まとめ

多様な療法や製品で、ご利用者に笑顔と生きがいを提供する組織

介護職・ヘルパー7 months ago

高齢になると徐々に身体が思うように動かせなくなり、気分が塞ぎがちになったり、生きがいを持てなくなったりというご利用者もいらっしゃるかと思います。なかには嚥下機能の低下で服薬がおっくうになり、気分が沈むという方もいらっしゃるでしょう。そんな場合は、レクリエーションにお化粧やダンスなどを採用したり、服薬が楽になるゼリーを使ったりしてみると、ご利用者の笑顔や生きがいを取り戻せるかもしれません。
本記事では、ご利用者が元気になる多様な療法や製品を提案する組織・企業を紹介します。

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一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)

一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)は、誰もが見た目による偏見に苦しまず自分らしい毎日を過ごせるよう、お化粧の力を通じたセラピーや活動を実施している協会です。学術研究に基づいた臨床化粧療法の普及や啓蒙活動、臨床化粧療法士®の育成・研鑽を行っています。

■臨床化粧療法とは
お化粧をすることによって心身にポジティブな変化を促すためのセラピーです。お化粧によって、外見的な悩みを抱える方が健やかな毎日を過ごせるようサポートすることを目的に考案されました。
「自分で化粧をする」という行為にリハビリ的要素が含まれているそうで、お化粧の動作が心と身体、脳に作用を促すとのこと。それが認知症の予防やうつ状態の改善、身体のリハビリなどにつながると報告されています。

癒しと励ましを寄与する化粧療法が学べる講座

同協会では、化粧療法の分野ではじめてとなる専門資格を認定しています。
資格は臨床化粧療法士®、臨床化粧アドバイザー、化粧体操指導士の3つ。病気の方や外見的な悩みを持つ方の声に耳を傾け心に寄り添うこと、その方の悩みを解決できる化粧品の提案や使用法の指導などを行えるようになります。

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▲画像提供:一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)


臨床化粧アドバイザー資格講座

臨床化粧アドバイザー資格講座は、臨床化粧療法士®を目指す方に向けたファーストステップ講座です。肌トラブルや病気、治療の副作用などで外見的なお悩みを抱える方への、スキンケアのアドバイスや留意事項、カウンセリングを基礎から習得できるスペシャルクラスとなっています。
講座を受講する方は多種多様で、美容師など美容系資格を有する方だけでなく、医療福祉に従事する方も多く受講しています。そのほか、就職支援関係者などがセカンドライセンスとして受講するケースも見られます。
臨床化粧アドバイザー資格を取得した方は、スキンケアやメイクの個別相談会のほか、企業や組織などで整容・身だしなみ講座を開催したり、介護事業所で整容介助講座を開催したりなど、多岐にわたって活躍しています。

臨床化粧療法士®資格講座

臨床化粧療法士®資格講座は、お化粧を介して外見的なお悩みを抱える方へのケアを提供する臨床化粧療法の専門資格を目指すための講座です。
メイクの技術をはじめ、美容や福祉に関する法律や制度、心理学、栄養学、化粧品成分、皮膚理論などを学習できます。講座受講後は化粧品への見方が変わるだけでなく、化粧品への理解も深まるでしょう。

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▲画像提供:一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)


資格取得後、臨床化粧療法士®の認定証とカード認定証が交付されます。また、同法人が行っている化粧外来「アピラボ」を担当できるほか、同法人の正会員として活躍することも可能です。
※アピラボとは、同法人認定臨床化粧療法士®の活動名称です。アピアランス・ラボラトリーの略で、相談者が「こうありたい」と思う見た目や装いについて一緒に考える活動を実施しています。

化粧体操指導士養成講座

化粧体操指導士養成講座は、化粧体操を指導する「化粧体操指導士」を養成するための講座です。
化粧体操とは、NPO法人ファンズアスリートクラブによる運動監修のもと考案されたプログラムです。高齢者や病気療養中の方などに「自分でメイクが出来た!」という自信をつけてもらうほか、お化粧運動のリハビリ効果でQOLの向上や健康寿命を延ばすことを目的としています。

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▲画像提供:一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)


養成講座は、18歳以上の方であれば誰でも受講可能です。年会費がなく、一度受講すれば更新などの手続きがいらないこともポイント。これまでに作業療法士や介護福祉士など多くの医療福祉従事者の方が受講し、リハビリやレクリエーションなどで化粧体操を実践しています。

ご利用者のアイデンティティを満たし、自己尊厳を守るサポートにつながる臨床化粧療法。ご利用者の自信や笑顔を引き出すことにつながるほか、介護士としてセカンドキャリアに活かせるかもしれません。気になる方は、まず化粧体操指導士から挑戦してみるのも良いでしょう。

※臨床化粧療法士®︎は、JCTA日本臨床化粧療法士協会の登録商標です

■詳細情報
一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)

一般社団法人 ダンス教育振興連盟JDAC

一般社団法人ダンス教育振興連盟JDAC(ジェイダック)は、ダンス教育の発展とインストラクター・指導者の育成を目的に設立された組織です。インストラクター・指導者のレベルに応じて認定資格(ライセンス)を発行。スポーツ庁や厚生労働省、各教育委員会の後援のもと、全国各地でインストラクター・指導者育成の研修会を開催しており、これまでに約3万人の方が受講しています。

生きがいややりがいを見つける「ダンス介護予防指導士」

ダンス介護予防指導士は、高齢者にダンスを指導することで認知機能や運動機能、社会生活を営む能力を育むインストラクターです。また、ダンスで新たなやりがいや生きがいにつながることもサポートします。

介護予防ダンスで採用しているのは、「アイソレーション」というダンスの基礎的なトレーニング法。身体の各部分を動かせるため、脳に刺激を与え認知機能低下の予防に効果があるそうです。さらに、音楽に合わせて身体を動かすことが脳、血流、脳内分泌液、シナプスの活性化につながるほか、日常動作の維持・改善、身体機能の予防にも効果があるとされています。何よりも、楽しみながらダンスに取り組むことで、高齢者が新たな生きがい・やりがいを感じられることが特徴です。

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▲画像提供:一般社団法人 ダンス教育振興連盟JDAC(ジェイダック)


現在ダンス介護予防指導士の資格は「Basic」のみですが、上級資格である「Advance」も近々開設される予定です。

ダンス介護予防指導士を取得するには

ダンス介護予防指導士の資格を取得するには、JDAC認定ダンス指導員初級・2級の取得が必要です。2級まで取得したあと、ダンス介護予防指導士養成講座を受講し、試験に合格することでダンス介護予防指導士として活動できるようになります。

ダンス介護予防指導士を取得するために受講が必要となる研修・講座は以下の通りです。

・ダンス指導研修会Ⅰ
認定ダンス指導員初級を取得する際に受講が必要となる研修会です。
この研修会の特徴は、「ダンスの指導方法」に焦点を当てていること。ダンスの技術だけでなく、授業の進め方や生徒とのコミュニケーションのとり方、安全対策、指導者のマナー向上などを学習します。

・ダンス指導研修会Ⅱ
認定ダンス指導員2級を取得する際に受講が必要となる研修会です。
研修会Ⅰとあわせて受講することで、ダンス指導の基礎を網羅できます。研修会Ⅰと同じようにダンススキルは不要で、気軽に参加できるのが特徴です。

・ダンス介護予防指導士養成講座
ダンス介護予防指導士を取得するには、ダンス介護予防指導士養成講座の受講が必要です。講座は3段階に分かれており、全て受講することで受験資格が得られます。
それぞれの講座で学習する内容は以下の通りです。
BasicⅠ:高齢者心理学、高齢者疾病基礎知識、コアトレーニング、リズムトレーニング
BasicⅡ:各種法律、介護予防概論、ダンスと解剖学、振り付け・ダンストレーニング
BasicⅢ:ダンススキル養成、指導力養成、ロールプレイ学習

同法人ではシニア向け健康ダンス教室を定期的に開催しており、参加者から「思ったよりも簡単で楽しかった」「次の開催が待ち遠しい」など好評を得ています。介護の現場でもダンスを取り入れることで、ご利用者の介護予防はもちろん、元気・生きがいづくりにつながるかもしれません。関心がある介護士の方はぜひ、同法人で情報収集してみてはいかがでしょうか。

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▲画像提供:一般社団法人 ダンス教育振興連盟JDAC(ジェイダック)


■詳細情報
一般社団法人 ダンス教育振興連盟JDAC
ダンス介護予防指導士

株式会社モリモト医薬

株式会社モリモト医薬は、製薬機器や医療機器の製造・販売、新剤形医薬品の開発・ライセンスなどを手掛ける企業です。
同社では高齢化社会における服薬問題に着目。設立以来「薬剤を如何に確実に容易に服用できるか」を探求し、病院や介護施設などでのヒアリングを重ね、現場の声を製品開発に反映させています。現在は服薬補助食品として、医薬品の服用やサプリメントを摂取するためのゼリー製品やゼリーキット製品を製造販売するなど、服薬で困っている方にうれしいゼリー製品の開発を手掛けていることも特徴的です。

水なしで薬が飲めるゼリー「eジュレ」

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▲画像提供:株式会社モリモト医薬


eジュレは、水なしでもおいしく安全に薬が飲める服薬補助ゼリーです。子どもや高齢者、嚥下力が弱い方など服薬が苦手な方もつるっと飲み込めるため、病院や介護施設などで利用されています。

eジュレの特徴は以下の通りです。
・離水が少ない
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会では、「嚥下訓練食品0j」の条件の一つとして「ゼリーは、適切な食塊、硬さと離水が少ないこと」と定義しています。
離水とは、ゼリーから水や溶液が分離して出てくることです。離水が多いゼリーだと、流動中に薬とゼリーと水がバラバラになった状態で流れるため、誤って水分が気管に入るおそれがあります。
同製品は離水が少なく、スプーンを逆さにしてもゼリーが落ちない物性を持っており、流動中もしっかりと薬を包み込んで胃へ流してくれます。

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▲画像提供:株式会社モリモト医薬


・多様な剤形の薬に対応
大きめの錠剤やカプセルなど、のどに引っかかる可能性のある薬を服薬する際、薬を粉砕して食事と一緒に飲んでいる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、食事中は食事だけをしっかり楽しみたいという方も多いのではないでしょうか。
同製品はどんな形状の薬にも対応。大きめの錠剤やカプセルはもちろん、粉薬も簡単に服薬できます。また、錠剤を粉砕せず簡単に服用できるのも医学的に重要なポイントです。

お客様の声

・ゼリーから水が垂れないので、ご利用者のむせが軽減しそう
・用途や薬に合わせて、ユーザーがゼリーの軟らかさや形状を調節できる点が良い
・服薬介助の手間が大幅に減って、作業時間の短縮につながった
・寝たままでも服薬させられるので助かる
・つるっと薬を飲むことができた
・舌触りがいいのですぐに喉を通った

高齢になると、歯肉炎や歯周病、舌の運動機能低下、唾液の分泌量低下など、さまざまな要因から摂食・嚥下機能に影響が出てきます。薬を正しく飲み込めないと、むせやつかえの原因となることから、服薬を拒否されるケースも出てくるかもしれません。
同製品のような服薬補助ゼリーを使用することで、ご利用者も安心して服薬できるようになり、介護士さんやご家族の負担を減らすことにもつながるでしょう。

■詳細情報
株式会社モリモト医薬
eジュレ

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