご希望にあわせて受講していただけます。

  • 上級
    コミュニケーションと遺族会運営について学習。必要に応じて個人、家族、グループに対するケアの応用力を身につけるコースです。また、死別や喪失についてのディスカッション・ワークショップを実施し、自己理解を深めます。
    こちらはオンライン配信講義と対面講義を組み合わせた受講形態です。オンライン配信講義は1ヶ月あたり2日間×2の計4日間、対面講義は1ヶ月あたり2日間×1の計2日間、全6日間を受講します。

  • アドバンストグリーフサポーター資格取得コース
    同協会が認定する「アドバンストグリーフサポーター」の資格取得を目指すコースです。2日間の集中講座で、基礎級・上級で学んだことを踏まえ、現場での実践に役立つスキルを身につけます。最後に、講習で学んだ内容を今後地域・職場でどのように活かしていくかを、講義で学んだ内容を含んで小論文としてまとめます。

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▲画像提供:一般社団法人 京都グリーフケア協会


受講者の声

本講座を受講された方の声は、以下のとおりです。

・流産、死産されたご家族へのケアについて疑問を感じていましたが、これまで自分が実施してきたケアもちろん、自分の死生観を見つめ直す機会ができ、人生においてもとても貴重な時間となった

・講座を通じて、聴いてもらえることや受け止めてフィードバックしてもらえることへの喜び、安心を感じ、グリーフケアに不可欠な「聴く」ことの大切さを実感できた

・数年前に末期がんで母を亡くしましたが、グリーフケアを学ぶことで自分自身のケアになったので、今後自分のように大切な人を亡くして深い悲しみにいる方に、何らかの形で関わり、寄り添っていきたいと考えている

死に直面する患者さんやご遺族の悲しみ・苦しみは計り知れないものです。緩和ケア病棟に在籍したり、新生児の看取りに立ち会ったりする看護師の中には、患者さんやご遺族の悲しみ・苦しみに触れながらも「看護師として自分には一体何ができるのだろう?」と無力感に苛まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
同協会でグリーフケアについて深く理解・実践することで、患者さんやご遺族がグリーフを受け止める支えになったり、死別後の悲しみをやわらげる生前の経験を一緒に作ったりすることができるでしょう。また、グリーフケアは患者さんやご遺族だけでなく、医療従事者のケアにも役立ちます。看取りに立ち合い、辛く悲しい思いをしている同僚がいれば、そっと寄り添うことで気持ちを支えられるかもしれません。

■詳細情報
一般社団法人 京都グリーフケア協会
看護師・助産師向けグリーフケアスクール

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