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患者や利用者の身近で起こる問題を開発努力で解消!

正看護師准看護師a year ago

医療機器や検査用キットなど、一般市民が気軽に扱うシーンも増えてきています。しかし、取り扱い方が分からなければ、活用される機会は少なくなるため、シンプルな製品は使用する側にとって非常にうれしいものです。

本記事では、街中で見かけることが多くなってきたAED(自動体外式除細動器)、採血時の不安を解消する電子駆血帯、がんのリスクを調べることができる検査キットを開発した3つの企業をご紹介します。患者や利用者の気持ちに寄り添い開発された製品の魅力をぜひ感じてください。

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日本光電工業株式会社

日本光電工業株式会社では、医用電子機器や医療支援システムの開発・製造・販売をはじめ、保守サービス・コンサルテーションの事業を推進。先端技術の確立に向けて、「1ミリの差にもこだわる探究心」を持ち、開発に取り組んでいる企業です。

世界120カ国以上の国や地域に必要とされる医療機器を輸出しており、「医療に国境はない」という思いを実現。操作性や視認性、正確性などを考慮した同社の医療機器は、多くの医療従事者の業務サポートや救命率の向上に貢献しています。

AEDとは?

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▲画像提供:日本光電工業株式会社


2004年7月から一般市民も使用できるようになり、広く知られるようになったAED(自動体外式除細動器)。今では学校や駅、公共施設などさまざまな場所で見かけるようになりました。2021年には1,100件近くの使用事例が報告されているそうです。しかし、実際にAEDを使う場面に遭遇すると、人の命を左右するため大きな不安を感じる人も多いでしょう。

そんな不安を解消するために同社では、救助をためらわないための「パルスチェッカー PLS-1100」というサポート機器を開発。倒れている人の脈の有無を測れる装置です。同製品の使用方法は、同社のAED情報サイト『AEDライフ』内の「パルスチェッカー講習」で学ぶことが可能。しっかりと理解を深めたうえでパルスチェッカーを活用でき、緊急時にAEDを使うべきかどうかを迷わずに判断できます。

現場でAEDを使用する判断を下すのは非常に重要ですが、まずは事前にAEDを使う目的や救命手順、機器の使い方など、正しい情報を把握しておくことが大切です。同社ではAED情報サイト『AEDライフ』にて、AEDに関する基本的な内容から救命事例から学ぶ応用まで幅広く紹介しています。実体験に基づいた事例は、今後の参考に多いに役立つことでしょう。

「自動体外式除細動器 AED-3100シリーズ カルジオライフ(商品コード:AED-3150)」

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▲画像提供:日本光電工業株式会社


自動体外式除細動器 AED-3100シリーズ カルジオライフ(商品コード:AED-3150)は、同社が開発を重ねて誕生した製品の1つです。自動体外式除細動器は多数シリーズ化されており、それぞれに特長を有しています。

同製品の特長は、3.5型のディスプレイ画面とフルカラー仕様になっていること。また、音声ガイドに加えて、イラストやメッセージで操作方法が表示される使い勝手の良さもポイントです。音声ガイドが聞き取りにくい環境や、耳の不自由な方の操作をサポートします。

さらに、多数の機能を備えている点にも注目です。電極パッドは年齢に関係なく使用可能。「未就学児/小学生~大人モード切換スイッチ」を切り替えることで、未就学児から大人まで対応できます。使用期限が決められている電極パッドはアラームでお知らせされるほか、セルフテスト時の電極パッドの断線チェック機能もあるので安心です。

医療機器であるAEDは日常点検が欠かせません。いつでも使える状態にしておくために、同製品には一目で確認できるステータスインジケータを搭載。通常は使用可能を示す緑色が表示されますが、交換時期には要確認を示す赤色とアラーム音でお知らせします。
身近にあるAED機器がしっかり管理されていることで、一般市民だけでなく医療従事者にとっても安心材料の1つとなるでしょう。

■詳細情報
日本光電工業株式会社
自動体外式除細動器 AED-3100シリーズ カルジオライフ(商品コード:AED-3150)
 医療機器承認番号:22700BZX00187000
 クラス分類:高度管理医療機器、特定保守管理医療機器
パルスチェッカー PLS-1100(販売名:自動体外式除細動器 AED-3100シリーズ カルジオライフ)
 医療機器承認番号:22700BZX00187000
 クラス分類:高度管理医療機器、特定保守管理医療機器

株式会社ドリームインポケット

株式会社ドリームインポケットは、先端医療機器の企画・開発・販売・マーケティングを担う企業です。医療・介護施設向けの機器販売や導入支援を行うほか、ヘルスケア業界向けのITソリューション・サービスの提供を手掛けています。

さまざまな製品・サービスのなかから今回注目したのは、電子駆血帯「マサキカフ®︎」。最先端医療機器製品として同社から誕生した自動血管膨らませ装置です。こちらの製品にクローズアップしてご紹介します。

ベルトを巻いてボタンを押すだけの電子駆血帯「マサキカフ®︎」

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▲画像提供:株式会社ドリームインポケット


同製品の最大の特長は、ベルトを巻いてボタンを押すだけ、というとてもシンプルな作りです。採血業務では、患者が不安にならないようスムーズに進められるかが重要な部分でもあります。時間をかけずに採血を行うことも大切ですが、患者自身の苦痛を低減させることも看護師の役目の1つです。
通常の採血時には、駆血用のゴムバンドやベルト式のものを使って対応するケースが多いでしょう。その際、看護師の力加減によっては「強すぎる」「痛い」といった声が患者から上がることもあるようです。

そんな悩みから誕生した同製品。ベルトのプラダ(空気袋)の中心部を上腕動脈ラインに合うようにカフ(腕帯)を装着し、電源ボタンを入れると可動。自動的に加圧をはじめ、最適駆血圧に達するとランプが点灯する仕組みです。患者一人ひとりに適した駆血圧まで自動加圧し、十分な駆血が得られたのちに最適なタイミングで採血を行えます。そのため、駆血時の苦痛を軽減できるだけでなく、看護師も心にゆとりを持つことができます。

マサキカフ®︎を利用している医療施設の声

コンパクトなサイズ感の同製品は、持ち運びにも非常に便利です。また、カフ部分は素早く外せるクイックリリースバックル仕様で、点滴ルートを確保した状態のままで簡単に装着し、取り外すことができます。
利便性も兼ね備えた同製品は、採血経験の少ない看護師も対応しやすいと好評です。利用している医療施設からは以下のような感想が届いています。

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▲画像提供:株式会社ドリームインポケット


・きれいに駆血することができた
・手を離さずに駆血処理(リリース)できることに良さを感じた
・血管が出にくい人に使うと、明らかに血管の怒張が良く使いやすい
・布製なので皮膚を挟んでしまうことがなく、患者自身の不安を軽減できる
・血管の出方が変わった
・強く巻かなくても弱い圧で十分採血できるのだということがわかった

そのほかに、実際に体験した方からは、「長い時間駆血されてもほとんど手の痺れが起こらなかった」「痛みを感じなかった」といった声もあったそうです。患者側の気持ちに寄り添った同社の製品は、現場で活躍する多くの看護師の支えにもなることでしょう。

※ 「マサキカフ®︎」は株式会社ドリームインポケットの登録商標です。

■詳細情報
株式会社ドリームインポケット
電子駆血帯マサキカフ®︎

株式会社サリバテック

株式会社サリバテックは、スクリーニング検査事業を展開する企業です。スクリーニング検査による疾病の早期発見・早期介入を目指し、最先端のバイオテクノロジーとAIの融合で未来型医療の実現に注力しています。

同社が提案しているのは、セルフ・ヘルスケアです。「もっと早い段階で、がんを発見することができたら…」という思いのもとに、がんのリスクを手軽に調べることができる「サリバチェッカー」という製品を開発。山形県鶴岡市にある慶應義塾大学先端生命科学研究所を拠点に、バイオテクノロジーを用いたさまざまな分析、技術開発を進めています。

がんのリスクを手軽に調べる「サリバチェッカー」

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▲画像提供:株式会社サリバテック


サリバチェッカーは、1滴のだ液を採取するだけで、がんのリスクを調べることができる検査キットです。「SaIiva(サリバ)」は「だ液」を意味し、だ液は「身体の鏡」ともいわれる健康状態の指標でもあります。がん細胞からしみ出す代謝物が血中に漏れ出し、血液を通ってだ液中に表れる、というメカニズムによって同製品は誕生しました。

検査対象とされるがんの種類は、肺がん・膵がん・胃がん・大腸がん・口腔がん・乳がん※(女性のみ)の6つ。仕組みは、がん患者と自身のだ液の成分組織をAIが解析し、比較することでがんのリスク(疑い)を評価するというものです。

可能性を探りだすための検査ですが、リスクの高さを評価することでがんの早期発見・早期介入にもつながります。だ液を採取した時点のリアルタイムな身体情報を把握できるため、健康への意識も高められるでしょう。

がんは自覚症状があまりなく、気づかないうちに進行するともいわれています。そのため、定期的に検査を行うことはとても重要です。同製品のように手軽にがんのリスクを調べることができれば、開発者の願いである「意図的に早期でがんを発見できる仕組み」を世の中に広く普及できるかもしれません。

「サリバチェッカー」の特長とメリット

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同製品の特長は、だ液1滴(約0.1cc)という手軽に検査できることでしょう。だ液採取にかかる時間は2~5分程度と、身体への負担もありません。検査後に体調を崩すこともないので、気軽に場所を問わず検査を行えます。
また、1度に6つの部位のがんリスクをがん種ごとに調べられることもメリットの1つ。健康診断や検診の合間に活用すると、がんのリスクにいち早く気づけるでしょう。活用のタイミングを調整できる点も、手軽さを備えた同製品の魅力ポイントです。
採取しただ液を検査機関に提出すると、グラフやチャートによる検査結果でお知らせしてくれます。自身の健康管理に適しているだけでなく、小さな変化を見逃すことなく早期発見につなげることも可能です。

同製品はセルフ・ヘルスケアにも対応。ECサービスをリニューアルオープンし、2023年10月よりオンライン完結型の「WEBダイレクト」の提供を開始しています。特に、40歳以上の方の活用率が高く、ご夫婦で利用される方も多いようです。
検査結果は「マイページ・システム」で確認することができ、よりユーザーにとって使いやすいサービスを展開しています。また、オンライン相談窓口も設けられているため、検査を受けた後に無料で相談できる点も安心感を得られるポイントでしょう。

がん罹患率が高まる日本において、今や2人に1人ががんになる時代だといわれています。だ液検体という簡易な方法で検査を行うだけで効率的にがんのリスクを調べられるのは、とても画期的なことです。
だ液によるリスク測定は、がんだけでなく生活習慣病や心疾患などさまざまな疾患の発見にも光を見出しています。今後の開発からも目が離せなくなるでしょう。

※ 「サリバチェッカー」は株式会社サリバテックの登録商標です。

■詳細情報
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