仕事内容・働き方

訪問看護の仕事内容は?働く方法ややりがいを紹介!

正看護師7 months ago

「訪問看護の仕事内容について知りたい」という方もいるでしょう。利用者の自宅へ赴いて仕事をする訪問看護師は、処置や健康管理などさまざまな仕事を行っています。この記事では、訪問看護の仕事内容をはじめ、1日のスケジュールや訪問看護師になる方法、やりがいについて詳しく解説しています。訪問看護のメリット・デメリットややりがいにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

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訪問看護とは

訪問看護とは、病気や障がいがある人の自宅に看護師が訪問し、患者の健康管理や医療処置、日常生活の介助を行うサービスのことです。患者は訪問看護を利用することで、病院や介護施設に入らず、「自宅で過ごしたい」という希望を叶えられます。

訪問看護は乳幼児から高齢者まで利用でき、基本的には診療科を問わず看護を行うのが特徴です。看護師が一人で利用者の自宅に訪問してサービスを提供することが多いですが、理学療法士や作業療法士が訪問してリハビリを行うこともあります。

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訪問看護の仕事内容

訪問看護では、作成した訪問看護計画書に沿ってケアを進めます。利用者宅では、利用者の健康管理や医療処置などに加え、家族への助言や指導も行います。

訪問看護計画書などの作成

訪問看護の利用を開始するときは、まず、主治医が利用者の病名や症状、必要とされる看護ケアを記載した「訪問看護指示書」を作成します。訪問看護指示書を基に、訪問看護を行う事業所で作成されるのが「訪問看護計画書」です。なお、訪問看護計画書は、準看護師は作成できません。内容は看護やリハビリの目標・問題点・解決方法などです。訪問看護計画書は主治医だけでなく、利用者や家族にも手渡す書類ですので、誰が見ても理解できるように記載しなければなりません。
訪問看護が始まると、実績報告のために1か月ごとに「訪問看護報告書」を主治医に提出します。そのほか、日常的なカルテ記載などの看護記録作成も、訪問看護の仕事です。

健康管理

訪問看護において、利用者の体温や血圧、脈拍などのバイタルチェックは欠かせません。測定を行うだけでなく、体調に変化がないか利用者や家族へ問診も行います。利用者の体調に変化があったり、利用者や家族が健康に不安を感じたりしていれば、新たなケアを提供したり助言を行ったりします。

日常生活に関わる看護

疾患だけでなく日常生活に関わる看護も、訪問看護の仕事内容です。食事・入浴・排泄介助をはじめ、口腔ケアや褥瘡防止の体位交換、ベッドや椅子への移乗も行います。

医療的な処置・指導

訪問看護師は主治医の指示を受けて、利用者へ点滴やカテーテル管理などの医療処置を施します。家族には酸素ボンベ・人工呼吸器などの医療機器の管理や、褥瘡ケアの方法について指導し、家族だけでもケアが継続できる体制をつくるのも訪問看護師の重要な役目です。

認知症のケア

訪問看護を利用する高齢者の中には、認知症を発症している方も多くいます。訪問看護では、認知症により起こる事故を回避するため、利用者の周りの危険要素を取り払うのも業務の一環です。また、認知症の方を世話する家族には、日々の世話に疲れていたり、悩みを抱えていたりする方もいるでしょう。訪問看護はそのような家族にも寄り添い、相談や助言、家族の負担が軽減できるような支援を行っています。

リハビリ

身体機能や嚥下機能が低下している利用者に対しては、リハビリやストレッチ、寝たきり予防のケアを行います。ほかのケアとともに看護師がリハビリを行うのが基本です。なお、より専門的なリハビリが必要な場合は、理学療法士や作業療法士が訪問することもあります。

家族への助言や支援

利用者だけでなく、家族へのケアをすることも訪問看護師の重要な役割です。在宅での世話について専門的なアドバイスを聞きたいという家族もいるでしょう。訪問看護師は家族の話を聞き、助言をしたり必要な支援を提供したりします。

ターミナルケア

ターミナルケアとは、病気や寿命で余命が少ない患者に対し、積極的な治療を行わず、苦痛を取る処置を中心に行うことです。「緩和ケア」とも呼ばれ、看取りのときまで患者が安楽に過ごせるようケアを行います。訪問看護はターミナルケアにも対応しており、利用者のケアだけでなく、家族の心のケアも行っています。

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訪問看護師になるには?

訪問看護師になるには、看護師もしくは准看護師の資格が必須です。訪問看護ステーションや、訪問看護を行っている病院・クリニックに就職すると、訪問看護に携われるでしょう。

訪問看護師は、処置や身体介護、利用者・家族とのコミュニケーションを一人で担当します。そのため、新卒の看護師より数年以上の臨床経験がある看護師の方が向いているかもしれません。中にはOJTや研修制度の充実により、新卒の看護師でも働ける事業所もあります。訪問看護師として働きたいという方は、まず、事業所の研修体制について調べてみるのも一つの方法です。

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訪問看護師の1日の流れ

訪問看護師は、どのような1日のスケジュールで働いているのでしょうか。一例を紹介します。

時間 スケジュール 詳細
9:00 出勤
ミーティング
・出勤後は留守電やメールを確認する
・ミーティングでは情報共有や連絡事項の確認を行う
9:30 利用者宅訪問 ・自転車や自動車で利用者宅を訪問する
・1件あたりの訪問時間は30~90分ほど
・午前中は1~2件訪問することが多い
12:00 昼食 ・ステーションに戻り昼食をとる
・訪問先に近い出先で昼食をとることもある
13:00 利用者宅訪問
カンファレンス
・午後からは2~3件訪問することが多い
・訪問を早めに終わらせてカンファレンスを行う日もある
16:30 ステーションに戻る ・カルテや訪問看護報告書の記載を行う
17:00 退勤 ・カルテ記載などが完了したら退勤

事業所によっては、直行直帰が可能なところもあります。

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訪問看護のメリットとやりがい

訪問看護のメリットは、時間をかけて利用者の生活に寄り添えることです。病院では疾患に向き合う機会が多いですが、訪問看護では利用者の生活そのものに介入して援助できます。訪問看護は数年間にわたり利用されることが多いため、利用者との信頼関係を築きやすく、やりがいにもつながるでしょう。

また、訪問看護は小児から高齢者まで幅広い年齢の利用者がおり、基本的に疾患を問わずケアを行うので、看護師としての知識や対応力も身につきます。

そして、入院施設と違い、基本的に夜勤がないことも訪問看護のメリットです。夜間や事業所が休みの日にオンコールがある事業所もありますが、交代制で呼び出される頻度はそれほど多くありません。通常、土日祝日が休みとなっている事業所が多く、生活リズムを崩さずに働けるでしょう。

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訪問看護のデメリット

訪問看護のデメリットは、基本的に一人で利用者宅に訪問することになるため、責任が重いとされることです。なお、もし利用者宅でわからないことや迷うことがあっても、電話などでほかの看護師や主治医に相談できます。訪問看護に慣れない時期は先輩看護師が同行訪問するようになっており、いきなり一人で訪問することはないため、その点は安心してよいでしょう。
また、自転車移動がある事業所だと、炎天下や降雨時、厳しい寒さのときにも自転車で移動しなければならないことがあります。不安な方は事業所の移動手段についても確認した方がよさそうです。

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訪問看護に向いている看護師は?

訪問看護に向いている看護師は、在宅での看護に携わりたい人です。利用者にじっくり寄り添い、生活の手助けをしたいという方は、訪問看護事業所で働くのがよいでしょう。

コミュニケーション能力が高い人も訪問看護に向いています。訪問看護師は、利用者や家族と信頼関係を築くことが大切です。コミュニケーションを積極的にとるとともに傾聴の姿勢を心掛けることで、良好な関係のもとケアを進めることができます。そのほか、利用者宅にあがる以上、挨拶やマナーに気を配る必要もあるでしょう。

また、夜勤をしたくない方も訪問看護に向いています。前述のとおり、訪問看護は基本的にオンコールのみで夜勤がありません。日勤のみで看護師の仕事をしたいという方は、訪問看護師として働くのも一つの方法です。

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訪問看護師の給料

厚生労働省「令和2年度介護事業経営実態調査結果」によると、訪問看護事業所に勤務する訪問看護師の平均給与は、看護師が常勤で44万368円、非常勤で36万9,186円、准看護師が常勤で35万2,006円、非常勤で31万9,074円でした。

同調査によると、サービス内容に訪問看護が含まれ、夜間対応のある看護小規模多機能型居宅介護の平均給与は、看護師が常勤で41万4,406円、非常勤で34万7,775円、准看護師が常勤で35万4,842円、非常勤で29万2,644円となっています。
このことから、訪問看護師は夜勤がある施設形態の看護師より多く給与をもらえる場合もあるようです。

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訪問看護の仕事内容は自宅で生活する利用者の健康管理

  • 訪問看護師は在宅療養をする方の自宅を訪問し処置やリハビリ、日常生活のケアを行う
  • 訪問看護では、利用者だけでなく利用者の世話を行う家族のケアも行っている
  • 看護師・准看護師の資格保持者であれば、訪問看護師になれる
  • 訪問看護師では基本的に臨床経験が求められるが、新卒でも働ける事業所もある
  • 訪問看護は基本的に夜勤がなく、利用者に長期間向き合ってケアできるメリットがある

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