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高齢者ケアの質を高める、実践的な講座を紹介
a month ago

超高齢社会を迎えた今、高齢者ケアの質の向上はますます重要になっています。介護士や医療従事者のみなさんは日々の業務の中で、より良いケアを目指し、スキルアップや知識のアップデートを常に意識されていることでしょう。
そこで本記事では、高齢者の心身の健康を維持することはもちろん、社会とのつながりを深め、介護者の負担軽減にもつながる、実践的な講座に注目しました。現場で活かせる知識や技術の習得は、質の高いケアの提供に加え、自身のキャリアアップにも繋がります。ぜひ、ご紹介する講座を参考に、新たな学びを始めてみてはいかがでしょうか。
株式会社マルナニエ
「爪から始まる健康文化を創造する」を企業理念に掲げる株式会社マルナニエは、足の爪にトラブルや悩みを抱える高齢者の方々に向け、予防的な爪ケアやネイルサービスを提供しています。訪問型の爪ケアサービス「つめトピア」など、地域に寄り添った活動も展開。また、各種スクールや講演活動にも力を入れており、実践的な「爪切り」や「爪ケア」を通じて、医療・介護の現場で役立つ技術や知識の普及にも取り組んでいます。見た目の美しさだけでなく、日常生活の快適さや健康維持にもつながるケアを、多くの方々に届けています。
高齢者の爪に対するトラブルや悩みを現場で適切な処置「つめトピア®」
年齢を重ねるとともに増えてくる「足の爪」に関する悩み。巻き爪、変形、厚硬、視力の低下や体の不調で爪が切れないなど、そんな日常の困りごとに寄り添うのが、訪問型爪ケアサービス「つめトピア®」です。

同サービスは、爪に悩みを抱える高齢者の方々へ、医師と連携した安心・安全なケアを提供しています。爪水虫や変形などを放置することで、歩行に支障が出たり、転倒のリスクが高まったりすることも。そうしたトラブルの重症化を防ぐため、専門スタッフがご自宅や施設を訪問し、丁寧なケアを行います。
特に注目されているのが、「転倒予防」と「自立支援」。実は、転倒事故の約6割に爪が関係しているといわれています。適切な爪のケアは、足元の安定を保ち、快適に歩き続けるための大切なサポートになるのです。また、爪の健康を維持するには、定期的なケアと日常的な習慣が不可欠。同サービスでは、ただ爪を切るだけでなく、ご家庭で実践できるケア方法のアドバイスも行っています。
さらに、同サービスは経済産業省の「グレーゾーン解消制度」を活用し、医師法の観点からも安心して受けられる仕組みを構築しています。利用の際は指定の書面を持参のうえ、かかりつけ医を受診し、施術の可否を確認。安全性を最優先に医療機関とも連携しながら、必要に応じて経過報告も行っています。
ケアを行うのは、爪の専門知識と豊富な実績を持つスタッフ。代表者自身も5,000人以上の施術経験をもち、ただの「爪切り」ではない、生活に寄り添う爪のケアを提供しています。
医療・介護の現場で活かす爪処置法を学ぶ「爪ケア技術者養成講座」
同社は2024年3月、宮城県名取市にて、医療・介護従事者が実践で使える爪のケア技術を学ぶ専門講座「爪ケア技術者養成講座」を開講しました。看護師や介護士などを対象に、高齢者を中心とした足の爪トラブルに対処できる人材の育成を目的としてスタート。「ただ爪を切る」のではなく、患者・利用者一人ひとりの生活背景や身体状況に寄り添いながら、安全かつ効果的な爪ケアを提供する力を養います。
講座では、爪ケアの基礎理論から始まり、肥厚爪や巻き爪のケア、角質ケア、人工爪形成、さらには変形爪への対応やモラル・感染対策まで、段階的かつ体系的に学ぶことが可能です。全6講座は、それぞれが現場での即戦力につながる実践的なカリキュラムとなっており、特に「ハイリスク・モラル講座」では、施術者としての心構えやリスク管理の重要性についても深く掘り下げていきます。

また、学びの機会は一度きりではありません。受講者を対象に、卒業後も定期的な事例検討会を実施。現場で直面する技術的な悩みについて、個別で相談できるフォローアップ体制が整っています。
受講スタイルも時代に合わせて進化。2025年春より座学講義に限りオンライン受講が可能となり、技術講座については、習得の定着を目的に少人数での対面指導が行われます。
「爪ケア技術者養成講座」を学ぶことで、患者・利用者一人ひとりに適した爪ケアを実践できるようになり、健康管理やQOL向上にもつながるでしょう。興味がある方は、ぜひWebサイトをチェックしてみてください。
※「つめトピア®」は小磯麻有氏の登録商標です。
■詳細情報
株式会社マルナニエ
爪ケア技術者養成講座
こころとからだのケアルーム&スクールつむぎの森®
こころとからだのケアルーム&スクールつむぎの森®は、つむぎの森セラピストとして活躍する、はやしひろこ氏が代表を務めています。大阪京橋エリアにて女性専用のケアルームを開設。心身の疲れやストレスを抱える女性に向けて、穏やかな空間で癒やしのひとときを提供しています。
つむぎの森®では、アロマセラピーとタッチケアを中心に、心と身体のための講座やワークショップを開催。オンラインにも対応し、対面による実技ワークも行っています。
本記事では、同代表が考案した「Loving Touchcare®︎」というタッチケアの講座をご紹介します。講座を通して、触れ合うことの大切さをはじめ、身近な家族や医療的ケアが必要な子どもたち、そして介護を必要とする高齢者など、多くの人々にとって重要なコミュニケーションのあり方を学べることでしょう。
こころとからだを紡ぎ合わせる「ラヴィングタッチケア Loving Touchcare®講座」
タッチケアは、経験的に知られていた母子関係での触覚刺激の有用性を、TOUCH RESERACH INSTITUTEを立ち上げ医学的に触れるケアの研究を行うティファニー・フィールド博士により提案されたケアの方法です。これまでの研究結果は、低出生体重児や乳幼児へのタッチケアとして広く普及し、日本でも注目されるようになりました。
肌への優しいタッチは、子どもたちの健やかな成長を促し、安心感を与えるとともに、母子の絆を深める効果も期待されています。近年では、医療・介護の現場でもその効果が認められ、導入が進んでいるようです。

同ルームでは、「ラヴィングタッチケア Loving Touchcare®講座」を開講し、さまざまな方にタッチケア&ハンドトリートメントの学習の場を提供しています。
ラヴィングタッチケアの講座では、タッチケアの基本から応用までさまざまなテーマを展開。タッチケアの基本の手技やメカニズムを学べる「ラヴィングタッチケア基礎講座」や、0歳児のママパパを対象とした「はじめてのタッチケア講座」など、ニーズに合わせた講座を選択できます。また、乳幼児向けの講座では、医療的ケアを必要とする子どもためのタッチケア教室や、ラヴィングタッチケア指導者講座なども好評を得ています。
介護士や医療従事者におすすめなのは、介護の場面にも活用できる「手と腕への タッチケア講座」です。
慈しみの想いと存在で寄り添う「家族 こども 介護 大切な方へのHAND&ARM 手と腕への タッチケア講座」
同講座は、20年間培ってきたハンドトリートメントへのマインドとあり方、手技が詰め込まれており、オンラインと対面実技を組み合わせた形式で4回に分けて学習します。
講座内容は、「触れるということ」「タッチケアの基礎」といった基本的なものから、「タッチケアがもたらす心身へのベネフィット」や「ベッドサイド、高齢者など場面での応用」といった実用的なものまで豊富です。実技の学習では、具体的な事例や実践練習を通して、介護の現場ですぐに活かせる実用的なタッチケアの手法を学ぶことができます。タッチケアの手技習得は、介護の質の向上にもつながるでしょう。

講座の魅力は、「触れる」「触れられる」双方の体験を通して、共感力やコミュニケーション能力を高められる点です。優しいタッチは、利用者の心身のリラックスを促し、安心感を与えるとともに、介護士自身のストレス軽減にもつながることが期待されます。
※「つむぎの森®」「Loving Touchcare®」は、はやしひろこ氏の登録商標です。
■詳細情報
こころとからだのケアルーム&スクールつむぎの森®
家族 こども 介護 大切な方へのHAND&ARM 手と腕への タッチケア講座
一般社団法人臨床音楽協会
一般社団法人臨床音楽協会は、音楽の力を医療や福祉の現場で、より効果的に活用するための研究や活動を推進している団体です。音楽医療の普及をはじめ、専門家の養成や高齢者・認知症患者の心身の健康維持・疾患予防に寄与する活動に注力しています。
医療・福祉の現場では、より質の高い音楽療法や音楽レクリエーションを提供してほしいといった声も少なくありません。近年では、現場の人手不足が問題視されており、介護士や医療従事者だけでなく、音楽療法士やアロマセラピストなど多様な職種との協働が求められつつあります。
このような時代背景を踏まえ、同協会で実施しているのが、さまざまな疾患や高齢者ケアへの理解を深めるきっかけとなる「リカレント教育(生涯学習)」です。本記事では、医療・介護現場の一助となる学びに注目してみました。
高齢者ケアへの理解を深める「リカレント教育(生涯学習)」
高齢者の尊厳を守り、心身ともに豊かな生活を支えるためには、質の高い高齢者ケアが不可欠です。そのため、医療・介護従事者には、最新の知識と技術の習得と、変化するニーズへの対応力が求められています。
そこで、日本において推進されているのが「リカレント教育(生涯学習)」。学校教育を修了したあとも生涯にわたって学習を継続し、能力開発やキャリアアップを目指す学習形態です。1970年代にスウェーデンの経済学者であるレーン氏により提唱され、北欧諸国をはじめ、欧米でも普及しています。

高齢者ケアの分野では、医学の進歩や介護技術の進化、社会保障制度の改正など、日々新しい情報が更新されています。リカレント教育は、最新情報をいち早くキャッチできるだけでなく、市場の変化にも柔軟に対応できる人材を育成するための教育としても最適です。知識と技術の習得を継続的に取り組むことで、質の高いケアの提供や自身のキャリアアップにもつながります。
また、リカレント教育により、医療・介護現場でのブランクがある人や定年退職者など、戦力となる人材の確保にもつながると期待が寄せられています。
講座のポイント
同協会が実施する「リカレント教育」の講座は、誰でも受講することが可能です。医師・医療従事者が講師を担当し、初心者でも学びやすいカリキュラムが設けられています。
また、パソコンやスマートフォンから気軽に受講できるスタイルが特徴。e-ラーニング形式なので、場所も時間も気にせず好きなときに学ぶことができます。繰り返し何度も復習することで、さらに理解度を高められるのも魅力的なポイントです。
講座では、医学概論や精神医学、緩和ケア、看護・介護論、音楽療法など、22項目を幅広く学習することができます。多様な分野を学ぶことで、音楽の持つ作用や癒やし効果への深い知識を身につけることができるでしょう。医療・介護の現場で役立つ知識の習得を目指す方におすすめの講座です。
知識を現場で活かしたいという方は、“臨床の現場で奏でる音楽”の重要性を学べる「臨床音楽士取得コース」の受講もぜひご検討ください。

■詳細情報
一般社団法人臨床音楽協会
リカレント教育(生涯学習)
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