職種・資格情報
サービス提供責任者とは?仕事内容や資格要件を説明します!
2 years ago

「サービス提供責任者はどのような職業?」
「サービス提供責任者に必要な資格は?」
そう思っている方もいるでしょう。この記事は、サービス提供責任者の仕事内容や資格要件について解説しています。求められる能力や働くメリット、給料についても触れていますので、サービス提供責任者について知りたい方はぜひ参考にしてください。
サービス提供責任者とは
サービス提供責任者とは、訪問介護事業所にて利用者とヘルパー、ケアマネジャーの関係をつなぎ、調整を行う職業です。サービス提供責任者は「サ責」と略されることもあります。
介護サービスの計画を立案し、ヘルパーへのサポートや指示出しを行うのが主な仕事です。
サービス提供責任者の仕事内容
サービス提供責任者の仕事内容は、主に訪問介護業務と訪問介護計画書などの書類作成、ヘルパーの管理業務の3つです。事業所の施設長やヘルパーの業務を兼ねることもあります。サービス提供責任者がどのような仕事を行っているのか、詳細な内容を見てみましょう。
サービスの利用相談や申込への対応
サービス提供責任者は、訪問介護サービスを利用したい方の相談や利用手続きの対応を行います。本人や家族からの利用申し込みに対応し、付随する事務手続きもを行うのもサービス提供責任者の仕事です。
利用者や家族へのアセスメント
サービス提供責任者の重要な仕事の一つに、アセスメントがあります。利用者の自宅を訪問し、利用者本人や家族と面談を行うことです。生活においてどのような問題が発生しているか把握したり、要望を聞き取ったりし、提供するサービスを検討します。
必要書類の作成
サービス提供責任者は利用者へのアセスメントで得られた情報と、ケアマネジャーが作成したケアプランを照らし合わせて、「訪問介護計画書」を作成します。ケアプランは、行うケア全体の骨組みが記載されたものです。
一方、訪問介護計画書は、訪問介護が担えるケアをケアプランから抜き出し、具体的なケア内容を明示したものという違いがあります。訪問介護計画書に記載されていることは、利用者の現状・課題・目標や曜日ごとのケアスケジュール、担当スタッフ名などです。
また、同時にヘルパーへ向けて「サービス提供手順書」を作成します。サービス提供手順書は、訪問介護計画書よりもケアの内容が具体的に記載されているのが特徴です。サービス項目やケアの方法、利用者や家族への留意事項などが記載されています。
サービス状況のモニタリング
サービス提供責任者は利用者の自宅を定期的に訪問し、利用者の状態や提供するケアが十分であるか評価を行っています。ケア内容に変更があれば、訪問介護計画書やサービス提供手順書の作り直しが必要です。サービス提供責任者はケア内容の見直しや関係書類の作り直しをとおして、利用者へ常に適切な介護サービスが提供できるよう努めています。
サービス担当者会議の出席
サービス担当者会議とは、ケアプランの原案を見ながらケア担当者やリハビリスタッフ、利用者・家族と話し合ってケアプランの作成や更新を行う会議です。もちろん、サービス提供責任者もサービス担当者会議に参加してケアプランの構築に携わります。サービス担当者会議では、サービス提供責任者が進行を担うこともあります。
ヘルパーの教育・管理
利用者宅の初回訪問時や、新人ヘルパーが訪問介護に行く際、サービス提供責任者はヘルパーに同行します。サービス提供責任者が現場で直接、ヘルパーへの技術指導やサポートを行うためです。ヘルパーへの教育や指導も、事業所の責任者としてサービス提供責任者に任される仕事になります。
また、ヘルパーごとに訪問のスケジュールを立てるなどの事務的な管理も、サービス提供責任者の仕事です。
人手不足のときのヘルプ業務
ヘルパーに急な欠勤が出たり、介護のフォローが必要になったりした場合は、サービス提供責任者がヘルパーの代わりに現場に入ることがあります。急な人手不足に対応できるよう、通常時はヘルパーとサービス提供責任者の業務を兼任させないようにしている事業所もあるようです。
サービス提供責任者になるのに必須な資格は?
訪問介護事業所の調整役として活躍するサービス提供責任者には、必須となる資格があるのでしょうか。ここでは、サービス提供責任者になるにはどうすればよいのか解説します。
サービス提供責任者の専用資格はない
サービス提供責任者は、職業や役職を示す名称であり、専用の資格や研修はありません。そのため、訪問介護事業所で既にヘルパーとして働いている方にとっては、目指しやすい職業でしょう。ただし、後述するようにサービス提供責任者になるための任用要件は存在します。
任用要件を満たす必要がある
サービス提供責任者の任用要件を満たす方は、介護福祉士の資格保持者あるいは介護福祉士実務者研修・旧ホームヘルパー1級課程・旧訪問介護員養成研修1級課程のいずれかを修了した方です。
なお、2018年に任用要件の改定があり、3年以上の実務経験を持つ介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)修了者は要件から除外となりました。介護職員初任者研修修了者で、サービス提供責任者になりたい方は注意しましょう。
サービス提供責任者の配置基準
訪問介護事業所では、サービス提供責任者を1名以上常勤で配置するよう義務付けられています。サービス提供責任者は、直近3か月の事業所利用者数が40名増えるごとに1名ずつ追加が必要です。
なお、2015年から配置基準に特例が追加されました。以下の3条件を満たせば、直近3か月の利用者数50人につき、常勤のサービス提供責任者1名以上の配置でよいとされています。
- サービス提供責任者を3名以上常勤で配置している
- サービス提供責任者業務を主として勤務する従業員(ヘルパーとしての勤務が月30時間以内)が1名以上配置されている
- サービス提供責任者の業務が、IT利用などの工夫により効率的に行われている
なお、サービス提供責任者は非常勤でも勤務できますが、勤務時間が常勤者の2分の1以上であることと定められています。
サービス提供責任者に求められる知識や能力は?
ヘルパーとは仕事内容が大きく異なるサービス提供責任者は、どのような知識や能力を求められるのでしょうか。
介護の知識とスキル
サービス提供責任者は、ヘルパーの指導や教育を行う立場として、介護知識やスキルが求められます。多くの場合はヘルパーを経てサービス提供責任者になるため、経験から得られた自身のスキルや知識を業務に活かせるでしょう。ケアについてヘルパーから相談を受けることもあるため、具体的な助言ができる知識やスキルが必要になります。
事務のスキル
サービス提供責任者の仕事には、サービス利用の登録や書類作成などの事務作業も多くあります。そのため、事務のスキルも必要です。高度なスキルは不要ですが、パソコンの基本的な操作や電話対応などには慣れておくことをおすすめします。
コミュニケーション能力
サービス提供責任者は、利用者とその家族やヘルパー、ケアマネジャーなど多くの人とコミュニケーションを取ります。ときには、他施設や行政とも連携が必要なこともあるでしょう。そのため、コミュニケーション能力は不可欠です。特に、利用者や家族が求めるものを理解するには、信頼関係を作ることが大切になってきます。サービス提供責任者に限らず、介護職として働く上で、コミュニケーション能力は求められる能力の一つです。
臨機応変な対応力
サービス提供責任者は、臨機応変な対応力が求められる場面もあります。例として、ヘルパーに急な休みが出た際に「代わりを探すか、自分がヘルプに入るか」など判断を迫られたときです。また、ヘルパーと利用者の間にトラブルが発生したときは、サービス提供責任者が迅速に対応する必要があります。
サービス提供責任者として働くメリットは?
利用者への対応やヘルパーのマネジメントなど仕事内容も幅広く、求められる能力も多いサービス提供責任者ですが、働く上で得られるメリットも多くあります。
やりがいを感じられる瞬間が多い
たくさんの人と接する機会があるサービス提供責任者は、その分やりがいを感じられる瞬間も多いというメリットがあります。自分が作成した訪問介護計画書をもとに介護を受けた利用者が、適切なケアを受けられて喜んでいる姿を見ると、この仕事をしていてよかったと思えるでしょう。
利用者や家族から、直接感謝の言葉をかけられる機会に恵まれることもあります。また、教育したヘルパーが成長していく姿を見られることも、責任者としてのやりがいを感じられる瞬間です。
ヘルパー業務に比べて身体への負担が少ない
サービス提供責任者は専任でヘルパーをしている職員に比べて、デスクワークが多いことが特徴です。そのため、ケガをしたり年齢を重ねたりしても、仕事を続けやすいメリットがあります。長年に渡り介護職を続けていきたい方は、サービス提供責任者として働く選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。
キャリアアップできる
ヘルパーからサービス提供責任者になることで、キャリアアップが可能です。また、サービス提供責任者の経験を積むと、ケアマネジャーや施設管理者への道も選択できます。サービス提供責任者として勤務したあとでも、さらなるキャリアアップが狙えるのは、大きなメリットでしょう。
サービス提供責任者の給料は?
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、訪問介護事業所の職員の平均給与額は以下のとおりです。
サービス提供責任者 (常勤) |
33万9,290円 | 34万620円 |
サービス提供責任者 (非常勤) |
18万720円 | 17万420円 |
サービス提供責任者以外のスタッフ(常勤) | 28万2,130円 | 28万5,570円 |
サービス提供責任者以外のスタッフ(非常勤) | 13万6,380円(日給計算の場合) 10万4,770円(時給計算の場合) |
11万6,310円(日給計算の場合) 10万4,040円(時給計算の場合) |
出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」より引用した情報を表に加工
以上の表より算出できるサービス提供責任者の月給平均は、常勤で33万9,955円、非常勤で17万5,570円でした。また、サービス提供責任者以外のスタッフの月給平均は常勤で28万3,850円、非常勤で11万5,375円となっています。サービス提供責任者とサービス提供責任者以外の介護スタッフでは5万5千円から6万円ほど給与に差があることがわかります。
また、サービス提供責任者は非常勤でも勤務できることに触れましたが、上記からも分かるように非常勤と常勤では給与に大きな差ができています。
サービス提供責任者は訪問介護事業所の円滑な運営に不可欠
- サービス提供責任者は利用者やヘルパー、ケアマネジャー間の調整を行っている
- サービス提供責任者は、訪問介護の計画立案や、ヘルパーの教育を行っている
- 「サービス提供責任者」という資格はないが、なるには任用要件を満たす必要がある
- サービス提供責任者は介護スキルはもちろん、事務スキルや判断力も必要
- サービス提供責任者はやりがいを感じられる機会が多い職種である
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