まとめ

利便性・実用性に優れた医療関連製品を提供する企業

正看護師6 months ago

医療用の製品やシステムを開発するためには多くの時間と労力を必要としますが、「患者のために」「現場のために」と熱い思いを抱き、自社独自の製品開発に取り組む企業も多いです。
本記事では、泌尿器科系の悩みに寄り添うシリコーン製カテーテル製品や、医療現場での実践に役立つ救急・救命トレーニング機器、看護師のスキルアップにつながる採血用キットなどの開発・製造に取り組む3つの企業をご紹介します。日常生活や医療現場で役立つこれらの製品は、利用者や医療従事者の心の支えとなるだけでなく、自信を持って前に進むための力となることでしょう。

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クリエートメディック株式会社

クリエートメディック株式会社は、ディスポーザブル医療機器の開発・製造に尽力してきた企業です。数多くの製品を手掛けている同社。特に注力しているのは、シリコーン製カテーテルの開発・製造です。国内だけでなく、海外からも高い評価を得ており、超高齢社会を迎えた日本の医療にも貢献しています。

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本記事で注目したのは、泌尿器系の留置導尿用製品「クリニーレッグバッグ」「クリニーレッグバッグ(NSタイプ)」です。利用者や医療従事者の一助となる製品についてご紹介します。

間欠的導尿と持続的導尿

カテーテルは、多くの医療現場で活用されている泌尿器科系製品の一つです。導尿を行う際に用いられるカテーテルは大きく分けて2種類あります。1つは自己導尿と呼ばれる間欠的導尿(清潔間欠自己導尿)。もう1つは膀胱内にカテーテルを留置して行う持続的導尿(膀胱留置カテーテル)です。

自己導尿では、膀胱に溜まった尿を自分自身で定期的に排出するため、尿路感染のリスクが低いのが特長。また、腎機能や膀胱機能の早期回復につながることもメリットとされています。自己導尿用のカテーテルには、再利用できるタイプと使い捨てタイプがあるのが一般的です。

一方、持続的導尿は、急性尿閉や慢性尿閉などの症状がある方、全身麻酔下で手術を受ける方など、自力で排尿できない場合に用いられる方法です。しかし、長期にわたってカテーテルを留置するのは尿路感染などのリスクを伴うことから、「困難な場合にのみ適用する」といったガイドラインが設けられています。
尿路感染症を発症しないためには、膀胱内に留置するカテーテルの管理が非常に重要です。また、カテーテルに接続して使用する排尿バッグの取り扱いにも気を配る必要があるでしょう。同社で開発・製造している採尿バッグにも、尿路感染を防ぐためのさまざまな工夫が施されています。

装着式集尿器「クリニーレッグバッグ」と「クリニーレッグバッグ(NSタイプ)」

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▲画像提供:クリエートメディック株式会社


採尿バッグの製品も手掛けている同社では、滅菌品と未滅菌品の2タイプの装着式収尿器を開発。尿量別に、350ml・500ml・750mlと3種類のサイズが展開されています。

「クリニーレッグバッグ」は、滅菌済で清潔に使えることが最大の特長。「クリニーレッグバッグ(NSタイプ)」は、追加販売された未滅菌タイプの製品です。両製品にはどちらもバッグ内にフィルムバルブが内蔵されており、尿の逆流を防ぐ構造になっています。排尿口に付いている排尿チューブは折り畳むことができ、衣服に触れずに使用できるだけでなく、コンパクトに収納することが可能です。
インレットチューブの長さは500mmあり、自身の好みに合わせてカットできる点にも注目。さらに、同製品1枚ごとに固定ベルトが付属しているので、毎回衛生的に使えることも魅力ポイントです。同社の装着式集尿器は、利用者や医療従事者に寄り添った機能性に優れた製品といえます。

■詳細情報
クリエートメディック株式会社
クリニーレッグバッグ
クリニーレッグバッグ(NSタイプ)

ペンギンシステム株式会社

1983年の創業以来、変わりゆく時代に合わせてソフトウェア・システム開発を行ってきたペンギンシステム株式会社。「世界がよりよくなるためのソフト開発」という創業当初の思いを胸に、新たな開発に挑戦し続けている企業です。

同社では主に、コンピュータ・ソフトウェア・システムの設計や開発、運用などの事業を展開しています。オーダーメイドの受託開発に対応しており、ユーザーのニーズに応じた柔軟なシステム構築を提供。そのほかに、医療向けシステム、スポーツ・体育向けソフトウェア、産業支援ソフトウェア関連の自社開発製品も手掛け、幅広い分野で貢献しています。
本記事では、医療向けシステムの一つとして開発された救急トレーニングシステム「救トレ®」に注目してご紹介します。救急の現場で臨機応変な対応力を身につけたい医療従事者の方は必見です。

救急・救命トレーニングシステム「救トレ®」

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▲画像提供:ペンギンシステム株式会社


生体情報モニタシミュレータによる救急・救命トレーニングを行える「救トレ®」。実践的に学べるトレーニングシステムとして、多くの医療機関で活用されている製品です。

同製品はポータブル版とクラウド版が用意されています。特長は、パソコンやタブレット、スマートフォンなど身近な機器を使えるデバイスフリーな点。コストを掛けることなくすぐに実施できるのが魅力です。ポータブル版はネット環境がなくても使用できるため、病院や会場などでトレーニングを開催したいときに活用しやすいでしょう。クラウド版はインターネット環境が整っていれば遠隔地での開催も可能。オンライン会議システムを併用することで、気軽にリモートトレーニングを実施できます。
離れていてもトレーニングを行えることにより、ユーザーのニーズは日本国内にとどまらず、モンゴルやマレーシア、アイルランドなど海外まで広がり続けています。同製品が広く活用されるようになれば、世界中のさまざまな国で救命率が向上するかもしれません。

「救トレ®」のこだわりやポイント

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▲画像提供:ペンギンシステム株式会社


同製品は、複数の医師とともに「現場のために」との思いで開発を進めてきました。細かな部分に至るまで詰め込まれたこだわりにより、臨場感のあるリアルな現場を再現。バイタル画面のリアルな表現や、多数のシーンが組み込まれたシナリオ機能、直感的に操作しやすいシンプル仕様など、トレーニングに最適なシステムが導入されています。
また、音をリアルに表現している点もポイントです。救急車のサイレンやナースコール、電話、赤ちゃんの泣き声などさまざまな音が出るので、現場の雰囲気を体感しながら、状況に合った対応をシミュレーションすることもできます。実際に同製品を利用した病院では、母体救命というシナリオトレーニングに活用したそうです。「リアルで臨場感のあるトレーニングを実感できた」と話しています。

臨機応変な対応が求められる救急の現場では、事前にシミュレーションしておくことが重要になってきます。いざというときに迅速な救命活動が行えるように、同製品の活用を検討してみてはいかがでしょうか。今後も新たな機能が追加される予定の「救トレ®」。医療現場ではさらに活用の幅が広がることが期待されます。

※救急・救命トレーニングシステム「救トレ®」は、ペンギンシステム株式会社の登録商標です。

■詳細情報
ペンギンシステム株式会社
救トレ®

三田理化メディカル株式会社

三田理化メディカル株式会社は、2014年9月に三田理化工業株式会社の海外部門の窓口として誕生しました。同社の技術を世界に発信する一方、独自に新たな医療機器の開発に注力しています。

主に、国内・海外市場向けの医療用機器・器具の販売や販路開拓、メンテナンス事業などを展開。また、臨床現場と市場のニーズに沿うような商品開発や医療現場での課題解決の提案など、医工連携推進活動にも積極的です。
医療現場のニーズを汲み取り、独自の視点によるアイデアと工夫を創出している同社。本記事で取り上げるのは、多くの看護師の悩みを解消してくれる「採血静注練習キット sensitiv®Ⅳ」と「採血検査用 やわらか湯たんぽ」という製品です。

感覚や感触をリアルに体験「採血静注練習キット sensitiv®Ⅳ」

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▲画像提供:三田理化メディカル株式会社


看護師のなかには、「採血が上手くできない」という悩みを抱えた方も多いことでしょう。しかし、実際に人を対象とした穿刺練習を行うのには限界があります。そこで、採血の練習をしたい看護師におすすめなのが同社が販売している「採血静注練習キット sensitiv®Ⅳ」です。

同製品は、人の腕に見立てた練習用キット。腕に装着して使用するシンプルな作りが特長です。実際の肌や血管をリアルな感触で再現しているため、より実践に近い感覚・感触で採血の練習を行えます。
模擬血管は、一般的な静脈血採血で行われる尺側皮静脈・肘正中皮静脈・橈側皮静脈を見立てて、3ヶ所を一度にセッティングできる仕様です。走行の難易度を上げて採血にチャレンジしたい場合にも対応できます。模擬血管では、駆血帯の締め具合による怒張状態の感覚や、怒張状態で穿刺するときの「ブチッ」と刺さるリアルな感触(手応え)も体験可能。また、同時に採血手順や声掛け手順なども学べます。さらに、模擬血管の中に針先が入ると逆血する仕組みによって留置針の練習を行える、といったさまざまな手技を磨くことも可能です。

血管のタイプ別では特に、「皮下脂肪が多くて血管が探しづらい」といった声が多くの看護師から挙がります。皮下脂肪が多い方の場合、血管が把握しづらいため採血に時間がかかり、さらにそれがプレッシャーになってしまうそうです。そんなときには、同製品の3mmと5mmバージョンが用意されている模擬皮下脂肪カバーの利用がおすすめ。模擬皮下組織や模擬皮膚カバーからの交換は簡単に行えるため、いつでも練度に合わせて練習することができます。また、真空採血バッグは標準のほかに細い血管も用意されているので、小児向けの練習も可能です。
医療現場のリアルな声に応える同製品は、看護師をはじめ、医療従事者や復職を希望する看護師など多くの方の悩みを解消する手助けとなることでしょう。

指先の血行促進で採血をスムーズに!「採血検査用 やわらか湯たんぽ」

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▲画像提供:三田理化メディカル株式会社


手が冷えている方の場合、血管が細くなって血流が鈍くなり、「採血を行いづらい」「採血に時間がかかる」とよくいわれます。冬場は特に寒さで手先が冷えている方が多いです。
そんなときに役立つのが、指先の血行を促進させる「採血検査用 やわらか湯たんぽ」。東京都健康長寿医療センターと埼玉医科大学病院の協力開発によって誕生した製品です。

スムーズに採血を行うためには、手先を温めるのが効果的だといわれています。同製品はその点に注目して開発されたアイデア製品。電気ポットで沸かしたお湯を専用の漏斗で入れ使用する、という非常にシンプルな作りが特長です。
お湯を入れたあとの使用時間は約4時間。低温火傷しない素材が採用されており、手洗いできて衛生面でも安心です。採血時の抵抗感を少なくするために、製品のカラーは発色の良いオレンジ色を採用。手先を片方ずつ入れるタイプの手袋型と、両手または片腕を通して使用できる筒型の2種類が展開されています。
手軽に使えて愛くるしい形状デザインの採血検査用 やわらか湯たんぽは、患者の笑顔を引き出すだけでなく、穿刺に対して消極的な気持ちの患者を肯定的な気分にも変えるようです。採血に苦手意識を持つ看護師も笑顔になることでしょう。

※「センシティブ」は株式会社ケー・シー・シー商会の登録商標です。

■詳細情報
三田理化メディカル株式会社
採血静注練習キット sensitiv®Ⅳ
採血検査用 やわらか湯たんぽ

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